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2011.02.15 Tue
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- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:01:28.16 ID:s36Yvz2N0
-
唯「わぁ美味しい! あずにゃん天才!」
梓「そんな大袈裟な…」
紬「でもホントに美味しいよ」
梓「そうですかね……?」
今日は2月14日。
即ちバレンタインデーです。
大学入試を終えてその報告に学校に来た4人の先輩達が、部室で私が作ったチョコレートケーキを食べています。
気恥ずかしさや先輩達が卒業することの寂しさなど、色々な想いが渦巻いて結局放課後になるまで渡せませんでした。
でもティータイムのお茶請けになったので、結果的には今の今まで渡せなくてかえって良かったのかもしれません。 -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:09:54.76 ID:s36Yvz2N0
-
律「なあ梓、チョコケーキってことはコレってやっぱバレンタインの」
律先輩がからかうような口調で言いました。
でも……。
梓「残念ながらハズレですね。これは日頃の感謝の気持ちです」
律「へぇ~感謝ねぇ」
梓「なのでバレンタインのチョコレートはそれとは別に作ってきました」
私は4つの小さな包みを、それぞれ先輩達に渡しました。
少しの緊張を胸に秘めて……。 -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:18:43.86 ID:s36Yvz2N0
-
律「ケーキだけじゃなくてチョコまでくれるなんて大盤振る舞いだな」
唯「あずにゃん太っ腹~」
梓「小さくて申し訳ないんですけど…。あ、あとそのチョコは家に帰るまで開けないで下さい」
唯「え~今食べたいよ~」
包みを開けようとしている唯先輩が動きを止めてそう言いました。
唯先輩には悪いけど今ここで開封されるわけにはいきません。 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:27:43.98 ID:s36Yvz2N0
-
律「唯、せめて先にケーキを食べ終わってからにしろよ」
澪「でも何で家に帰るまで開けちゃダメなんだ?」
梓「あ、あの……チョコレートのほうは受験お疲れ様、の気持ちを込めて作りました」
梓「なので家でくつろいでる時にでも食べてくれたらなぁと思いまして」
嘘ではありません。
でも本心は別にあったりします。
しかし自分で言っておいて何ですが、こんな理由が抑止力になるのでしょうか?
正直不安で仕方ありませんが、ある理由で今開けられると少し困ります。 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:38:13.34 ID:s36Yvz2N0
-
澪「まあここで両方とも食べて太りでもしたら嫌だし、家でいただくよ。ありがとな梓」
律「家でのんびりしながら食うほうが太りそうだけどな」
澪「うう、言われてみればそんな気も……」
紬「いくら食べても太らない唯ちゃんが羨ましいわ……」
梓「というわけですので、それは家で食べて下さいね」
唯「うーん残念だなぁ」 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:48:56.55 ID:s36Yvz2N0
-
――――
―――
――
梓「待ち合わせの時間まであと1時間か。さすがに早く来すぎたかな」
今日は待ちに待った日曜日。
憧れのあの人とお出かけする日です。
でも楽しみすぎて、気付けばこんなに早く待ち合わせ場所に来てしまいました。
梓「うぅ寒っ! カイロでも使おうかな」
独り言を言いながら両手をすり合わせていると、
ムギュッ
などという擬音が聞こえたような……?
気が付けば私の両手は温かい何かに包まれていました。 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:58:00.12 ID:s36Yvz2N0
-
紬「どう? 私の手、温かいでしょ?」
梓「ムギ先輩!」
私の手を包んでいたのはムギ先輩の手、しかも手袋越しなのに凄く温かい……。
それにしてもいつの間に目の前に来たのでしょうか?
紬「おはよう梓ちゃん。随分早いのね」
梓「ムギ先輩こそ、まだ時間まで1時間近くありますよ」
紬「梓ちゃんと遊ぶのが楽しみすぎていてもたってもいられなくなって……早く来ちゃったの♪」
梓「わ、私も同じです!」
今言ったことのせいで顔が赤くなりそうになっています。
それでも言わずにはいられませんでした。 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:09:00.37 ID:s36Yvz2N0
-
梓「そ、それより今日は私に付き合ってもらっちゃってすいません。そしてありがとうございます」
紬「ううん。大学受験も終わったし、私も梓ちゃんに誘ってもらって嬉しかったから。しかもあんな楽しい方法で、ね」
梓「自分ではどうかなと思ってたんですが。手紙なんて古典的かなぁと」
紬「そんなことないわ。バレンタインデーでチョコレートと一緒に手紙なんてとてもロマンチックだと思うの!」
梓「は、恥ずかしいです……」
そう、これがバレンタインデーの日、部室でチョコを開けられてはマズい理由です。
私はあのチョコにそれぞれ簡潔な内容の手紙を添えて先輩達に渡しました。
卒業式のときは本格的に手紙を書いて渡そうかな、なんて思ってたりもしてますが……。 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:19:41.43 ID:s36Yvz2N0
-
あの場でみんなに開けられたら律先輩あたりにからかわれること請け合いでしょう。
下手をすると音読とかされたりして……。
何より、万が一ムギ先輩に書いた手紙の内容が漏れたらそれこそ大変です。
それにムギ先輩には一人きりのときにゆっくり手紙を読んで欲しかったから。
そしてムギ先輩の、大好きなムギ先輩のチョコに添えた手紙にはこう書きました。
二人きりで会いたい、二人きりで遊びに行きたい、そして大事な話がある、と。 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:53:51.65 ID:s36Yvz2N0
-
梓「でもまさか返事が手紙で返ってくるとは思いませんでした」
紬「ビックリしたかしら?」
梓「ええとても」
紬「良かった~。前に驚かそうとしたときは眠っちゃって失敗しちゃったけど、今度は大成功ね!」
なんとムギ先輩は、返事を私と同じように手紙でくれたのです。
バレンタインデーの翌日、放課後下駄箱を空けたらムギ先輩からの手紙が入っていました。
この日は3年生は特に登校しなければいけない日でもなく、また軽音部で集まる日でもない……。
わざわざ返事の手紙を下駄箱に入れるために、私を驚かせるために学校に来たということなのでしょう。
私はムギ先輩の誠意と律儀さと、ほんの少しのイタズラ心に胸を打たれました。 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:04:39.05 ID:s36Yvz2N0
-
紬「さあ、まずはどこに行くのかしら?」
梓「取りあえずお昼にしませんか? まだ若干時間は早いですけどお腹空きました」
紬「そうね、そうしましょう」
ムギ先輩はおっとりぽわぽわ、いつもの調子のようです。
『大事な話』のことなんか気にもしてないのだろうか、何てことを考えてしまう自分が少し嫌。
私のほうは楽しみと、そして『大事な話』をした後の結果に対する恐れによる緊張により、普段の自分が若干崩れつつあります。
それでも二人きりのお出かけを存分に楽しもうと思います。
そうじゃないともったいないですからね。 -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:16:14.24 ID:s36Yvz2N0
-
紬「梓ちゃん! これ、これとっても美味しいの!」
梓「お、落ち着いて下さいムギ先輩」
まるで子供のようなはしゃぎよう。
でもムギ先輩の子供っぽい面も、私の大好きなムギ先輩の1つです。
その子供っぽさが出ているときは、律先輩とつるんではしゃいだりするので多少迷惑を被る時があったりもしますが。
梓「でもお口に合って良かったです」
紬「私、好き嫌いはないほうだから」
紬「それにね……」
ムギ先輩が微笑みながら私を見ています。
……正直、たまりません。
紬「梓ちゃんと一緒にお食事をしているから余計に美味しく感じるのよきっと」
梓「…っ!」
きっと今の私の顔はタコのように真っ赤になっているでしょう。 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:28:10.37 ID:s36Yvz2N0
-
紬「うーん、お腹一杯になったわ」
ムギ先輩、私の倍くらい食べたような気が……。
普段のお昼のお弁当も凄い量だって先輩達が言っていたのをふと思い出しました。
紬「ちょっと食べ過ぎちゃったかな。余計なお肉が付かなければいいんだけど……」
梓「こういうときは唯先輩が羨ましくなりますよね」
紬「ホントね~。でも今日はこれから梓ちゃんと楽しく遊ぶんですもの。たくさん食べて力をつけないと」
梓「くすっ、そうですね。それではそろそろ出ましょうか」
紬「出ましょう出ましょう~♪」
気が付けば私の緊張は綺麗さっぱり消え去っていました。 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:39:35.22 ID:s36Yvz2N0
-
それから私達はあっちこっち遊び歩きました。
私が行きたかったレコード屋や楽器屋などに付き合ってもらったり、またはムギ先輩が行きたいところに行ったりと。
ムギ先輩に連れて行かれた場所は意外な所ばかりでした。
ゲームセンターはともかく、まさか駄菓子屋に連れて行ってもらえるとは夢にも思ってなかったので。
聞けば駄菓子屋は前に律先輩にエスコートしてもらった場所だそうです。
凄く楽しそうに駄菓子を買い漁るムギ先輩を見てると、微笑ましいと同時に僅かな嫉妬を律先輩に感じてしまうことは内緒……。
あと妙に駄菓子が美味しかったのも追い討ちになったり。
そして幸せな時間はあっという間に過ぎていきました。 -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:53:27.69 ID:s36Yvz2N0
-
梓「日が大分傾いてきましたね」
紬「楽しい時間がもうすぐ終わるのだと思うと寂しくなるね」
そうしみじみと言うムギ先輩。
……そろそろ頃合でしょうか。
私は真剣な声を出して次のセリフを言いました。
梓「ムギ先輩、最後に私と一緒に行って欲しい場所があります」
紬「……分かったわ」
ムギ先輩が引き締まったような表情を見せています。
『大事な話』をそこでするということを察してくれたのでしょう。
普段通りのムギ先輩のように見えていても、『大事な話』を意識してくれていた、そのことを嬉しく思いました。 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:03:34.50 ID:s36Yvz2N0
-
梓「ムギ先輩、大丈夫ですか?」
紬「大丈夫よ、心配しないで梓ちゃん」
心配しないでというのは無理な相談です。
今歩いている道は塗装されてない、足場の悪い道。
大きな公園の林の奥の方へと向かう道を歩いているのだから心配は尽きません。
若干上り坂にもなっていて、慣れてないと少々キツいコースかも。
最も私も相当久しぶりにここに来たので慣れているわけではないのですが。
でも……
梓「まあわりと余裕そうですねムギ先輩」
紬「お昼ご飯をたくさん食べておいて良かったわ~。足は少し疲れたけれど」
紬「いいダイエットになるかもしれないと思うとどんどん歩みが速くなるの」
紬「わわっ! ちょっと待って下さいよ~」
まさか私のほうが置いていかれるとは、さすがムギ先輩。 -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:14:11.94 ID:s36Yvz2N0
-
やがて林を抜けると、ようやく目的地に辿り着きました。
梓「ここがムギ先輩と一緒に来たかった場所です」
紬「……綺麗な丘ね」
梓「ここは障害物無く地平線が見える丘なんです。両親から教えてもらったお気に入りの場所です」
梓「私も来るのは久しぶりですね。小さい頃はよく来てましたけど」
紬「近くにこんな綺麗な場所があるなんて思ってもみなかったわ。梓ちゃん! 連れて来てくれてありがとう!!」
梓「そう言っていただけると私も嬉しいです」
ムギ先輩が喜んでくれて何よりだと思います。
そしてとうとう言うときが来ました。 -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:24:12.18 ID:s36Yvz2N0
-
梓「ムギ先輩、聞いて欲しいことがあります」
紬「……聞くわ。何かしら?」
梓「この丘には、2つの言い伝えがあるんです」
いきなり言い伝えと言われて、ムギ先輩は一瞬戸惑ったような表情を浮かべました。
でもすぐいつもの素敵な笑みを返してくれました。
紬「ふふふっ、2つなんて何だか贅沢なのね」
梓「私もそう思います。それでその言い伝えというのは……」 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:35:00.34 ID:s36Yvz2N0
-
梓「今最も感謝している人を連れて来ると、その人が幸せになれるというもの」
梓「そしてもう一つは、愛してる人に告白すると必ず幸せになれるというものです」
ムギ先輩は真っ直ぐこっちを見ながら微笑んでくれています。
話しながらも思わず見惚れてしまうような表情です。
紬「まぁ、素敵な言い伝えね。こういうのが好きそうな澪ちゃんに教えてあげたいくらい」
梓「まあ後者はありがちな言い伝えなのであまり新鮮味はないかもです」 -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:46:45.42 ID:s36Yvz2N0
-
紬「それで、梓ちゃんはどっちの言い伝えを頼って私を連れて来たのかな?」
さっきよりやや表情を締めてそう訊いてくるムギ先輩。
私の心臓はもうバクバクで破裂してしまいそう。
梓「どっちだと……思いますか?」
紬「私は梓ちゃんの口から聞きたい」
やはり私から言わなければならない。
まあどっちかなんて言うまでもないです。
だから私は正直に答えます。 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 03:56:50.59 ID:s36Yvz2N0
-
梓「両方に決まってるじゃないですか」
紬「りょう……ほう?」
梓「そうです! ムギ先輩には感謝してもし足りません!」
梓「毎日美味しいお茶を淹れてくれて、私が練習練習とうるさく言っても優しく間を取り持ってくれて、いつも素敵な笑顔を見せてくれる」
梓「そして何よりもバンドの楽しさを、放課後ティータイムの素晴らしさを教えてくれたのはムギ先輩です!!」
紬「私が……? でも私も段々練習をサボってはしゃぐようになっていって、むしろ梓ちゃんや澪ちゃんに迷惑をかけてると申し訳なく思ってるくらいなのに……」
ああ、やっぱりこの人はそう考えていたんですね。
表面上は嬉々としてはしゃいでいるように見えても、やはり基本は優しくて気配りができるのがムギ先輩なんです。 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:21:53.52 ID:s36Yvz2N0
-
梓「ムギ先輩はサボってなんかいませんよ」
梓「前に澪先輩が言っていました。お茶を飲んでダラダラしてる時間もきっと必要なんだ、と」
紬「澪ちゃんが……」
梓「初めて聞いたときは正直ピンときませんでした。でも徐々に分かっていったんです」
梓「私達はみんなでいるのが楽しいんだと。演奏するにしてもお茶するにしても、全てひっくるめて楽しいんだと」
梓「そしてそんな中でムギ先輩は、その『楽しい』を一生懸命維持してくれています」
梓「お茶を淹れてくれたり、私と先輩方の間を取り持ってバランスを取ってくれたり、時には真面目に、時にははしゃいでと、縦横無尽です」
梓「そのお陰で私は自然に皆さんの中に溶け込むことができました。全ての要素が放課後ティータイムなんだと理解することができました」
梓「ムギ先輩が見守ってくれたからです。本当に感謝しています」
息もつかずに一気に言ったため少し疲れました。
でもまだ言いたいことは残っています。
ここで疲れるわけにはいきません。 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:31:32.70 ID:s36Yvz2N0
-
紬「……ありがとう、梓ちゃん。私、今とても嬉しいの。そんなふうに言ってくれて凄く幸せよ」
梓「まだもう一つ、言いたいことがあります。聞いてください」
紬「うん」
梓「私はムギ先輩が好きです」
梓「大人なようで子供っぽいところ。なのに肝心なところは大人で、いつも素敵な笑顔を見せてくれる」
梓「見ていて、そして一緒にいて心から楽しいと、幸せだと思えるあなたのことが大好きです」
梓「これが私が一番言いたかったことです。聞いてくれてありがとうございました」 -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:38:34.93 ID:s36Yvz2N0
-
言い終わったとき、私の目は潤んでいたことでしょう。
ムギ先輩の目も潤んでいました。
ムギ先輩は何の言葉も発しません。
私もこれ以上言葉を紡ぐことができません。
そしてしばしの沈黙の後、私達の影がゆっくりと重なるのでした。 -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:52:41.59 ID:s36Yvz2N0
-
もうすっかり日が暮れましたが、私達はまだ丘で寄り添っています。
梓「ムギ先輩」
紬「なあに梓ちゃん」
梓「幸せに、なれましたか?」
紬「これが答えよ」ムギュゥゥ
ムギ先輩、とてもいいにおいです。
少しクラクラしてきました。
紬「言い伝え、効果抜群ね。やっぱり澪ちゃんに教えてあげようかしら」
梓「澪先輩がどういう反応を示すかは分かりませんが、私は昔から言い伝えは本当だと思ってました」
紬「どうして?」 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:54:26.60 ID:s36Yvz2N0
-
梓「私が生まれて、今ここでこうして存在していること。それが何よりの証拠ですから」
紬「それって、まさか梓ちゃんのご両親もここで……?」
梓「そういうことです。でも恋愛事で両親を頼るような形になって、私って情けないですよね」
紬「そんなことないわ。でもロマンチストではあると思うの」
梓「そうですか? 澪先輩の歌詞、いや澪先輩とムギ先輩の作った歌の影響かもしれませんね」
梓「ねえムギ先輩、もっと私に影響を与えて下さい。もっと私の中に入ってきて下さい。そして……」
梓「もっともっと色々なムギ先輩を見せて下さい」
終わり -
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 04:55:58.46 ID:s36Yvz2N0
-
地の文下手杉ワロタ
特に後半からセリフも含めて何を書いてるのか自分でもサッパリorz
gdgdでスマン
見てくれた人ありがとう -
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 08:32:13.56 ID:GOHby6NZ0
-
安心のむぎゅう
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 08:38:38.42 ID:c38cx65V0
-
乙
梓健気だな
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 11:42:12.63 ID:/QfUZAyU0
-
乙
ムギも梓も可愛かったよ -
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| けいおん!!SS
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2011.02.15 Tue
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- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:34:14.47 ID:oQxiWT9K0
-
梓「と、言う訳で憂にチョコ作りを教えて貰う為に平沢家にやってきました」
純「誰に言ってんの、梓?」
梓「何事にも説明は必要でしょ。純が気にする事じゃないけど」
純「よくわかんないけど、チャイム鳴らすよ」ピンポーン
憂「お待たせ~。用意できてるよ」
梓「お邪魔します」
純「お邪魔しまーす」 -
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:40:23.01 ID:oQxiWT9K0
-
憂「どうぞどうぞ」
純「さぁ、どんなの作ろうかなー」
梓「純はジャズ研の先輩に作るんだっけ?」
純「うん。梓もそうでしょ?」
梓「そうだよ」
純「私も澪先輩に作ろうっかなー」
梓「なっ!? 純はジャズ研だけで手一杯でしょ」
純「実際そうなんだよね。余ったら作る事にするよ」
憂「材料は十分あるから大丈夫だよ」 -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:45:25.01 ID:oQxiWT9K0
-
梓「問題は時間だよね。月曜がバレンタインじゃなければ余裕あったんだけど」
純「日曜になってから教えにもらいにきたのがまずかったなぁ」
梓「毎度毎度、泥縄だよね」
純「いやそれ程でもないよ」
梓「褒めてないよ……」
憂「それじゃあどういうの作ろうか?」
純「普通のでいいんじゃないの? 凝ったの作ろうにもタイムアップじゃ切ないし」
梓「まぁそうだけど……やっぱり先輩方は高校最後なんだしさ、豪華なの作ってあげたいじゃん」
憂「ならどういうのがいいのかな。ケーキとか?」
梓「それは去年やったから……うーん」 -
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:51:48.54 ID:oQxiWT9K0
-
純「あ、アレいいんじゃない。あのお酒入ってる奴!」
梓「お酒入ってる奴?」
憂「チョコレートボンボン?」
純「そう、それそれ! たまーに食べると美味しいよね」
梓「なるほど、結構いいかも。なんか大人っぽいし」
純「でしょ。あ、でもお酒ってある?」
憂「確かお父さんのウイスキーがあったと思うけど」
梓「勝手に使って大丈夫なの?」
憂「ちょっと電話して聞いてみてくるね。梓ちゃん達は下準備しておいて」
梓「じゃあとりあえずチョコ刻んでおこうか」
純「オッケー」 -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:56:43.80 ID:oQxiWT9K0
-
梓「これも結構……疲れる作業だよね」
純「まぁ、これしないと先に進めないから仕方ないねー」
憂「聞いてきたよー。残り少ないから、全部使っていいって」
純「お、やったね。それじゃあチョコレートボンボンに決定!」
梓「憂、作れるの?」
憂「うん、大丈夫だよ」 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:02:31.62 ID:oQxiWT9K0
-
梓「チョコは刻み終わったけど」
憂「何か問題あった?」
梓「ウイスキーってどうやって流し込むんだろうって」
純「固めたチョコを半分に割って、くり抜いて入れるとか」
梓「そんな事したら崩れると思う」
純「じゃあパチンコ玉みたいなのをチョコで包んでさ、後で取り出して流し込めばいいんじゃないかな」
梓「パチンコ玉出すときに壊れちゃうよ」
純「じゃあじゃあ、えーっと……えっと……」
憂「あのー……もう準備できてるよ?」
純「ああ、もうちょっと粘りたかった!」
梓「ああ、もう少し遊びたかった」
純「遊ばれてた!?」 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:07:48.34 ID:oQxiWT9K0
-
梓「それでどうやって入れるの?」
憂「この小さい醤油入れと楊枝を使うの」
梓「それってお弁当とかによく入ってる醤油入れ?」
憂「うん。これにお水を入れて反対向きに楊枝を刺して……冷凍庫で凍らす、と」
梓「なーるほど」
純「え、それでどうなんの?」
憂「えっと――」
梓「はぁ、純は本当鈍いんだから」
純「むっ。何だと、このチンチクリンが!」
梓「なな、身長は関係ないでしょ!」 -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:12:24.12 ID:oQxiWT9K0
-
憂「えっと、話していいかな?」
梓「あ、ごめん憂」
憂「この水が凍ったら、この醤油入れ型の氷ができるよね」
純「うん」
憂「そしたら底をカッターで切り落としてから取り出して、氷をチョコでコーティングするの」
純「氷はどうなんの?」
梓「その為の楊枝だよね」
憂「そう。何か台に刺して、冷蔵庫に入れておけば氷が溶けて」
純「なるほど! 楊枝の穴があいたチョコができるんだ」
梓「それでその穴からウイスキーを入れて完成だね」
憂「そういうこと~」 -
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:17:27.77 ID:oQxiWT9K0
-
純「なんだ、結構簡単にできちゃうんだ」
梓「だね。これなら問題なく作れそう」
憂「それじゃあ必要な分だけ凍らせちゃおうか」
梓「私は先輩方の分だけでいいかな。純は……多っ!」
純「え? だって自分でも食べてみたいじゃん」
梓「気持ちは分かるけど……そんなに時間に余裕あるかな」
憂「チョコの量は大丈夫だからいけるんじゃない?」
梓「憂が言うなら大丈夫なんだろうけど」
純「そんじゃ入れまーす」 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:22:20.21 ID:oQxiWT9K0
-
憂「後の作業はこれが凍った後だね」
純「あれ、じゃあ今は氷が出来るまで待つしかないってこと?」
憂「そうなっちゃうね」
梓「どうしようか?」
純「うーん……あ、今日は唯先輩っていないの?」
憂「今日は澪さんの家に集まって勉強会って言ってたよ」
純「それならさ、この前読んだ漫画の続きを見せてもらっていいかな?」
憂「大丈夫だと思うよ」 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:28:49.52 ID:oQxiWT9K0
-
梓「純……」
純「何? 別にいいじゃん、待ってるだけなんて耐えらんないわ」
憂「また散らかってると思うから、私も一緒に探すよ」
純「ありがとう。梓はどうする?」
梓「私はここにいるよ。飾り付けとか考えておく」
憂「じゃあまた後でね」 -
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:33:51.78 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――さて、ああ言ってはみたものの」
梓「チョコ渡すだけなんだから、特に飾らなくても箱に入れておけばいいか」
梓「純にああ言った以上、すぐにあっちに合流するのも癪だなぁ」
梓「どうしようかな」
梓「あ、メール……唯先輩からだ」
梓「何々……『あずにゃん、憂に聞いたけど今日ウチに来てるの? 夜まで待って一緒に晩御飯食べようよ~』」 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:40:22.40 ID:oQxiWT9K0
-
梓「……勉強会中だよね……?」
梓「まぁ、『確約はできませんけど、帰る前に戻ってきたら考えます』……と。これでいいかな」ピッ
梓「唯先輩達、ちゃんと勉強してるのかな?」
梓「また怒鳴ってる澪先輩の顔が目に浮かぶよ」
梓「このチョコ、皆さん喜んでくれるかな」
梓「どういう反応してくれるだろうか」
梓「まずはいやしそうな律先輩かな――」 -
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:45:21.35 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――はい、律先輩。チョコレートです」
律「お、なんだ梓。やっと先輩を敬う気になったのか?」
梓「何言ってるんですか。今日は2月14日ですよ」
律「ああバレンタインかー。すっかり忘れてたわ」
梓「これが女子高生の言動ですか……」
律「まあまあ、いいじゃん。別に渡す相手もいないんだしさ」
梓「律先輩がいいならそれでいいですけど」
律「そういう事。それじゃあ遠慮なくいただきまーす」
梓「どうぞどうぞ」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:50:32.51 ID:oQxiWT9K0
-
律「むぐむぐ……」
梓「どうですか?」
律「うん、結構美味いよ。ありがとな、梓」ニコッ
梓「……!」
律「うん? どしたー」
梓「なっ、何でもありません! こっち見ないで下さい」
律「ちょっ、何だそりゃ!」
梓「何でもありませんってばー!――」 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:55:16.61 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――という風に」
梓「普段は大雑把でがさつで粗野な感じだけど」
梓「こう、ひょんな事で笑顔を見せられると……中々いいね!」
梓「さ、更に他の人も考えてみようかな」
梓「次はムギ先輩で――」 -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 21:59:28.92 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――はい、ムギ先輩。チョコレートです」
紬「わ~、これってバレンタインのチョコレートかしら? ありがとう、梓ちゃん」
梓「ムギ先輩のお菓子に比べたら、全然大した物ではないですけど……一応手作りです」
紬「梓ちゃん」
梓「はい」
紬「大した物じゃないなんて、全然そんなことないわ」
梓「え……」 -
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:05:40.85 ID:oQxiWT9K0
-
紬「梓ちゃんが心を込めて作ってくれたチョコはお金で買える物じゃないの」
紬「美味しいお菓子は一杯あるけど、どれかを選べっていうなら私は断然梓ちゃんのチョコを選ぶわ」
梓「ムギ先輩…………えいっ!」ギュー
紬「ほわあぁぁぁ……あ、梓ちゃん?」
梓「……何も言わずに、しばらくこのまま抱きつかせて下さい」
紬「う、うん」
梓「……ふうっ、すみませんでした。いきなり抱きついちゃって」
紬「ううん、いいの。少し驚いちゃったけど」
梓「あ、あの! ありがとう……です。私のチョコにこんな風に言ってもらえると思ってなかったもので」
紬「それに関しては本心。やっぱり手作りに勝るものはないわね」 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:12:24.48 ID:oQxiWT9K0
-
梓「ふふっ、そうですね。どうぞ召し上がって下さい」
紬「じゃあいただきます……うん、美味しいわ」
梓「本当ですか?」
紬「本当。梓ちゃんの味がしたもん」
梓「ふふ、それってどういう意味ですか?」
紬「え? えっと、あれ? 私にもよくわかんない」
梓「ぷっ、ふふふっ」
紬「うふふふ」
梓「あはははは――」 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:22:41.61 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――おおおぉ……」
梓「これは……よろしいです……」
梓「いつも笑顔でおっとりぽわぽわのムギ先輩に、真顔であんな台詞言われたら」
梓「そりゃあ私だって感極まって抱きついちゃうよ」
梓「ムギ先輩ってすっごく柔らかくて、いい匂いするんだよねぇ……」
梓「……はっ、いけないいけない」
梓「それじゃ今度は澪先輩かな」
梓「ええっと――」 -
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:26:17.64 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――澪先輩、チョコレートです!」
澪「今日はバレンタインだっけ。ありがとう、梓」
梓「こちらこそです。拙いですけど、一応手作りなんです」
澪「そうなのか? なんか畏まっちゃうな」
梓「そんな大仰なものじゃありませんよ」
澪「いや、大事に食べさせてもらうよ」
梓「澪先輩……! あ、それにしても」
澪「うん?」
梓「私以外にも結構チョコもらってるみたいですね」
澪「ああ、これ……例のファンクラブの子達からもらってさ」 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:31:09.79 ID:oQxiWT9K0
-
梓「はぁ……凄い量ですね」
澪「こっちもゆっくり食べさせてもらうよ。ああ、部活の時にでもみんなで食べようか」
梓「いいんですか?」
澪「私一人じゃちょっとキツいし……太ると嫌だし」
梓「あ、すみません!」
澪「いいんだ……気を付けて食べれば……」
梓「み、澪先輩……」
澪「でも梓からのチョコは皆にはあげないよ」
梓「えっ」 -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:35:11.43 ID:oQxiWT9K0
-
澪「独り占めさせてもらう。大事な後輩からの贈り物なんだし」
梓「……!」
澪「何か迷惑だったかな?」
梓「そ、そんな事ないです! 逆です、凄い嬉しいです!」
澪「うん、私も嬉しいよ」
梓「澪先輩……! 一生付いていきます!!」ガシッ
澪「え!? そ、そこまではどうかと……」
梓「いいえ、この手は離しません! せめて今だけでも……」
澪「梓……」
梓「澪先輩……――」 -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:40:49.12 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――お、おおおぅ」
梓「イエス、イエス、イエス!」
梓「そして二人はめくるめくファンタジーの世界に……うっ」
梓「しまった、鼻血が……」
梓「……失礼」
梓「やはり澪先輩は素晴らしい方です」
梓「尊敬です。感服です。心酔しちゃいます」 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:45:46.00 ID:oQxiWT9K0
-
梓「いつもクールでかっこいい澪先輩が」
梓「チョコを渡した時に少し焦り出して」
梓「落ち着いた後に、それでも顔は赤いままで」
梓「照れ笑いを浮かべたままお礼を言ってくれる」
梓「このシチュエーションにやられない人って、この地球上に存在するのかな」
梓「澪先輩が人気爆発でモテちゃう理由もよくわかるよね」
梓「まぁ、誰にも澪先輩は渡さないけどね」
梓「……ゴホン、それじゃ最後に唯先輩は――」 -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:50:19.65 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――唯先輩、チョ」
唯「この匂い! もしかしてあずにゃん、チョコレート作ってきてくれたの~!?」
梓「あ、ああ、はい、そうです……一応手作りで」
唯「あずにゃんのチョコ! しかも手作り!」
梓「よくわかりましたね?」
唯「顔に書いてあるよ~。あずにゃんは表情に出やすいんだもん」
梓「そ、そんな事ないですよ」
唯「それよりも、これ! 食べていいのかな?」 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:55:56.15 ID:oQxiWT9K0
-
梓「あ、はいどうぞ。憂に比べたら全然な出来ですけど」
唯「そんな事ないよ~。あずにゃんの作ってくれたものなら最高のごちそうだよ~」
梓「そこまで褒められると気持ち悪いです……」
唯「それじゃあいっただっきま~す!」
梓「ど、どうですか?」
唯「うん、すっごく美味しいよ! こりゃ、あずにゃんは将来パティシエだね!」
梓「それじゃ男の人ですよ。女の人はパティシエールです」
唯「へぇ~、そうなんだ。あずにゃん物知りだね」
梓「一応お菓子職人って言う意味合いみたいなんで、どっちでもいいみたいですけど」
唯「勉強になったよ」 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:00:32.29 ID:oQxiWT9K0
-
梓「って、そんな事はどうでもいいですよ。それよりも、褒めていただいてありがとうございます」
唯「いえいえ、こちらこそ。美味しいチョコだったよ~」
梓「お口に合ったようで何よりです」
唯「じゃあ早く部室行こう! 多分ムギちゃんもチョコ用意して待ってるんじゃないかな!」
梓「今チョコ食べたのにまだ欲しいんですか?」
唯「今のはあずにゃんのチョコだもん。ムギちゃんからも欲しいし……それに」
梓「それに?」 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:06:17.89 ID:oQxiWT9K0
-
唯「あずにゃんがチョコ食べてないから。私があずにゃんに手渡しするよ~」
梓「唯先輩……ふふっ」
唯「ふぇ? 何で笑うの?」
梓「手渡しされてもそれは唯先輩のチョコじゃなくて、ムギ先輩のじゃないですか」
唯「えぇ~? 一旦私の手に渡るから私のチョコだよ~」
梓「違うと思いますよ」
唯「細かい事は言いっこなしで! とりあえず行こうよ!」
梓「はい!――」 -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:10:29.65 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――はああぁ……これも素敵関係……」
梓「いつもダラダラして練習しなくて、お菓子ばっかり食べてて」
梓「いまだに楽譜をろくに読めなくて、ギターのメンテナンスも疎かだし」
梓「すぐに抱きついてきたり、おかしな事ばっかりする唯先輩だけど」
梓「いつも明るくて、その笑顔に何度も励まされたし」
梓「時折、ズバっと確信めいた事言うから……」
梓「そういう時に、何かこう……ひ、惹かれる時もある……かな」
純「へぇ、そうなんだ」
梓「そうなんだよ……って、純!? いつの間に!」 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:15:17.51 ID:oQxiWT9K0
-
純「一人で何かつぶやき出した辺りかな? まずはいやしそうな~、の辺り」
梓「殆ど最初!」
憂「ありがとう、あずさちゃん!」
梓「な、何が……?」
憂「お姉ちゃんの事、そんなにわかってくれているなんて。私もお姉ちゃんも喜んでると思うよ!」
梓「あ、あああ……い、今のは忘れて!」 -
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:20:23.00 ID:oQxiWT9K0
-
憂「そんなぁ。律さん達の事も凄くよく言ってたし、私感動しちゃった」
純「うんうん。やっぱ軽音部の絆は強固だよ」
梓「ううううぅぅぅぅ…………さ、さっきのは全部無し! 私は何も言ってない!!」
憂「あはは、そうだね」
純「そういう事にしておくよ。ほら、水が凍ったからチョコに付けよう」
憂「その後は氷を溶かして、空洞にスポイトでお酒入れて完成だよ」
梓「くっそ~……」 -
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:25:17.92 ID:oQxiWT9K0
-
憂「あれ?」
梓「どうしたの?」
憂「うーん……思っていたよりお酒の量が少ないみたい。足りないかも」
梓「えぇ!? でも、チョコに使う量なんてたかが知れてるんじゃ」
純「それは!」
梓「うわ、びっくりした!」
純「それは、私が目一杯チョコを作ったからです!」
憂「威張って言う事じゃないよ、純ちゃん……」 -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:30:21.20 ID:oQxiWT9K0
-
梓「はぁ……憂、他にお酒は残ってないの」
憂「一応ビンはあったけど、ラベルが剥がされてて何のお酒かわからないの」
純「でも、どう見ても酒瓶だし。これでいいっしょ」
梓「そんなに言うなら純がそっち使いなよ」
純「残念でしたー。私の分は既に確保してあるの」
梓「い、いつの間に……せこい」
純「いつの間にっていうか、あんたが妄想してた時なんだけどね……」
梓「うっ……わ、わかったよ、足りなくなったらそっち使うよ」
憂「ごめんね、梓ちゃん」
梓「憂は悪くないよ。それにギリギリ何とかなりそうな感じだし」
憂「うん」 -
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:36:14.10 ID:oQxiWT9K0
-
梓「――そしてこれが完成したチョコレートです!」
唯「おお~」
律「美味そうじゃん!」
澪「チョコレートボンボンか。これって難しいんじゃないのか?」
梓「いえ、憂に簡単に作る方法教えてもらったので。問題なくできました」
唯「ということは、家に帰ったら憂にも貰えるんだ~」
紬「それじゃあ私、お茶淹れるわね」
梓「あ、ムギ先輩、今日は私が淹れますよ!」
紬「え? 私は別に構わないんだけど……」 -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:41:35.91 ID:oQxiWT9K0
-
梓「今日は特別な日なんですから、たまには後輩の顔を立てさせて下さい」
紬「梓ちゃん……そうね、それならお言葉に甘えさせてもらおうかしら」
梓「はい! では淹れてきますから、先に食べていて下さい」
唯「お酒が入ってて大人の味だね! 美味しい~」
澪「もう食べ終わってるし……」
律「うん、結構いけてるじゃん。梓もやるなー」
紬「上品な甘さね~」
澪「それじゃあ私も……あれ、電話が鳴ってる? ちょっと失礼」 -
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:45:12.98 ID:oQxiWT9K0
-
梓(皆さんに喜んでもらってよかった。作ってよかったなぁ)コポコポ
梓「ん、憂から電話? どうしたんだろ」チャッ
梓「もしもし、憂?」
憂『梓ちゃん? 大変だよ!』
梓「ちょ、ちょっと落ち着いてよ!? 何があったの」
憂『ご、ごめんね。えっと、梓ちゃんのチョコ、一つだけお酒足りなくて別なの使ったよね』
梓「う、うん」
憂『あの中身、デスソースっていって、ハバネロ盛り沢山のソースだったみたい!』
梓「え、えぇー!?」 -
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:50:41.02 ID:oQxiWT9K0
-
憂『まだ食べてないんだったら、一度中身を確かめた方がいいよ』
梓「う、うん。わかった、ありがとう」
憂『うん、それじゃあ』ガチャ
梓「なんてこったい」
梓「早く食べるのを止めなきゃ! っていうか、そもそも何で酒瓶にソース入れてるの……気付かない私達もあれだけどさ」
梓「それよりも急げ!」
梓「み、皆さん! ちょっと、そのチョコ食べるの止めて下さい!」
唯「ふぇ?」 -
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:54:37.84 ID:oQxiWT9K0
-
律「止めろと言われても」
紬「もう澪ちゃんの分しか残ってないけど……」
梓「え!? だ、大丈夫でしたか?」
律「何がだ?」
紬「とっても美味しいチョコだったわぁ」
唯「うんうん。あずにゃんは将来パティシエだね!」
紬「唯ちゃん、それだと男の人よ」
律「女はパティシエールって言うんだぜ。ま、どっちでもいいみたいだけど」
唯「へぇ~、二人とも詳しいね! りっちゃんが知ってるのは意外過ぎだけど」
律「知ってて悪かったな!」 -
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:59:35.64 ID:oQxiWT9K0
-
梓(この分なら本当に大丈夫そうだ。という事は残りの1個が例のチョコ?)
