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2010.11.30 Tue
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- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:40:57.10 ID:ID2EkADZ0
-
前編 紬「プレゼント」
紬「はい、梓ちゃんあ~ん」
梓「あ~んっ」パクッ
紬「ふふっ 梓ちゃん、おいしい?」
梓「」モグモグ
梓「はい、とってもおいしかったです!」
律「・・・・・あついねー」
唯「そうだね」
澪「そうだな」
夏も近付くある日、熱いのは気温のせいだけじゃなかった -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:42:31.42 ID:ID2EkADZ0
-
紬「梓ちゃん、今度は私にも」
梓「いいですよ はい先輩、あ~ん」
紬「あ~んっ」パクッ
澪「律、私たちもやるか ほれ、あ~ん」
律「やらねーよ」
私、中野梓はとっても幸せです
つい先日、前から気になっていたムギ先輩についに告白しました
結果は成功で、ムギ先輩と付き合うことになりました
付き合い始めてからはもう、毎日がえぶりでいです -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:44:18.88 ID:ID2EkADZ0
-
紬「あら?梓ちゃん、ほっぺにクリームが付いてるわ」
梓「え?本当ですか?」
紬「取ってあげるからじっとしててね・・・」ペロッ
梓「!///」
紬「とってもおいしかったわぁ 梓ちゃん、もう動いていいわ」
梓「どうもです///」
律「はいはい、もうそろそろ時間だし帰ろうぜ」
紬「あら、もうそんな時間?楽しいときは速く過ぎるわね~」
梓「そうですね、名残惜しいですけど今日は帰りますか」
そうして、5人は部室を後にした -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:45:58.02 ID:ID2EkADZ0
-
紬「じゃあ私こっちだから みんな、また明日ね」
紬はそう言って駅の方へ向って行った
澪「じゃあなムギ・・・・・
あれから毎日、ムギも楽しそうだしよかったな 梓」
唯「二人が幸せそうで、こっちまで嬉しくなるよ
でも気軽にあずにゃんに抱きつけなくなったのは残念だよ~」
梓「別に抱きついてきてもかまいませんよ、先輩とのスキンシップですし」
律「梓もムギも、お互いを信頼してるもんな
そんなちょっとのことで嫉妬はしないだろ」
梓「・・・」
律「あれ?どうしたんだ?梓」 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:48:19.57 ID:ID2EkADZ0
-
梓「確かに私とムギ先輩は今までよりずっと距離が近くなりました
でも、まだどこかお互いのことでわからないことも多いんです」
澪「まぁ、付き合い始めたばかりだし、そういうもんじゃないか?」
梓「それもそうなんですけど・・・そこで先輩がたに聞きたいことがあります!」
唯「なにかな?あずにゃん」
梓「例えば唯先輩と憂、澪先輩と律先輩のような
お互いのことを完全に信頼できるような関係には、どうすればなれますか?」
澪「え?お互いを信頼できる関係か・・・」
律「確かに私は澪の考えてることは大体わかるけど」
澪「おい/// まあ私も律がどこまでふざけて
どこから本気なのかってくらいはわかるな」 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:51:28.95 ID:ID2EkADZ0
-
唯「う~ん 憂は私のことを心配してくれたり助けたりしてくれてるね
私も憂を信頼して全部任せてるけど」
律「やっぱり、付き合いが長いからじゃないか?
梓も時間がたてばそのうちわかるようになるって」
梓「そういうもんでしょうか・・・」
唯「そうだ!長い付き合いが必要だったら、一日でも早く、長く付き合えばいいんだよ!」
梓「いや、意味がわかりませんが」
唯「つまりね、一日中一緒にいればもっと相手のこともわかるんじゃない?」
梓「え、それってもしかして」 -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:55:19.64 ID:ID2EkADZ0
-
唯「そうだよあずにゃん!ザ・デート!だよ!」
梓「でーと・・・//」
澪「確かに恋人同士で仲を深めるのにはデートが最適か」
律「言われてみればそうか 梓、学校以外でムギと会ったりしてるのか?」
梓「いえ、まだ付き合い始めたばかりですし、夜にメールや電話をするくらいしか」
唯「もうそろそろいい頃だよ!デートしよう!」
澪「そうだな、距離を縮めたいんだろ?デートしてみたらどうだ」
梓「そうですね・・・今夜、電話で誘ってみます!」
律「おう!そのいきだ梓!」
梓「先輩がた、ありがとうございます! それじゃ、私の家はこっちですので」
澪「ああ、梓 がんばれよ」 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 20:58:27.34 ID:ID2EkADZ0
-
澪「・・・唯、律」
唯「うん」
律「わかってるよ」
澪唯律「「ふふふふ」」
その夜 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:03:10.55 ID:ID2EkADZ0
-
梓「・・・」ドキドキ
「・・・」ピッピッ
「・・・」プルルル
紬「はい、紬です」
梓「梓です!夜遅くにすいません、ムギ先輩」
紬「こんばんは、梓ちゃん 私は大丈夫だけどどうしたの?