梓(異様な雰囲気を醸し出してる……間違いない!)
梓「そ、そのチョコは――」
澪「いやあ、失礼」ガチャ
梓(ひいいぃぃぃぃぃぃ!!)
律「おー、澪。誰からだったんだ?」
澪「ああ、マ……ごほん、お母さんからだ。大した用事じゃなかったよ」
唯「それじゃあ澪ちゃんも早くチョコ食べなよ」
紬「とっても美味しかったわよ」
澪「うん、それじゃあいただき――」
梓「ダ、ダメええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」ドガッシャアアァン!! -
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:06:23.78 ID:Z2kmFsp50
-
澪「うわ! あ、梓!?」
唯「ああ、チョコが!」
律「ドアの方に吹っ飛んでいった!」
さわ子「やっほ~、皆今日はバレンタインよ。チョコ用意してある?」ガチャ
梓「先生!」
さわ子「うん? なぁに、これ」ヒョイ
紬「それ、梓ちゃんの手作りのチョコレートなんです」
梓「そ、それは!」
さわ子「まぁ、そうなの~! それじゃあ遠慮なくいただきまーす!」パク
澪「わ、私のチョコが……」
梓「あああああああああああああああ!!」 -
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:11:34.16 ID:Z2kmFsp50
-
さわ子「あら、美味し…………」
唯「とまった」
律「さ、さわちゃん?」
さわ子「…………」サー
澪「な、なんか顔色悪くないか?」
梓「わ、私! 用事を思い出したんで、これで失礼します!」ガチャバタン!
紬「あ、梓ちゃん!?」
さわ子「――――――――!!!!」ビリビリビリビリ
唯「ちょ、超音波!」 -
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:16:30.33 ID:Z2kmFsp50
-
梓(振り返るな梓! 一瞬でも立ち止まれば地獄だぞ!)
梓(振り返――うん?)チラッ
さわ子「あ”す”さ”ち”ゃ”~~~~ん”!!!」
梓「うわあああぁぁぁぁぁぁぁああっぁぁぁ…………」
梓(薄れゆく意識の中、私の眼には……)
梓(楽しそうにティータイムを続ける私達の姿が浮かんでいました……)
梓(あはは……あはは……あはは……)
おしまい! -
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:18:40.27 ID:/6BFjiyX0
-
え・・・?ガチレズタイムは?
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:32:04.28 ID:Z2kmFsp50
-
読んでくれた、支援くれた方、等しくありがとう
最初に誤爆とか色々あってどうなるかわからなかったけど、何とか完了できました
日付は変わっちゃったけどバレンタインSSできてよかったです
じゃあまたどこかで
>>75
期待を裏切ってごめんね
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:21:07.86 ID:iERlmQKV0
-
乙ー
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:27:21.33 ID:09qssnTI0
-
おつ!! -
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| けいおん!!SS
| 18:00
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≫ EDIT
2011.02.15 Tue
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- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:07:47.10 ID:YZA7oPIp0
-
明日は私が桜ヶ丘に入学して二度目のバレンタインです!。
お姉ちゃんと一緒に暮らせる時間も、いよいよ残り少なくなってきました。
お姉ちゃんと過ごせる時間。当たり前のようにこんな日々がずっと続くと思っていたけど、それは違う。
気づかせてくれたのはお姉ちゃんの歌でした。
だからこそ、今の幸せな時間は大切に過ごしたい。
寂しさは隠し切れないけど、今年はお姉ちゃんにありったけの感謝の気持ちをこめてチョコレートケーキを作りたいと思います。
これがお姉ちゃんと過ごせる最後のバレンタインだから・・・ -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:12:41.80 ID:YZA7oPIp0
-
学校!
梓「憂、おはよう」
憂「おはよう梓ちゃん」
梓「ねえ、今年も一緒にバレンタインのお菓子作らない?やっぱり一人じゃ不安で・・・」
憂「梓ちゃんなら大丈夫だと思うけど・・・二人で作る方が楽しいし、一緒に作ろっか」
梓「良かった!じゃあ部活終わったら連絡するね」
憂「うん♪」
純「ちわーっすお二人さん」
憂「純ちゃんおはよう!今日梓ちゃんとバレンタインのお菓子作るんだけど、一緒に作らない?」 -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:21:45.67 ID:YZA7oPIp0
-
純「うーん今年は買って済ませようと思ってるし私はいいや。二人のは明日食べさせてね~」
梓「もう、純ったら・・・」
純(実は自分で作るつもりなんだけど今回は自分の力だけでつくりたいし、
なにより澪先輩の分も作るんだから梓と一緒なんて無理!ライバル同士なんだから!)
音楽室!
律「さーて今日はそろそろ帰るかー」
澪「そうだな。今日はどっか寄り道する?」
梓「あ、今日憂と買い物行くんで私先に失礼します」
唯「え~憂とお出かけ?私も行こっかな~」 -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:32:12.52 ID:YZA7oPIp0
-
梓「結構ですっ!それでは失礼します。勉強頑張って下さい!」バタッ
律「なんだー梓のやつ。なんか隠してんのかー?」
紬「・・・うふふ」
スーパー!
梓「おまたせ!」
憂「早かったね♪じゃあ材料買おっか!」
梓「うん!」
紬「あらあら梓ちゃんに憂ちゃん♪」
梓「えっムギ先輩!?」 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:39:11.55 ID:YZA7oPIp0
-
憂「こんにちは紬さん!」
紬「ねぇ、今から二人でバレンタイン用のお菓子作るんでしょう?」
梓「な、なんでそれを・・・」
紬「うふふ、やっぱりそうなのね。もし良かったら私の家で作らない?いろんなお菓子を作れる材料があるわよ?」
憂「そんな、悪いですよ」
紬「そんなの気にしなくていいのよ。それに憂ちゃんの家で作ると唯ちゃんに見つかっちゃうでしょ?」
梓「そういえば去年唯先輩に見つかったんだった・・・じゃあお邪魔させてもらおうかな。憂もそれでいい?」
憂「うーん、お気持ちはすごく嬉しいんですけど、お姉ちゃんの晩御飯作る時間が・・・」
紬「それなら私が唯ちゃん達とお食事してくるわ。心配しないで♪」
憂「え?じゃあ紬さんのお家は・・・」
紬「梓ちゃんが場所知ってるし案内してもらって♪キッチン使ってもらうように斉藤に言っておくから自由に使っていいわよ」 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:49:50.88 ID:YZA7oPIp0
-
梓「すいません、何から何まで・・・」
紬「いいのよ。このことは他の3人には言わないから安心して。それじゃ頑張ってね」
憂「ありがとうございます!」
梓「それじゃムギ先輩、また明日」
紬さんの提案で、私たちは紬さんの家でお菓子を作らせてもらうことになりました。
それにしてもなんで私たちがここに来るって分かったんだろう?お菓子作ることも知ってたし・・・
相変わらず紬さんはミステリアスなところがありますが、とっても優しい人なのは間違いないし今日は甘えさせてもらうことにします。
紬「うふふ、梓ちゃんを尾行した甲斐があったわ。あんな様子を見ればバレンタインだってことぐらいすぐ分かるわよ」
「もしもし斉藤、これから私のお友達がそっちに行くから、家に入れてあげて。それとお菓子に使えそうな材料をあらかた集めてあげておいてね」
斉藤『しかしお嬢様、お友達とはいえ、当家の台所を琴吹家関係者以外の方に使わせるなど今までに無かったこと。
どのような事情にございますか?』
紬「その友達はね、明日のバレンタインのために全力でお菓子を作りたいみたい。余計なお節介だとは思うけど、そんな友達のために
少しでも力を貸してあげたいの。」
斉藤『畏まりました。しかしお嬢様はどちらに?お友達と帰宅なされないのですか?』
紬「貰うものの中身を見ちゃったら貰った時の感動が薄れちゃうでしょ!」
斉藤『これはこれは私としたことが無粋なことを。では失礼致します』ガチャ
紬「あとは・・・もしもし唯ちゃん、これから一緒にお食事しない?」 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:06:26.88 ID:UIHWnMln0
-
琴吹家!
梓「ここがムギ先輩の家だよ」
憂「うわあ、お姉ちゃんに聞いてたけどすごくおっきいねー」
梓「もう屋敷って感じだよね・・・とりあえず」ピンポーン
斉藤「中野様と平沢様でございますか?」
憂「あ、はい。紬さんに家使っていいって言ってもらって・・・」
斉藤「お嬢様から伺っております。どうぞお入りください」ガチャ
梓憂「し、失礼します」
梓「すごい・・・本当にいろんな材料がある」
憂「これだけあればほとんどのお菓子が作れちゃうよ・・・なんかやっぱり気が引けるね」
梓「まあでもムギ先輩は遠慮しないでって言ってたし、とりあえず作っちゃお」 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:16:04.09 ID:UIHWnMln0
-
憂「そうだね。梓ちゃんは今年も軽音部のみなさんにあげるの?」
梓「うん。あと純にもね。憂は?」
憂「去年はお姉ちゃんと隣のおばあちゃんにしかあげれなかったし、今年は私も軽音部のみなさんにもあげようかな。私もよくしてもらってたから」
梓「そっか。じゃああげる人は大体一緒だね!」
憂「そうだね。あとでお互いの食べ合いっこしよっか♪」
梓「うん!」
お菓子作り開始!
梓「憂、その特大ケーキって軽音部全員で分ける分?」
憂「え?これはお姉ちゃんの分だよ?」
梓「それ一人分!?どれだけ食べさせるのよ・・・」
憂「えへへ。やっぱりお姉ちゃんは私にとっては特別だから」
梓「まあそうかもね。私にとっては軽音部の4人全員が特別な存在なんだけど」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:29:03.86 ID:UIHWnMln0
-
憂「そっか♪梓ちゃんって本当にお姉ちゃん達のこと大好きなんだね!」
梓「うぅ、別にそういうわけじゃ///全然練習しないのは相変わらずだし、ティータイムばっかりだし・・・でも」
憂「うんうん」
梓「みんなで紅茶飲んで、お菓子食べて、ちょっと練習して、でも学祭では大盛り上がりして・・・そんな日々ももうすぐ終わるんだよね」
憂「・・・」
梓「やっぱり・・・寂しいよ・・・今日は悲しい事考えずに感謝の気持ちだけ込めてお菓子作るって決めてたのに・・・」
だんだんと梓ちゃんの表情は悲しくなり、声のトーンも下がっていきます。
あれだけ5人の絆が強かったのだから、当然梓ちゃんは別れるのが辛いのでしょう。
もしかしたら、お姉ちゃんと別れる私以上に・・・
憂「梓ちゃん・・・」
こんな時、お姉ちゃんなら迷わずに梓ちゃんのことを抱きしめてあげるんだろうけど・・・
私はお姉ちゃんの代わりにはなれません。
私はお菓子作りを一旦中断して、梓ちゃんの近くに寄って頭を撫でてあげました。こんなことで気が紛れるとは思わないけど、私に出来るのはこれぐらいだから。 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:34:32.50 ID:UIHWnMln0
-
梓「ありがとう、憂・・」
梓ちゃんはそう言って立ち尽くしています。いつもなら子供扱いしないで!とか言いそうなのに。
でも梓ちゃんには元気を出して欲しい。別れるのが辛いなら、尚更今を大切にして欲しい。
憂「梓ちゃん、お姉ちゃん達が卒業するのはとっても寂しいと思う。でも、だからこそ
みんなと過ごせる時間は大切に過ごそうよ。」
梓「・・・・・・」
憂「それでも悲しまないでなんていうのは無理だろうけど・・・せめてそれ以上にお姉ちゃん達との時間を楽しんで。当たり前だと思ってた日常は当たり前のことなんかじゃなくて、
実はとっても幸せなことなんだよ。だから今は幸せな時間を大切に過ごそうよ」
梓「それ、唯先輩の・・・憂の為に歌った歌・・・」
憂「そう。私もね、お姉ちゃんと過ごす日常が当たり前だと思ってたの。でもそうじゃない。今がとても大切で、幸せな時間なんだって。それを気付かせてくれたのが、お姉ちゃんの歌だった」
梓(そっか・・・唯先輩は大学に合格したら一人暮らし・・・憂は一人になっちゃうんだ)
(憂だって寂しいはずなのに・・・私だけこんなにいじけちゃって・・・)
梓「そうだね憂。先輩達が卒業しちゃうのは辛いけど・・・先輩と過ごせる時間を大切にするよ!だからこのお菓子も精一杯作る!」
憂「うん♪良かった、梓ちゃん元気になってくれて。私も仕上げに入ろうかな」
梓ちゃんは張り切って作業を再開しました。先輩4人のために精一杯作る姿はとても素敵です。
お姉ちゃんの分だけ特別扱いしちゃってる私がちょっと情けなくなります・・・ -
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:40:59.25 ID:UIHWnMln0
-
お菓子作り終了!
梓「出来たっ!今年はシフォンケーキだよ!」
憂「私はチョコケーキだよ~♪」
梓「それじゃ、一切れ分交換しよ!」
憂「うん!去年と違って今年は梓ちゃん全部自分で作ったもんね!」
梓「ムギ先輩が材料どころかレシピまで用意してくれてたから・・・」
憂「私も普段買えないような高い材料一杯使わせてもらっちゃった。ちゃんとお礼言わないとね」
梓「そうだね。それじゃ・・・」
梓憂「いただきまーす!」
憂「おいしい!すごいよ梓ちゃん!梓ちゃんきっと料理上手だよ!」
梓「憂のも相変わらずおいしいよ!これがいっぱい食べれる唯先輩がうらやましい!」
憂「えへへ、良かった」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:46:27.66 ID:UIHWnMln0
-
憂「さて、食べ終えたし、台所の片付けしよっか♪」
梓「そうだね。」
紬「ただいま~」
斉藤「お帰りなさいませお嬢様」
梓「あっムギ先輩お邪魔してます!」
憂「お帰りなさい。いま片付けますから・・・」
紬「あらあらいいわよそんなの。家の人にやってもらうから気にしないで♪」
梓「そんな・・・わざわざ場所かして頂いた上に材料までいっぱい使わせてもらって・・・
流石に悪いですよ」
紬「ううん。二人には出来るだけ良い環境で作ってもらいたかったの。梓ちゃんも憂ちゃんも、
このバレンタインには必死になってくれるだろうって思ってたから。だから悔いが残らないように、
私にも出来ることをしてあげたかったの。
それで二人が最高のお菓子を作れたのなら、私はそれでいいのよ♪」
憂「そこまで考えて頂いて・・・」
紬「さあ、外も暗くなってきたし、そろそろお帰りなさい。唯ちゃんももう家に着いてるはずよ」
梓「はい!ムギ先輩、今日は本当にありがとうございました!」
憂「ありがとうございました。明日部室に持って行きますね♪」 -
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:51:34.03 ID:UIHWnMln0
-
紬「どういたしまして。それじゃ二人とも気をつけてね♪」
帰り道!
梓「憂、さっきはありがとう」
憂「ううん。私は大したことしてないよ。」
梓「そんなことないよ。憂の言葉がなかったら、最後まで悲しい思いのままシフォンケーキを作ってたと思う。そんなのじゃおいしくなるわけないし」
憂「先輩達のために頑張ってる梓ちゃん格好良かったよ!お姉ちゃんの分だけ多くしちゃうような私なんかより全然・・・」
梓「もう、何言ってるの憂!憂は唯先輩とずっと一緒に過ごしてきたんだから特別で当たり前でしょ!それに唯先輩は憂のためにあんな良い歌作ってくれたんだから。そんな人のために作るお菓子ってすごく素敵だと思うよ!」
憂「そうかな。そうだと嬉しいな」
梓「っていうか、唯先輩以外じゃあんな量食べれないだろうしね・・・」
憂「そうだね・・・あはは・・・」
梓「んじゃ私こっちだから」
憂「うん!また明日ね!」
梓「気をつけてね!バイバイ!」 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:57:25.73 ID:UIHWnMln0
-
平沢家!
憂「ただいまー」
唯「ういー遅いよ~~。一緒にアイス食べようと思って我慢してたんだから!」プンプン
憂「ごめんね。それじゃアイス取ってくるから、待ってて♪」
唯「ね~~今日は二本食べさせてよ~~~~」ゴロゴロ
憂「めっ!」
唯「うぅ~~」シュン
私の帰りを待っててくれたのはとっても嬉しいけど、お姉ちゃんのお腹のことを考えると
二本は食べさせられません。シュンとしてるお姉ちゃんを見るとちょっと悲しい気持ちになるますが・・・
梓ちゃんにはああ言ったけど、やっぱりお姉ちゃんと離れるのは寂しい。
そのことを考えると、やっぱり悲しくなります。でも、お姉ちゃんに心配はかけられない。
残り少ない時間をいっぱい笑ってすごせるように、お姉ちゃんにも笑っていて欲しいから。 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:02:58.05 ID:UIHWnMln0
-
2月14日!
唯「ういー出発するよー」
憂「うん♪」
唯「あ~今年も楽しみだな~憂のお菓子~~~♪」
憂「晩御飯食べたら渡すから、楽しみにしておいてね!」
唯「りょうかいです!」
がっこう!
憂「梓ちゃんおはよう」
梓「おはよう憂、昨日はありがとね」
憂「ううん、私も一緒に作れて楽しかったよ!」
梓「そっか・・・なら良かった。んじゃ放課後に渡しに行くから一緒に行こっか」
憂「うん!」 -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:08:17.97 ID:UIHWnMln0
-
純「おはよーっす!二人ともちゃんと作れたの?」
憂「純ちゃんおはよう。今年の梓ちゃんのシフォンケーキすっごく美味しいよ~♪」
梓「ちょっと、変にハードル上げないでよ・・・///」
純「ふーん。実は私もあの後手作りしたんだけどね!」
梓「え、それじゃ一緒に作ればよかったのに」
純「ふっふっふ。今回は一人で作ることに意義があったのだよ!いつまでも憂の手を借りて作るわけにはいかないもんね!」
憂「それはいいけど・・・昨日紬さんが家と材料貸してくれたから」
純「え!?つまりタダ!?なけなしのお小遣いで材料買ったのに・・・」
梓「今度ご飯奢るからさ!・・・機嫌直してよ」
純「あータダ飯楽しみだなー」
梓「なんなのよもう!あんまりからかわないでよ純!」
憂(梓ちゃん、元気そうでよかった♪) -
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:11:29.37 ID:UIHWnMln0
-
放課後!
梓「憂、音楽室行こ!」
憂「うん!」
梓「うぅ、やっぱりちょっと緊張するよ・・・」
憂「大丈夫、去年と同じように渡せばいんだよ。先輩たちきっと喜ぶよ!」
梓「うん・・・そうだといいな」
憂「着いたね」
梓「うん・・・それじゃ」ガチャ
梓「こんにちはー」
憂「失礼します」
律「おっす梓ー!あれ、憂ちゃんも?」
唯「どうしたの憂?」
憂「えっと・・・ほら、梓ちゃん、先に」
梓「えっ・・・分かった」 -
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:13:21.01 ID:UIHWnMln0
-
梓「あの・・・今日バレンタインだし・・・今までの感謝をこめて作ったので、受け取って下さい!」
澪「本当?嬉しいよ梓!」
紬「あらあら素敵~(よく言えたわね、梓ちゃん!)」
唯「あずにゃんのお菓子ー!楽しみだなー♪」
律「今までの感謝かー、梓もすっかりあたしたちの空気に馴染んでたもんなー」
梓「馴染んでないです!・・・って言いたいけど・・・私、この5人でやれて良かったです・・・だからこれはせめてもの気持ちで・・・」
律「あーごめんごめん、そんなからかう気はなかったんだ。本当にありがとう梓。ありがたく受け取るよ!」
澪「ありがとう梓。私たちも梓には感謝してるよ」
紬「嬉しいわ梓ちゃん。今日ちょうどお菓子持って来てないし今食べちゃいましょう♪」
唯「わーいあずにゃんのおお菓子ーー!ありがとう、あずにゃん」
梓「はい・・・!」 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:18:50.69 ID:UIHWnMln0
-
梓ちゃん、ちゃんと気持ち伝わってよかったね!
憂「あの、私も実はみなさんに作ってきたので、よかったらどうぞ!」
律「え、私たちにも?ごめんね、いつも何かとしてもらってばっかりで」
憂「いえ!私軽音部でもないのにいろいろお世話になったので・・・」
澪「そんな、お世話になったのはこっちの方だよ・・・いつもいつもなにかと軽音部支えてくれてたし」
唯「軽音部にあずにゃんも連れて来てくれたしね!!」
梓「いいとこなんだから抱きつかないで下さい!!」
紬「それにしても今年はいろんな人から貰えるわね。さっきも純ちゃんって子から貰ったし」
梓「え!?そうなんですか?」
澪「うん。昼休みにうちの教室に来てね。梓より先に渡しちゃったー!とか言って喜んでたよ」
梓「もう、純ったら・・・」 -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:23:42.95 ID:UIHWnMln0
-
律「それでさー、純ちゃんのチョコ、澪のだけ特大なんだぜ?相変わらず澪しゃんはモテモテすねー」
澪「うるさい馬鹿律!」ゴン
律「いてて・・・とりあえず憂ちゃん、ありがとう!絶対ホワイトデーには返すから!」
紬「本当にありがとう。軽音部じゃなくても憂ちゃんは大切なお友達よ♪」
澪「ああ。唯の歌じゃないけど、憂ちゃんにはもらってばっかりだよ。今度家事とか手伝わせてね!」
憂「はい!喜んでもらえてよかったです!」
律「ところで憂ちゃん、大本命の唯の分はどうしたの?」
唯「私のは晩御飯の後用に家に置いてあるんだよ!特大だよ~♪」
紬(本命は最後に取っておくってとこかしらね)
律「羨ましいなあおい!せめてちゃんとお返ししろよ!」
唯「うちでは毎年憂がバレンタインで私がホワイトデー担当なの!」
澪「ちゃんとしたもの返せてるんだろうな・・・」 -
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:27:41.89 ID:UIHWnMln0
-
憂「じゃあ私はこれで失礼します!お姉ちゃん、あんまり遅くならないでね」
唯「あいあいさー!」
梓「憂、また明日ね!」
憂「うん!それじゃみなさん、さようなら!」
澪「憂ちゃんも一緒に食べていけばよかったのに・・・」
梓(憂・・・気を使ってくれたのかな?私は憂が一緒でもよかったのに)
唯「箱オープン!おお、今年はシフォンケーキですか!」
澪「いい匂いだな。見た目もすごく美味しそう!」
律「どれどれ・・・おーこれは美味い!梓腕上げたな!!」
唯「りっちゃんずるいー!私が一口目食べたかったのに!はむっ・・・うまーーーい!!」
紬「本当に美味しいわ!すごいわ梓ちゃん!」
紬(このシフォンケーキ、作るの難しいのによく頑張ったわね。必要な材料も多いし、用意してあげた甲斐があったわ♪)
澪「・・・すごく美味しいよ!ありがとう梓!」 -
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:29:08.54 ID:UIHWnMln0
-
どうやら私の気持ちは伝わったみたい。みんな喜んでくれて良かった・・・!
私たちはそのまま私のシフォンケーキと憂のチョコケーキを食べながらティータイムを満喫した。
当たり前のようにずっと続くように思えて、そうじゃない、すごく幸せな時間。
多分憂も、同じことを思っているんだろう。
憂、私を元気づけてくれてありがとう。でも人の心配ばかりしてないで、ちゃんと唯先輩との時間を楽しんでね!
平沢家!
唯「ふう、あずにゃんがあんまり楽しそうに話するから盛り上がっちゃって帰るの遅くなっちゃった。ただいまー」
憂「おかえりお姉ちゃん!」
唯「ごめんね遅くなっちゃって。今着替えてくるよ」
憂「いいよ。晩御飯出来てるから、着替えたら来てね」
晩御飯!