また私の声が聞きたくなった?ふふっ」
梓「いえ、それもあるんですが///
今度の土曜日暇ですか?」 -
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:07:05.74 ID:ID2EkADZ0
-
紬「え?空いてるけど何かしら」
梓「あの・・・二人っきりでお出かけしませんか?」
紬「あら、それってもしかしてデートのお誘い?」
梓「ええ、そうです デートしませんか///
そろそろ私たちの仲をもっと深めたいと思って」
紬「いいわよ、デートしましょう 実は私も同じことを思ってたの」
梓「よかったぁ ありがとうございます!
それと、プランなどはこちらで考えておきますので」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:12:43.95 ID:ID2EkADZ0
-
紬「梓ちゃんがエスコートしてくれるのね! 素敵
じゃあお願いするね 素敵なデートを期待してるわ///」
梓「どうも!それじゃ、おやすみなさい」
紬「ええ、おやすみ 梓ちゃん」
ついにムギ先輩とデートすることになった
一応アドバイスや背中を押してくれた先輩がたには報告した
3人とも「おめでとう、がんばってね」と笑顔で励ましてくれた
そんなこんなで土曜日 デート当日 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:18:39.44 ID:ID2EkADZ0
-
紬(梓ちゃんからデートに誘ってくれてうれしいわ
ふふっ 楽しみすぎて予定より30分も早めに着いちゃった
梓ちゃんが来るまでなにして・・・・・・あれ?)
梓「あ、ムギせんぱーい こっちですよー」
紬「梓ちゃん!?ごめんね、待たせちゃった?」
梓「大丈夫ですよ 私も今来たところですから」
紬「本当に?」
梓「ええ、それに約束の時間より前なのにムギ先輩も来てるじゃないですか」
紬「うふふ、それもそうね デートが楽しみで少し早めに来ちゃった♪」 -
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:24:52.88 ID:ID2EkADZ0
-
梓「私もですよ ムギ先輩、今日は楽しみましょうね」
紬「さあ、梓ちゃん!どこへ連れて行ってくれるのかしら?」
梓「まずはお昼も近いですし、カフェでお話でもしましょう」
紬「素敵ね じゃあ梓ちゃん、行きましょうか」
梓「はい! ・・・・・ムギ先輩、手、つないでもいいでしょうか?」
紬「いいわよ!だって私たち、恋人同士ですもの」ギュ
梓「!///」ギュ
二人は手をつないで、幸せそうに歩き出した -
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:30:19.33 ID:ID2EkADZ0
-
そして、その姿を後ろで見守る(尾行する)者がいた
律「お、手をつないだぞ」
澪「二人とも、なかなかいい感じだな」
唯「ほらほら、早く行かないと見失っちゃうよ」
憂「お姉ちゃん・・・何で私たちまで尾行してるの?」
唯「憂はあずにゃんの恋の行方が気にならないの?」
憂「それは、気になるけど」 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:35:40.00 ID:ID2EkADZ0
-
律「ならいいじゃん 3人より多い方が楽しいって」
和「多ければその分、バレやすくなるんじゃないかしら」ハァ
純「でもあの梓がムギ先輩とねぇ」
さわ子「いいんじゃない?これぞ青春って感じ!」
純「で、あなたは誰ですか」
斎藤「申し遅れました、私、琴吹家で執事をやっている斎藤という者です
本日は紬お嬢様のお出かけを見守るため、みなさんと同行させてもらいます」
唯「うん、大丈夫だよ ほら、ほんとに見失っちゃうから早くいこっ」 -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:41:05.89 ID:ID2EkADZ0