唯憂「いただきます!」
唯「おいしー!けど今日はちょっと量が控えめですなー」
憂「だって今日はお姉ちゃん梓ちゃんや純ちゃんのお菓子食べただろうし、
私のも食べて欲しいから・・・」
唯「憂の料理はどれだけあっても食べられるし憂のお菓子は別腹だよ~」 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:40:41.17 ID:UIHWnMln0
-
憂「ありがとお姉ちゃん!」
唯「ごちそうさま。美味しかったよー!」
憂「お粗末様でした♪んじゃ持ってくるね」
唯「うん!」
--------------
憂「よっこいしょ・・・お姉ちゃんおまたせ」
唯「うわーおっきい!中身は・・・おーチョコケーキ!なんかいつもにも増して豪華な感じだね!」
憂「だって今日は、お姉ちゃんと一緒の家で過ごせる最後のバレンタインだから」
唯「えっ・・・」
憂「お姉ちゃんに今までの感謝と、これからもよろしくって気持ちを込めて作ったんだよ」
唯「・・・」
憂「お姉ちゃん、私が風邪ひいた時に歌作ってくれたよね?」 -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:48:36.49 ID:UIHWnMln0
-
唯「うん。今まで当たり前のように憂のこと頼ってたけど、それは当たり前なんかじゃなくって、
憂がずっと私のこと考えてくれてるからだって気付いて・・・だから憂に感謝の気持ちを伝えたくてあと歌を書いたんだよ」
憂「私もあの歌のおかげで気付いたことがあるの。お姉ちゃんが私を頼りにしてくれる日常は当たり前なんかじゃない。
すごく幸せな時間だったんだって。でも今は寂しくない・・・わけじゃないけど、残りの時間は大切に使えると思う。
お姉ちゃんの歌が気付かせてくれたから。だから今は悲しくないよ」
唯「・・・憂、今の日常が幸せなんだから、残りの時間をめいいっぱい楽しみたいっていう気持ちは分かったよ。
憂が幸せを感じられるなら私も幸せだからね。」
憂「うん・・・」
唯「でも憂、大切に過ごさなきゃいけないのは私が一人暮らし始めるまでだけじゃない。
それから先もずっとだよ」
憂「・・・」
お姉ちゃんに言われて気付きました。私は梓ちゃんにも自分にも「今を大切にしよう」と言い聞かせるばかりで、その後のことは考えないようにしていたのです。
私が表情を曇らせていると、お姉ちゃんが私の手を握って話始めました。
お姉ちゃんの手、あったかいなあ・・・
唯「一緒に暮らせなくても、憂は私のこと忘れないよね?私も憂のこと忘れることなんてあるわけない。
メールや電話はいつだって出来るし、憂が会いたいならすぐ戻ってくるよ。憂にはこれから先もずっと笑っていて欲しいの。
だから私が大学生になってからも毎日楽しまないと駄目!」
憂「お姉ちゃん・・・」 -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:50:24.22 ID:UIHWnMln0
-
憂「お姉ちゃん・・・」
唯「私も憂と別れて暮らすのは寂しいけどね。一緒に暮らせる今を楽しみたいっていう気持ちはもちろん私も同じだけど、
離れて暮らしても憂と連絡取り合って、久しぶりに再開して、また演奏聴いてもらって・・・そんな日常が楽しくないわけないよ!」
憂「そうかもしれないけど・・・私自信ないよ・・・毎日お姉ちゃん起こして、一緒に御飯食べて、一緒に登校して、
お姉ちゃんの帰り待ちながら家事こなして、たまに一緒に寝て・・・そんなことが出来ない生活を楽しめる自信がないよ・・・」
気がつくと少し自分が涙目になっていました。梓ちゃんにあんなこと言ったのに、情けないなぁ私・・・
そんなことを考えると余計に悲しくなってきましたが、急に体が温かくなりました。
私の一番好きなぬくもり・・・・
唯「憂・・・」ギュウ
唯「憂、寂しいならすぐに私に連絡してくれればいい。会いたいならそう言ってくれればいい。だからちゃんと未来のことも前向きに考えようよ。
きっと憂なら絶対幸せに過ごせるよ」
唯「それと憂、相談相手は私だけじゃないでしょ?憂のこと考えてるのは私だけじゃないよ」
憂「それって・・・梓ちゃんと純ちゃんのこと?」
唯「そうだよ。あずにゃん、言ってたよ。昨日は憂のおかげで元気が出て来た。私も憂の
力になりたいって。憂のことだから、「あずにゃんも寂しいだろうから、自分の寂しいなんて気持ちを相談するのは悪い」とか思ってるでしょ。」
憂「うん・・・梓ちゃん、もしかしたら私よりも寂しい思いするだろうから・・・」
唯「なら尚更だよ。お互いの悩み打ち明けて、共有出来れば気持ちも軽くなるんじゃないかな。私も寂しいなんて思ったら澪ちゃん達にすぐ相談と思う。それと純ちゃんはきっと憂とあずにゃんを元気づけてくれるよ。純ちゃんはとっても元気っ子だからね」
憂「そうだね・・・」 -
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:55:10.63 ID:UIHWnMln0
-
唯「でも良かったよ。憂がU&Iからそんなにいろいろ考えてくれて、それで少なくとも今は前向きになってくれたんなら」
憂「だってお姉ちゃんが私のこと歌にしてくれるなんて考えてもみなかったんだもん」
唯「でも私まだあの歌通りにお返しできてないよ。合格発表のあとは憂のために料理頑張るよ!」
憂「(ちょっと心配だけど・・・)ありがとう、お姉ちゃん!一緒に料理しようね!」
唯「うん!それじゃあケーキ頂いて、お風呂入って寝よう!今日は一緒に寝ようね、憂!」
憂「うん!ありがとうねお姉ちゃん!」
唯「さっきからありがとうしか言ってないよういー」
憂「だってお姉ちゃんが優しいんだもん!」
唯「だってお姉ちゃんですから!」フンス
その晩私たちは一緒に寝ました。お姉ちゃんはすぐに眠りについたようです。
もうちょっとお話したかったけど、これからもずっとお話出来るんだからいいよね。
お姉ちゃんと過ごす最後のバレンタイン。
私はそう思っていましたが、全然そんなことはなさそうです。
離れて暮らしてても、私たちはずっと一緒なんだって思えるようになったから。
来年はどんなお菓子を作ろうかなあ・・・
おわり -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:58:33.64 ID:hFGy1HFw0
-
おつ!!
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 01:59:44.50 ID:UIHWnMln0
-
初SSのため文章幼稚で申し訳ありませんでした。
支援その他の書き込みが致命的に少なかったので今度は頑張ろうと思います。
読んで下さった方、ありがとうございました。
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:06:42.83 ID:1UnsCcou0
-
乙!
これで初めてか
やるねぇ
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:14:00.73 ID:l+rIKsy10
-
よかったよ、乙
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 02:38:09.24 ID:Kh6xaUZF0
-
乙です
次も期待してます
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| けいおん!!SS
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2011.02.15 Tue
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- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:19:20.00 ID:yuayTIDw0
-
「せーんせいっ!」
「……あら、もう来たの?」
「つれない言い方だよぉ」
「言ってた時間より1時間も早いじゃない」
「待ちきれなくて……エヘヘ」
「まったく、しょうがないわね」 -
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:23:09.43 ID:yuayTIDw0
-
「それにしても、この雪にはびっくりしたよ!」
「こんなに積もるとは思わなかったわね」
「子供なら大はしゃぎで駆け回るところだよ」
「そうね」
「ねえねえ、あとで校庭に雪だるま作らない?」
「やめときなさい」 -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:27:04.62 ID:yuayTIDw0
-
「今日はまだたくさん仕事あるの?」
「あと30分くらいかかるから、部室でも覗いてきたら?」
「後輩達は頑張っておるかね」
「とりあえずティータイムは伝統になってるわね」
「それは多分さわちゃんのせいじゃないかな」
「否定できないわ」 -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:31:10.44 ID:yuayTIDw0
-
「あ、メール。りっちゃんからだ。せんせいによろしくだって」
「……みんなは元気にしてる?」
「うん、それなりに忙しいけど、みんな相変わらずだよ」
「まさかあんたたちがプロデビューしちゃうなんてね」
「私もびっくりだよ。人生なにが起きるか分からないもんだね」
「他人事みたいな言い方ねえ」
「相変わらず、あずにゃんに練習しろって怒られるよ」
「練習しなさいよ」 -
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:35:36.62 ID:yuayTIDw0
-
「ねえねえ、この紙袋なあに?」
「ああ、生徒から貰ったチョコレートよ」
「うひゃぁ!大人気だねえ、せんせい」
「……生徒に慕われるのは嬉しいことね」
「じゃあ、私からのチョコはいらないかなぁ」
「ニヤニヤするのやめなさい」 -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:38:57.58 ID:yuayTIDw0
-
「お仕事お疲れ様でした!」
「それじゃ、部室行く?みんな喜ぶわよ」
「そうだね、3年の子は卒業しちゃうし、顔見てこよう」
「毎年後輩の学園祭ライブを見に来るなんて、ほんとマメね」
「ここが私たちの音楽の原点だからね!」
「そうね」 -
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:42:26.82 ID:yuayTIDw0
-
「ねー、せんせい」
「……なあに?」
「どうしてこの学校の先生になろうと思ったの?」
「そうね……。地元っていうこともあるけど」
「ふーん」
「ああ、もうひとつ」
「んー?」
「あの校庭の桜が好きだから、かしらね」 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:46:44.50 ID:yuayTIDw0
-
「あ、これ、来週出る新譜」
「貰っていいの?」
「もちろんだよ!早く聴いて欲しいもん」
「ありがとう、今夜早速聴かせてもらうわ」
「ライブも決まったから、今度チケット送ります!」
「楽しみにしてるわ」 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:50:18.40 ID:yuayTIDw0
-
ユイサン,アリガトウゴザイマシタ!!
「こちらこそ、お茶ごちそうさまー。受験がんばってね」
ソレジャシツレイシマス!
「気をつけて帰るのよ」
「あの子たちから見たら、私ももう大人なんだねえ」
「大人だし、尊敬するOGね」
「なんだかくすぐったい気持ちだねえ」
「私から見れば、まだまだ子供だけどね」 -
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:54:35.06 ID:yuayTIDw0
-
「今日はね、憂が豆乳鍋を作ってくれるんだよ!」
「あら、いいわね」
「ね、一緒に食べようよ?」
「私も行っていいの?」
「当たり前だよ!むしろ断るなんて許さないよ!」
「じゃあお邪魔するわ。戴き物の日本酒、持って行こうかしら」
「おお~いいね~。しっぽり雪見酒だねえ」
「ちょっと舐めただけで寝ちゃう子が何言ってるの」 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:58:15.73 ID:yuayTIDw0
-
「今日は車?」
「この雪だから、歩いてきたわ」
「じゃあ、久し振りに一緒に下校だね!」
「そうね」
「何年振りだっけ」
「5年振り、ね」 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:01:32.02 ID:xNuKgJce0
-
「高校卒業して、もうそんなに経つんだねえ」
「ほんと、あっという間ね」
「私たちが付き合い始めて、もうそんなに経つんだねえ」
「……学校でさらっとそういうこと言うの、やめなさい」
「えへへ、ごめーん」
「まったく」 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:03:49.87 ID:xNuKgJce0
-
「思い出すなあ。卒業式の日、私が告白して」
「まだ続けるの?」
「私、あの時が人生で一番緊張したよ」
「そう」
「OKくれたとき、ほんとに嬉しかった」
「……そう」
「まさか両思いだったなんて思いもしなかったんだもん」
「そうなんだ、じゃあ私職員室行くね」 -
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:07:25.72 ID:xNuKgJce0
-
「ちょっ、待っ!せんせい!おいてかないで!」
「……ねえ」
「なに?」
「そのせんせいっていうの、もうやめて?」
「えー、なんで?だってせんせいだもん」
「恥ずかしいのよ、唯にそう呼ばれるの」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:10:46.37 ID:xNuKgJce0
-
マナベセンセイ、サヨウナラ
「あ、はい、さようなら。雪道気をつけてね」
「まなべせんせい、人気者ぉ」
「……やっぱり今日行くのやめようかしら」
「あっちょっ、今のなしなし!憂も楽しみに待ってるから!」
「そうね。憂に逢いに行けばいいのよね」
「ひどいよ和ちゃん」 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:13:44.40 ID:xNuKgJce0
-
「まあでも、まだ唯からチョコもらってないし、行ってあげるわ」
「えへへ~」
「じゃ、帰りましょうか」
「ねえ、和ちゃん。帰り道手繋いでいい?」
「いいわけないでしょ」
「ちぇーっ」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:17:52.88 ID:xNuKgJce0
-
「ねえ、和ちゃん」
「なあに?」
「和ちゃんがこの学校の先生になってくれて、私嬉しかったんだ」
「どうして?」
「んー、うまく言えないんだけど……」
「……」
「ここには、いろんな宝物が詰まってるから、かな」
「……そうね」 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:20:47.75 ID:xNuKgJce0
-
「うう、寒いねえ」
「日陰歩かないように気をつけなさい」
「わっ、ととっ、ひぃっ」
「……腕、組んでいいわよ」
「えっ、いいの?」
「今にも転びそうで見てられないわ」
「……えへへ、ありがとう」 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:22:46.04 ID:xNuKgJce0
-
「まったく、いつまでたっても手の掛かる子ね」
「ねえ、和ちゃん」
「なあに?」
「大好き」
「…………まったく、あんたって子は」
おしまい -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/15(火) 00:39:04.99 ID:abXjQG0J0
-
乙 -
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2011.02.14 Mon
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:13:41.79 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「うわ~、でっけ~」
鈴木「でもロケ内容が不安だな~」
鈴木「シードになるってなんだよ、シードって」
鈴木「あ~どうせなら塚っちゃんがこういう仕事やればいいのに」
鈴木「まあいいや。行くかな~、めんどくせぇけど」 -
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:19:43.09 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「え~っと、ここ進んでけばいいんだよな」
鈴木「あ~帰りてえ~。空き時間とかで釣りできる場所ねえかな~」
鈴木「……」
鈴木「あれ、そう言えば何になるんだっけ?」
鈴木「……」
鈴木「まあいいや」 -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:20:26.18 ID:yB/JGZJWO
-
脳内再生が凄い
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:24:49.54 ID:b7VtRI1pO
-
ガチャン
鈴木「あれ? 開かねーぞこの改札口」
警備のじいさん「誰だ、見かけん顔だが……」
鈴木「あ~、え~。撮影です」
警備「?」
鈴木「いや、だから。ロケでここ入らないといけないんですよ、通して下さいよ。話は通ってるんでしょう?」
警備「いや、さあ……」
鈴木「はぁ!? おかしいですよそれは~」
警備「そうは言われてもの~……」
シド「ああ、もしもし。あなたがスズキさんですか?」 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:28:59.59 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「あ、はい。鈴木ですけど、この学校の人? ちょっと責任者呼んでもらえないですかね?」
警備「こ、こりゃ! このお方はな!」
シド「ほほほっ、いいんですよ。とにかく彼を通してあげて下さい。私が許可しますよ」
鈴木(うわぁ、偉そうなじーさんだなぁ)
……ガチャン
鈴木「あ、これもういいんスか?」
シド「ええ、どうぞ」 -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:32:02.33 ID:b7VtRI1pO
-
シド「では、どうぞこちらです」
鈴木「うわ~中もでっけ~」
シド「ふふっ、気に入っていただけましたか?」
鈴木「いえ、別にそういうわけじゃないです」
シド「……」
鈴木「あ、そう言えば僕シードになるためにここに来たんですけど」
シド「……ははっ、なかなかユニークな方ですね」 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:34:06.26 ID:4xsvlkB20
-
組み合わせがシュールすぎw
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:36:52.85 ID:ZWOyPHPwO
-
> 鈴木「いえ、別にそういうわけじゃないです」
ワロタ
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:38:19.14 ID:b7VtRI1pO
-
「きゃっきゃっ」
シド「……まあ、ここでは何ですから。私の部屋に行きましょう、話はそれからです」
鈴木「はぁ……」
シド「では、行きましょうか」コツコツ
鈴木(やっぱ偉そうなじーさんだな……)
「……あ、学園長先生こんにちは」
走る少年「こんにちは~!」タタタッ
シド「はい、こんにちは」
鈴木「えっ」
シド「ふふっ、こう見えても私が学園の……」
鈴木「廊下を走るなんて、いけないガキですね~」
シド「……」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:42:31.29 ID:b7VtRI1pO
-
チン
鈴木「うわ~すげ~学校なのにエスカレーターなんてある」
シド「ははっ、これはエレベーターですよ」
鈴木「え、僕エレベーターって言いましたよ!」
シド「えっ」
鈴木「あれ、僕そう言いましたよね?」
シド「いえ、私に聞かれても困るんですけど、ね」ポリポリ
鈴木「エレベーターすげ~な~」
チン
シド「は、ははっ。とにかくどうぞ、ここが学長室になります」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:48:40.71 ID:b7VtRI1pO
-
学長室
シド「まあ、ゆっくりして下さい」
鈴木「あ、すいません。ゆっくりしたいんで椅子とかあるとイイんですけど」
シド「ふふっ、すぐに終わる話ですので我慢して下さい」
鈴木「そうっすね。僕も早く仕事を終わらせて帰りたいんですよ~」
シド「では、お話を。スズキさんはこのバラムガーデンで……Seedになるために訪れた、という事でよろしいですね」
鈴木「仕事ですからね」 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:53:21.53 ID:b7VtRI1pO
-
シド「ふむ……スズキさんは、そもそもこのガーデンやSeedの事をどれ程ご存知でしょうか?」
鈴木「いえ全く。台本には書かれてなかったもんですから」
シド「ふむぅ……ではそこから始めましょうか。そもそもSeedとは、我がガーデンが誇る精鋭の……」
鈴木「……ああ、ちょっとすいません」
シド「何か質問ですか?」
鈴木「いえ、やっぱ台本に書いてあったから説明はいいです」
シド「……」
シド「では、ちょっとお話聞かせてもらえますか。その台本とやらに書かれていた……」
鈴木「このガーデンが誇る、精鋭のアレですよね。アレ」
シド「……」 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:59:08.44 ID:b7VtRI1pO
-
シド「アレ、とは何ですかね?」ポリポリ
鈴木「ほら、アレですよアレ」
シド「……傭兵と言いたいんですか?」
鈴木「そう、そうです! そのリョウヘイとか言うやつです」
シド「すいません、もう一度お聞きしてもいいですか?」
鈴木「リ、リョウヘイ」
シド「傭兵、です」
鈴木「洋平?」
シド「はい、ご理解いただけましたか?」
鈴木「とりあえず、その人がスゴいんだな~って事はわかりました」
シド「ははっ、今からあなたもそれを目指すんためにここに来たんじゃないですか」
鈴木「ええっ、僕が洋平さんになるんですか!?」 -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:06:16.56 ID:b7VtRI1pO
-
シド「はい、Seedとはそういう物ですから」
鈴木「へぇ~。Seedって洋平の事だったんですね」
シド「もちろん誰もがSeedになれるわけではありません。学業、実戦の成績はもちろん……素行や態度も」
シド「いわばガーデンの顔ですから、彼らは」
鈴木「えっ、その洋平って人いっぱいいるんスか?」
シド「そうですね、数はいますよ。全世界に向けて……のSeedですからね」
鈴木「世界の洋平ってすげ~なぁ。どんな人なんだろ」
シド「ふふっ、すぐに会えますよ。ああ、実戦と言えば……」
シド「スズキさん、あなたはどんな武具をお使いですかね?」 -
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:12:03.50 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「はい?」
シド「武器ですよ。何を使って戦うのか……」
鈴木「はぁ、とりあえずツッコミもボケもできますけど。それが武器ですかね~」キリッ
シド「いえ……そういう意味ではなくてですね」ポリポリ
シド「例えば、剣とか銃とか……何かありませんか?」
鈴木「あ~、そういうのは無いっスね~」 -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:14:25.88 ID:b7VtRI1pO
-
シド「……では、こちらから支給する形でよろしいですかね。何か希望の武器はありますか?」
鈴木「よくわかんないんで……」
シド「なるほど! では、ガンブレードなんて如何ですか。古い武器で扱いは難しいですが……」ワクワク
鈴木「あ、僕釣竿が欲しいです」
シド「いえ、あの、武器ですから……」ポリポリ
鈴木「釣竿がいいです」
シド「はぁ……そこまで言うなら、手配してみますけれども、いやはや……」ポリポリ -
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:23:28.12 ID:b7VtRI1pO
-
シド「……では、話ばかりも何ですから、あなたが授業を受ける教室にご案内しましょうかね」
鈴木「あんま、おっさんと二人で歩きたくないんだけど、まあいいです」
シド「一応学園長なんですがねぇ……まあ、ご心配なく。あなたの担任になる先生を今から呼びますので」ポリポリ
ピンポンパンポーン
シド『え~、キスティス先生キスティス先生、至急学園長室、シドの所までお願いします』
鈴木『お~校内放送なんて久しぶりだわ~』
シド『……すいませんスズキさん、まだ私が話してる途中なんで……』
ピンポンパンポーン -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:25:29.18 ID:b7VtRI1pO
-
……。
スーッ。
キスティス「失礼します」
鈴木「……」ボーッ
シド「ああ、よく来てくれましたねキスティス先生」
キスティス「……」カツカツ
キスティス「……」ハァ
……。 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:30:54.72 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「その方が、先ほどの?」
シド「ええ、Seedになるためにバラムガーデンに……ええっと、何でしたっけ?」
鈴木「何がですか?」
シド「お仕事の事をなんて言ってましたっけ?」
鈴木「ああ……ロケです。ロケ」
シド「そうそう、そのロケです。ではスズキさん、自己紹介をお願いします」
鈴木「あ、はい。鈴木です」
鈴木「……」
キスティス「?」
シド「終わり……ですか?」
鈴木「えっ、何がですか?」
シド「いえ、何でもありません」ポリポリ
キスティス「……」クスッ -
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:37:45.89 ID:b7VtRI1pO
-
シド「えー、ではキスティス先生」コホン
キスティス「はい。キスティス=トゥリープです、よろしくお願いしますねスズキさん」
鈴木「綺麗な先生ですね~」
キスティス「どうも」
シド「ではキスティス先生、後の事はお願いしますね」
キスティス「……」
シド「……」コホン
キスティス「あ、は、はい。ではスズキさん、こちらへ」
鈴木「あ、エスカレーターですね」
キスティス「……」
鈴木「あれ、エレベーターでしたっけ?」
シド「……」ポリポリ -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:43:28.86 ID:b7VtRI1pO
-
教室前廊下
鈴木「いや~すごい学校ですね~」コツコツ
キスティス「……」コツコツ
鈴木「こんな所で勉強できるっていいですね~」
キスティス「……」コツコツ
キスティス「別に」
鈴木「?」
キスティス「ふふ。ごめんなさいね、つい」クスクス
鈴木「はぁ」
鈴木(うわ~なんか笑ってるよ。鳥居みゆきみたいな人なのかな~この人) -
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:46:19.50 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「あ、ねえスズキさん」
鈴木(ヒットエンドラ~ンとか言ってくれねえかな)
キスティス「……スズキさん?」
鈴木「あ、は、はい。鳥居です」
キスティス「トリイさん?」
鈴木「いえ、鈴木です」キリッ
キスティス「ふふっ、何ですかその顔」クスクス
鈴木「いや、生まれつきなんですけど……」
キスティス「あ、ご、ごめんなさい。そういう意味じゃなくてですね……」
キスティス「なんか、掴めない人だな~って思って」
鈴木「はぁ、よくポンコツ芸人って言われてますけど」 -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:51:35.71 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「ふふっ、そういう生徒を一人知っているわ」
鈴木「?」
キスティス「無表情で、何考えてるかわからなくて……」
鈴木(あ~、腹減ったな~)
キスティス「ふふっ、今からいる教室にいるんだけどね」
鈴木「すいません、お昼まだですかね?」
キスティス「……コホン。まだ朝のホームルーム前ですからね」
鈴木「あ、お昼と言えばここって円で買い物できますかね?」
キスティス「……」
キスティス(会話が噛み合わないわね……) -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:57:28.55 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「ほら、これなんですけど」ペラッ
キスティス「……見たことないお金。紙のお金なんてあるのね」
キスティス「ここでの通貨はギルで……」
鈴木「ええっ、これ使えねーの!」
キスティス「そうね……Seedになれば給料という形でお金は振り込まれるけど……それ以外の生徒は自分で何とかするしか……」
ピロリーン 400000 -
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:00:02.05 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「って、あら? ギルが振り込まれて……」
鈴木「あ、すげー。大金だぁ~」
キスティス「おかしいわね。どうしていきなりそんなお金が……」
鈴木「……あ! そうだ、塚っちゃんがCMのお金が入るって言ってたからそれだ~」
キスティス「……」
鈴木「ありがとう塚っちゃん~」ニヤニヤ
キスティス(彼より掴めない人かも……ね) -
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:05:30.68 ID:b7VtRI1pO
-
教室
プシュー
キスティス「はい、みんな座って。ホームルーム始めるわよ」
鈴木「……」ボーッ
「ひそひそ」
「誰、あれ? 転入生?」
キスティス「は~い、みんな静かに。今日からロケでこのクラスに入る事になった……」
鈴木「……」
キスティス「コホン、自己紹介を」 -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:08:23.24 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「えっ、あ、はい。何ですか?」
キスティス「自己紹介を!」
「くすくす」
「早速怒られてる、くすくす」
キスティス「……ハァ」
サイファー「……」
スコール「……」
鈴木「ああ、えっと。鈴木です、よろしく」
鈴木(こえ~、後ろの二人めっちゃ睨んでるよ) -
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:14:49.38 ID:b7VtRI1pO
-
バンッ!
鈴木「!」
サイファー「キスティス先生よ、一つ聞きたいんだが」
キスティス「イスを蹴らない。サイファー発言ならまず手をあげなさい」
サイファー「そこの貧弱挙動不審野郎が、なぜこのガーデンにいるのか。俺はそれを聞きたい」
「いきなりイジメかよ」ヒソヒソ
「目つけられたらヤバいよ、あの転入生」ヒソヒソ
キスティス「そんな事言っていいのサイファー」
サイファー「あン?」
キスティス「ここにいるスズキ……君はね。Seed実地試験を受けるためのテストで9割以上の得点を出しているの」
クラス「!」 -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:20:42.77 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「よって、今日のSeed選考の実地試験にも参加してもらいます」
「まじかよ……」ザワザワ
鈴木「あの~、テストって何の」
キスティス「予め送っておいたはずです。ほら、この用紙……」パラッ
鈴木「ああ、スタッフさんから渡されてた紙だ」
キスティス「あなたはこのテストで優秀な成績を出しています。今後ろで立っている……サイファーよりも、ね」
サイファー「っ……!」
鈴木(あ~、全然わかんね~から塚っちゃんにお願いしてたテストか~。よかった~ありがとう塚っちゃん)
鈴木(……ジャンクなんとか、とかアビリなんとかなんて、外国語ばっかのテストなんだもんな~) -
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:21:33.66 ID:HxJgk8Ky0
-
塚地優秀すぎるwwww
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:25:03.55 ID:b7VtRI1pO
-
サイファー「ちっ!」ガタッ
キスティス「サイファー、乱暴に座らない……コホン」
キスティス「試験に参加しない人、先週の筆記で失敗しちゃった人はここで自習」
キスティス「試験に参加する人は夕方まで自由時間。いつも以上に念入りに準備しておくこと」
キスティス「16時にホール集合。実地試験の班を決めます」
キスティス「OK?」
キスティス「それからサイファー!」
サイファー「……」
キスティス「練習の時は相手にケガをさせないように」 -
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:28:05.94 ID:b7VtRI1pO
-
サイファー「!」バン
キスティス「それじゃ、試験参加者とはあとで会いましょう」
鈴木「あの、僕はどうすればいいんですかね? あ、もしかして空き時間ですか?」
キスティス「それからスコール、話があるからここに来てちょうだい」
キスティス「スズキさんも、ここにいて下さいね」
鈴木「ちぇっ」
キスティス「いて下さいね!」
鈴木「は~い」
スコール「……」 -
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:31:56.29 ID:b7VtRI1pO
-
スコール「……」コツコツ
キスティス「まずは自己紹介」
スコール「……」
キスティス「ハァ……彼がスコール。私の生徒よ、見ての通り……無愛想だけどね」
スコール「……悪かっ「悪かったな」
スコール「……」ハァ
キスティス「……」クスクス
鈴木「ええっと、鈴木です」
スコール(それはさっき聞いた……)
鈴木「趣味は釣りです」
スコール(そんな事は聞いて……ない) -
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:36:17.80 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「コホン。あなたたち、まだ【炎の洞窟】に行ってないわね」
鈴木「?」
キスティス「ああ、えっと。Seed試験を受けるために課題のクリアが必要なの。スコールもスズキさんも、それがまだだから、こうして声をかけたわけ」
スコール(今朝行こうと思ったんだ。でもサイファーが……)
スズキ(ヤベ、腹へって現在出ねえや)
キスティス「ん? 何か正当な理由があるの?」
スコール「……べつに」
スズキ「すいません、ロケ弁届いてないですかね?」 -
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:40:26.21 ID:b7VtRI1pO
-
スコール(変な奴……)
キスティス「これから一緒に行くわよ。自信がなかったら学習用パネルで復習してから……」
スズキ「あ、じゃあその間にご飯食べてきていいですか?」
スコール「……いや、もうGFは習得済みだ。必要ない」
キスティス「そう、じゃあ行きましょうか」
スズキ「え~俺腹へっちったんだけど」
スコール「……」
キスティス「……大丈夫かしら、スズキさん」 -
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:48:34.92 ID:b7VtRI1pO
-
廊下
鈴木「へへ~。学食で飯食っていいって言われたぞ」
鈴木「とりあえず下まで行って……」コツコツ
「ちこく~!」
鈴木「えっ?」
「きゃっ!」ドンッ
鈴木「おわっ! い、いて~、な、なにするだよ! ちゃんと前見て歩けよ!」
「……しょっと」
「ごめんなさ~い、急いでたから」
鈴木「廊下を走るガキといい、なんだよこの学校は!」
鈴木「もっと前を見て走れ!」
「え? あ、う、うん。ごめんねぇ~」
(そこのクラスの人……なのかな?) -
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:54:57.84 ID:b7VtRI1pO
-
「あ、あの。もしかしてホームルーム終わっちゃった?」
鈴木「ああ、はい? 多分」
「がーん、しょっく~」
「う~、だってここ前にいたガーデンより広いんだもん……」
鈴木(あ~、学食で何食べよう)
「あ、ねえねえ」
鈴木(領収書貰わないとな~、あれ、番組中なんだっけ。忘れちったや) -
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:56:36.87 ID:GaANz/pz0
-
心ここにあらずってところが見事に再現されてる
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:57:14.41 ID:b7VtRI1pO
-
「私さっき転校してきたばっかりでさ。よかったら、ここのガーデン案内して?」
鈴木「あ、じゃあ僕ご飯行きますんで」
「え、ええぇっ! ちょっと何言ってるかわかんないよ~」
鈴木「あ~、それで思い出した。サンドイッチマンさん元気にしてるかなぁ~」
「うぅ……なんか変な人にぶつかっちゃったよぅ~」
鈴木「……で?」
「だ、だからぁ~。ガーデン案内してよ~」
鈴木(あれ、なんか他に用事無かったっけ?)
鈴木「……まあいっか」 -
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:00:25.91 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「いいよ、それくらい」
「やったぁ~。じゃ、いこいこ」
鈴木「で、何すればいいの?」
「……」
「だ・か・らっ!」
(うう~ん……変な人にお願いしちゃったよぉ~……)
鈴木「とりあえず学食行こう学食。腹へってるんだよ俺」
「……」
「まあ……いいかっ」 -
- 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:08:42.57 ID:b7VtRI1pO
-
廊下
「どうも、あ、よかったらこれどうぞ」
鈴木「はい?」
「弟がくれたカードなんですが、どうにも興味がなくて……よろしかったら、どうぞ」
鈴木「お~懐かしい。カードゲームかあ」
「んっ、カードやるの~?」
鈴木「これ売ったらお金になるかな」
「どうかな~。なんかよわっちそうなカードばっか」
「……あの、あげた本人を目の前にそういう話はやめて下さい」
鈴木「ああ、すいません。で、これ売るといくらくらいになりますかね?」
(お、大物ですね……?) -
- 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:13:39.91 ID:Ha9Vh4YV0
-
何気に細かいとこまで忠実に再現されてるな
- 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:14:51.65 ID:b7VtRI1pO
-
1階
鈴木「え~と」
「あれ、あそこに行き先板みたいなのがあるよ~」
鈴木「どれどれ……」
「はい、質問。どう使うの~?」
鈴木「知らねえよ! 俺に聞くんじゃねえ!」
「……」
鈴木「お、食堂がある。じゃあ、俺こっちだから」
「え? え?」
「……行っちゃった」
「変な人~……」
スコール(ん)
スコール「……」
「あ、ねえねえ。君このガーデンの生徒さん? 実はね~私~……」
……。 -
- 92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:18:58.25 ID:b7VtRI1pO
-
食堂
鈴木「あ~いい匂いがしてきた~」
風神「……サイファー、何飲?」
サイファー「……」
雷神「何か飲んでいいのか? 俺は水がいいもんよ」
風神「……無視」
鈴木「あ~腹へった」
サイファー「ん、おう。優等生」
鈴木「?」
風神「彼誰?」
雷神「見ない顔だもんよ」
サイファー「Seed試験に参加なさる……優秀な生徒君さ。なあ、スズキ?」
スズキ「はぁ。まあ、仕事なんで」 -
- 95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:22:42.35 ID:b7VtRI1pO
-
雷神「へえ~、そうなのか。風神がおごってくれるらしいもんよ、お前もどうだ?」
鈴木「えっ、マジで! やった~! 何食おうかな俺!」
風神「怒」
雷神「?」
スズキ「あ、じゃあこの食堂で2番目に高いメニューを……」
風神「黙!」ガッ
雷神「い、いてててて!!!」
スズキ「いてっ! な、何だよやめろよ~!」 -
- 96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:26:53.57 ID:b7VtRI1pO
-
スズキ「いって~……」
雷神(風神は気の強いところがあるから、気をつけた方がいいもんよ)ゴニョゴニョ
風神「? 何言?」
雷神「な、なんでもございません!」
鈴木「へ~。確かに気が強そうな顔してるなあ~」
雷神「ち、ちょっとぉ!」
風神「……」ガッ
雷神「い、いて~もんよ!」
鈴木「ってえ、蹴るなよ! このバカ!」
風神「……無視」プイッ
ダダダダッ
全員「!?」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「おばさん、まだパンある?」 -
- 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:32:30.88 ID:b7VtRI1pO
-
「はぁ……おばさん、また来るよ」トボトボ
おばさん「今度はもう少し多く仕入れるけど保証はできないよ!」
……。
サイファー「……速度オーバーだな」
サイファー「今のヤツを校則違反の現行犯で逮捕、しに行くぞ」
サイファー「……じゃあな優等生。せいぜい試験頑張りな。最も……参加課題がクリアできればだが、な」タタタタッ
鈴木「……」
風神「御意」
雷神「了解だもんよ」
鈴木(走ったら逮捕されるのか~)
鈴木(じゃあ俺にぶつかったあの子は死刑レベルか~?)