-
紬と梓は昼食を取りながら、話を続けた
難しい話や、凝った話ではなく、いつも部室でするような話
でも、そんな話も二人きりだといつもより面白く感じられた
梓「あっ!もうこんな時間!ムギ先輩、そろそろ行きましょうか」
紬「そうね、楽しかった~ 次はどこへ連れて行ってくれるの?」
梓「次はですね、そろそろ夏も本格的に暑くなりますし、服を一緒に買いませんか?」
紬「いいわね 私、梓ちゃんと服を買うのが夢だったの~ なんちゃって」テレッ
梓「なんですかそれっ」クスクス -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:45:31.05 ID:ID2EkADZ0
-
律「やばっ こっち来る 隠れろ!」
紬と梓は律たちに気付かずに通り過ぎる
律「あぶなかった~」
純(大人数の尾行って面倒だなぁ) -
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:47:53.75 ID:ID2EkADZ0
-
服屋
紬「わぁっ 梓ちゃんかわいい!その服、とっても似合うわ」
梓「ほ、ほんとうですか?///」
紬「嘘なんて言うわけないじゃない 素敵よ」
梓「そこまで言うなら、この服にします」
梓の服は、少々地味目ではあるが露出は少なく
小柄な梓の体を引き立てるつくりであった
梓は店内の小さな更衣室で試着した服を脱ぎ、カゴに入れた
そして自らの服を着て更衣室を出た -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:52:59.34 ID:ID2EkADZ0
-
紬「ふふっ じゃあ梓ちゃん、次は私の服を選んでくれる?」
梓「もちろんです!」
二人は少し、店の中を歩き回り
梓「あ、これなんかどうでしょう」
紬「どうかしら、とりあえず来て見るわね」
今度は紬が更衣室に入り、試着をする
少しして小さな更衣室のカーテンが開いた
紬「どうかしら」
梓「う~ん、着てみたらいまいちでしたね」 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 21:57:01.97 ID:ID2EkADZ0
-
紬「やっぱりそうかしら、別の服をお願いできる?」
梓「わかりました、ちょっと待っててください」
紬「おねがいね♪」
そう言って紬はカーテンを閉めた
梓「どれがいいか・・あ、これは絶対に似合う!
うんうん、いい感じ、早くムギ先輩に着てもらおう!」
梓はいままでにない服のチョイスに感動と興奮をした
まさか自分がこんな最高の服を選ぶことができるなんて!
だが、それがいけなかった -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:00:21.22 ID:ID2EkADZ0
-
早く着てもらいたかった梓は勢いよく更衣室のカーテンを開けた
梓「ムギ先輩!これなんて・・っ!」
紬は先ほど試着した服をちょうど脱いだところで、下着姿だった
紬「きゃっ梓ちゃん・・//」カァ
梓「すいませんでした!!!」
梓は開けた時と同じ勢いでカーテンを閉めた
梓「な、何?このお約束的ハプニング///」カァァ
梓「いや、私が悪いんだけど・・・」 -
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:03:58.65 ID:ID2EkADZ0
-
梓の脳裏にはさっきの光景が浮かぶ
決してスレンダーではないが、健康的な女子高生らしい肉つき
お嬢様らしい少しセクシーな下着
梓とは比べ物にならない豊満な胸
梓「ぐっ 思い出しただけで鼻血が//」ボタボタ
梓が鼻血を拭いていると更衣室から紬が出てくる
紬の方もまだ顔が赤い
紬「梓ちゃん、鼻血が出てる!大丈夫?//」 -
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:09:14.96 ID:ID2EkADZ0
-
梓「だ、大丈夫、です!それよりこの服を!絶対に似合うと思うんです!」
紬「わかったわ 着てみるね//」
梓(ちょっとお手洗いに行かないとだめだ)
梓は鼻血で汚れた手を拭くためにお手洗いに行った
そして梓がお手洗いから戻ってくると・・・
梓「!ムギ先輩!綺麗です、素敵です!私の目に狂いはなかった!」
紬「そんな、恥ずかしいわ///」
おっとりとした雰囲気の漂う紬に合った主張しない色
首元は少々空いているが梓の服と同じく露出は少なめ
それでいて通気性も悪くなく、アクセント気味についたフリフリもかわいげがあった -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:14:51.54 ID:ID2EkADZ0
-
梓「もうそれに決めましょうよ!いいですよね」
紬「ちょっと恥ずかしいけど、そこまで言うのならこれにしましょう」
二人はお互いが選んだ服を買って、店を後にした
紬「さて、次はどこに行くの?」
梓「次はですね、デートの定番!映画館です」
紬「わぁ、私、DVDやブルーレイ以外で映画を見たことがなかったの
映画館で映画を見れるなんて感激だわ!」
梓「相変わらず感動どころが謎ですけど、喜んでもらえてよかったです」フフッ
紬「ふふふっ・・・!」
梓「どうしました?」
紬「いえ、何でもないわ さあ行きましょう」
紬(今の人影、ひょっとして) -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:19:34.74 ID:ID2EkADZ0
-
澪「おい律、見つかるぞ!」
律「わりーわりー 財布落としちゃって」
憂「すいません、私そろそろ家に帰って夕飯の買い物に行かないと・・・」
律「そうか、ごめんな憂ちゃん 無理に誘っちゃって」
憂「いえ、いつもと違う梓ちゃんを見れて楽しかったですよ それでは」
そう言って憂は帰って行った
さわ子「じゃあ私も帰ろうかしら」
和「それじゃ私も」
唯「え?二人も帰っちゃうの?」 -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:24:37.02 ID:ID2EkADZ0
-
さわ子「ええ、最初は面白かったけど」
和「ずっと隠れてちゃ、だいぶ暇なのよ」
澪「そうか、それじゃしょうがないな」
さわ子「じゃあね、後で結果を聞かせてね」
和「私もちょっと気になるし、お願いね」
澪「ああ、じゃあな」
唯「で、純ちゃんはどうするの?」
純「私も、このままいても出番なさそうなので帰ります・・・」
唯「そっか、じゃあね純ちゃん」 -
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:28:51.49 ID:ID2EkADZ0
-
律「結局残ったのは私たち3人と斎藤さんだけか」
斎藤「私は陰からお嬢様を見守ることも仕事の一つですから」
澪「じゃあ私たち4人だけで続けるか」
紬「それで、何の映画にするの?」
梓「それはもちろん今流行りのあのラブストーリーです
やっぱり恋人たちの見る映画って言ったらこれ一択です」
紬「ふふ、純愛映画ね ドキドキしちゃう」
梓「それじゃあ行きましょうか 大人2枚
え?ちがいます!私高校生ですから!」プンプン
紬「まあまあ梓ちゃん、落ち着いて」ニコニコ -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:35:04.57 ID:ID2EkADZ0
-
唯「二人とも映画館に入ったよ」
澪「ふむ、この上映時間だとあの恋愛映画か」
律「せっかくだし私たちも見ようぜ 大人4枚」
前から5列目に紬と梓
最後列に唯、澪、律、斎藤が座る
そして数分後、映画が始まる
梓(やっぱり家で家族と見るのとは違うなぁ
隣にムギ先輩がいるだけで映画の内容と自分たちを重ねちゃうよ//)
紬(暗くてわかり辛いけど梓ちゃん赤くなってる?