鈴木「……あれ、俺ここに何しに来たんだっけか?」 -
- 101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:43:27.04 ID:b7VtRI1pO
-
正門
キスティス「さ、いきましょうか」
スコール「……」
鈴木「へ~い……て、学校から出るんすか!」
キスティス「当たり前じゃない。炎の洞窟はここから東に行った場所で……」
鈴木「移動か~。車は?」
キスティス「近くなんだから無いわよ。さ、いきま……」
鈴木「ロケバスも無いの! うわぁ~、面倒くせぇ!」
キスティス「……」
スコール(うるさい奴……)
キスティス「はぁ。いいからさっさと行きま……」
シド「ああよかった。まだいましたか」
スコール(シド学園長……?) -
- 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:47:24.94 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「どうしたんですか?」
鈴木「あ、さっきのおっさん」
シド「はい、先ほどスズキさんから注文があった武器が届いたので渡そうと思いまして」
キスティス「ああ、そうなんですか」
シド「ではどうぞ、スズキさん」
鈴木「うわぁスゲー。本当に釣竿だ!」
スコール(こんな物で……戦闘をこなせるのか?) -
- 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:50:49.59 ID:jcsdArPDi
-
ムービーも再現しとるwww
-
- 105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:52:12.01 ID:GaANz/pz0
-
この世界を救うのはスコールではなく鈴木な気がしてならない。
- 107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:53:36.78 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「うわ、なにこれ重っ!」ズシッ
シド「戦闘用ですからね。竿の部分には鉄、糸にも特殊な強度の材質を……」
キスティス「……それに、浮きの部分も何か普通のより大きいみたいですけど?」
シド「ああ、それは鉄球です。遠くの相手にもダメージを……という感じですかねぇ」ポリポリ
鈴木「あれ、針ついてないよ。これじゃあ肝心の釣りができねえよ!」
シド「戦闘用の竿ですから……ねえ」ポリポリ -
- 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:57:42.97 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「……まあいっか。これタダですよね?」
シド「支給品ですからお金はいりませんよ」
鈴木「そっか~タダじゃあまあ妥協してやるかな~」ブンブン
スコール(図々しい奴……)
シド「ははっ……」ポリポリ
キスティス「あまり振り回さないで。危ないわよ」
鈴木「うお~楽しい~!」ブンブン -
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:59:59.40 ID:b7VtRI1pO
-
シド「まあ、遠くを狙えるハンマー……みたいな物ですかね。扱いは難しいでしょうが、そこまで振れるなら大丈夫でしょう」
鈴木「やあ~、ありがとうございます」
キスティス「では、いってきます」
スコール「……」
シド「はい、期待してますよ。スコール、スズキさん」
スコール(……勝手に期待しないでくれ)
スズキ「いって! 手の皮剥けたいって!」ガシャーン
キスティス「……」ハァ
シド「期待……してますよ」ポリポリ -
- 112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:05:29.97 ID:b7VtRI1pO
-
炎の洞窟前
キスティス「いよいよね。準備OK? GFをジャンクションするの忘れてない?」
スコール「俺はOKだ」
キスティス「スズキさんは?」
スズキ「大丈夫です」キリッ
キスティス「よろしい、行きましょう」
スコール(こいつは何のGFを持っているんだ?)
スズキ(ヤベー、適当に答えちゃったけどいっか。ジャンクションとかドライブインとかわかんねーっつうの)
スコール(まあいい……バトルすればわかる事か) -
- 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:11:33.77 ID:b7VtRI1pO
-
「課題、ローレベルGF取得。サポートはSeeD資格を持つ者。用意はいいな?」
スコール「はい」
スズキ(全然何言ってるかわかんない)
キスティス「……スズキ」
鈴木「は、はい。多分」
スコール「よろしくお願いします」
鈴木「お、お願いします」
キスティス「私がサポートします。教員NO14。キスティス・トゥリープです」
鈴木「あ、ド、ドランクドラゴン鈴木です。相方は塚っちゃんで……あ、春からドラマやるんですよ塚っちゃんが」
スコール(お前じゃ……ない)
キスティス(我慢、我慢……)プクスッ -
- 115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:17:20.01 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス(ドランクドラゴンて何かしら?)
スコール(それがスズキのGFか?)
「……制限時間を選びなさい。自分の能力にあった選択を。なまけもせず、無理もせず、だ」
スコール「じゃあ……」
鈴木「とりあえず2時間くらいで」
「……時間は10分から40分までだ」 -
- 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:20:52.65 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「はぁ? なんだよそれ。サービスの悪い風俗かよ!」
スコール(風俗?)
キスティス(風俗?)
(風俗?)
鈴木「じゃあいいよ、60分しっぽりコースで! あ、ここもオプションとかあるの?」
スコール「……20分で」
「よろしい。ではいきなさい」
鈴木「か、からの~?」
鈴木「お、おい待てよ! 俺を置いてきぼりにするな! せっかくボケたのによぉ!」
スコール(……うるさい奴) -
- 120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:25:45.09 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「……行くわよ。もう試験は始まってるんだから」
スコール「ああ」
鈴木「む、無しゅするなよ!」カミッ
スコール(噛んだ)
キスティス(噛んだ……)
(噛んだ……)
鈴木「……ふう」
「気はすんだか。ではいきなさい」
スコール「……」
スコール(大丈夫なのか、本当に?) -
- 122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:29:47.09 ID:b7VtRI1pO
-
スコール(ドランクドラゴンとやらに期待……か)
スコール(……いや、他人なんてアテになるものか)
スコール(いざとなれば俺一人で戦えばいい)
キスティス「試験……スタートよ」
鈴木「あ~、やる気ありませんけどね!」
スコール(こいつに毎回ツッコむの、疲れるだろうな……) -
- 123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:31:47.45 ID:b7VtRI1pO
-
鈴木「っていうかさっきの会話もさ~。もう終わりかよ! ってツッコんでくれなきゃあ」
スコール(誰に話しているんだ……)
鈴木「はあ~塚っちゃんならもっと大胆にツッコんでくれんのにな~!」
ピロリーン 8000000
鈴木「あっ、塚っちゃんのドラマの出演料だ! やったあ!」
キスティス「……コホン」
鈴木「っていうか暑っ! 何この部屋暑っ!」
スコール(わかってる、うるさいな……)
キスティス「いい? 私がサポートするのはバトルだけよ?」 -
- 125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:34:51.35 ID:Rpfa2rW4O
-
出演料の額おかしいだろwwwwwwwww
- 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:38:34.21 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「洞窟内での行動はあなたたち……」
鈴木「?」
キスティス「……いえ、スコールが中心になって行動してちょうだい」
スコール「……了解」
鈴木「え~俺は? 俺は?」
キスティス「あなたは、主にサポートをお願いね」
キスティス(何の、とは言わないけれど)
鈴木「わっかりました~!」
キスティス「……」
スコール「ん……」
エンカウント・レッドマウス×2
スコール「敵、か」
鈴木「うわあ、何あれ何あれ! 飛んでる、気持ちわりぃ!」
スコール(少しくらい黙っててくれ……) -
- 131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:43:00.14 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「お手並み拝見ね」
スコール「……」スチャッ
鈴木「お~し、俺もこの武器を手に……」ジュワッ
鈴木「熱っ! 鉄熱っ! あのじじい、こんな変な武器よこしやがって!」
スコール(……役立たず)
キスティス「落ち着いてスズキさん。手を何かで覆ってそれで持てば……」
鈴木「ちっくしょう、あのじじい!」
キスティス「……」ハァ
スコール(俺がやる) -
- 133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:50:31.07 ID:b7VtRI1pO
-
エンカウント・ボム×2
キスティス「ボムね……この敵には冷気系の魔法が……」
鈴木「よしっ、手袋をはめた俺に任せろ~!」
キスティス「ま、待って! その敵は自爆があって……」
鈴木「死ねっ! 死ねっ!」ガシポカ
ボム「!!」ズズズズズ
キスティス「あああっ……」
スコール「……」 -
- 134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:52:48.27 ID:b7VtRI1pO
-
キスティス「……」
スコール「先生……」
キスティス「ん……」
タタタタタッ
鈴木「うぉおおお!」ガシポカ
ボム「!!」ズズズズズ
鈴木「見たか! 俺にだって出来るぞ~」クルッ
【逃げた】
鈴木「……って、あれ二人は?」
ボム「!!」ズズズズズ
鈴木「ん?」
ドカーン -
- 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 06:58:25.75 ID:b7VtRI1pO
- すいません、休日出勤してきます。
ムービーの再現とかわかってくれる人がいて嬉しい。
あと、話として考えてるのはSeeDになるまでなんでそこまでのお話になります。 -
-
- 182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:16:11.77 ID:yYFcUum/0
-
これのおかげでFF8をはじめてしまった
- 190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:53:42.37 ID:aWWKsNkTO
-
面白い
あの世界に場違いなTシャツとジーパン姿でいるとこ想像すると笑える
- 255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 04:54:43.47 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「やっぱりあなた強いわよ。サイファーとは違うもの」
スコール「……」
キスティス「そろそろGF戦よ。準備はOK?」
スコール「……」スッ
鈴木「ってこらぁ!」
キスティス「あら……」
鈴木「俺を忘れるなっての!」
キスティス(生きていたのね……)
スコール(タフな奴……) -
- 259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:03:05.96 ID:1fraYGKuO
-
ゴゴゴゴゴゴ
鈴木「ん……?」
キスティス「来るわよ!」
エンカウント・イフリート
イフリート「……」
鈴木「うわぁ、何こいつでけぇ~」
キスティス「イフリートは炎のGFよ。冷気系の攻撃が有効よ」
スコール「冷気……」
スコール「……」スッ
【ブリザド】
イフリート「グッ……!」
鈴木「うひゃー、氷でっけー!」
キスティス(緊張感無いわね……)
イフリート「……」グッ
キスティス「相手が怯んでいる、今よ」 -
- 260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:06:56.70 ID:1fraYGKuO
-
スコール「スズキ、ここで追撃を頼む」
鈴木「……えっ、何か言った?」
スコール「追い撃ちだ……!」
鈴木「えっ、聞こえないんですけど」
キスティス「スコール、目の前の敵だけに集中しなさい」
スコール(そうさせてもらう……)
イフリート「喰らえ……!」ドグッ
鈴木「あいてっ! ふざけんな、俺を殴るなよ!」
イフリート「……ふん!」ドガッ
鈴木「うおおお! 殴るなら俺以外にしろよ、このゴリラ!」
キスティス「スコール、相手が挑発に乗っている今がチャンスよ!」
スコール(……あれは挑発なのか?) -
- 262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:13:27.89 ID:mvEfV/24O
-
鈴木タフすぎワロタwww
- 263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:14:01.33 ID:1fraYGKuO
-
イフリート「燃やす!」ファイア
鈴木「あづ~っ! 燃える燃える燃える! 水水水水水水水! わ~っ!」
スコール「……」ガギン
イフリート「ぬおっ! なかなかやるな……」
キスティス「GFを呼び出すわ!」スッ
【シヴァ】
イフリート「むっ、シヴァを従えているのか!」
鈴木「ああっ、俺にも俺にも! 消して消して消して!」
イフリート「ふん!」ドガッ
鈴木「だ・か・ら! 俺ばっか殴るんじゃねえよ!! あちちちち!」
スコール(戦わないなら、せめて静かにしていてくれ……) -
- 264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:19:28.57 ID:1fraYGKuO
-
スコール「はっ……!」ガギン
イフリート「ぐっ、うっ……見事。その力を……認めよう」
スコール「終わった……のか」
キスティス「おめでとう。あとは入り口の試験官に話して、この課題は終了よ」
鈴木「あー、だるっ。もう帰りてえよー」
スコール「……奴も合格なのか?」
キスティス「彼が攻撃を引き付けてくれたお陰……ってのもちょっとあるんじゃない?」 -
- 265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:28:37.87 ID:1fraYGKuO
-
スコール(こいつが囮役を? どう見てもターゲットにされてただけだろう?)
鈴木「いってー、あの野郎俺ばっかぶん殴りやがって……」
キスティス「でも今は私たちの取得GF。力を貸してくれる……味方よ」
鈴木「だってアイツ絶対俺の事嫌いだよ。すげー拳に殺気がこもってたもん。まじ冗談じゃないよ」
イフリート『……』
ステータス→【GF相性、イフリート】
スズキ 0
鈴木「あれ、この数字おかしくね? なんで俺だけ0なわけ?」
スコール(嫌われたな)
キスティス(嫌われたわね)
鈴木「あれ~?」 -
- 267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:33:01.51 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「……とにかく、入り口まで戻りましょう。タイムリミットも迫っている事だし」
鈴木「え、時間制限とかあったの? 聞いてないよー」
スコール(一番始めに説明あっただろ……)
キスティス「説明されたでしょ。時間を決めて課題をクリアするって」
鈴木「……」
鈴木「ああはいはい、風俗の事ね!」
スコール(風俗?)
キスティス(風俗?)
スコール「……とにかく急ごう。時間があまり無い」
- 271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:41:32.36 ID:1fraYGKuO
-
ガーデンへ向けて、移動中
鈴木「いやーやっと暑い部屋ともおさらばだー、風が気持ちいいなー!」
キスティス「……ところでスズキさん」
鈴木「はい?」
キスティス「あなた、一体何のGFをジャンクションしてるのかしら?」
鈴木「何ですか、そのガーデンファイスとかジャンクッションって?」
スコール(また始まった……)
キスティス「呆れた……そんなボケはいいの、真面目に答えなさい。取得しているGFは何?」
鈴木「ええっと、コンビ名の事ですかね?」
キスティス「……」イライライライラ -
- 273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 05:47:41.59 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「渡したテストに書いてあったでしょう? GFの名前、教えてくれないかしら。私気になってるのよ」
キスティス「……スコールだって気になるでしょう?」
スコール「……べつ「べつに」」
スコール(またか……)
キスティス「ふふっ」クスクス
鈴木「あー、それって沢尻エリカですよね」
スコール(エリカ? 誰だよそれ)
キスティス「ん、どういう事かしら?」
鈴木「べつに」キリッ
スコール「……」
キスティス「……」
鈴木「ああ、すんません」
スコール(おめでたい奴……)
キスティス「……」ハァ -
- 278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:08:31.64 ID:1fraYGKuO
-
バラムガーデン
キスティス「二人ともお疲れ様。あとは試験が始まるまで自由よ」
鈴木「あー、やっと終わって帰……ってえええええ!」
スコール(いちいちうるさいな……)
キスティス「SeeD実地試験よ。炎の洞窟の課題をクリアしたんだから……あなたにも試験に参加する資格があるの」
鈴木「へー。めんどくせぇ」
キスティス「……」イラッ
キスティス「それを受けないとSeeDになれないのよ?」
鈴木「その試験、明日受けるとかじゃダメですかね?」
キスティス「スコール、お疲れ様。じゃあまた後でね」スタスタ
スコール(答えは無視……か) -
- 279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:14:11.13 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「……」スタスタ
スコール「……」スタスタ
鈴木「あの、なんで付いてくんの?」
スコール「?」
鈴木「なんで俺と同じ方向に向かって歩いてんの?」
スコール「……ガーデンに向かって歩いているだけだ」
鈴木「ああー、ガーデンこっちかー」
スコール「……」
鈴木「あれ、俺もこっちに向けて歩いていていいのか?」
スコール「あんたもガーデンに向かうんだろ? だったら同じ方向に歩くしかない」
鈴木「ああ、そっかそっか、思い出した思い出した」
スコール「……」
スコール(不安定な奴……) -
- 280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:21:27.23 ID:1fraYGKuO
-
ガーデン内
鈴木「あー、着いた着いた」
スコール「……」
鈴木「あれ、あんたはこれからどうすんの?」
スコール「試験を受ける、あんたと一緒だ」
鈴木「あ、頑張って下さい」
スコール(……段々慣れてきたな)
ピンポンパンポーン -
- 282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:26:52.18 ID:1fraYGKuO
-
シド『え~、生徒の呼び出しです。スズキさんスズキさん、至急学園長室までお願いします。繰り返します……』
スコール「呼び出しだぞ」
鈴木「え、俺が? 俺じゃないよーマジで」
スコール(きっとあんただよ……わかれよ)
鈴木「いやいやいやいや! ない、ないからないから!」
スコール「……」イラッ -
- 283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:29:54.16 ID:5//YnEb+Q
-
うぜぇwwwwww
- 285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:32:19.53 ID:1fraYGKuO
-
学食
鈴木「あー、結局一人になっちったい」
鈴木「暇だなー。試験始まるまで何してよっかな」
鈴木「釣りしてえなぁ……」
鈴木「……」
ピンポンパンポーン
シド『えー、本日SeeD実地試験を受けるスズキさん、ロケでガーデンに来ているスズキさん』
鈴木「なんか鈴木って名字いっぱいいんなー。まあ、鈴木だから当たり前か!」
シド『試験の前に渡したい物がありますので、学園長室までお願いしますね』
ピンポンパンポーン
鈴木「あー、眠い。ちょっと休憩しよ……どうせ暇な時間だしな!」
鈴木「……ZZzz」スー -
- 290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:40:02.03 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「zzzzzz」グーグー
ピンポンパンポーン
シド『ええ、度々の放送をすいません。今度は全校生徒に連絡です』
シド『本日入学したスズキさんを見かけた方、至急学園長室まで彼を送り届けて下さい』
シド『こんなお願いを放送でするのも、どうかと思いますけどね……』ポリポリ
シド『スズキさんの格好は、黒髪、眼鏡をかけていて……シャツにジーンズ、そしてサンダルを履いているのが特長です』
シド『見かけた方はすぐに学園長室まで……』
鈴木「zzzz」
ぼやき生徒1「なあ……あれ」
ぼやき生徒2「ああ……どう見てもあの人だよな」
ぼやき生徒3「呼び出しはわかるけど、連れてこいって……」 -
- 291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:42:36.06 ID:+vltnfIr0
-
迷惑wwwwwwwwwww杉wwwwwwwwwwwwww
- 293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:45:08.95 ID:1fraYGKuO
-
ぼやき1「何かやらかした人かな?」
ぼやき2「でも今日の実地試験を受けるんだろ? テストも9割以上とったらしいし」
ぼやき3「マジでか?」
ぼやき2「しかも炎の洞窟の課題もさっき簡単にクリアしてきたらしいし……」
鈴木「zz……ヤベー、蟹味噌ヤベー」
ぼやき1「人は見かけによらないな」
ぼやき3「あんな人でもSeeD実地試験を受けてるのに……」
ぼやき2「俺たちなんて……」
全員「ハァ……」 -
- 296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:51:51.42 ID:1fraYGKuO
-
ぼやき2「で、どうすんだよ」
ぼやき3「何がだよ?」
ぼやき2「あの人送り届けるのかって聞いてんだよ」
ぼやき1「……俺知らねえ」
ぼやき3「俺も」
ぼやき2「……」
ぼやき3「お前行けよ。学園長に気に入られるかもよ」
ぼやき2「……いや、いいよ」
ぼやき1「え~」 -
- 297 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 06:54:54.26 ID:1fraYGKuO
-
ぼやき1「なんでだよ」
ぼやき2「さっき誉めておいてこんな事言うのも何だけどさ……」
鈴木「zzzz」
ぼやき2「あの人からは俺たちと同じ匂いがする。なんとなくだけど」
ぼやき1「……」
ぼやき3「……」
ぼやき1&3「それは俺も思ってたわ」
ぼやき2「だろ~」
全員「……」
全員「ハァ……」 -
- 303 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:01:42.02 ID:1fraYGKuO
-
ぼやき2「……やっぱりさ」
ぼやき1「ん?」
ぼやき2「俺起こしてみるよ」
ぼやき3「おお」
ぼやき1「やるのか、頑張れよ」
ぼやき2「ああ……」
鈴木「……zz」
ぼやき2「あ、あの……もしもし?」ユサユサ
ぼやき1「体揺らした」
ぼやき3「積極的だな」 -
- 304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:05:26.08 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「んー……はいはい……」ウトウト
ぼやき2「す、スズキさん……ですよね?」
鈴木「……おたく、何で俺の名前知ってんの? 新手の詐欺?」ウトウト
ぼやき1「!?」
ぼやき2「!?」
ぼやき3「!?」
鈴木「ああ、わかった。これドッキリでしょ、カメラどこカメラ?」ウトウト
ぼやき2「あ、あの~……ですね。スズキさん、学園長室に呼び出されてますよ。行かなくていいんですか……?」
鈴木「あー、ギャラがないからね、マジ割に合わない仕事だよ」
ぼやき2「……」
ぼやき3「ひどいな」
ぼやき1「ああ……」 -
- 309 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:15:05.58 ID:1fraYGKuO
-
十分後
ぼやき2「……」
ぼやき3「キスティス先生、すごい形相であの人を連れていったな」
ぼやき1「ああ。呆れた表情をしながら静かに怒ってる……恐怖だよ」
ぼやき2「綺麗な顔して怒る……ファンクラブもできるはずだよ」
ぼやき1「向こうの机で項垂れてた奴も一瞬で元気になったしな」
ぼやき2「それだけ魅力があるんだろうなあ、キスティス先生には」 -
- 310 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:20:56.60 ID:1fraYGKuO
-
ぼやき3「……で、どうだった、SeeD実地試験を受ける彼と話した感想は」
ぼやき2「……まるで俺が夢の中にいたみたいだったよ」
ぼやき1「ああ、確かに」
ぼやき3「でもさ」
ぼやき1「ん?」
ぼやき3「ああいうのが……意外と天才なのかもな」
ぼやき2「……」
ぼやき2「いや、ただのポンコツにしか思えなかったよ」
ぼやき3「やっぱり?」
ぼやき1「マジで?」
ぼやき2「話せば……わかるよ」
ぼやき3「俺たち一体、何と話してたんだろうな」
ぼやき1「考えるのはよそう」
ぼやき3「それもそうだな……」
全員「ハァ……」 -
- 311 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:31:45.75 ID:1fraYGKuO
-
学園長室
キスティス「失礼します」
鈴木「しま~す……」フラフラ
シド「ああ、ようやく見つかりましたか。よかった間に合って」
鈴木「な、なんすか。僕ちょっと疲れてるんですけど……」
キスティス「……真面目に聞く」
シド「……スズキさん。あなたがこのガーデンに所属している以上……それに相応しい態度と行動をお願いしますよ」
シド「特にあなたは、入学初日でSeeD試験を受けるんです……これは、大変素晴らしい事だと思います」
シド「ですが……その素晴らしい人物が不真面目では示しになりません。例え試験に合格してSeeDになっても……あなたは信頼されない傭兵になるでしょう」
シド「私のいっている事が、何となくでもわかりますか?」
鈴木「……zzzz」
キスティス「立ったまま、寝てます」
シド「やれやれ……ちょっと話が硬すぎましたかね」ポリポリ -
- 313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:39:09.65 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「仕方ないわね……」
たたかう→スズキ
キスティス「えいっ」カツン
鈴木「あう! い、いってえ!」
キスティス「おはよう……やっとお目覚めかしら?」
鈴木「……え、僕寝てました?」
シド「ええ、ずいぶん長い間。おかげでもうすぐで試験の時間になってしまいますよ」
鈴木「ええっと、今日は何かテストがあるんでしたっけ?」
キスティス(またこれだわ……本当にポンコツね)
シド「はい、そのテストに参加するために……この」バッ
シド「バラムガーデンの制服に着替えてもらいます」
鈴木(わー制服にしちゃあすげー派手。着たくねー) -
- 315 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:44:42.74 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「あの、本当にそれ着るんすか?」
シド「ふふっ、なかなかカッコいいでしょう?」
鈴木「はぁ」
鈴木「……」
キスティス(はぁ、だけで感想終わり!?)
シド「ではスズキさん、早速着替えて下さい。もう時間があまりありませんからね」
鈴木「本当にそれ着るんすか?」
キスティス(それはさっき全く同じ事聞いてたわよ)クスクス
-
- 319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:53:10.66 ID:1fraYGKuO
-
シド「はい。でないとSeeDになれませんよ?」
鈴木「へーい。じゃあ着替えますよっと」ヌギッ
キスティス「!!」
シド「ああ、向こうに着替えるスペースがありますのでそちらで……」
鈴木「ええっ、ここでも別にいいじゃないですかー」ヌギッ
シド「……すいません、脱ぎながら意見を言うのやめてもらえませんかね。その……女性の目もありますし」ポリポリ
キスティス「私、何も見てませんから」ササッ
鈴木「じゃあ服は脱ぎません!」ピタッ
シド「いえ、そこは脱いで早く着替えて下さい。お願いしますよ」ポリポリ
鈴木「これじゃあ俺、まるで着せ替え人形だよー!」ドヤッ
キスティス(面白い事言ったつもり……)
シド(なんでしょうかねぇ。私にはよくわかりません)ポリポリ -
- 320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 08:01:24.02 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「……うわ、これキツっ」
シド「おお、なかなか似合うじゃないですか!」
鈴木「はぁ……もう一回りサイズの大きいのないですか?」
キスティス「ないわ」
鈴木「うわ~、即答だよ。そうやってアレだ、俺をいじってああしようと……」
キスティス「……」
シド「……」
鈴木「恥ずかしいんだから何か言えよ!」
キスティス「そろそろ時間です。行きましょう」
シド「そうですね、ではスズキさん……先に一階で待っていて下さい」
鈴木「ボケ放置とかマジないわ……」ブツブツ
シュイン
シド「ふむ。彼は無視すると……」
キスティス「引くのが早くなるみたい……ですね」クスッ
シド「いやはや、不思議な人ですねぇ」 -
-
- 369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 17:49:10.05 ID:1fraYGKuO
-
1階ロビー
鈴木「……お?」
スコール「……」
鈴木「おはようございます」
スコール「……」
鈴木「……」
スコール「……」
キスティス「二人とも、いるわね?」
キスティス(って、何か空気が重たいけど何かあったのスコール?)ヒソヒソ
スコール「……べつに」
キスティス「そう。では今から試験の班を発表します。あなたたちと組むのは、ええと……」
キスティス「ゼル・ディン。あの賑やかな彼ね」 -
- 371 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 17:53:41.01 ID:1fraYGKuO
-
スコール「……うるさいだけだ。メンバーは変えられないのか?」
鈴木「すんません、今度こそ現場ではロケ弁当って出ますかね?」
スコール「……できれば、違う奴と組みたいんだが」
スコール(こいつも含めて……な)
キスティス「気持ちはすごくよくわかるけど、それはだめ」
鈴木「弁当は?」
キスティス「コホン……ゼル! ゼル・ディン!」
……。
シュッ、シュッ、シャッ
スッ、クルッ、タンッ、ダンッ!
ゼル「……!」ニカッ
……。 -
- 372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 17:58:37.99 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「お! お前と一緒か」
スコール「……」
ゼル「よろしく!」スッ
スコール「……」
ゼル「……で、そっちは噂のスズキさんだろ?」
鈴木「はぁ、鈴木ですけど何か?」
ゼル「へへっ、よろしくな」スッ
鈴木「その顔刺青? いやーそんなのつけて大人になってどうすんの?」
ゼル「……」
キスティス「こういう人よ」
スコール「こういう奴だ」
ゼル「はぁ……ま、よろしく……な」
鈴木「いやー、親の顔が見てみたいねホント」
キスティス(大丈夫かしら……)
スコール(遠慮のない奴……) -
- 374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:03:32.73 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「なあ、おまえあのサイファーと仲が悪いんだろ?」
ゼル「今朝もケンカしてギタギタにやられたって?」
スコール「あれはケンカじゃない。トレーニングだ」
ゼル「そう思ってるのは、おまえだけじゃないのか?」
鈴木「いやあ、俺もさっきね。変なゴリラみたいな怪物相手にケンカしてきてさ……いやー、マジで辛いねマジで」
ゼル「そ、そうか。そいつは大変だったな……うん」
ゼル「サイファーの奴は嫌がらせしてるだけ……」
鈴木「あ、わかってくれますこの苦労? いや~仕事とは言え本当にね、辛いんスよ~」
ゼル「そ、そうだな。うん」
ゼル(あんたに話は振ってないだろ……!) -
- 376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:07:23.62 ID:1fraYGKuO
-
スコール「……相手にしなければいいんだ」
ゼル「そ、そうはいかないだろ。同じ班の仲間なんだからよ」
スコール「それに、サイファーの事だっておまえには関「関係ない」」
スコール「……」
キスティス「あのねえ……」
キスティス「そのサイファーなんだけど、あなたたちの班長よ」
ゼル「班長!? アイツが?」
鈴木「えっ、何何何何? 全然何も聞いてなかった。もう一回もう一回」
スコール(……仲間? こいつが?) -
- 377 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:10:39.83 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「変更はできないわよ」
キスティス「サイファー、サイファーはいる?」
サイファー「……」ツカツカ
風神「……」
雷神「……」
スコール(風紀委員、勢揃いってわけか)
鈴木「あ、さっきのホラ……ジュース買ってくれた人だ」
雷神「か、買ってないもんよ。そんな記憶ないんだもんよ」
鈴木「あれれ~、そうだっけ?」
スコール(もう面識があるのか?)
キスティス「コホン、サイファー。あなたが班長よ、がんばりなさいね」
サイファー「……」 -
- 379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:13:40.47 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「先生、俺はがんばれって言われるのが嫌いなんだよ」
サイファー「その言葉はデキの悪い生徒に言ってやれ」
キスティス「なるほど」
キスティス「サイファー、がんばってね」
ゼル(おっ、いいぞいいぞ先生)
キスティス「あとスズキさん、本当に! 気をつけてね」
スズキ「え、あ、はい、がんばります」
サイファー「……!」ザッ
サイファー「キスティス先生をリストに加えろ」 -
- 381 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:17:28.26 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「……あ、そっか」
鈴木「デキの悪い生徒ってそこのサイなんとかさんの事か。あ~、なるほど今理解出来たわ~」
サイファー「!」
雷神「!」
風神「……」
サイファー「……このメガネもリスト入りだ。特別大きく名前を書いてやれ」
鈴木「……え、何。俺なにかしたの?」
ゼル(おいおいおい、どんだけだよこの人)
スコール(度胸だけは一人前かもな……)
鈴木「あ~、腹へった」
ゼル(それ以外はポンコツもいいとこだぜ……)
キスティス「……さて!」 -
- 383 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:21:35.85 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「あなたたち四人はB班です。チームワークで試験を乗り切りましょう」
サイファー「チームワークってのはな、俺に迷惑をかけないってことだ」
サイファー「これはルールだから忘れるんじゃねえ。いいな! 特にそこの眼鏡野郎!」
鈴木(わあ、女の先生めっちゃ睨まれてて……)
サイファー「……」ジッ
鈴木「って眼鏡って俺ええぇぇぇ!!」
雷神(うわぁ)
風神(馬鹿?)