もしかして私たちと重ねているのかも)フフッ -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:39:59.49 ID:ID2EkADZ0
-
そして映画も進み、終盤でラブシーンに入る
梓(う、ドキドキしてきた 映画だからよく映ってないけどやばい
ちょっと興奮してきちゃったかも?うう・・・)
紬(そろそろね)「梓ちゃん、ちょっと一緒に来てくれない?」ヒソヒソ
梓「はい、なんですか?」(危なかった
このまま見てたら抑えきれなくなるところだった)
周りの客の迷惑にならないようこっそりと紬と梓は映画館を出た -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:43:03.78 ID:ID2EkADZ0
-
紬「ごめんね、せっかく選んでくれた映画なのに途中で抜け出して」
梓「いえ、大丈夫です それだけの理由があったんですよね?」
紬「ええ、実は唯ちゃんと澪ちゃんとりっちゃんに尾行されてたの」
梓「本当ですか!?」
紬「ええ、映画館に来る途中でりっちゃんらしい影を見かけたの
それで、映画の上演前に後ろを見たら3人がいたのよ」
梓「そうだったんですか でも何でもう尾行されてないってわかるんですか?」
紬「それはね・・・」 -
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:46:52.07 ID:ID2EkADZ0
-
映画館内
澪「ふう、終わりか あれ?ムギと梓がいないぞ!」
律「何!澪、どうして見てなかったんだよ」
澪「私は映画を見てたんだよ
そう言う律だって顔赤くしてラブシーン見つめてたくせに」
律「なっ///それは澪だって同じだろ!」
澪「ううっ/// はぁ、唯は寝てるし斎藤さんはいつの間にかいないし、帰るか」 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:50:43.07 ID:ID2EkADZ0
-
律「そうするか、なんか疲れたし
ていうか澪、何で私がラブシーン見つめてたこと知ってるんだよ」
澪「それはっ・・・横目でちらちら律を見てたからだよ 」ボソッ
律「それなら私だって澪のことが気になって盗み見してたさ」
澪「律・・・」
律「澪・・・」 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 22:58:15.50 ID:ID2EkADZ0
-
梓「へぇ、澪先輩と律先輩がねぇ」
紬「そうなの、だから大丈夫よ でも少し暗くなってきたわね」
梓「それでは、最後の場所に行きましょうか
商店街からは離れてしまうんですけどいいですか?」
紬「ええ、いったいどこかしら」
梓「じゃあついてきてくださいね」 -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:00:36.01 ID:ID2EkADZ0
-
歩くこと十数分、梓が連れてきた場所は少し開けた場所だった
紬「きれい・・」
少し小高くなっているその場所からは自分たちの町が見渡せる
そして、今にも町に沈もうとしている太陽とそれに照らされる町
反対側は、星も見えるほど暗くなっている
そんないつもあるような昼と夜の間の時間
だが、このときの紬には何よりも素晴らしく見えた -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:05:26.72 ID:ID2EkADZ0
-
梓「喜んでもらえてよかったです 絶景とは言えませんけど
なかなかいい場所だと思いませんか?」
紬「ええ!とっても!」
梓「これが私からのムギ先輩へのおくりものです
今日一日のデート、とっても楽しかったですよ」
紬「私もよ さあ、夕日が沈んじゃうわ こっちに来て一緒に見ましょう」
梓「はい」
梓は紬の隣に並び、夕日を見るて振り返る
今日一日のデートのことを 紬との距離が近づいた気がした -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:08:31.04 ID:ID2EkADZ0
-
そして夕日が完全に沈む刹那
紬「梓ちゃん、こっち向いて これが私からのプレゼントよ」
梓「え? んっ・・」チュウ
紬が梓にキスをした
周りには誰もいない、沈みかけの夕日だけが照らす中でのこと
そして夕日が完全に沈み、紬は口を離した
紬「ふふっ どうだった?」
梓「とっても素敵なプレゼントでした、ありがとうございます 先輩」
紬「気に入ってもらえてよかった
さぁ、夕日も沈んじゃったし帰りましょうか」
二人は街灯のつき初めた道を駅の方へ歩いて行った
手をつなぎながら -
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:14:33.59 ID:ID2EkADZ0
-
駅
梓「今日はありがとうございました」
紬「何言ってるの、デートにありがとうもないでしょう」
梓「そうですね えへへ でも、もうデートはおしまいなんですね」
紬「いいえ、梓ちゃん まだデートは続けられるわ
今日は私の家に泊まっていかない?」
梓「えっ!いいんですか?」
紬「もちろん!そうすれば明日までデートが続くわよ」
梓「ありがとうございます!それじゃあ家に連絡してみますね」
梓は家に電話をかける 通話後の梓の返事はOKだった -