ゼル(俺が言うのもなんだが……うるせえ人だな)
スコール(ムードメーカー……にはならないか。悪いうるささだ) -
- 386 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:27:20.23 ID:1fraYGKuO
-
シド「全員そろいましたか?」
シド「……君たちがこれから行く場所は本物の戦場であり、行われているのは本物の戦闘なのであります」
シド「生と死、勝利と敗北、名誉と屈辱、すべてが隣り合わせの世界」
鈴木「M-1大会みてえだな~」
シド「……」ポリポリ
シド「どうです、おじけづいた人はいませんか?」
鈴木「すんません、僕M-1の世界をよく知らないんですけど……」
風神(彼何言?)ヒソヒソ
雷神(さすがの俺にもわからないもんよ)ヒソヒソ
シド「……とにかく、SeeDにふさわしいとアピールを」
シド「さあ、行きなさい」 -
- 390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:32:22.18 ID:1fraYGKuO
-
移動車中
ゼル「な、スコール。ガンブレード見せてくれよ」
スコール「……」
ゼル「な、ちょっとでいいから」
スコール「……」
鈴木「あ、僕のロッドでよかったら見ますか?」
ゼル「あ、それはいいです……」
鈴木「え~、そう。ふ~ん」
鈴木「……」
ゼル「終わりかよ!」
鈴木「えっ、何が?」
ゼル「全く、スコールといいあんたといい……何考えてるんだよ」
スコール(俺を一緒にするな……) -
- 394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:37:52.02 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「……」
シュッ、タンタン、キュッ、キュッ
シュッ、シュッ、シュッ
鈴木「うあっ、危ないよ危ないよ!」
サイファー「……ウザイんだよ」
サイファー「チキン野郎に……病弱野郎」
ゼル「あ・ん・だ・と?」
鈴木「いや、僕元気なんですけど」キリッ
サイファー「ククク……」 -
- 395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:39:56.35 ID:1fraYGKuO
-
キスティス「いい加減にしなさい!」
鈴木「あ……ど、どうもありがとうございました」
スコール(?)
ゼル(?)
キスティス(?)
鈴木「いや、いい加減にしなさい……って言われたら漫才が終わるんで終わったんですけど、今のボケわかりにくかったですかね?」
スコール(わからない奴……)
サイファー「ククク……」
スコール「……先生」
スコール「今朝、保健室にいた女子は誰だ?」 -
- 398 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:42:14.45 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「……最高だ」
サイファー「俺のチームはチキン野郎と色気づいた兄ちゃんと意味不明野郎か」
ゼル「……!」グググググ
鈴木(俺がチキン野郎なのかなあー)
サイファー「ククク……」
キスティス(本当にこのメンバーで大丈夫?) -
- 401 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:47:51.79 ID:1fraYGKuO
-
港
スコール「あの船か」
サイファー「もう後戻りはできないぜ」
鈴木「わー、すげー海だよ海! 釣りするぞ釣り!」カチャカチャ
スタッフ「おまえたちが最後だ! 早く船に乗りなさい!」
サイファー「……スコール。俺をガッカリさせないでくれ」
キスティス「ほら、駆け足!」
鈴木「え、せっかく釣る準備したのに……」
サイファー「それと意味不明野郎」
鈴木「あ、俺?」
サイファー「出来れば最初の戦闘で、流れ弾にでも当たって死んでくれ」タタタタッ
鈴木「? 死んだら釣りできねーじゃねーか!」タタタタッ
スコール(わかってない奴……)
ゼル「なんつーか、お前あいつも結構すげえんだな……」タタタタッ -
- 403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:51:17.69 ID:1fraYGKuO
-
移動船内
シュウ「やあ、キスティス」
キスティス「これが今回のメンバー、よろしくねシュウ」
ゼル「よろしくお願いします」
スコール「……よろしくお願いします」
サイファー「……」
シュウ「サイファー、何度目?」
サイファー「俺は試験が好きなんだ」
シュウ「……そして、そっちの人が噂の?」
鈴木「?」ポカーン -
- 404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:55:57.33 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「あ、おはようございます。鈴木拓です」敬礼
シュウ「……ガーデンの敬礼とは違うわね。何だか新鮮な気分」
シュウ「まあいいわ、よろしくね」
シュウ「では状況および任務の説明を始めます……着席」
鈴木「……」敬礼
シュウ「……着席」
鈴木「え、なんすか?」
シュウ「本件のクライアントはドール公国議会」
ゼル(対応早!)
キスティス(さすがねシュウ)
スコール(相手にするなよ……か)
鈴木「え……ああ、座るのね」スッ
シュウ「ふぅ……続けます」 -
- 406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:59:15.29 ID:1fraYGKuO
-
シュウ「依頼があったのは18時間前」
シュウ「開戦は72時間前からで……」
シュウ「開戦から49時間後、ドール公国は市街区域を……」
鈴木(何言ってるか全然わかんねえや。三日前とかでいいじゃん)
シュウ「以上が現在の状況だ」
シュウ「次に任務について……」
鈴木(あー、また眠くなってきた。腹もへったし)
- 408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:04:16.71 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「俺たちは何をするんだ」
シュウ「君たちには市街のガ軍を排除してもらう」
ゼル「責任重大だ」
サイファー「楽しくないな」
鈴木「すんません、話が全く見えないんですけど」
サイファー「ようするに、SeeDの連中のおこぼれちょうだいだろ?」
シュウ「言うまでもないことだが……」
シュウ「撤退の命令は絶対だ。これは忘れるな」
鈴木「あ、もう帰っていいんですか?」
シュウ「特にサイファーと……スズキ」
サイファー「意味不明野郎と同じ扱いか……クク」
鈴木(やべー本当に何もわかんねえ)
シュウ「まもなく上陸だ」 -
- 410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:08:17.09 ID:1fraYGKuO
-
シュウ「質問のある者はキスティスに聞くように。以上だ」カツカツ
スコール(さて、どうしようか……)
キスティス「ん、スコールどうしたの?」
スコール「いや、なんでもない」
スコール(さて……)
サイファー「いいかよく聞けよ。今回の作戦はドールに侵入したガルバディアのクソヤローどもを片っ端からブチのめす事だ」
鈴木「ああ、それならわか……ってええぇぇぇ!」
スコール(うるさいな……)
サイファー「……おまえたちは班長である俺の命令にだけ従ってればいいんだ」 -
- 411 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:12:14.81 ID:1fraYGKuO
-
スコール【スズキに話しかける】
鈴木「はい、なんすか?」
スコール「戦闘は……大丈夫か?」
鈴木「はあ、まあなんとかなるでしょ。いざとなったら任せます」
スコール(不安だ……)
サイファー「チキン野郎がまた一人……」
ゼル「あ? 誰に言ってんだテメー」
サイファー「ククク……」
鈴木「ドゥフフ」
サイファー「……」バンッ!
キスティス「はいはい、おしゃべりはそこまで」
キスティス「間もなく上陸よ。それぞれ準備して」 -
- 412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:12:54.39 ID:9YaeqExQO
-
ドゥフフじゃねーよwwww
- 413 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:15:38.79 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「……さてスズキ。おまえ、外の様子を見てこい」
鈴木「え? 外って海でしょ?」
サイファー「これは班長命令だぞスズキ。さあ、外の様子を見てくるんだ!」
スズキ「ちぇー、偉そうにしちゃってさ……」ブツブツ
サイファー「返事は了解、だ! バカ野郎!」
スズキ「へーい、ったく自分で見てこいってんだ……」スッ
キスティス「……」クスッ
- 415 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:19:54.64 ID:1fraYGKuO
-
【挿入ムービー】
ドクン ドクン
ドクン ドクン
鈴木「わ~、何か島が見える……」
ドーン ドーン
鈴木「ってええぇぇぇ! 何爆発してんの!」
ドーン
鈴木「いやいやいやいや! ドーンじゃないって! 船ストーップ! このまま進んだら死んじゃうって、ストーップストーップ!」
……ドン、グラッ。
鈴木「わわ、ちょ、ちょ、海に落ち……」
グラッ
鈴木「うおわーっ!!」ザッパーン
……。 -
- 417 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:21:33.41 ID:7IU0BEUrO
-
落ちたwwwwwwwww
- 419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:25:19.07 ID:1fraYGKuO
-
上陸
スコール「……」タタタタッ
キスティス「さあ、B班受け持ち地域は【中央広場】よ!」
ゼル「了解」
サイファー「……」
キスティス「かならず、戦闘前にGFの装備を……ってあら、スズキは?」
サイファー「ククク、海に落ちて名誉の戦死じゃねえか?」
スコール(いくらあいつでもそんな事……大方また船内に戻ったとかだろ)
鈴木「ぜぇ、ぜぇ……た、たすけて! たすけて! あうっ!」ザパーン
ゼル「波にさらわれて消えたぜ……」
キスティス「……」
サイファー「ククク、見ろよ水泳野郎だ」
スコール(サイファー、楽しそうだな……) -
- 421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:29:35.90 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「ゲホッ、ゲホッ、ああ、死ぬかと思った……」ヨロヨロ
スコール(タフな奴……)
サイファー「行くぞ。誰かさんのせいで出遅れだ」ザッザッザ
サイファー「そのまま消えればよかったのによ!」
鈴木「ぜぇ……はぁ……な、何? どっか行くの?
スコール「俺たちの受け持ちは中央広場だ、ついてこい」ザッザッザッ
鈴木「うぇええ……死ぬほどだりー……」
ゼル「スズキさんよ……腰にワカメついてるぜ」
鈴木「ああ……あんたにあげます。はい」スッ
ゼル「いや、せっかくだけどいらねえよ」
スコール(やれやれだ……) -
- 424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:34:46.03 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「階段つれー階段つれー……」
スコール「……来るぞ」
鈴木「へっ?」
ガルバディア兵士「こいつらがドールの援軍なのか!」
鈴木「なんか剣持ってるよおえぇ!」
サイファー「騒ぐな、戦闘だ……ワクワクするぜ」
ガルバディア兵士「生意気な、やっちまえ!」
サイファー「はっ!」ザシュッ
ガルバディア兵士「うわぁぁ!」バタッ
ゼル(一撃……さすがにつええ) -
- 426 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:39:28.13 ID:1fraYGKuO
-
スコール「……」ザンッ
ガルバディア兵士「ぐっ……うっ」バタッ
鈴木「わー、死んだ死んだ! マジでぇぇぇ!」
サイファー「……おい、水泳野郎。俺は今いい気分なんだ……あんまり騒ぐな」
サイファー「こいつらみたいに静かにさせて欲しいのか、ん?」
ゼル「サイファー!」
スコール「……」
サイファー「ククク……楽しんでるかスコール」
スコール(ずいぶん楽しそうだな、サイファー)
鈴木「わ~早く帰りたいよ……」
スコール(緊張感のない奴……) -
- 429 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:43:09.52 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「おい! ガルバディアの臆病者!」
サイファー「コソコソしないで出てこい! 俺を退屈させるな!」タタタタッ
ゼル「……バカだぜ、あいつ」
鈴木「すんません、これってどこまで行くんすかね?」
スコール(それを聞くのはニ度目だ……)
ゼル「中央広場だよ、この先だ」
鈴木「あ、そこいったら休憩でお弁当食べられる?」
スコール(……)
ゼル(バカだぜ、こいつも……)
スコール「……行くぞ」 -
- 431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:47:25.97 ID:1fraYGKuO
-
中央広場
サイファー「まだ敵がいそうだな……」
サイファー「近くに敵がいないか見てきてもらおうか! スズキ」
鈴木「え、俺一人で?」
サイファー「そうだ。返事はどうするんだっけかな?」
鈴木「ええっと……う、うけたまわわります?」
スコール(噛んだ)
ゼル(噛んだ)
サイファー「噛んでんじゃねえバカ野郎が! 了解だ、さっさと行け」
鈴木「へ~い」スタスタ -
- 432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:48:59.98 ID:9YaeqExQO
-
噛んでんじゃねぇwwww
普通につっこんどるwwww
- 433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:51:41.66 ID:1fraYGKuO
-
広場の外れ
鈴木「あっ」
ガルバディア兵「ん……SeeDか!?」
鈴木「あれ、一人?」
ガルバディア兵「問答無用だ!」ズワッ
鈴木「……」スッ
ガルバディア兵「な、か、かわした……?」
グルン
ガルバディア兵(あ、あれ。空が回って俺の上に下に……あれ?)
ドシャッ!
鈴木「ふぅ……人間相手なら投げ技で楽勝なんだけどなー」ポリポリ
鈴木「モンスターとかマジ卑怯だわ~」
鈴木「……気配がなくなった」スタスタ -
- 434 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:55:06.77 ID:GHGzOyaf0
-
意外とすげえw
- 438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:56:16.51 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「お来たか」
ゼル「ど、どうだった? 敵はいなかったのか、大丈夫だったか?」
鈴木「ああ、えっと、一人変なのがいたけどぶっ飛ばしといたよ」
ゼル「本当かよ! すげえなあんた!」
スコール(へえ……意外とやるのか?)
サイファー「ククク、始めからそんな敵はいなかったんだろうな」
ゼル「そりゃあないぜ、サイファーさんよ!」
鈴木「?」ポカーン
サイファー「ククク、バカにされて気付かないってな。さて、敵さんの到着まで待機だ」
スコール(本当に……スズキの話は嘘なのか?) -
- 444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:00:09.28 ID:aw0R3cFsP
-
調べたら昔柔道やってて、柔術もかじってんのか…意外だな
- 445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:01:06.89 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「なあスズキよ」
鈴木「はい?」
ゼル「あんたが一人でガルバディア兵を倒したんだろ? こいつに言い返してやれよ!」
サイファー「ククク」
鈴木「あー、よわっちすぎて倒したに入らないよ。一回投げちゃえば楽勝だから」
サイファー「ああ、すごいすごい」
スコール(全く信頼してないな)
犬「クゥ~ン……」
ゼル「お、こんな所に犬……か」
犬「……クゥ~ン」
ゼル「大人しいんだな。飼い犬か?」
鈴木「犬?」ヒョコッ
犬「! ウゥゥゥウウ!」
ゼル「い、いきなり凄み出したぞ!」 -
- 448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:03:52.02 ID:IrRyrn3pO
-
そういやサイファーって、十代か?
一回りも年下のヤツにボロクソ言われてるな
- 450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:06:11.54 ID:1fraYGKuO
-
犬「ワン! ワン! ワン!」
鈴木「ああ~、俺動物に嫌われるんだよね。なんか嫌がる匂いがするとかで……」
サイファー「素晴らしい特技だな」
スコール(特技……ではないな)
犬「ワウッ! ワウッ!」ダダダッ
鈴木「わっ、こっち来んなバカ! バカ!」ダダダッ
ゼル「お、おい。噴水の周りで走っちゃ危な……」
鈴木「うおおおおっ?」ガッ
ザパーン
ゼル「……」アチャー
犬「ワン! ワン! ワン!」
鈴木「い、いてて……」
サイファー「ククク、スズキくんは海でも噴水でま泳ぐのが好きらしい」
スコール(……苦労する奴) -
- 453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:09:51.33 ID:1fraYGKuO
-
ズズズズ ドーン
スコール「始まったみたいだな」
サイファー「歓迎してやるか」
犬「ワン! ワウッ! ウゥゥゥウ!」
鈴木「邪魔だバカ! 来んな来んな来んな来んな!」ダダダッ
ゼル「こっちは終わらないんだな……」
サイファー「……おい! ガルバディア兵!」
サイファー「何を手こずっているんだ! 早く俺のところへ来い!」
犬「ワン! ワンワン!」
鈴木「早く向こういけよこいつ!」
スコール(こいつら、本当にうるさいな……) -
- 456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:14:07.56 ID:1fraYGKuO
-
……。
スコール「来ないな」
サイファー「……」イライラ
ゼル「……」コツコツ
犬「ワン! ワンワンワン!」
鈴木「しっ! しっ!」
サイファー「……まだおあずけか」
鈴木「ヘルプ! ヘルプヘルプヘルピッ!」
スコール(噛んだ)
ゼル(噛んだ)
サイファー「噛むより犬に噛まれろってんだよ……!」イライライライラ
鈴木「あー、ヤバいもう死にそうになってきた……」ゼェゼェ -
- 465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:18:57.35 ID:1fraYGKuO
-
……
サイファー「もう限界だ! 耐えられねえ! これは犬と水泳野郎の訓練か!」
犬「……ワオーン! ワオーン」
鈴木「や、やっと止まった……」ハァハァ
タタタタタッ
スコール「ん……」
ゼル「隠れろスズキ……さん」
ガルバディア兵「……」
スコール「おい……敵だ」
ゼル「どこ行くんだ、あいつら」
ゼル「……なんだ、あの山頂の施設は?」
サイファー「あそこへ行くぞ」
ゼル「そりゃ命令違反だぜ!」 -
- 466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:23:59.98 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「さっきまでヒマだって言ってたんじゃないのか?」
鈴木「はぁ……はぁ……」
サイファー「ヒマじゃなかった奴もいるがな」
ゼル「スコール!」
スコール「班長の判断には従うさ」
サイファー「……何が班長の判断だ」
サイファー「おまえだって暴れたいんだろうが」グイッ
スコール「あんたとの訓練の成果を試すチャンスだからな。どんな卑怯な相手にも負ける気がしない」
サイファー「その時は俺に感謝するんだな」
犬「ワンワン! ワン!」ダダダッ
鈴木「もう走るのやめろ! やめろ! やぁ~め~ろ!」
サイファー「お前は一生犬と訓練してろ!」 -
- 468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:29:36.06 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「あのなあ、これただの戦闘じゃないんだぞ。勝手な行動はマイナスでかいぜ?」
サイファー「おまえらはここに残れ。やる気のない奴はいらない」
ゼル「なんだと!」
鈴木「うぇええええ……」ダダダッ
スコール「本気にするなよゼル。それよりサイファー、行くなら急ごう」
サイファー「直ちに出発だ」
スコール「了解」
ゼル「チッ……了解」 -
- 469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:31:23.26 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「おい、犬野郎はどうする!」
鈴木「うぇええええ、わっがりました~! い、行くからた、助けろ早く!」ダダダッ
サイファー「よし、行くぞ」
ゼル(スズキ無視かよ)
スコール「……行くぞゼル」
ゼル「……やっぱり、あんたら同類だぜ」
鈴木「うぁあああああ!」ダダダッ
スコール「……あいつはやる気みたいだけどな」
ゼル「そういう問題じゃないだろ……」ガクッ -
- 470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:34:39.32 ID:9YaeqExQO
-
ゼルが相対的に常識人www
- 471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:37:15.60 ID:1fraYGKuO
-
移動中
ザザザザッ
ドール兵「うわっ! あ、あんたたちは!?」
スコール「俺たちはガーデンから派遣されてきた。SeeD候補生だ」
サイファー「おい、山頂の様子は?」
ドール兵「ガルバディアの兵士たちが【電波塔】に入り込んでいる。それから……そもそもあそこはモンスターの巣窟で……」
ドール兵「うわっ!」
ズズズズ
スコール「来るぞ!」 -
- 475 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:41:29.86 ID:1fraYGKuO
-
戦闘後
スコール「モンスターまでいるのか」
ゼル「こりゃあ面倒だぜ」
サイファー「お楽しみが増えただけだ。さあ行くぞ」ダダダッ
ゼル「……お楽しみだあ?」
鈴木「はぁ、はぁ……あ、終わった?」
ゼル「おう。やっと体力回復したかい?」
スコール(戦闘中に座りっぱなし……減点もいいところだな)
鈴木「はぁ……目的地まだー? もうダリぃよ帰ろうよ!」
スコール「……」タタタタタッ
ゼル「……」タタタタタッ
鈴木「はいはい出たよ無視無視!」
鈴木「お~い待って待って~」タタタッ -
- 477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:45:07.67 ID:1fraYGKuO
-
電波塔前の崖
ガルバディア兵「発電装置動作確認完了」
ガルバディア兵「ブースター異常なし!」
サイファー「なにやってるんだ、あいつら?」
鈴木「えっ、何々?」ヒョコッ
サイファー「隠れてろバカ!」ドカッ
鈴木「いってー! は、腹はやめろ腹は!」
スコール「……しっ」
鈴木「ぐぅう……」
ガルバディア兵「ケーブル断線箇所確認、交換作業入ります」
スコール「修理……か?」 -
- 478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:48:08.18 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「ま、俺たちには関係ねえか」
サイファー「おまえ、本物の戦場は初めてだろ? 怖いか?」
鈴木「え、は、はあ。そうっすね、まだ鉄砲とか飛んできてないんで実感はわかな……」
サイファー「おまえじゃねえ! 犬野郎!」
スコール(よくやる……)
ゼル(よくやるよ全く) -
- 479 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:52:05.74 ID:1fraYGKuO
-
サイファー「戦闘が終わって生きているって事は……着実に夢に近付いてるって事だ!」
スコール「は!? ゆ「夢!?」」
鈴木「へー、あんたも夢があるんだ、何々? 手堅く公務員とか?」
スコール「……」
サイファー「……」
サイファー「悪いな、おまえとするそういう話なら、パスだ」
ゼル「なんだよ! 俺にも聞かせろよ!」
鈴木「あーでも大企業に就職もいいよね、よくわかんねーけど」
サイファー「犬とその他大勢は引っ込んでろ!」
スコール(すぐに、これだ……) -
- 481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:52:25.13 ID:jJgW8k1JO
-
8大好きっ子にはたまらんな
- 482 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:53:48.19 ID:Ny6yRiQEO
-
もうなんでこいついるの・・・って感じだなwww
- 483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:54:33.78 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「許せねえ……」シュッ シュッ
サイファー「どうしたゼル。ハエでも飛んでいたか?」
ゼル「……くっ!」
サイファー「ククク……」スタスタ
ゼル「あの野郎……!」
スコール「……」
……
「みい~つけたっ」 -
- 487 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:01:16.45 ID:1fraYGKuO
-
……
ザッ ザッ
グラグラ……。
ダダダダダッ
「えへへ……しっぱ~い」ペロッ
……。 -
- 493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:07:09.45 ID:1fraYGKuO
-
「キミたちB班?」
スコール「……」コク
鈴木「わ、女の子だすげー」
「あれ? 二人ってたしか……案内してくれた人だよね~!」
「ありがと~。おかげで少し迷わなくなったよ~」
ゼル「おいスズキ、誰だよこの子?」
鈴木「……さあ?」
「え~覚えてないの~。しょっく~」
「あ、それとも……まだ名前言ってなかったからかな」 -
- 500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:13:44.36 ID:1fraYGKuO
-
「あたし伝令。A班のセルフィ」
鈴木「すいません、初めて会う人ですよね?」
セルフィ「が~ん! 本当に忘れてる」
スコール(さすが)
ゼル(ポンコツな記憶力だぜ……)
セルフィ「うう……気をとり直して」
セルフィ「班長はサイファーだよね。どこ?」
タタタタッ
サイファー『いつか聞かせてやるさ! 俺のロ~~~マンティックな夢をな!』
鈴木「ロマ、ロマンティックって」ドゥフフ -
- 506 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:18:50.31 ID:1fraYGKuO
-
セルフィ「伝令ってつらいね~」スタッ
セルフィ「はんちょ~まてぇ~……」ザッ
鈴木「わっ、跳んだ」
セルフィ『なにしてんの? 行こうよ!』
スコール「……」
ゼル「まさか……スコール、この崖を飛び降りる気じゃ……」
スコール「そんなつも……」
鈴木「無理無理無理無理! 死んじゃう死んじゃう死んじゃう!」
スコール(そんなつもりないんだよ、うるさいな)
スコール「横の道から行こう」
ゼル「そう……だよな」
鈴木「あーびっくりした。マジ心臓がいくつあっても足りねえ」
スコール「……」 -
- 508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:25:22.26 ID:1fraYGKuO
-
電波塔前
ゼル「これが電波塔か?」
セルフィ「おっきいねぇ~」
鈴木「すげーテレビ局みてえ」
ガーッ
ガルバディア兵「う、うわ~!」
サイファー「この臆病者どもめ」
セルフィ「あ」
セルフィ「班長が行っちゃうよぉ~」
スコール「仕方ない、俺たちも追いかけて……」
タタタタタッ
ゼル「ん? 何か後ろから走って……」
鈴木「あ、あれは……犬だぁああああ!」
犬「ワン! ワンワンワン!」ダダダッ -
- 513 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:29:20.96 ID:1fraYGKuO
-
セルフィ「な、なんかすごい勢いで私たちに向かってくるよぉ~」
スコール「いや向かっているのは……」
ゼル「ああ……」
鈴木「ふっざけんな! なんでこっち来るんだよバカ犬野郎!!」ダダダッ
犬「ワンワン!」ダダダッ
セルフィ「わっ、ワンちゃんと眼鏡君もいっちゃうよぉ~」
スコール「……追いかけるしかないな」
ゼル「全く、班長といい犬といい……よくやるぜ」
セルフィ「あはは、まあ行こう行こう~」 -
- 514 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:32:51.94 ID:1fraYGKuO
-
電波塔内
ウィィィイーン
スコール「上に……行ったのか?」
セルフィ「班長とワンちゃ~ん!」
スコール「俺たちも行くしかない……か」
ゼル「みたい……だな」 -
- 519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:39:39.06 ID:1fraYGKuO
-
……
ウェッジ「ビッグス少佐!」
ウェッジ「電波塔上層部に化け物のようなカゲが見えると報告があったのでありますが……」
ビッグス「……」バチッ バチッ
ウェッジ「ビッグス少佐!」
ビッグス「うるさいな! 私は今忙しいのだ!」
ビッグス「……どうして今さらこんなボロっちい物を。この……この私が」
ビッグス「修理せにゃならんのだ~。くぅ~」
ウェッジ「……修理にお時間かかりそうなので少し見回りに行ってきます」カツカツ
ビッグス「んー、あー、あれを……それして……」
ウィィィイーン
鈴木「……ん? ここは」キョロキョロ -
- 520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:43:15.57 ID:1fraYGKuO
-
鈴木「何やってんのおっさん」
ビッグス「ウェッジ、上官に向かっておっさんとは何だ! おまえは今月の給料半分だ!」カチャカチャ
鈴木「はぁ……じゃあ上官」
ビッグス「うむ。ああ、ウェッジ。そこにある部品とレンチを取ってくれないか?」スッ
鈴木「ええ? どれ?」
ビッグス「その辺にあるだろう! 私は今手が離せないのだ、早くしろ!」
鈴木「はあ、これ……かな。はい」スッ -
- 525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:49:28.49 ID:1fraYGKuO
-
ウィィィイーン
スコール「!」
ビッグス「これをこうし……と、よし終わりだ」
……ウィィ
ガシン
ガシン
鈴木「うわ~でっけーアンテナ」
スコール「そこのおまえ、何をしている!」
ビッグス「なんだぁ? 貴様こそこんな所まで来て何をしている!」
ビッグス「お、おい! 下にいる兵はどうなっとるんだ?!」
ビッグス「ウェッジ! こんなガキ共はさっさと片付けろ!」サッ
鈴木「……はあ、どうも」
ビッグス「あ、あれ。ウ……ウェッジは?」 -
- 526 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:54:37.03 ID:1fraYGKuO
-
ビッグス「だ、誰だこの眼鏡はぁああああ!」
鈴木「失礼だな~。さっき修理手伝ってやっただろ~」
ビッグス「……」キョロキョロ
セルフィ「ん~」ルンルン
ビッグス「わ……」
ビッグス「私はもうこの電波塔には用がないから……」
ビッグス「か、帰るぞ! ど、どけどけ!」ススススス
ウィィィイーン
サイファー「残念だったな!」ガキン
ビッグス「あ……あぁぁぁーー! なんてことをするんだぁー!」
サイファー「黙れ!」 -
- 528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:00:47.96 ID:1fraYGKuO
-
エンカウント・ビッグス
ビッグス「か、覚悟しろこのガキどもめ!」
スコール「……!」ザシュッ
ビッグス「ぐっ」
ゼル「でやぁっ!」ダンッ
ビッグス「ぐわっ!」
セルフィ「やー」カキン
ビッグス「ぐわぁぁぁ!」
鈴木「よしっ、えいしゃおらあああああ!」スススッ
ビッグス「近付かせるかバカめ!」ガガガガガ
鈴木「いてっ、いてっ! 俺の時だけ銃使うとかずりーよ!!」
ビッグス「うるさい黙れ! ウェッジの偽者め!」
ウェッジ「……少佐どの。アンテナの修理は完了し……ってうわあ敵だあ!」 -
- 529 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:01:33.87 ID:9AFfWc1r0
-
鈴木に銃は効かないのか・・・
- 530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:05:42.94 ID:1fraYGKuO
-
ビッグス「ウェッジ、今までどこに行っていた!」
ビッグス「お前は今月の給料ナシ、だ!」
ウェッジ「ひえええ、来なければよかった……」
スコール「……」ザシュッ
ウェッジ「うわわわっ、こ、こいつら強いですよ!」
ビッグス「あの眼鏡を狙え! あいつだけは弱っちそうだからな!」
鈴木「?」
ウェッジ「わ、わかりました! たりゃああああ!」ザッ
ゼル「あ、危ねえ!」
セルフィ「よけてっ!」
ビッグス「わははは、そんなモヤシ野郎にかわせるわけ……」
鈴木「……」スッ
ビッグス「えっ……」 -
- 535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:09:01.52 ID:1fraYGKuO
-
ウェッジ「し、少佐! 攻撃が当たりませ……」
グルン
グルン
ウェッジ「ってあれ、なんで少佐が逆さまに……」
ガツン
ビッグス「ウ、ウェッジィィ!」
ゼル「……ヒュ~」
セルフィ「やるぅ~」
スコール(なんだ今のは。よく……見えなかった?)
鈴木「あっぶねーな! そんなもん振り回して……当たったらどうすんだ!」
ビッグス「ぐ、ぐぬぬ……」
セルフィ「わ~。あの人ちょっとだけカッコいいかも~」 -
- 541 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:14:40.92 ID:1fraYGKuO
-
ビッグス「こ、この野郎!」ガガガガガ
鈴木「……」スッ スッ
ビッグス「じ、銃が……当たらないだとぉ……」
鈴木「いやー回避しようとおもえばっ、えばっこんな銃……」
セルフィ「あ、かみかみ~」
スコール(大事な所で噛むのやめろよ……)
ビッグス「う、うう……こいつ、強い……」
ピロリーン 450000
鈴木「……あ、塚っちゃんからお給料だ。あーまたドラマ決まったのかー、さすがだなー塚っちゃんは」
ビッグス「しかも金持ちだとぉ……!」 -
- 543 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:17:04.71 ID:Bw+vxFR10
-
塚地ぱねぇwwwwwwwwww
- 546 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:18:36.35 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「戦闘中に入金かよ……」
セルフィ「わ~つかっちゃんてお金持ち~♪」
スコール(そういう事じゃないだろ……)
ビッグス「ぐぬぬ……!」
鈴木「そろそろ、あの人も投げちゃっていいっすかね?」
ゼル「強気だな」
セルフィ「やっちゃえやっちゃえ~」
スコール「……任せる」
鈴木「……」ズイッ
ビッグス「く、来るんじゃない!」
鈴木「……」スッ
ヴォォオオオ
スコール「ん……」 -
- 551 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:24:57.22 ID:1fraYGKuO
-
エンカウント・エルヴィオレ
ゼル「なんだあ、あいつは!」
スコール「電波塔のモンスター……か」
エルヴィオレ「ブオオオオオー!!」
ビッグス「な、何だこの風は!」
ウェッジ「わ、わわわわわ!」
エルヴィオレ「フシュ~……」 -
- 554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:30:20.02 ID:1fraYGKuO
-
スコール「来るぞ!」
ゼル「おう!」
セルフィ「やっちゃうよ~!」
「」
セルフィ「……ってあれ、スズキはどこ~?」
ビッグス・ウェッジ・スズキ『ぎぇやぁぁぁぁああ……!』
スコール「……あそこだ」
ゼル「あのバカ……一緒に吹き飛ばされてやがる」
セルフィ「やっぱカッコいい言ったのてっか~い」
エルヴィオレ「……!」
スコール「今は……敵に集中するんだ」
- 556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:38:26.70 ID:1fraYGKuO
-
ゼル「はぁ、はぁ……」
エルヴィオレ「グアァアア」
セルフィ「こいつつおいよ~」
スコール(状況はこちらが不利……か)
ダダダダダッ
鈴木「こらぁー!!」
セルフィ「あ、戻って来た~」
鈴木「お前ら俺を殺す気かぁああああ! あぶっ、あ、あぶなく死ぬとこだったぞ!」
スコール(生きてるだろ……今それどころじゃないんだよ……ピンチなんだよ)
鈴木「ああー、マジで身体中痛いわぁ……」ボロボロ
スコール(全員ボロボロ……か)
たたかう>ティリン
スコール(これは……特殊技のサイン) -
- 560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:46:10.40 ID:1fraYGKuO
-
スコール(しかも……)
コマンド、スズキ
たたかう>ティリン
鈴木「ん?」
スコール「スズキ……」
鈴木「わあ、なんだこれ!」
ゼル「特殊技だ!」
鈴木「特殊……なんだって?」
エルヴィオレ「グオオオオ!」
セルフィ「な、なんでもいいから早く早く~!」
スコール「スズキ、撃て!」
スズキ「で、でもさー……」 -
- 568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:52:28.39 ID:1fraYGKuO
-
スコール「たたかえ! 死にたいのか!」
エルヴィオレ「ギュワアアアア!」
セルフィ「も、もうだめぇ~!」
ゼル「スズキ!」
スコール「撃て!」
たたかう>助けて塚っちゃん
鈴木「う……うおおおおお!」キシュゥゥウウウウ
……。 -
- 571 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:55:27.93 ID:cpUWULk5O
-
助けて塚っちゃんwwwwwwwww
- 572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:57:45.86 ID:1fraYGKuO
-
バラバラバラバラ
スコール「なんだ……この音は……」
バラバラバラバラ
ゼル「おい……空を見ろ!」
バラバラバラバラ
セルフィ「なんか飛んでくるよ~!」
スコール「あれは……」
鈴木「ヘリコプターだ!」
塚地『お~い』
鈴木「塚っちゃんだ! どうしたのそのヘリ~!」
塚地『ドラマの撮影で近くまで来てなあ~! ついでに拓の所に顔出しに来たんよ~!』
鈴木「ドラマか~やっぱ塚っちゃんはすげ~な~!」
バラバラバラバラ -
- 574 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:58:31.75 ID:9YaeqExQO
-
もう何がなんだかwwwww
- 575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:59:30.92 ID:RFrA9Epf0
-
どういう世界なんだよwwwwww
- 580 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:03:22.13 ID:1fraYGKuO
-
セルフィ「あれがつかっちゃんか~」
スコール「……なんだあの兵器は」
塚地『あ~どうも~! ロケ先でうちの拓がお世話になってます~! 相方が迷惑かけてないですか~!?』
セルフィ「つかっちゃん、礼儀もいい人だよ~!」
ゼル「……こいつとは大違いだぜ」
塚地『ああ拓~! さっきドラマの出演料から半分振り込んだんやけど……ちゃんと入金されてたか~!?』
鈴木「あ~、なんか入金されてなかったよ塚っちゃん~!」
セルフィ「うわっ、さらっと嘘いったよ!」
塚地『そうか~! じゃあまた振り込んどくからちゃんと確認してな~!』
ティロリーン 450000 -
- 583 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:04:48.07 ID:/5RJKNbP0
-
出演料全部貰いやがったwwwwwww
- 584 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:05:14.80 ID:MbyDqo8vO
-
屑過ぎるwww
- 589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:10:16.62 ID:1fraYGKuO
-
セルフィ「しかも振り込まれてるし!」
鈴木「ありがとう塚っちゃ~ん!」
エルヴィオレ「グ、グゥゥウウ……」
スコール「スズキ……敵がこっちを睨んでるぞ……」
鈴木「ああ、そっか。えっと……塚っちゃ~ん!」
塚地『どうした~!』
鈴木「こいつ強いんだけどさ、なんとかなんない~!!」
バラバラバラバラ
塚地『こいつか~。倒す前にちゃんとセイレーンはドローしたかー!?』
鈴木「塚っちゃんドローって何~!?」
塚地『もう、本当にお前は勉強せんな~!!』
鈴木「ごめんよ塚っちゃん~!」
ゼル「なんだよこいつら……」 -
- 597 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:15:40.10 ID:1fraYGKuO
-
ドロー・セイレーン
セルフィ「とったよ~」
塚地『お~し、下がってろ拓~!』
塚地『ア、ア……アルテマァァァアアア!!』
鈴木「もう塚っちゃん、その言い方面白すぎだよ~」ゲラゲラ
キュィィィ
ドドドド
ピカーン
セルフィ「うわ、すごい光……」
エルヴィオレ「グ、グギャアアアアアアア!」バタバタバタ
スコール「モンスターが……」
ゼル「すげえ、一撃だ……」 -
- 598 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:16:38.29 ID:cpUWULk5O
-
もう塚っちゃん一人でいいんじゃないかな
- 605 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:22:45.47 ID:1fraYGKuO
-
【勝利のファンファーレ】
塚地『……あ、俺もう撮影の時間だから行くわぁあああ!』
鈴木「ありがとう塚っちゃん~! また助けてな~!」
塚地『ピンチの時は言いやあ! じゃあみなさん、失礼しますぅ~↑!』
バラバラバラバラ
スコール「……行ったな」
セルフィ「いっちゃったね~」
ゼル「おかけで助かったけどな」
鈴木「あ~、塚っちゃんはやっぱ頼りになるわ~!」 -
- 629 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:57:51.02 ID:1fraYGKuO
-
セルフィ「B班班長。伝令がです!」
セルフィ「SeeDおよびSeeD候補生は1900時に撤収。【海岸】に集合せよ!」
サイファー「撤収!? まだ敵はいるんだろ?」
鈴木「よかった~これでやっと帰れるわ~!」
サイファー「寄生虫は黙ってろ!」
セルフィ「……あたしはただの伝令だからそ~んなこと言われたって~……」
鈴木「塚っちゃんのヘリで乗せてってもらえばよかったな~」
スコール(多分そういう問題……ではないだろうな) -
- 680 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 04:57:40.87 ID:OvZIdkYuO
-
スコール「撤収は最重要命令だ。俺は船に乗り遅れたくない」
サイファー「1900時……あと30分しかない!」
サイファー「30分で【海岸】まで走れ!」
ウィイイイン
セルフィ「あ、自分だけズル~い」
鈴木「あ~、あ?」
ゼル「あいつ俺たちを何だと思ってやがる!」
スコール「直接聞けよ……行くぞ」 -
- 683 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:01:01.67 ID:OvZIdkYuO
-
……。
ビッグス「あのバカガキどもが標的だ……」ピポパピ
ビッグス「いけ! いけ! いけ! いってしまえええ!」
……バタッ -
- 686 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:10:25.47 ID:OvZIdkYuO
-
電波塔前
鈴木「早く帰ろうぜ~、もうクタクタだよ~!」
ガシャンガシャンガシャン
スコール「ん……」
ゼル「な、なんだありゃあ……」
グワッ! ガッシャン
エンカウント・X-ATM092
スコール「軍用兵器か……」
鈴木「うおお! うおお! なんだこのでっけー……蟹みたいなの!」
セルフィ「とってもつよそうだよ~」
スコール「かまっている時間は無い。隙を見て逃げるんだ」 -
- 688 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:16:25.32 ID:OvZIdkYuO
-
スコール「機械だからな……雷の魔法が効くはずだ」
ゼル「サンダーなら俺に任せろ!」シュウウウ ズダン!
X-ATM092「ゴウウ……」
セルフィ「もいっちょ~」シュウウウ ズダン!
X-ATM092「……」ピタッ
スコール「動きが止まった……今だ」
鈴木「ま、ま、ま、待って……こ、こ、腰が抜けて……」
スコール「立て。逃げるんだ」
鈴木「で、でも……」
たたかう>助けて塚っちゃん
シュィィイイイン -
- 691 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:20:16.94 ID:OvZIdkYuO
-
ブオン、キキー!
鈴木「あ、タクシーだ!」
塚地「もう~、迎え欲しい時は携帯に連絡入れろ入れろって普段から言ってるでしょ~」
鈴木「あ~、ごめんよ塚っちゃん。ありがとう~」
塚地「ささ、早く乗って乗って。みなさんも」
スコール「……」
ゼル「……」
セルフィ「……」
スコール「こんな山中で車か?」
塚地「大丈夫、四駆ですから」
鈴木「やっぱ塚っちゃん大事なところで助けてくれるよな~」
スコール「……」
バタン……ブオオオオン -
- 695 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:26:23.87 ID:OvZIdkYuO
-
バラム・港
スコール「無事に帰ってこれたな」
サイファー「……ふう。お出迎えご苦労」
風神「……」コクッ
雷神「試験どうだったもんよ」
サイファー「みんな俺の足を引っ張りやがる。班長ってのは大変で仕方ないぜ」
鈴木「……」ボーッ
サイファー「特に、約一名のお守りが……な」
風神「眼鏡怒!」
サイファー「よせ。行くぞ」
タタタタッ -
- 697 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:29:50.48 ID:OvZIdkYuO
-
キスティス「みんなお疲れ様。サイファーは?」
スコール「……」スッ
キスティス「夕方になったらガーデンに集合。それまでは自由時間よ」
鈴木「自由か~。じゃあ俺釣りしてこっかな!」
スコール「俺たちはガーデンに戻ってるからな」
ゼル「夕方までには帰ってこいよ」
セルフィ「こいよこいよ~」
鈴木「へいへ~い。あ~、やっと釣りができるよ~……よっと」スッ
チャプン
鈴木「あー……幸せ」 -
- 700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:33:55.30 ID:OvZIdkYuO
-
鈴木「ぼーっと釣り」チャプン
一時間後
鈴木「ぼーっと」チャプン
二時間後
鈴木「ぼーっと」チャプン
三時間後
鈴木「ぼーっと」チャプン
鈴木「……あれ、俺なんか忘れてる気がする……」
鈴木「……まいっか」
鈴木「ぼーっと釣り。やべー楽しい」 -
- 701 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:38:19.85 ID:OvZIdkYuO
-
ブオン、キキー
塚地「こんなところで何してるんだ!」
鈴木「あれ、塚っちゃん。どうしたの?」
塚地「どうしたのじゃないだろ~。撮影終わったからガーデンに向かおうとしたら……こんなところで釣りてお前」
鈴木「?」
塚地「? じゃない! SeeD試験の結果発表があるんだろ~」
鈴木「……ああっ、多分」ポンッ
塚地「全く……はよ乗りや。遅れる遅れる」
鈴木「塚っちゃん……」
バタン!
ブオオオオン -
- 706 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:46:33.25 ID:OvZIdkYuO
-
二階、教室前
ガーデン教師「ゼル……ゼル・ディン」
ゼル「やっっったぜぇえ! みんな、お先に~」タタタタッ
ガーデン教師「……スコール。B班スコール。こっちへ来なさい」
ガーデン教師「……スズキ。タク・スズキ」
……
ガーデン教師「どうした、いないのか」
……
ガーデン教師「今回の合格者は以上。すみやかに……」
鈴木「ち、ちょっと待ったあ!」ダダダダッ
ガーデン教師「……あと一秒遅かったら、合格は取り消しでしたよ」
ガーデン教師「スズキ、ではこちらへ。他はすみやかに解散する事」
鈴木「はぁ、はぁ……間に合った……」 -
- 707 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:50:50.10 ID:OvZIdkYuO
-
学園長室
ガーデン教師「今回のSeeD認定試験合格者はこの4名です」
セルフィ「……」
スズキ「……」
ゼル「……」
スコール「……」
シド「まずはおめでとう。しかしながら……これから君たちはSeeDとして世界中に派遣されることになります」
シド「SeeDはバラムガーデンが世界に誇る傭兵のコードネーム」
鈴木「お、やったあ!! これでロケ終わって帰れる! 俺も洋平だあああ!」
シド「……」コホン
鈴木「あ、すいません。つい、たかぶっちゃって」 -
- 708 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:51:07.84 ID:0dztTwE60
-
ニーダああああああああああああああああああああ!!!!!!!1
-
710 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:54:04.28 ID:OvZIdkYuO -
ガーデン教師「認定証およびSeeDランク通知書授与!」
シド「ひそひそ……(学園祭、楽しみにしてますよ)」
セルフィ「……」
シド「ひそひそ……(目立ちすぎないようにがんばるんですよ)」
鈴木「はいっ! 頑張りますっ!」
ガーデン教師「……静粛に」
スコール(SeeDになっても……うるさい奴) -
- 712 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 05:58:25.19 ID:OvZIdkYuO
-
ガーデン教師「解散!」
タタタタッ
鈴木「お~し、これで帰って冷たいビールでもグイッと……」
シド「あー、スズキさん。あなたはちょっと残って下さい」
鈴木「えー、すぐ終わりますか? でなきゃお断りですけど」
シド「ええ、すぐに終わりますとも。あなたの相方の……塚っちゃんさんでしたっけ?」
鈴木「はい、塚っちゃんは塚地ですよ」
シド「そのツカジさんに……その、相方のあなたからお願いできませんかね」
シド「あなたもぜひ【SeeD】になりませんか……と」
……。 -
- 713 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 06:04:37.12 ID:OvZIdkYuO
-
……。
TVスタジオ
内村「……ええ、以上、ドランクドラゴンのVTRいかがだったでしょうか」
イモト「え、あの後どうなったんすか~?」
鈴木「いやあ、もう。テロリストと戦って大統領誘拐したり、学校で空飛んだり……しまいにゃ魔女と戦ってましたからね!」
宮川「うわ~メッチャ大冒険してるやん」
内村「え~、次回はその辺のVTRも含めて……ご紹介いたし、ます!」
内村「それでは、世界のはてまでイッテQ! また来週!」
鈴木「次回は俺が、列車の上で大活躍するよ!」
内村「ではみなさんそれまで、さようなら~!」
終 -
- 715 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 06:06:35.14 ID:OvZIdkYuO
-
途中間隔あけて申し訳ない。
FF8好きな人に、雰囲気を楽しんでもらえれば。
終わりです、保守と読んでくれてありがとう。
-
716 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 06:06:43.77 ID:RZuPs5aGO -
イッテQだったのか…!
- 725 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 06:13:24.73 ID:O37zqQ9jO
-
これ読んでFF8やってみたくなったけど
鈴木がいなくて違和感バリバリになりそう
- 739 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 06:40:33.52 ID:GW2jS7Lr0
-
面白かった!また書いてくれ乙! -
- 758 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 13:21:57.38 ID:6pe2eHBu0
-
終わったか
でも二ーダ出してあげてwwww
- 759 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 14:01:35.89 ID:SaKNsADnO
-
塚っちゃんw
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2011.02.13 Sun
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:45:26.47 ID:paoU0Ddp0
-
雪の日の事件は、現場への足跡が無い
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:48:07.50 ID:YX1VHY020
-
ぺろ・・・・・・これは・・・・・・・・・!!!!
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:50:33.46 ID:ReAr9f7oP
-
窓やベランダにテグスの跡!
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:57:45.66 ID:y8RUrOWEO
-
あれれぇーおーかしぃぞぉー
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:57:53.53 ID:84aPK9RrO
-
アーモンド臭がする
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:01:40.72 ID:CXjYssYs0
-
>>9
ただ単にアーモンド喰っただけだったらどうすんだろ
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:58:12.78 ID:rnWQnFO1O
-
動機がないがしろ
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:58:58.35 ID:paoU0Ddp0
-
屋敷の主人が殺される事件は、住み込みで働いてる使用人が犯人の確率高い
そして動機は必ず過去その主人が原因で身内が死んだから
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:59:13.19 ID:6VibeL4+P
-
ピアノ線、タコ糸を縦横無尽に使っちゃう
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:59:36.62 ID:1mzeulYoO
-
容疑者の数が少ない
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:00.64 ID:pahjc2eo0
-
黒の全身タイツ着てる奴が犯人
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:19.10 ID:WQvMZ9GCP
-
パラパラ踊っちゃう
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:26.29 ID:7zpGJ9Dn0
-
小学生みたいな理由で殺人起こしちゃう
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:26.35 ID:6WAPnD5P0
-
警察が無能なせいで起こる私怨殺人
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:44.50 ID:GRVonMUi0
-
うわああああ
次は俺が殺されるんだあああ
↓
ほんとに殺される
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:01:14.01 ID:jKfDDtcFO
-
平次「わかったでぇ~ せやからあの人あの時」
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:01:19.21 ID:EXhWXC3R0
-
密室殺人とか言ってるけど別に密室じゃない
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:01:44.35 ID:zu3+04KX0
-
殺人が起きると「○○様の祟りじゃ~~!!」って騒ぐ2頭身くらいのババア
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:02:35.37 ID:6VibeL4+P
-
目暮警部の服装はワンパターン
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:02:59.46 ID:7zpGJ9Dn0
-
とりあえず風呂入るわ→死亡
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:03:11.63 ID:y8RUrOWEO
-
ルミノール反応
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:03:28.35 ID:Cj3CjQ2+0
-
ハンガーを投げつけられただけで殺しちゃう
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:03:30.00 ID:hU9tcDIN0
-
最近蘭のパワーが控えめ
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:04:01.52 ID:z+92J0a2O
-
大人になって灰原哀の魅力に気付く
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:04:52.10 ID:Ed1RuE0KO
-
急にトビラが閉まる
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:05:07.09 ID:7zpGJ9Dn0
-
元は高校生とはいえコナンの雑学のカバー範囲が異常に広い
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:06:22.44 ID:iF2MwkjzO
-
「この中に犯人がいる・・・!」
↓
ぎぃ~ばったん
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:08:26.49 ID:6VibeL4+P
-
博士の開発力がすごい。
カプセルコーポレーションなみ。
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:08:55.02 ID:bbpcmqEHO
-
見えない針が首筋に刺さっただけで超高速全身麻酔
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:09:31.57 ID:BxZ7Nhlm0
-
「ハワイで親父に」の汎用性は異常
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:11:13.09 ID:+HtyK2NgO
-
そういえば平次ってなんでコナンが新一だって分かったんだっけ?
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:15:30.69 ID:k7g4fTEQ0
-
>>39
眠らされて解決役にされた時に推理披露中におっちゃんに殴られた拍子に
起きちゃって、その後も寝てるふりしてコナンが変声器でしゃべるの聞いてた
→あの推理の組み立ては工藤や!
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:12:20.76 ID:6WAPnD5P0
-
つか声とか自由に変えられる機械を作れる世界でトリックも糞もないよな・・・
おまけに小五郎の口が動いてないのに気づく奴はいないし
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:15:41.21 ID:z3aXoOOr0
-
しょ…証拠はあるの?!証拠は!
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:19:04.53 ID:jKfDDtcFO
-
元太「うな重何杯分だ?」
- コナン「いいぞ光彦」
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:57:09.37 ID:7ntXrfUtO
-
元太「みろよー」
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:19:33.58 ID:EQH4FG360
-
目暮「そんなことで(人を殺したのか)!?」
犯人「そんなことだと!?」
コナンに限らないけど推理・刑事ものにありがち
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:22:29.52 ID:hxLMQfWx0
-
銃弾を避ける
ボールがゴールのネット突き破って後ろの木が折れる
やかんを蹴ると痛い
弁当型FAXとイヤリング型携帯電話は時代に殺された
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:25:32.42 ID:sEFeE2J80
-
車がガス欠
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:53:55.68 ID:jKfDDtcFO
-
コナン「いやあの人は犯人じゃない」
平次「何でや工藤?」
和葉・蘭「工藤?」
平次「い、いや くどいやく・ど・い」
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:56:33.19 ID:YzhC3ybm0
-
ゲストのツリ目キャラは死亡フラグ
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 23:00:49.95 ID:B9VN6W9u0
-
NEXTコナン’sヒント覚えてたことがない。
しかもそんなヒントになってない
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| ありがち
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2011.02.12 Sat
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- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:43:37.46 ID:TT811Ri+0
-
唯なんて嫌い。
唯なんて大嫌い。
ほんとむかつく。
私は、唯なんて大嫌い。
田井中律は、平沢唯なんて大嫌いだ。 -
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:46:23.48 ID:TT811Ri+0
-
唯「澪ちゃん、りっちゃん、おはよう!」
澪「おはよう唯」
律「……おー」
登校中、私と澪を見つけると、元気に声をかけてくる。
必ず澪を先に呼ぶ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:47:45.06 ID:TT811Ri+0
-
唯「りっちゃん、どうしたの?」
律「ん? なーんでもないよ」
澪「本当だ、律元気ないな」
普段鈍いくせにすぐに人の異変に気がつく。
今日は澪よりも早い。
唯のくせに。
むかつく。
唯なんて大嫌い -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:50:14.45 ID:TT811Ri+0
-
唯「だいじょうぶー?」
律「だからなんでもないって」
唯「ほーんと?」
律「ほんと」
唯「ふうん」
いいながら私の腕にまとわりつく。
いくら食べても太らないっていってたけど。
柔らかい感触が伝わってくる。
気持ちいい。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:53:10.39 ID:TT811Ri+0
-
律「はなれろよ」
唯「やーだ」
律「恥ずかしいから」
唯「だめだめ」
ぺたぺた触ってくる。
離れない。
人が見てるのに。
仲いいね、って声が聞こえてくる。
違うし。うざったいし。
唯なんて大嫌い。 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:57:06.03 ID:TT811Ri+0
-
澪「唯、人目もあるし、そろそろ」
唯「そっか、そうだね」
律「そうだよ」
私から離れる。
あっさりと。もう飽きた、と言わんばかりに。
腕が寒い。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:01:36.67 ID:TT811Ri+0
-
唯「じゃあ、次は澪ちゃん」
澪「え? こらこら!」
澪の大きな胸に飛び込む。
唯「柔らかい、えへへ」
澪「だ、だめだぁ!!」
へらへらにやけている。
これ以上ないってくらいに嬉しそうな顔で。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:05:51.67 ID:TT811Ri+0
-
唯「いたいよぉ……」
澪「当たり前だろ。ゲンコツだ!」
律「そうだ。自業自得」
ようやく澪から離れた。
ぶたれた頭を押さえている。
名残惜しそうに澪の胸をちらちら見ている。
私のときはあっさりしてたのに。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:09:49.19 ID:TT811Ri+0
-
唯「いたいいたい」
澪「うう、ごめん」
律「だから自業自得だっつうの」
唯「むう、りっちゃあん」
涙目を私に向ける。
うるうるきらきらしている。
もえもえきゅん。って違う。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:12:59.65 ID:TT811Ri+0
-
唯「ようやく学校に着いた!」
律「遅くなったのは、唯のせいだけどな」
澪「確かに」
唯「でも、たくさん二人といられて、嬉しかったよ」
……。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:16:57.92 ID:TT811Ri+0
-
澪「うっ! わぁあ!」
律「お、すごい量のラブレター」
唯「よく下駄箱にそれだけ詰められるね。……おっと?」
律「どうした?」
唯「ううん」
うつむいて、何か隠している。
少し頬が赤い。
らしくない。
隠しごとするなんて。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:18:12.99 ID:TT811Ri+0
-
律「とりゃ!」
唯「うわっ」
律「どれどれ? ……え」
可愛い便箋。
澪の下駄箱に入っているのとおんなじような。
なんで隠すんだ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:19:46.53 ID:TT811Ri+0
-
澪「唯も、もらっているじゃないか」
唯「なんか、最近よくもらうんだあ」
律「ふん」
眉をハの字にしていても、
口元はしっかりにやついている。
へらへらしている。
むかつく。
唯なんて大嫌い -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:21:31.99 ID:TT811Ri+0
-
紬「あら、三人ともおはよう」
澪「おはよう」
律「おっす、ムギ」
唯「おはよう! ムギちゃん」
紬「わっ! 唯ちゃん」
唯「あったかあったか」
体温が高いムギに抱きつく。
ほっとしたような顔。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:36:14.47 ID:TT811Ri+0
-
唯「ムギちゃんあったかいね」
紬「唯ちゃんもね」
離れない。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:38:00.32 ID:TT811Ri+0
-
澪「そんなにムギはあったかいのか?」
唯「あったかいよ。りっちゃんは冷たいけど」
律「悪かったな」
唯「とくに、おでこのあたりが」
律「わっ」
丁寧に私のおでこをさする。
じんわりと熱が帯びる。
唯「だから、私があっためてあげるね」
あったかあったか。
……。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:39:48.49 ID:TT811Ri+0
-
唯「……」
授業中。
薄目になっている。
それから目をつぶり、次第にこくこくと首が揺れる。
幸せそうな寝顔。
私はじっとそれを見ている。
「田井中さん、集中して」
唯のせい。
唯なんて大嫌い。 -
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:41:12.97 ID:TT811Ri+0
-
紬「唯ちゃん、次教室移動よ」
唯「ううう、ごめん、まだ準備していなくて」
ばたばたとしている。
そうとう焦っているらしい。
澪「律、唯の準備手伝ってあげているのか」
紬「りっちゃん、やさしいわね」
自然に手が動いただけ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:42:53.06 ID:TT811Ri+0
-
唯「先に行ってていいよ」
紬「え、でも」
唯「悪いし」
澪「じゃあ、行くよ。早く来るんだぞ」
ばたばた。
ごそごそ。
ようやく準備が整った。
唯「りっちゃん、待っててくれたの?」
ちょっと壁に寄りかかってただけ。
律「……別に」
唯「……えへへ、ありがとう」
あったかい笑み。
……。
倍むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:44:20.03 ID:TT811Ri+0
-
唯「ありがとね」
律「ほら、さっさといくぞ」
唯「りっちゃんって面倒見いいなあ」
律「そうかよ」
唯「りっちゃんのそういうとこ、好きだなあ」
……。
唯なんて大嫌い。
嫌い、だし。 -
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:47:08.97 ID:TT811Ri+0
-
唯「わ、わわわ」
姫子「唯、そこはこうやるんだよ」
唯「あー、そっかあ」
理科室の実験。
隣の姫子に、いろいろと助けてもらっている。
いつもそう。
唯「姫ちゃん、面倒見いいなあ」
姫子「そんなことないよ?」
唯「姫ちゃんのそういうとこ、好きだよお」
デジャブ。
やっぱり、
唯なんて大嫌い。 -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:49:56.66 ID:TT811Ri+0
-
和「唯、昔からああいう子なの」
実験道具を片づけに、私の席の近くまで来た和に肩を叩かれた。
律「え? いや、和が何言いたいのか分かんないけど」
和「みんなのことが好きなのよね」
律「え、あの、だから」
和「唯ってば、小学校のときにもね」
小一時間、私の知らない唯の話が続いた。
思わず聞き入ってしまった。
別に。
唯なんて、大嫌いだし。 -
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:51:29.84 ID:TT811Ri+0
-
律「へえ、そうなんだ」
和「そうなのよ、それで唯……」
唯「和ちゃーん!」
和にしがみついてきた。
唯「ここが、分からないのです!」
和「もう、しょうがないわね」
唯「和ちゃん、頼りになるなあ」
またデジャブ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:52:47.25 ID:TT811Ri+0
-
紬「唯ちゃんのお弁当、相変わらずおいしそうね」
澪「憂ちゃんの手作りだもんな」
律「いいよなー、私も食べたい」
唯「じゃあ、食べる?」
律「おう。あーん……」
フォークじゃなく、弁当箱ごと渡される。
唯「あ、一口だけだよう」
……。
ばか。
唯なんて大嫌い。 -
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:54:11.23 ID:TT811Ri+0
-
唯「なんで、りっちゃん食べないの?」
私は答えない。
唯「私食べるの遅くなっちゃうよお」
答えないし。
唯「そうだ! はい、あーん」
フォークをおかずに突き刺し、私の口元へ。
律「……あーん」
むかつく。
やっぱり、
唯なんて大嫌い。 -
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:56:01.01 ID:TT811Ri+0
-
結構人が見ていた。
恥ずかしい。
紬「りっちゃんのもおいしそうね」
澪「今日は、自分で作ったんだっけ?」
律「そうだぞ、えっへん」
唯「そうなの? じゃあ、一口ちょうだい。あーん」
人が見てるっつうの。
唯「おねがいだよう」
……。
律「……ほら、口開けろ」
小鳥みたいだ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:57:16.32 ID:TT811Ri+0
-
紬「唯ちゃん、部活行こう?」
机に突っ伏したまま。
澪「唯、ほら起きろ」
寝息をたてたまま。
しょうがない。
律「唯、部活にいっくぞー!」
……起きなかった。
紬「声じゃ起きないみたい……」
精一杯呼んだのに。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:22:30.51 ID:pF5Or6Xn0
-
梓「何してるんですか先輩方」
紬「あ、梓ちゃん」
澪「唯が起きないんだ」
梓「もう唯先輩ってば……ほら、起きてください」
動かない。
律「ほら、私達がいくら呼んでも起きなかったんだから…」
そのとき、かすかに身じろぎした。
澪「あ、聞こえたのかな」
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:25:46.80 ID:pF5Or6Xn0
-
梓「でも、あの一回きりでしたね」
律「もので釣るか?」
澪「まさか。それで起きるとは……」
紬「唯ちゃん、ケーキあるわよ」
唯「……んんぅ、ふわぁ、おはよう」
梓「起きましたね」
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:27:27.53 ID:pF5Or6Xn0
-
澪「練習するぞ」
律「まだいいじゃん」
梓「だめです。今日こそ」
もう少し休みたいのに。
二人の勢いに負けそう。
唯「もう少しだけ休もう?」
目があった。
笑みを向けられる。
お見通し、みたいな。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:29:49.21 ID:pF5Or6Xn0
-
今日のケーキは二種類。
ショートケーキが二個と、チョコケーキが三個。
私はショートケーキ。
でも、チョコケーキも食べたかったな。
ちぇ。
唯「りっちゃん、半分こしようね」
唯のはチョコケーキ。
……。
唯なんて大嫌い。 -
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:31:26.12 ID:pF5Or6Xn0
-
唯「りっちゃん、口にクリーム付いてるよ」
律「え、どこ」
唯が指で私の口元をぬぐう。
指はそのまま、唯の口の中へ。
唯「おいしいね」
む……かつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:33:46.21 ID:pF5Or6Xn0
-
梓「先輩、ここはこうです」
唯「こう?」
梓「違います」
手とり足とり。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:35:18.56 ID:pF5Or6Xn0
-
梓「そう、そうですよ!」
唯「ありがとあずにゃん!」
梓「わっ! 抱きつかないでくださいぃ…」
むかつく。
倍むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:37:07.72 ID:pF5Or6Xn0
-
澪「じゃあ、私達はここで」
律「じゃあな」
紬「また明日ね」
梓「さようなら」
唯「ばいばい、澪ちゃん、りっちゃん」
また澪が先。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:39:01.75 ID:pF5Or6Xn0
-
ふと振り向いた。
唯が、こっちを見ていた。
にっこりと手を振られる。
澪も、ムギも、梓も気づいていない。
私と唯だけ。
律「……」
私も、手を振る。
唯なんて大嫌い。
嫌い、だからな。 -
- 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:41:06.22 ID:pF5Or6Xn0
-
澪「最近律、おかしくないか?」
律「なにがだよ?」
澪「なんか、唯に対して」
ふと、澪が訊いてきた。
律「ああ。だって、私唯のこと嫌いだもん」
澪「えっ!?」
むかつくし。
見てると、いらいらするし。
柔らかいしにこにこするし。
私のこと分かってるって感じだし。
律「唯なんて大嫌い」
澪「……にやけながらいわれても、全く説得力無いな」
なにいってんだよ。
私は、唯なんて大嫌いだ。 -
- 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:43:18.98 ID:pF5Or6Xn0
-
合宿になると、いつも二人ではしゃいだ。
唯「りっちゃん!」
律「ゆーい!」
呼べば子犬のように寄ってきて。
呼ばれて振り向いたら笑ってる。
むかついた。 -
- 92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:45:50.17 ID:pF5Or6Xn0
-
二年のときの文化祭。
唯は、遅れてやってきた。
目に涙をためて、皆に謝っていた。
らしくもない。
さっさと泣きやまないから。
いつものふわふわした笑顔を見せてくれないから。
むかついた。
律「みんな、唯のことが大好きだよ」
ほら、早く泣きやめ。
唯が普段どおりじゃないと、
胸がしくしくした。
むかついた。 -
- 93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:47:13.00 ID:pF5Or6Xn0
-
私が、ドラムは嫌だと投げ出したとき。
唯「一人で悩んじゃやだ!」
私のために必死になっている姿に
む、むかついたし。 -
- 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:48:22.80 ID:pF5Or6Xn0
-
梅雨の日。
唯のワイシャツのボタン付けをしてやった。
唯「もったいなくて着れないよお」
手放しで喜んでいた。
頬が熱くなった。
むかついた。 -
- 97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:50:23.48 ID:pF5Or6Xn0
-
最後の文化祭。
気がつけば、唯と私の手がつながっていた。
ぎゅっとにぎり合った。
泣きそうなくらいに安心した。
あったかかった。
むかついた。 -
- 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:52:31.02 ID:pF5Or6Xn0
-
そうだよ。
こんなにむかついたんだから。
私は唯なんて大嫌いだ。 -
- 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:55:05.27 ID:pF5Or6Xn0
-
今日は、唯に会わなかった。
唯と登校できなかった。
いつもより寒い。
風邪ひくだろ。
むかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:56:42.91 ID:pF5Or6Xn0
-
律「私、唯のこと嫌いなんだ」
紬「えっ?」
開口一番、ムギに宣言した。
気が合うし。
じゃれているときの体温とかちょうどいいし。
律「唯なんて大嫌い」
紬「りっちゃん、そんなに教室のドアをちろちろ見なくても、唯ちゃんならすぐ来るわよ」
律「なんで知ってんの」
紬「さっき、メールが来たの」
……。
律「唯なんて大嫌いだ」
紬「説得力無いわよ、りっちゃん」 -
- 105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:58:08.60 ID:pF5Or6Xn0
-
律「私、唯のこと嫌いなんだ」
和「はいはい。それでも唯は、皆のことが好きな子よ」
皆からいじられてるし。
それを見てると、むかむかするし。
律「唯なんて大嫌い」
和「じゃあ、唯の机を撫でるのをやめなさい」 -
- 107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:01:14.87 ID:pF5Or6Xn0
-
唯「りっちゃん。あのね、聞こえちゃったんだけど」
休み時間。
結局、朝は遅刻すれすれでやってきた唯が、私の席まで来た。
唯「りっちゃん、私のこと嫌いなの?」
悲しそうに。
涙目で、うるうるきらきらしている。
……。
ばか。
唯なんて大……。 -
- 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:03:29.75 ID:pF5Or6Xn0
-
律「……とりあえず、今日部室に来い」
唯「えっ?」
律「いいから」
唯「……うん」
眉をハの字にして、
不安でいっぱいの表情をしている。
そんな顔するなんて。
……。
ばーか。 -
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:06:11.98 ID:pF5Or6Xn0
-
放課後。
唯「澪ちゃんたち、まだきていなくてよかったね」
約束通り、唯は部室に来ていた。
澪たちには、今日は部活は休みと伝えておいた。
律「そうだな。まだきていない」
唯「うん」
人の異変にはすぐ気付くのに。
こういう嘘には鈍い。
むかつく。
気づかないのか。
気づいてよ。 -
- 110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:08:19.24 ID:pF5Or6Xn0
-
唯「あの、りっちゃん、それで」
律「うん」
唯「えーっと……」
瞳を潤ませて、
もじもじしている。
可愛い。
むかつく。 -
- 111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:10:37.29 ID:pF5Or6Xn0
-
律「……唯」
唯「う、ん」
律「今から、思っていることと反対のこというから」
唯「? ……うん」
律「私、唯のこと嫌いなんだ」 -
- 112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:13:07.95 ID:pF5Or6Xn0
-
唯「……え?」
律「唯なんて大嫌い」
唯「え? え?」
慌てふためいている。
必死で頭を整理しているんだろう。
うん。
やっぱりむかつく。
唯なんて大嫌い。 -
- 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:15:22.30 ID:pF5Or6Xn0
-
少しして、冷静になった唯。
花が咲いたように笑った。
む、むかつく。
唯「私は、ひねくれりっちゃんとは違って、そのまま言うね」
一呼吸置いて。
唯「りっちゃんが大好き」
今までで一番、あったかい笑顔。
とことんむかつく。 -
- 114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:16:59.05 ID:pF5Or6Xn0
-
律「唯なんて大嫌い」
唯「りっちゃんなんて、大好き」
言い合いながら、部室を出た。
いつの間にか、私と唯の手はしっかりとつながっていた。 -
- 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:19:29.06 ID:pF5Or6Xn0
-
むかつく。
唯なんて。
唯なんて……。
唯に聞こえないように、こっそり呟いた。
――唯、大好き。
おわり -
- 118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:21:59.73 ID:pF5Or6Xn0
-
これで終わりです。
読んでくださった方、ありがとうございました!