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:19:13.68 ID:ID2EkADZ0
-
そして二人は電車に乗り、琴吹家へ
梓(うわ~ やっぱりムギ先輩って本当にお嬢様なんだな
想像していた以上の家だよ)
紬「ただいま、お父様」
梓「おじゃまします」カチコチ
紬父「おかえり、紬 それと・・・中野君だったかな?はじめまして
紬から話は聞いているよ これからも紬と仲良くしてやってくれ」
梓「は、はい!」 -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:25:41.98 ID:ID2EkADZ0
-
紬父「帰ってきていきなりで悪いが話がある、紬、ついてきてくれ
それと斎藤、中野君を客室にご案内してあげなさい」
紬「あの、梓ちゃんは私の部屋に連れて行って」
紬父「いいのか?じゃあ斎藤、頼む」
斎藤「はい、かしこまりました
それでは中野様、私についてきてください」
梓は斎藤の後についていく
やっぱり見た目通り広い家のようで紬の部屋まで1分ほどかかった
斎藤「こちらが紬お嬢様の部屋です どうぞ」 -
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:30:50.32 ID:ID2EkADZ0
-
初めて見る紬の部屋は、まさに女の子の部屋という感じだった
梓の部屋は殺風景というわけではないが平均的といったところ
だがそれに比べて紬の部屋は、ぬいぐるみなどの小物も多い
そして天蓋つきのベッドまであるまさにお嬢様といった部屋だった
梓は斎藤に促されてソファーの上に座った
なにをすることもなく梓と斎藤だけの沈黙した時間が流れた
だが少しして斎藤が口を開いた -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:34:40.28 ID:ID2EkADZ0
-
斎藤「中野様はお嬢様とだいぶ仲がよろしいようですね」
梓「え?は、はい・・・」
斎藤「失礼ながら私、今日一日、二人のことをつけさせてもらいました」
梓「! それって・・・全部みたんですか?」
斎藤「はい、お嬢様とキスをするところも」
梓「えっ!」 -
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:39:14.99 ID:ID2EkADZ0
-
斎藤「ですがご安心を、私はお嬢様の幸せを願っています
二人の仲を裂こうなどとは思っていません
なので中野様、決してお嬢様を傷つけてはなりません
もしそのようなことがあれば、私も黙っていられませんから」
梓「私は絶対にムギ先輩を傷つけたりしません!」
斎藤「いいでしょう 私はその言葉を信じます
お嬢様を幸せにしてあげてください」
斎藤はにっこりとほほ笑むと部屋にかけてある時計を見た -
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:46:36.63 ID:ID2EkADZ0
-
斎藤「そろそろ時間だ お嬢様も戻ってくるし、私は退散しよう」
その時、梓の頭にある小さな疑問が浮かんだ
梓「斎藤さん、何で腕時計をしていないんですか?」
斎藤は腕時計をしていなかった 普通ならだからなんだという話だが
彼は執事、それもこの琴吹家のだ 腕時計が必須なのではと思った
斎藤「腕時計かい?変なことを聞くな それとも観察眼が鋭いのか?
前はしていたんだけど、今は知り合いに貸したままなんだ」 -
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:50:08.11 ID:ID2EkADZ0
-
梓「返してもらわないんですか?でなければ新しいのを買ったりは?」
斎藤「きっと私から借りた事なんて忘れているだろうよ
それにあの時計以外つける気はないんでね
心のどこかで返してもらえる日を待っているのかもな」
斎藤は目を細めて懐かしんでいた
斎藤「おっと、こんな話をしている場合じゃなかった それじゃあ」
斎藤が部屋からいなくなり、再び沈黙が訪れた -
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /29(月) 23:55:56.14 ID:ID2EkADZ0
-
それから数分後
紬「ごめんね梓ちゃん、遅くなっちゃって」
梓「大丈夫ですよムギ先輩」
紬「それで、今から夕食なの 一緒に食べましょう」
梓は紬について行き、夕食を取った
紬のお父さんや、使用人たちと一緒かとドキドキしたが
紬と二人きりだったので安心した
そのあとは、紬の部屋で雑談をした
昼食時にもしたのに、どんどん話すことができて止まらない
紬と話している時間が永遠に続いてほしいと願うほど幸せな時間だった -
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:01:44.85 ID:AKPtSXQt0
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紬「あら、もうこんな時間」
楽しい時はすぐに過ぎる、時計はとっくに10時を回っていた
紬「そろそろお風呂に入りましょうか」
梓「そうですね、ムギ先輩、お先にどうぞ」
紬「お客さんなんだし、梓ちゃんが先よ」
紬梓「「・・・」」
紬「じゃあ、一緒に入りましょうか」
梓「え?」
紬「だって恋人同士ですもの、一緒にお風呂は当然でしょ?」
梓「でも恥ずかしいですし・・・・・ あーーーー!