原作と違うところがあったらすみません……
とりあえず、唯律・律唯もっと増えろ
駄文失礼いたしました。
- 119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:27:27.48 ID:OC68ScYBO
-
乙
- 121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:31:15.00 ID:go1/wNJC0
-
このりっちゃんは可愛い
超乙!!
- 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:36:44.41 ID:+mZr0PriO
-
乙
りっちゃんも唯も可愛いなー -
▲ Close
| けいおん!!SS
| 21:00
| comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑
≫ EDIT
2011.02.12 Sat
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:09:50.58 ID:nEURI0Ss0
-
明日こそ出港する
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:11:12.86 ID:kDU6B/3LO
-
痛船
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:11:18.06 ID:hwxTHa170
-
海賊行為はネット上だけ
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:11:33.23 ID:634Gd5W40
-
出港する船が無い
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:12:11.10 ID:zLxBbtVE0
-
海に出るには時期が悪い
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:12:22.10 ID:yAE5/o9c0
-
夢だけデカくて実力が追いついてない
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:12:44.21 ID:k+vzBJ/2O
-
賞金が掛けられない
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:13:00.55 ID:CtKrJJGfO
-
まずは料理人を探す
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:13:18.56 ID:DJtiygBI0
-
泳げない
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:13:25.14 ID:Pbmgj23B0
-
ゴムゴムの実を食べて逝去
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:12.74 ID:kJxmmqRdO
-
海に落ちた携帯を助ける為に右腕無くす
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:13.31 ID:x3ICXG/pO
-
クルーが自分しかいない
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:17.12 ID:KFiEM7KcO
-
大人しく略奪される
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:23.46 ID:DWyRF0740
-
出港直後にアニメの録画を忘れた事に気付き集団自決
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:27.63 ID:DEasmK7s0
-
仲間の勧誘ができない
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:31.45 ID:ufeWhO2FO
-
全てのスーパー変態に変身できる
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:14:44.66 ID:rQPaUkPA0
-
全員泳げないので怖くて甲板に出られない
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:15:32.43 ID:Y2/8jT2SO
-
低懸賞金の敵を煽る
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:15:51.61 ID:hxJ+LavmO
-
実を食べて無いのにそんなに泳げない
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:16:07.33 ID:q/SlZ6r2P
-
ヒキヒキの実を食って引きこもる
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:16:34.89 ID:bIYVDZnp0
-
かれこれ何年もこの海を脱出できない
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:16:42.24 ID:zqmWjGuH0
-
攻撃は中傷による精神的なもの
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:16:44.44 ID:6oxVWMkNO
-
覇気がない
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:17:23.89 ID:hQRr+4kUO
-
迷い込んだのはキモメンだらけの海賊船
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:17:40.47 ID:q8rsP8MVO
-
何が好きかじゃなくて何が嫌いかで語れよ!!ドン
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:17:48.15 ID:iejnhdNQO
-
人見知りで話しが進まない
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:18:21.49 ID:caqwtSvr0
-
見送りに誰も来ない
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:18:55.69 ID:8ZVDG1gEO
-
団員は全員男
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:19:02.54 ID:z/NjOHLS0
-
風船ルフィのような体型で
ゾロみたいに刃物が好きで
サンジみたいに女も好きで
ウソップ以下の勇気しかない
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:20:17.06 ID:tWlik30dO
-
なにかにつけて《 ど ん ! 》とか言ってはしゃぐ
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:20:26.65 ID:BYu1XCjAO
-
ゾ ロ 必 死 だ な (笑)
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:21:26.01 ID:KFiEM7KcO
-
泥棒の少女に騙される→好きになる
「あの子を仲間にするぞ!」
しかし少女は有名な一味に→叩く
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:22:19.33 ID:tWlik30dO
-
引きこもってるけど、自作の手配書作ってどや顔
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:22:25.48 ID:2IvOrXy60
-
家庭というため池の上ではでかい顔してられるが、
社会という大海原の荒波の前に船はむなしく沈没する
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:22:32.96 ID:0TpbK/awO
-
「サンジより二次」
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:29:31.16 ID:fS5NddfR0
-
懸賞金4億ジンバブエ
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:30:15.54 ID:CtKrJJGfO
-
安価で航路を決める
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:30:57.29 ID:eM3rbUvL0
-
安価で使用する食材を決める
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:01:26.99 ID:uI0BIK7wP
-
船の上で一日中2ch
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:15:13.49 ID:GjShxp3x0
-
骨付き肉に対する異常なこだわり
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2011.02.11 Fri
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:43:17.02 ID:cyETR+ip0
-
自動車学校の車と買った車のハンドブレーキ、チェンジレバーの位置が違ってパニクる
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:43:57.76 ID:3dnBxIXX0
-
給油口を開けるレバーがわからない
- 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:45:41.02 ID:wANSFGly0
-
制限速度を守らない車に怒りを覚える
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:45:44.68 ID:BSo5LnQnO
-
自動車に乗らない
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:46:00.92 ID:Re0frM15O
-
マイカーがないことに気づく
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:46:06.87 ID:Dg3Pmvt1O
-
助手席に誰かいないと不安
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:47:25.57 ID:z5ifZt6CO
-
仮免とった瞬間、自動車学校の車二台廃車
マジ泣くわ
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:47:28.58 ID:DJ7q7J8Y0
-
パーキングブレーキ外すの忘れて発進
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:48:21.05 ID:bNY7yPw/0
-
他人の運転にとやかく口を出す
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:49:04.28 ID:rMVVJGiI0
-
>>13
あるある
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:48:20.98 ID:Im8wIYZyO
-
ガチで事故る
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:48:50.82 ID:2bTHbWcM0
-
免許に触れて欲しそうにチラチラ見せる
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:48:55.82 ID:WrwMbReEO
-
とりあえず車の少ない深夜に練習のためにドライブ→右折ができずひたすら走り気付くと隣県
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:49:26.27 ID:f3R1YVCYO
-
チャリで行ける所まで運転するのも大冒険
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:51:31.01 ID:cuRfLfgb0
-
コンビニの駐車場に止めるのにビビる
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:52:19.15 ID:/mnrPqCT0
-
同じ初心者マークの車を見ると妙に親近感がわく
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:53:01.20 ID:NGQt05UG0
-
法定速度で行列を作るも 自分は間違ってないと自分に言い聞かせる
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:57:39.42 ID:QZiAWJD3P
-
バック駐車しないでまっすぐはいる
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:59:19.52 ID:rS+TFVEEO
-
周りの車にやたらイライラする
実際は自分が下手くそなだけ
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:00:04.34 ID:2bTHbWcM0
-
「このまえ○○に車で行ったんだけどさー」
「あーあそこなら車で行くと早いよね」
「あっ!そういえばガソリン入れなきゃ」
「やべー昨日高速で120km/h出しちまったよ」
「え?マニュアルの方が楽じゃん」
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:03:38.45 ID:wb2ozDkZ0
-
3ヶ月に1回は「免許の更新めんどくせー」的な話をする
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:03:45.25 ID:cuRfLfgb0
-
オービスの前でスピード落としちゃう
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:05:36.34 ID:RGTNm1kF0
-
縦列駐車できるとこ探す
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:06:33.18 ID:31TeWM0QO
-
センサー反応の信号機でセンサー感知エリア外で止まってしまい中々、青にならずパニクる
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:07:32.10 ID:KGcKcTGH0
-
「っべーwwww昨日高速飛ばしたわー120ぐらい出したしwwww捕まるかと思ったわーwww」
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:09:01.89 ID:ZaxpxKm/0
-
世の中のチャリが危ないということに気づき
チャリも免許制にしろだのなんだの言い出し
昔チャリに世話になってた頃を忘れちゃう
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:09:14.14 ID:GG5y/gRQO
-
オートバックスでどうでもいいもの買いまくる
LED管とか白いモフモフとかグラデっぽくなってるナンバーカバーとか
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:11:47.44 ID:+ghg+4K2O
-
>>39
お前学生時代DQNに憧れちゃうタイプだったろ
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:10:13.95 ID:uTRxW1iM0
-
・メガネをかけ忘れる。
・バックミラーの位置をちまちま直す。
・ブレーキを踏んだまま椅子の位置を下げようとしたら椅子が一気に下がってブレーキから足が緩む。
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:10:47.30 ID:KGcKcTGH0
-
「俺昨日BMチギッたわwwwwww今時の軽はなかなか速いねwwwww」←相手にされてないだけ
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:12:04.86 ID:WrwMbReEO
-
とりあえず「カモォーン!」と叫びながらハンドルをぶっ叩くネタを披露
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:13:44.02 ID:fDeLco8VO
-
MTの場合、信号に繋がる急な坂道は極力避けるようになる。
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:15:02.41 ID:31TeWM0QO
-
光るナンバープレートに憧れる
大音量で音楽を聴くのがカッコイイと思う
道を譲って会釈してくれた女の子に惚れる
ガソリンスタンドでハイオクはレギュラーか迷う
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:15:26.81 ID:KGcKcTGH0
-
やたらめったら人の車を批判
MTでなきゃ男じゃない宣言
自分の未熟な駐車技術にうっとり
同い年の金持ち学生を批判「車は自分で買うもの」
以上4点
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:15:42.49 ID:40W0sva90
-
エンジンかけるときに「さあ、お前に生命を吹き込んでやるぜ」
とか言っちゃう
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:16:56.26 ID:hbkRWrC8O
-
ライト消し忘れる
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:17:10.46 ID:HeUp5iYI0
-
横羽線で「OK!Z」
とか言っちゃう
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:19:03.19 ID:C2gEtYVOO
-
煽る奴を気にしすぎる
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:19:12.77 ID:oSCoDXPf0
-
免許今度とるけど、AT限定でも別によくねって思うんだけど
実際MTとか車好き以外縁なくね?
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:20:50.89 ID:ScxffMfv0
-
>>58
いいんじゃね別に
ただ会社入ると社用車がいまだにMTだったり
これから先何十年も車乗るのに何があるかわからんから
一応MTを薦めとく
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:22:55.15 ID:7gm2lEW60
-
大通りを避ける
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:24:18.55 ID:cuRfLfgb0
-
>>65
大通りを通った方が楽なのに気付いた
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:23:58.22 ID:bSZFir4d0
-
卒業した車校からやたらハガキがくる
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:25:06.00 ID:GzXUKqVyP
-
>>66
花火大会のお知らせとかうちにも来たわ
いらねーよwww
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:24:50.15 ID:HeUp5iYI0
-
母校の教習車を見るとハラハラする
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:26:13.96 ID:bNY7yPw/0
-
しっかり法定速度で走る教習車の後ろにつき優越感に浸る
熟練者になってくると舌打ちする
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:26:30.35 ID:tuAsQYtiP
-
「買う何か物あれば買ってくるけど?」
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:27:13.15 ID:sC8xJJkl0
-
バック駐車がうまくいかない
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:28:02.36 ID:fMle3HG80
-
片手運転とかしちゃう
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:30:16.31 ID:ClGsyCiAO
-
夜は怖いから運転しない
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:31:11.94 ID:cyETR+ip0
-
やたらと音楽CDを積む
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:32:33.33 ID:HeUp5iYI0
-
ワイパーのスイッチがわからない。
やっとわかっても速度調節できなくてMAXスピード
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:34:54.51 ID:oANMEjN80
-
>>80
リヤのワイパーの動かし方とか最初わかんないよねw
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:33:53.27 ID:oANMEjN80
-
夜にライトを点け忘れてしばらく走る。
いざライトを点けてもちゃんと点灯してるのかが分からない。
街中だと、周りが明るいからよくやらかすんだよね。
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:35:50.41 ID:nDi6/D5F0
-
こすってしまったことを隠蔽しようとする
そして補修するも逆に目立って結局ばれる
- 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:41:40.73 ID:GG5y/gRQO
-
駐車場は前進で停めれるところを探す
- 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:42:40.94 ID:ScxffMfv0
-
店から多少遠くても両隣に車がいなくてなおかつ広い場所に駐車する
- 95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:55:37.10 ID:NWYrolsv0
-
>>88
結局すげー奥の隅に止めてわざわざ歩いたりな
- 89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:43:21.91 ID:oANMEjN80
-
道を間違うと動揺して運転が雑になる。
一旦路肩に止めて深呼吸する。
- 91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:46:30.95 ID:ljflHIke0
-
飲酒で新車事故らせて廃車にし免取り
- 92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:52:15.12 ID:oANMEjN80
-
左側をすり抜けてくる原付に恐怖する
- 97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:57:30.02 ID:e7fsZW1h0
-
免許取って以降一切ハンドルを握らないまま5年が過ぎた
ペーパーゴールド目指してやる
- 98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:57:51.64 ID:PEverHHTO
-
立体駐車場から転落
-
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:57:26.19 ID:O2cx9Lh4O -
『あ、俺クルマ出せますよ!!』
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- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:49:12.38 ID:dV8+GrZF0
-
一応これの続編的な物なので、先に読むと二人が恋人になった経緯が分かると思います。
時事系列ちょっと変かも知れませんorz
読まなくてもあんまり影響ないとは思います。
澪「家出少女」
- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:59:48.93 ID:dV8+GrZF0
-
紬「お茶にしましょう」
唯「うん」
梓「あ、私手伝いますよ」
紬「今日は苺ショートとモンブランの2種類あるわよ」
律「私モンブラン」
梓「唯先輩はどれにします?」
唯「私もモンブランで」 -
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:01:14.15 ID:dV8+GrZF0
-
梓「澪はどれにする?」
澪「じゃ、苺ショート」
紬(あれ?今澪って?)
唯(呼び捨て?)
梓「はいどうぞ、澪先輩」
澪「ありがとう梓」
紬(今度は澪先輩。聞き違いかしら)
唯(澪ちゃんも何も言わないし聞き間違いだよね) -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:04:05.10 ID:dV8+GrZF0
-
~次の日
澪「他に誰もいないみたいだな」
梓「じゃあ私達で貸し切りだね」
昼休み、良い天気だから私と澪は一緒にお弁当を持って屋上へ来た。
澪「全く、昨日はみんなの前で澪って呼ぶからビックリしたぞ」
梓「ごめん、澪。ついうっかり」 -
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:06:13.11 ID:dV8+GrZF0
-
澪「…澪先輩じゃなくて澪って呼んでくれないか?」
梓「…え?」
澪の口から出てきたその言葉に、梓は一瞬戸惑う。
澪「私と二人きりのとき位、私のこと「澪」って呼んでほしいんだ」
梓「…は、はい……」
呼び捨てで呼ぶ。それだけのことなのに、梓はひどく緊張してしまった。 -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:09:50.48 ID:dV8+GrZF0
-
梓「…み、澪」
澪「ふふ、嬉しい」
澪「それと、出来るだけ敬語も止めてほしいな」
梓「ど、努力します」
澪「努力するよ、だろ?」
梓「努力するよ澪」
そんな会話をしたのが先月。 -
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:11:35.42 ID:dV8+GrZF0
-
梓「みんなにはいつまで隠すの?」
澪「べ、別に隠してるわけじゃないんだ。言い出すタイミングがその…」
梓「そうだよね」
まあ確かに軽音部のみんなに説明するの大変そうだしね 。
…私達が恋人になった事 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:13:49.06 ID:dV8+GrZF0
-
梓「私は、憂と純には話したよ」
澪「えっ?そうなのか」
梓「うん」
澪「で、何て言ってた?」
梓「うーんと」 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:15:04.21 ID:dV8+GrZF0
-
憂「澪さんと梓ちゃんが?」
梓「うん///」
憂「おめでとう、前から澪さんの事好きだったんだもんね。」
梓「ありがとう」
憂「これでお姉ちゃんは私だけの…」
梓「?」
憂「あ、何でもないよ」 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:17:46.70 ID:dV8+GrZF0
-
純「まさか梓に澪先輩を取られるだなんて」
梓「ごめんね」
純「ふんだ、良いもん。澪先輩が私の憧れのベーシストってのには変わりないんだから」
梓「純も良い人見つけなよ」
純「どっかに居ないかなー、良い人」
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:19:34.12 ID:dV8+GrZF0
-
梓「って感じ」
澪「ふーん。結構好意的なんだな」
梓「だから、軽音部のみんなに話しても大丈夫だと思うよ」
澪「そうだけど、もうちょっとだけ時間をくれ」
梓「うん、それよりお弁当食べよ」
澪「そうだな」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:21:19.11 ID:dV8+GrZF0
-
梓「はい澪、あ~ん」
澪「照れくさいな///パク…もぐもぐ」
梓「どう?頑張って作ってみたんだけど…」
澪「…まあまあだな」
梓「ええ?!」
澪「嘘だよ、美味しいよ」
梓「澪、ひどいー」
澪「ふふ、ごめんな」
端から見たらバカップルに見えるんだろうか?
でも良いんだそれでも。幸せだから。 -
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:24:59.94 ID:dV8+GrZF0
-
軽音部のみんなには、まだ秘密。
でも、そうするとこんな事も起こるわけで
唯「あずにゃーん」
ダキッ
梓「ひゃっ。や、止めて下さいよ」
唯「えへへ」 -
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:28:01.25 ID:dV8+GrZF0
-
唯「あずにゃん分を補給~」
スリスリ
うう、澪の方を見るのが怖い。怒ってるかな?
ちらりと様子を伺う。
うわー、般若のような顔でこっち睨んでるよ。
不自然に唯先輩を拒絶するわけにもいかず、あずにゃん分?を補給させてしまった。 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:30:55.90 ID:dV8+GrZF0
-
澪「全く、唯に抱きつかれて、されるがままなんて」
梓「あれ?もしかして澪、嫉妬してる?」
澪「ち、違う。そんなのじゃない」
梓「じゃあ、私が澪に抱きつくね」
澪「え?」
ダキッ -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:33:17.82 ID:dV8+GrZF0
-
梓「澪~」
澪「うひゃっ」
梓「澪分を補給~」
スリスリ
澪(うう、こんな筈じゃ///)
梓「機嫌直った?」
澪「も、元から、機嫌悪くしてないからな」
意地っ張りなんだから。 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:38:26.38 ID:dV8+GrZF0
-
今日は、澪の家で勉強会。私の勉強を見てもらう。
寒いからコタツの温もりが気持ちいい。
澪「ふふふ、梓がそうやってコタツに入ってると本当に猫みたいだな。可愛い」
梓「そう?」
澪「唯があずにゃんって呼びたくなるのも分かるよ」
梓「澪もコタツ入ると猫みたいだよ、澪にゃん」 -
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:40:49.99 ID:dV8+GrZF0
-
梓の可愛い冗談がちょっぴり悔しかったので、梓の後ろに回り込み、背中越しに梓を抱きしめ
梓の喉をごろごろと撫でてあげた。
澪「生意気な子猫はこうしてくれる」
澪「よーしよし、可愛いなゴロゴロ」
梓「にゃっ」
すると梓はくるりと振り返り、私のほっぺに顔をすり寄せてきた。 -
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:44:57.21 ID:dV8+GrZF0
-
梓「にゃー」
すりすり
澪「わわっ」
梓「ペロペロ」
梓は澪の首筋を舐め上げた。
澪「にゃあっ」
梓「あれ?にゃあって、やっぱり澪の方が猫みたいだね」
澪「///」 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:05:35.03 ID:dV8+GrZF0
-
順調かと思えた澪との交際だが、私には一つ悩みがあった。
憂「澪さんがキスしてくれない?」
梓「…うん」
純「一回も?」
梓「正確に言えば、一回寝ぼけてしてくれたけど、それだけ」 -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:09:25.57 ID:dV8+GrZF0
-
憂「梓ちゃんからは?」
梓「んと、告白した時に勢いでしたけどそれっきり」
純「澪先輩、奥手っぽいからね。梓からすれば良いじゃん」
梓「澪からして欲しいんだよ」
憂「そう言う雰囲気にもっていけば良いんじゃない?」
梓「抱きついてみたり、ペロペロしたりしてるんだけど中々…」
純「ペロペロ?」
梓「あ、何でもない///」
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:12:28.39 ID:dV8+GrZF0
-
純「あ、そうだ。もうすぐバレンタインでしょ?」
梓「うん」
純「自分にリボン巻いて、チョコと私を受け取って下さいって」
梓「純、真剣に話してるんだけど?」
純「いやいやいや、冗談じゃなくてその位しないと」
憂「澪さん鈍そうだもんね」 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:15:10.99 ID:dV8+GrZF0
-
梓「で、でもさすがにそれは…」
憂「澪さんをその気にさせる服着てみたりとか」
純「良いね、コスプレ」
梓「あの、お二人さん?」
憂「澪さんどういうのが好きなんだろ?」
梓「うーん、あっそう言えば…」 -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:17:38.67 ID:dV8+GrZF0
-
~バレンタイン当日
軽音部のみんなには、チョコレートケーキを作り、食べてもらった。
みんな美味しいと言って食べてくれたが、澪に美味しいと言われたのが何よりだった。
澪は、ファンクラブの人達から山のようにチョコを貰っていた。
今更だが、凄い人気者だ。
嫉妬はしなかった。だって澪は私のだから。 -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:21:16.35 ID:dV8+GrZF0
-
夕方、澪の自宅を訪れる。特別に作ったチョコとプレゼントを渡す為。
梓「はい、澪だけ特別に作ったチョコだよ」
澪「ありがとう、私からも梓に」
梓「ありがとう」
お互いチョコを交換し合い、食べる。 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:25:30.77 ID:dV8+GrZF0
-
梓「澪のチョコ美味しい」
澪「梓のも、甘さが絶妙だな」
などとお互い絶賛しあっていると
梓「実は、もう一個プレゼントがあるんだ」
澪「え?何々?」
梓「ちょ、ちょっと待ってて」
そう言うと梓はバッグを抱え部屋を出て行った。
澪「?」 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:30:59.27 ID:dV8+GrZF0
-
ガチャリ
しばらくすると梓は部屋に入ってきた。
そこには部屋を出る前と変わりない梓が…と思ったが少し様子が違った。
猫耳を付けた梓が立っていた。
突然のことに澪は、しばし声が出なかった。
そしてぽつりと呟いた。
澪「猫耳…?」 -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:34:23.66 ID:dV8+GrZF0
-
梓「憂と純が、この格好をすれば澪が喜ぶんじゃないかって///」
恥ずかしげに梓は言う。
澪「へ?」
梓「この前コタツに入ってる私を見て猫みたいで可愛いって言ってたから」
澪「それで、わざわざ猫耳を?付けるの嫌がってたのに」
梓「…うん、澪の喜ぶ顔が見たくって///」
か、可愛い。
澪は思わず声に出してしまいそうになった。
鼓動が速くなり、顔が熱くなっていった。 -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:36:14.68 ID:dV8+GrZF0
-
梓「ど、どう?」
澪「と、とても可愛いよ、梓」
好きな人に目の前で言われて、梓は少し照れくさそうに笑った。
その照れる姿に澪の理性が吹っ飛ぶ。
そして次の瞬間、澪の体は勝手に動いていた。
澪が梓の体をぎゅっと抱きしめた。 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:41:39.95 ID:dV8+GrZF0
-
澪「梓!」
梓「み、澪?」
そして梓がするように頬をすり寄せてきた。
いつもクールな澪からしたら想像できない行動だ。
澪「そう言えば、私からきちんとするのは初めてだな」
そういうと、澪の手が梓の首元に伸びた。その手が梓の顔を澪の口元に持っていく。 -
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:45:05.11 ID:dV8+GrZF0
-
梓「んんんんっっ…」
澪はゆっくりと舌を絡めていった。
すると梓の頭はだんだんぼーっとしてきた。
ゆっくりと時間をかけたキスは梓の思考を奪っていった。
キスが終わると、梓は体中の力が抜けて倒れこんでしまった。
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:47:41.73 ID:dV8+GrZF0
-
澪「甘いな、梓の唇は」
それは多分、さっき食べたチョコのせいだよ澪。
澪が膝立ちし、梓を見下ろす。
澪「梓、プレゼントありがとう」
そう言うと梓に覆い被さった。
憂、純このプレゼントは効果ありすぎだよ。キスどころかその先まで…… -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:50:31.34 ID:dV8+GrZF0
-
~お風呂場
梓「背中、流そっか?」
澪「え?恥ずかしい///」
梓「今更、さっきはもっと恥ずかしい事したのに」
澪「じゃ、じゃあお願いするかな」
澪は、どもりながら答える。 -
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:51:51.53 ID:dV8+GrZF0
-
さっきは理性が吹っ飛んでしまっていたが、我に返るとやはり恥ずかしい。
梓「うふ、澪ってば照れちゃって」
お互いの身体を洗いっこし、湯船に身体を沈める二人。
湯船は狭いため、二人の身体はピッタリと密着している。
梓「澪の肌、柔らかくて気持ち良い…」
澪「もう、恥ずかしいよ、梓…」 -
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:53:57.34 ID:dV8+GrZF0
-
梓は、澪の首筋にキスをする。
澪「ん、駄目だよ梓…さっきかいた汗を流しに来たのに…」
梓「澪ったら、そんなに汗掻いちゃうほど興奮してたんだ」
澪「…!」
梓の突っ込みを受け、澪は真っ赤になる。
梓「ここでさっきの続きをしようか」
そう言うと、梓は即座に澪の唇を奪った。 -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:55:33.53 ID:dV8+GrZF0
-
いきなりのキスに驚く澪だったが、すぐに受け入れた。
優しくて、少し感情的なキスが澪を翻弄する。
澪「うっ…ふう」
しばらくして唇が離れお互い見つめ合う。
梓「澪、可愛いよ」
澪「梓の意地悪」
そう言いながらも澪の顔は笑顔だった。 -
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 22:57:25.78 ID:dV8+GrZF0
-
梓「本当に今日言うの?」
澪「ああ、決心が付いた」
唯「話って何?」
律「何だ改まって?」
紬「何かしら?」
澪「じ、実は…あのその…」 -
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:00:57.06 ID:dV8+GrZF0
-
肝心な所で口ごもる澪を見かねて
梓「実は、私と澪は恋人同士になったんです」
梓が恋人宣言をする。
澪「ああ、私が言おうとしたのに…」
唯「ええ~っ本当に!?」
紬「まあまあまあ!」 -
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:04:31.48 ID:dV8+GrZF0
-
澪「あれ、律は驚かないんだな?一番驚くと思ってたのに」
律「実は私は知ってたのさ」
梓「ええ?何で?まさか憂や純が喋るとは…」
律「ふっふっふっ、律っちゃん情報網を甘く見るな」
律「エリ(瀧エリ)から二人が映画館デートしてたってのを聞いてたんだ」
澪「エリ…口止め料のコーラ返せ…」
律「頑張って隠そうとしてる二人が可愛くて、見守ってた」
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:10:03.32 ID:dV8+GrZF0
-
梓「うわ、律先輩にはバレバレだったんですね///」
澪「一体何のために隠してたんだ…」
律「ところで澪、澪の口からも聞かせてくれないか?」
澪「何をだ?」
律「梓との交際宣言」
澪「わ、分かったよ」
ごほん
澪「秋山澪は、中野梓を愛しています。世界の中の誰よりも」
何でタッチ?