もういいです!入ります!入りましょうムギ先輩!行きますよ!」スタスタ
紬「梓ちゃん、お風呂はそっちじゃないわよ」 -
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:06:02.74 ID:AKPtSXQt0
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ということで、紬と梓は一緒にお風呂に入ることになった
合宿で入っていたとはいえ、今度は二人きりでしかも恋人同士
お互いに意識してしまう
それと、やはり風呂も琴吹家だ 二人で入ってもまだ十分余裕のある広さだ
二人は体と頭を洗い終え、湯船につかっていた
梓「いやー いいですね広くて、疲れが吹っ飛びますよ」
梓は紬を直視できない
昼間のハプニング、そして映画館 どうしても紬のことを意識してしまう -
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:12:33.28 ID:AKPtSXQt0
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紬「梓ちゃんどうしたの?なんか変よ?」
梓「変ですか?のぼせちゃったのかな?そろそろ上がりますよ」ザバァ
紬「えっ?ちょっと待って」ザバァ
梓がさっさと風呂を出ようとするので、紬もあわてて立ち上がった
梓「っ!」ツルッ
急いで歩いたため、梓は風呂のタイルで滑ってしまった
紬「梓ちゃん!」ガシッ
間一髪、かたい床に頭がぶつかる前に紬が受け止めることができた -
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:17:42.30 ID:AKPtSXQt0
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紬「なんとかなったみたいね」
梓「ありがとうございます でも・・当たってます・・・」
とっさに紬が抱きかかえたため、胸が思いっきり梓に当たっていた
紬「いいわよそれくらい 梓ちゃんが無事だったんですもの」
梓「ム、ムギ先輩!」ガバッ
紬「きゃぁ!」
梓が紬を押し倒す -
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:23:28.74 ID:AKPtSXQt0
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梓「もう我慢できません!ムギ先輩は可愛すぎます!
この胸だって素敵で、うらやましすぎます!」ペロペロ
紬「んっ!あぁっ・・・・あ、あず・・・あんっ」ビクッ
お風呂でほてった体は、多少敏感になっていた
梓「夕暮れのキスだって情熱的で!もうっ!んんっ~」チュゥゥ
紬「ん~~~!んっむ~!」チュゥゥ
あのときとは違う、野性的で力強いキス
倍以上の時間がたってから唇が離れた -
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:25:36.50 ID:AKPtSXQt0
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紬「ぷはっ!あ、梓ちゃん!はぁ、はぁ、ここじゃ危ないし
はぁ、ベッドで続けましょう!」
梓「いいんですか?てっきり拒否されるかと思ったんですが」
紬「私だって、その・・・してみたいし・・・・・
恋人同士ですること///」
梓「ムギ先輩!」ガバッ
紬「だからベッドで!」 -
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:27:39.99 ID:AKPtSXQt0
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そして夜も深夜を回ったころ、二人はベッドで抱き合っていた
紬「ふふ、梓ちゃん可愛かったわよ」
梓「まさかムギ先輩があんなテクニシャンだったとは・・・///」
あれから、二人は裸の付き合いをした
そのことで梓の当初懸念していた紬との距離は一気に縮まった
紬「梓ちゃん、これからもずっと一緒にいてくれる?」
梓「もちろんです!大学に行っても、そのあとも、ずっとです!
ずっと!ずっと!!ずっと!!!」
紬「ありがと」 -
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:30:35.88 ID:AKPtSXQt0
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二人を眠気が襲う頃、どちらともなくつぶやいた
紬「梓ちゃん」 梓「ムギ先輩」
だいすき
完
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:32:46.94 ID:AKPtSXQt0
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ありがとうございました、エロは一度書いてみたかったんで入れましたが
あまりにも才能がなかったのでさっさと切り上げました
あとこの話は 紬「プレゼント」の続きのつもりです
もし私の文が不快でなければ一度読んでやってくれないでしょうか
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:33:33.49 ID:PJl+uL2v0
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乙!
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 00:37:47.36 ID:HNYmEX0dO
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乙でした!
- 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11 /30(火) 01:41:38.10 ID:mjVeYj9E0
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紬梓いい!!
プレゼントも読んだよん
おつでした -
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| けいおん!!SS
| 09:05
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