全員が突っ込みを入れたくなったが梓は嬉しそうに微笑んだ。
お終い
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:15:10.15 ID:3HCM3NyG0
-
おつおつ
和むわー
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:21:49.00 ID:haOkynjg0
-
乙!みおあずはやっぱ最高だす
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:11:39.14 ID:Kui6UlaKO
-
タッチにワロタwww
甘々な澪梓珍しいね、良かったよ -
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| けいおん!!SS
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2011.02.10 Thu
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:36:33.43 ID:06MmlFCO0
-
紬「お茶淹れたわよ~」
唯「やった~!」
律「待ってました!」
澪「全く…。今日は飲んだら練習するからな」
梓「ホントですよ、もう」
紬「まあまあまあまあ。とりあえず一息つきましょう」
紬「はい、梓ちゃん」
梓「どうも。ありがとうございます」
紬「みんなもどうぞ~」 -
- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:37:24.49 ID:06MmlFCO0
-
律「ふっふっふー」
唯「ふっふっふ~」
梓「…なんですか二人して」
唯「いや~。嬉しそうだな~ってね」
律「なんだかんだ言っても楽しみですものねー」
梓「そりゃそうでしょう。せっかく淹れてもらってますし」
梓「ムギ先輩のお茶は美味しいですから」
梓「でも。私はこの後ちゃんと練習しますので」
唯「ああん、あずにゃんのいけず~!」
律「いけずー!」
澪「もう。少しは梓を見習えよ」 -
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:38:19.71 ID:06MmlFCO0
-
いつもと変わらない軽音部の風景。
知らない人が見たら何をしているのかと思うでしょう?
実際私も初めはそう思いましたから。
いわゆるティータイムです。
お茶を飲んで、お菓子を食べて。みんなでおしゃべりして。
繰り返しますが、私たちは軽音部です。
練習ですか? ええ、しますよ。
……率先してお茶を楽しんでいる約二名様がやる気を出した時くらいは。
別に非難しているわけではありません。私だってお茶は楽しみです。
それに、この空気といいますか、これが私たちのやり方なんです。
ティータイムは私たちにとって、とっても大事な時間で。
だから、私も。紅茶を淹れてあげたいなって。
いつからか、そう思ってたんです。 -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:39:17.76 ID:06MmlFCO0
-
澪「ごちそうさま」
唯「今日もムギちゃんのお茶は美味しいね~!」
紬「ふふ。ありがとう。喜んでもらえて私も嬉しいわ」
紬「じゃあ片付けしちゃうわね~」
梓「お手伝いしますよ。ムギ先輩」
紬「あら。ありがとう」
唯「おっ!あずにゃんえらいね~」
律「梓は本当にできた子や」
澪「お前らもたまには手伝ってやれよ」 -
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:40:22.60 ID:06MmlFCO0
-
澪「二人とも、私も手伝うよ」
梓「お気になさらず。澪先輩もゆっくりしてて下さい」
澪「梓にだけやらせるのも悪いよ」
梓「私もいつも手伝ってるわけじゃないですし」
梓「今日は後輩の顔を立てると思ってください」
梓「次の機会には、澪先輩にお願いしますよ」
澪「…そうか?そこまでいうなら、今日はお願い」
澪「梓はいい子だな」
ふっと頭に暖かい感触。
ちょっと大きくて、弦楽器をいじる人間特有の硬さを感じる手。
澪先輩の手が、私の頭を優しく撫でてくれます。
梓「…えへへ」
澪「よしよし」
紬「あらあら素敵♪」 -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:41:19.22 ID:06MmlFCO0
-
紬「紅茶の淹れ方?」
梓「はい。教えていただきたいなと思って」
お手伝いをしながら、ムギ先輩に聞いてみました。
紬「紅茶に興味があったなんて嬉しいわ~」
梓「いつも美味しくいただいてますから。ありがとうございます」
紬「いいのよ~。気にしなくて」
とは言っても、ムギ先輩の持ってくるものは高級品だ。
家で飲むような安物の紅茶とは、なんというかすべてが違います。
お礼の一つでも言いたくなるものです。
梓「できたら、私も淹れてみたいなって」
紬「まあ!じゃあ今度、みんなで紅茶淹れてみよっか?」
梓「あ、えと。できたら二人でやりたいんですけど……」 -
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:42:20.07 ID:06MmlFCO0
-
紬「あらあら。うふふふ」
梓「…どうしたんですか?」
紬「いいわよ~。じゃあ皆にはナイショで」
紬「時間があるときに、二人で練習しましょうか」
変な勘違いをされている気がする。
いや、この笑みはきっとしていますね。
主に乙女の妄想的な意味で。
紬「梓ちゃんのお相手はだれなのかしら~」
梓「…そういうのじゃないですよ」
梓「きっと、ムギ先輩の考えてるのとは、ちょっと違うと思います」
紬「ふふ。じゃあそういう事にしておきましょうか」
嬉しそうな先輩を見てると何だか変に否定するのも悪い気がします。
……私もムギ先輩には甘いものです。 -
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:43:22.00 ID:06MmlFCO0
-
――――
それから、私たちは二人になれるときに、密かに特訓を始めました。
紬「それじゃあ始めるわよ」
梓「はい!先生!」
紬「あら、先生だなんて。…ちょっといいわね~」
ぽわぽわ~。なんて効果音が実に似合います。
妄想モードに入ってしまわれました。
まあ、邪魔するのも悪いですし、可愛いのでしばらく見ていましょう。
紬「…はっ。いけないいけない」
梓「おかえりなさい。先生」
紬「…こほん」
紬「一口に淹れ方っていっても、茶葉によって適している方法も違うの」
梓「部室にもけっこういっぱいありますよね」
紬「うん。だからよく使う何種類かの淹れ方を教えるね」 -
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:44:14.34 ID:06MmlFCO0
-
紬「じゃあ、最初はこの茶葉からいきましょうか」
紬「これは唯ちゃんが好きなやつね」
梓「やっぱり皆さん好みがあるんですね」
紬「ええ。まあ、聞いたわけじゃないんだけどね」
紬「これを飲んでる時が一番嬉しそうかな~って」
流石というかなんというか。
まずはこういった気配りが大事なのかもしれません。
梓「勉強になります」
紬「あらあら。まだ初めてないわよ?」
梓「いえ。大事なことを教えてもらったような気がします」 -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:45:10.81 ID:06MmlFCO0
-
紬「これはミルクティーにすると美味しいの」
紬「唯ちゃんに入れてあげるのは、砂糖をちょっとだけ多めに」
梓「…なんというか、イメージにぴったりですね」
紬「そうね。優しくて温かい唯ちゃんにぴったりかも」
紬「その人の性格も出るのかしら?」
梓「どうなんでしょうかね?」
本格的な紅茶は淹れる手順もけっこう色々あって。
恥ずかしながら、今まで適当に淹れてた私では知らないことも多かったです。
慣れた手つきでてきぱきとこなしていくムギ先輩。
なんだか魔法みたいだなぁって。
ふと、そんなふうに思いました。 -
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:46:01.71 ID:06MmlFCO0
-
ほとんどムギ先輩にやってもらいましたが
なんとか初めての一杯が出来上がりました。
甘そうないい香りがします。
紬「これで唯ちゃんも大喜びよ!」
梓「でも、まだまだ一人できちんとはできそうにないですから」
紬「じゃあこれからも練習あるのみね」
梓「はい。またお願いします!」
紬「淹れてあげるの楽しみね~。ふふふ…」
ムギ先輩はまた何だか上機嫌です。…妄想してますね?
紬「やっぱりゆいあずはいいわよね~」
梓「…なにいってるんですか」
紬「いいのいいの」 -
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:46:48.65 ID:06MmlFCO0
-
紬「いっつもくっついてるじゃない」
梓「唯先輩が勝手に抱きついてくるだけですよ」
紬「でもすっごく嬉しそうよ?」
梓「まあそりゃ、嫌じゃないですけど…」
梓「そんなに傍から見て嬉しそうにしてますか?」
紬「ええ。とっても!」
梓「目標はポーカーフェイスになること。にします」
紬「恥ずかしがらなくてもいいのに」
紬「でも、唯ちゃんはいいな~」
梓「どうしたんですかいきなり」
梓「…もしかして、ムギ先輩もあんな風にしたいんですか?」 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:47:39.26 ID:06MmlFCO0
-
紬「えへへ。実は」
梓「もう…暑苦しいだけですよ?」
紬「いいじゃない。スキンシップ。とってもいいわよ!」
紬「肌を触れ合わせるのって、親愛の証だと思うの」
梓「そんな大げさな…。まあ、仲がいい証拠だとは思いますけど」
紬「でしょ! だからもっとみんなとスキンシップしたいんだけどな」
梓「していいと思いますよ?ムギ先輩なら誰も嫌がったりしませんって」
紬「そうかしら…?」
梓「はい。私だったら嫌がりませんよ。絶対」
紬「あらあら!ほんとに?」
なんだろう。いますっごく恥ずかしいことを、サラッといった気がします。 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:48:30.83 ID:06MmlFCO0
-
梓「ええ。だから、その」
梓「抱きしめたくなったら、ご自由にどうぞ」
って、これ冷静に考えたらすっごい恥ずかしいこと言ってるよね!?
紬「ふっふっふ~」
紬「あ~ずにゃ~ん!」
梓「にゃああ!?」
早速抱きつかれました。
なんといいましょうか。あったかくて。柔らかくて。
優しそうないい匂いがしました。
紬「ふふ。梓ちゃんすごく抱き心地がいい」
梓「抱き心地…ですか。そんなにいいですか?」 -
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:49:55.85 ID:06MmlFCO0
-
紬「ええ。とっても!」
紬「唯ちゃんがいつも抱きついてるのも分かるわ~」
梓「…そうですか。ありがとうございます」
私も、抱かれ心地が良くて、すごく気持ちいいですよ。
……なんて言葉が出かかりましたが。
その瞬間すごく恥ずかしくなったのでやめておきました。
そのかわりに…
梓「私なんかでよければ、これからも」
梓「その、お好きなようにどうぞ」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:50:40.40 ID:06MmlFCO0
-
紬「ありがとう。梓ちゃん」
ぎゅっと。少しだけ抱き寄せられます。
子供みたいに嬉しそうな顔をしてるムギ先輩。
それにつられて、私も自然と笑顔になります。
…この笑顔が見れるなら、安いもんです。
唯先輩とは、感触も、匂いも、違ったけれど。
優しくて、暖かくて、どこか似ているような。
二人とも、そんな人だからでしょうか?
似たもの同士なのかなぁって。
朧気に、そんなことを考えていました。 -
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:51:25.24 ID:06MmlFCO0
-
紬「唯ちゃんは誰にでもこんな風にできて、ちょっと羨ましい」
梓「あの人にはもう少し遠慮というものを学んで欲しいです」
紬「いいじゃない。あれが唯ちゃんらしさよ」
梓「まあ、そうですけど。誰かれ構わず抱きついたりは…」
梓「…なに笑ってるですか?」
紬「梓ちゃん、ヤキモチ?」
梓「…!!そんなんじゃないです!」
紬「照れなくてもいいのに~」
梓「そんなんじゃないんですってばぁ!」
こんな変なところまで、ちょっと似ているみたいです -
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:52:22.92 ID:06MmlFCO0
-
――――
紬「じゃあ今日はこれね」
梓「これ私もけっこう好きですよ」
紬「これはりっちゃんが好きなやつね」
梓「へぇ。律先輩はこれなんですか」
紬「あら、ちょっと意外そうね」
梓「言っちゃ悪いですが、律先輩のイメージじゃなかったです」
紬「そう?わたしはりっちゃんらしいかな~って思ったけど」
梓「珍しく意見の相違が出ましたね」
紬「…ふふ。それにしても」
梓「??」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:53:17.28 ID:06MmlFCO0
-
紬「梓ちゃんはりっちゃんには割と遠慮がないというか」
紬「気兼ねなく接してるよね」
梓「そうでしょうか? …まあ、言われてみるとそうかも知れません」
梓「変に気を使ったりとかは、ない気がしますね」
紬「そこがりっちゃんのすごいところよね~」
梓「…そうですね」
梓「気を使わせないようにしようって、そういう風に気を配ってくれてるというか」
梓「そういう人なんだなってのは、何となく分かってきました」
紬「そうね~。だからかしら」 -
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:54:04.27 ID:06MmlFCO0
-
紬「りっちゃんはいいなーって。思う時があるの」
梓「ムギ先輩が……ですか?」
紬「私は、そういう風にするのが得意じゃないみたいで」
紬「梓ちゃんだってそうでしょう?」
梓「え…?」
紬「りっちゃんに対するみたいに、私と接しようとは思わないでしょ?」
梓「あ……。その。まあ、確かにそうですね」
紬「誰にでもくだけて接してもらえる。そういう空気を作り出せる」
紬「そういう優しさって、いいなぁって」
紬「私には、難しいかな…って。たまに思っちゃうから」
言いたいことは分かります。律先輩はそういう人で。
ムギ先輩は、そういう関係に憧れみたいなのを持ってるみたいです。
でも、だからって。寂しそうな顔しないでください。 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:54:52.85 ID:06MmlFCO0
-
梓「いいんじゃないでしょうか。違ってても」
紬「…梓ちゃん?」
梓「律先輩は律先輩。ムギ先輩はムギ先輩で」
梓「ただ、優しさのカタチが違うだけなんですよ」
梓「優しさであることに変わりはありません。ちゃんとみんな分かってるはずです」
梓「それはどっちが良い悪いとかじゃないんだって、私は思います」
梓「お二人とも、私にとっては優しくて、いい先輩ですから」
梓「他の皆さんだって!接し方が違ったとしても」
梓「ちゃんとムギ先輩に心を許してるはずですよ!」
私だってそうです。皆さんだってそうに決まってます。
梓「だから、ムギ先輩は今まで通りでいいと思います」
梓「無理して変わったりしても、それは。ムギ先輩じゃなくなっちゃいます」
私はそんなの、なんか嫌です。 -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:55:48.12 ID:06MmlFCO0
-
紬「…あ~ずにゃ~ん」
梓「にゃ!?」
また抱きつかれてしまいました。
あったかいです。あと、やっぱり気持ちいいかもしれません。
…自分で思ってる以上にこういうの好きなんでしょうか?
紬「優しいのね、ほんと」
梓「そんなことないです。分かったような気になって」
梓「生意気なこと言ってるだけですよ。きっと」
紬「それでも、ありがとう」 -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:56:38.74 ID:06MmlFCO0
-
梓「…私でよければ、何でも話してください」
梓「聞くくらいなら。出来ますので」
梓「あ、それと。抱きつきもサービスしますよ」
紬「あずにゃんは優しいね。いいこいいこ」
梓「もう…。ほんとに唯先輩みたいですね」
その日に淹れた紅茶は、飲み慣れた中の一つ。
さっぱりしてて、爽やかな香り。
きっと、誰の口にも合うような、そんな紅茶。
なんとなく、律先輩っぽいかなって。
初めて、そんなふうに思いました。 -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:57:27.32 ID:06MmlFCO0
-
……
紬「うーん。そうねぇ…」
梓「どうしたんですか?」
紬「りつあず!とかはどうかしら?」
梓「…はい?」
紬「いいコンビだと思うんだけど?」
梓「はあ? …なんと答えたらいいんでしょうか?」
紬「ああ!あずりつ!の方がいいのかな」
梓「そういう意味じゃないです…」
ムギ先輩がそういう趣味があるみたいってのは聞いてましたけど。
やたら引っ張りますね。
律先輩と、私。そんなにいいものなんでしょうか? -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:58:23.39 ID:06MmlFCO0
-
――――
紬「じゃ~ん。今日はこれです」
梓「これは…澪先輩の好きなやつ、ですか?」
紬「すごい!よく分かったわね~」
梓「まだ、何となくでしたけど」
梓「前に言われたので、見てました。そしたら。多分これかなって」
梓「美味しそうにしてましたね。確かに」
紬「まあまあ!すごいじゃない」
それが自然にできるムギ先輩のほうがもっとすごいと思いますけど。 -
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:59:16.47 ID:06MmlFCO0
-
紬「じゃあここで問題。どんな風にして飲むのが好きでしょう?」
梓「ストレートで。…って、澪先輩をよく知らない人なら答えそうです」
紬「澪ちゃん大人っぽくてカッコイイから、イメージはあるわね」
梓「正解はお砂糖たっぷりですね。この間もたくさん入れてました」
梓「澪先輩は甘いのが好きです。多分軽音部の中で一番」
紬「正解で~す。だから、お砂糖入れても風味があんまり変わらないこれ」
梓「なるほど。勉強になります」 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:00:17.59 ID:06MmlFCO0
-
紬「だいぶ手馴れてきたわね」
梓「そうですか?ありがとうございます」
紬「そうだ。もう一つ。紅茶を入れるときに大事なことがあったの」
梓「他にも、何かあったんですか?」
紬「そうね。これは私の勝手な持論で。味が変わるものじゃないけれど」
梓「…聞きたいです。ぜひ、聞かせてください」
ムギ先輩は、ちょっとだけ、恥ずかしそうに。
でもしっかりと言ってくれました。
紬「淹れてあげる相手への思いを込めること」
紬「どうしたら相手が喜んでくれるのかな、って。考えてあげること」 -
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:01:10.47 ID:06MmlFCO0
-
紬「紅茶だけじゃないけどね」
紬「なんに対してもね。そういう風に考えるようにしようかなって」
紬「それで相手が笑ってくれたら。とっても素敵だと思うの」
紬「その笑顔が、私をあったかくしてくれるから」
うん。実にムギ先輩らしいです。
やっぱりこの人は、こういう優しさが似合うような。
そんな気がします。
紬「…ごめんね。なんか、カッコつけたこと言っちゃって」
梓「そんなことないです!とってもムギ先輩らしくて、素敵でしたよ」 -
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:02:06.19 ID:06MmlFCO0
-
梓「そういえば、ムギ先輩と澪先輩は仲いいですよね」
紬「ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいな」
紬「お話しする時間が一番長いからかしらね」
梓「曲はほとんどお二人で作ってますしね」
紬「そうね~。そのおかげもあって、昔からいろんな話もしてるし」
梓「澪先輩も何だかムギ先輩を頼りにしてるみたいですしね」
紬「そうかしら。だったら嬉しいわ」
紬「澪ちゃんはいつもしっかりしてるから、私も助けられてるし」
梓「他二名の先輩方にももう少ししっかりして欲しいものです」 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:03:18.95 ID:06MmlFCO0
-
紬「でもね、澪ちゃんもほんとはもっとはしゃぎたいんじゃないかって」
紬「そんな風に思うこともあるの」
梓「何となく分かります。合宿の時とかそうですから」
梓「スイッチ入ると途端にはしゃぎますよね」
紬「ふふ。そうね。梓ちゃんは、そんな澪ちゃんは嫌?」
梓「まさか。普段しっかりしてますし、そういう時くらいは楽しまないと」
紬「梓ちゃんもそんな感じだものねえ~」
梓「…何だかお恥ずかしいです。普段練習ってばっかり言ってるのに…」
紬「いいじゃない。可愛いわよ」
梓「可愛い、ですか」 -
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:04:10.16 ID:06MmlFCO0
-
紬「澪ちゃんは真面目でしっかりしてるから」
紬「自分がそういう立場でいることで、バランスを取ろうとしてる」
紬「そういう所もあると思うの」
紬「私も皆といると、楽しすぎてついつい羽目を外しちゃうから」
紬「だから澪ちゃんばっかりにそういう役目を押し付けてないかって」
紬「梓ちゃんにも、ね。私は楽しみ優先にしちゃうことあるから」
紬「嫌だなぁって、思うこともあるでしょう?」
…まったく。この人は。
そんなこと心配してたなんて。 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:05:10.45 ID:06MmlFCO0
-
梓「ハッキリ言いますけど。ありませんよ。そんなこと」
紬「…え?」
梓「私もそうですし、澪先輩だってそうです」
梓「私たちは普段から練習練習って言うことが多くて」
梓「ムギ先輩がそんな心配をするのも分かりますけど…」
梓「でも、そんなことで嫌だなんて思いません」
梓「唯先輩や律先輩にだってそうです。別に嫌いだとか思いませんから」
梓「まあ、もうちょっと真面目にして欲しいとは思ってますけど」
梓「なんというか。否定的な意味じゃなく、もう諦めました」
梓「こうするのが私たちらしいんだ、って」
梓「だから安心してください」 -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:06:06.91 ID:06MmlFCO0
-
梓「澪先輩も言ってましたよ」
梓「私は真面目すぎて融通がきかないこともあるから」
梓「ムギ先輩はそういう自分と他の二人をうまく取り持ってくれて」
梓「軽音部のバランスを取ってくれてるんだって」
梓「そういう所、すごく感謝してるんだって」
紬「澪ちゃんがそんなことを?」
梓「恥ずかしがり屋ですから。面と向かっては言いづらいんでしょう」
梓「付き合いの短い私のほうが、逆に言いやすいんでしょうか」
紬「…えへへ。なんか嬉しいな。そんな風に思ってもらえてると」 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:07:02.28 ID:06MmlFCO0
-
梓「澪先輩も、ちゃんと分かってますよ」
梓「もちろん、私も。 いつもありがとうございます」
紬「いえいえ。こちらこそ」
梓「なんかいいですね。お二人の関係」
紬「そうかしら?」
梓「ええ。なんか落ち着いてて。大人っぽいっていうか」
梓「私は好きですよ。そういう信頼関係」
そうこうしているうちに、お茶も出来上がったようです。
とっても甘いのに、その引き締まった風味は崩れない。
これはきっと、澪先輩の好きな味だ。 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:07:56.19 ID:06MmlFCO0
-
……
紬「澪ちゃんは不思議な人よね」
梓「不思議…ですか」
紬「一番大人っぽいのに、それでいて一番子どもっぽい所とか」
梓「あー。確かに。中身を知ったらビックリするタイプですね」
紬「でも、とっても魅力的だと思うわ」
梓「そうですね。素敵な人だと思いますよ」
紬「梓ちゃんは澪ちゃん大好きだものね~」
梓「大好きって…。まあ、真面目な人ですし」
梓「美人ですし、可愛いところとかも含めて、その」
梓「好きではありますよ」 -
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:08:59.39 ID:06MmlFCO0
-
紬「梓ちゃんと澪ちゃんて似てるし、姉妹みたいで可愛いわよね」
梓「そりゃ、たまに似てるって言われますけど」
梓「私は澪先輩ほど美人じゃないですし」
紬「梓ちゃんだってとっても可愛いのに」
梓「そうですか…?というか、あんまり可愛い可愛い言わないでください」
紬「どうして?」
梓「……恥ずかしいです」
紬「ふふ。そんなところもそっくりなのに」
紬「似たもの姉妹の、みおあず!ってのも素敵…」
梓「またですか…」
この人はなぜおおっぴらに妄想するんでしょうか?
嫌ではないですが…なんかくすぐったいです。 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:09:44.51 ID:06MmlFCO0
-
――――
紬「はい。それでは今日の講義を始めます!」
梓「ぱちぱちぱち」
紬「梓ちゃんもだいぶ上手くなってきたわね~」
梓「ありがとうございます。せんせい」
紬「ふふ。それじゃあ、今日はどれにしようかしら?」
梓「あの、今日は教えて欲しいのがあるんですけど…」
紬「あらあら!いいわよ~。どれかしら?」
紬「梓ちゃんの好きなやつ? それも分かるのよ~」
ちょっと子供っぽく自慢気なムギ先輩が可愛いです。
でも、ごめんなさい。今日のはそれじゃないんです。
梓「今日は、これにしませんか?」 -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:10:32.21 ID:06MmlFCO0
-
私は茶葉の缶の中から一つを取り出します。
紬「え?これでいいの」
梓「はい。これでいいと思います」
紬「梓ちゃんの好みも分かってると思ったんだけど…」
沈んでしまいました。違うんです。そうじゃないんですよ~!
梓「いえ。これは私のじゃなくて…」
梓「これ、ムギ先輩の好きなやつですよね?」
あ、ちょっと驚いてる。意外に分かりやすいんだよね。
ころころ表情が変わるのは、可愛いと思います。
紬「言ってなかったと思うんだけど」
梓「はい。言ってませんね。でも」
梓「このお茶飲んでる時が、なんというか、一番幸せそうに見えたので」
梓「だぶん、そうなんじゃないかな、と」 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:11:33.26 ID:06MmlFCO0
-
自分で言っておいてなんだけど、ちょっと恥ずかしくなってきた。
紬「…ふふ。そうね。正解」
梓「教えてくれても良かったのに」
紬「自分のこととなると、何だか恥ずかしくなっちゃって」
相変わらず、変なところで控えめな人です。
…そんなところもなんだか可愛いです。思っていてもちょっと言えませんが。
私が恥ずかしいので。
紬「それに、押し付けがましくないかしら?」
梓「全然そんなことないですよ!」
梓「ムギ先輩にそんなこと言われたら、私なんてもう…」
梓「中野梓の半分は図々しさで出来ています。とか言わないといけないですよ!」
紬「ふふ…。あははは!梓ちゃん面白い!」
梓「もう!けっこう真面目に言ったんですよ!」
梓「…まあ、そういうことですよ」 -
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:12:24.42 ID:06MmlFCO0
-
紬「梓ちゃんはすごいわね」
梓「まだまだムギ先輩には及びません」
紬「謙遜しなくてもいいのに~」
謙遜なんかじゃないです。
そういう所でこの先輩にはかなわないと思います。
紬「そうね。それじゃあ今日はこれで」
梓「はい。よろしくお願いします」
それはとっても上品な香りがして。
でもとっても飲みやすくて。
やっぱり、ムギ先輩みたいかなって。
そんなふうに思いました。 -
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:13:10.33 ID:06MmlFCO0
-
梓「あの…ムギ先輩。ちょっとお聞きしたいんですけど」
紬「あら。なにかしら?」
聞いていいのかな?とも思ったけど。
ムギ先輩は全く隠したりする気がないみたいだし。
なんでか、そんな話ばっかりになるので。
…ちょっと。ちょっとだけ。気になっただけなんですよ?
梓「ムギ先輩って、その。……女の人が好きなんですか?」
紬「あら。そういうお話?」
梓「あ!すいません!突然変なコト言ったりして」
梓「嫌だったらいいんです。すいません…!」
紬「まあまあ落ち着いて。別に気にもしないし。大丈夫よ」 -
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:14:23.50 ID:06MmlFCO0
-
紬「それにね!コイバナっていうのかしら?」
紬「そういうのしてみたかったし!」
梓「はぁ、それなら。まあよかったですけど…」
これが一般的な女子高生が話すような類のものかどうかは。
ちょっと疑問符が付くところですけど。
紬「梓ちゃんこそ大丈夫?そういうお話でも」
そういうってのは、やっぱり女の子同士ってのについてのことなんだろう。
梓「私は、まあ。大丈夫といいますか」
梓「よく分からない。って言ったほうが正しいですかね」
紬「普通はそうだと思うわよ」
梓「別にそれで差別したりとか、そういう気もないんですけど」
梓「純粋に、どんなこと思ってるのかなって言う興味ですかねぇ…」 -
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:15:26.76 ID:06MmlFCO0
-
紬「そうね。せっかくだし、今日はそういうお話してみる?」
梓「はい。ムギ先輩がよければ。お願いします」
紬「まさかお願いしますって言われる日が来るとは思ってなかったわ」
梓「私もお願いする日が来るとは思ってませんでしたよ」
……
紬「うーん。なんて答えたらいいのかしら」
紬「女の子同士が仲良くしてるのを観るのは好きね~」
紬「何だかとっても素敵じゃない?」
梓「そういうものなんですかね?」
紬「これは感覚だし。分からない人には分からないんじゃないかしら」
紬「どんなものを可愛いと思うかって人によって違うでしょ?」
紬「その延長線みたいなものだと思うから」
梓「はぁ。なるほど」
紬「無理に理解しようとしなくてもいいと思うけどね。私は」 -
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:16:22.49 ID:06MmlFCO0
-
梓「でも…観てるだけでいいんですか?」
梓「なんといいますか、その、先輩自身は…」
紬「私は女の子が好きなのかってことかしら」
梓「…はい。あの、ほんとに聞いて大丈夫ですか?」
紬「いいわよ。大丈夫」
紬「実はね、よくわからないの」
梓「はい?」
意外、といえば意外な答えが帰ってきました。
いままで、そういう、百合って言うんでしたっけ?
そういう嗜好の人達というのは、その人自身もそうなんだろうと。
そんなふうに思っていたので。
紬「というよりも、まだちゃんと人を好きになったことがないから…」
紬「恋をしたことがないのよ」 -
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:17:24.17 ID:06MmlFCO0
-
紬「だから、どうなのかしらね?」
紬「私自身、同性愛に対して偏見を持ってるわけじゃないから」
紬「もしかしたら女の子を好きになるのかもしれないし」
紬「普通に、って言い方はあんまり好きじゃないけど…」
紬「男の人に恋をするのかもしれないし」
紬「そういうわけで。よくわかんない。かな」
梓「なるほど…」
紬「変な言い方だけど、好きになった人が好きな人なのよ」
紬「人として、惹かれるものがあるかどうかが大事で」
紬「性別で見てるわけじゃないって言うか、そんな感じ」
梓「ちょっと難しいですけど、何となく分かります」
紬「まあ。こういう考えは変わってるし。マイノリティだってのも分かるんだけどね」 -
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:18:07.91 ID:06MmlFCO0
-
紬「ごめんね。恋も知らないお子様の話じゃ、面白くなかったでしょ?」
梓「いえ!とんでもない。 こちらこそ変に突っ込んだこと聞いちゃって」
梓「ためになった。って言っていいんでしょうか?」
紬「ええ。こんな話でよければ」
紬「でも…。やっぱり、変だって思ったりしない?」
梓「最初に言いましたよ。それで差別とかするつもりはないって」
梓「私にはまだ、よく分からない世界ではありますけど…」
梓「でも。私そういう所で人を変に扱ったり卑下したりするのは好きじゃないです」
梓「だから。分からなくても。それで変だなんて言ったりしません」 -
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:19:01.82 ID:06MmlFCO0
-
紬「そう言ってもらえると私も気が楽だわ。ありがとう」
梓「いえいえ。…というか先輩ってあんまりそういうの隠そうとしないですよね」
紬「思い切ってそれなりにオープンにしておいたほうがいいのよ」
梓「そういうもんなんですかね?」
紬「ええ。それに、軽音部のみんなに変に隠し事とかしたくないし」
紬「みんななら、大丈夫かなって。なんとなくだけど、そう思ってるから」
梓「そうですね。みなさん、そんなこと気にする人じゃ無さそうですし」
梓「あ、私もそうですから。ご安心を」
紬「ふふ。ありがとう」
梓「…でも、私と他の先輩方で妄想するのはちょっと」
紬「嫌?」
梓「……というよりは、はずかしいので。すっごく」 -
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:19:51.97 ID:06MmlFCO0
-
紬「え~。そんなぁ」
梓「そんなぁ。じゃないです!もう」
紬「梓ちゃんもみんなも可愛いからとってもいいのに!」
梓「力説されましても…」
私はやっぱりそういう事考えたことはないし。
ましてや、先輩方の誰かとなんて…
紬「そういう梓ちゃんは好きな人とかいないの?」
梓「うぇぇ?!私ですか!?」
紬「そう。梓ちゃん! 誰かに恋してないのかな~!」
梓「…残念ながら、私もそういうのには疎い方でして」
梓「今のところは、そういう人はいないですかね…」 -
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:20:41.42 ID:06MmlFCO0
-
紬「なぁんだ。残念」
ムギ先輩は意外にこういう話に興味があるのかな?
ほんとに残念そうだし、さっきから妙に食いつきがいいというか。
よくよく考えたら、私たちってそういう浮ついた話が全くないなぁ…
紬「唯ちゃんとかは?」
梓「だからそんなんじゃないですってば」
紬「じゃありっちゃん!」
梓「…考えたこともなかったです」
紬「澪ちゃんともお似合いだと思うの!」
梓「まあ澪先輩はカッコイイとか思いますけど、そういう気はないです」
紬「はぁ…残念」
梓「落ち込まないでください。なんかこっちが悪いみたいです…」
でも、もし。もしもだよ。
私が先輩の誰かとそういう事になったんら…… -
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:21:42.82 ID:06MmlFCO0
-
…………
……………………
はっとして我に戻ったときには
私はムギ先輩に押し倒されていました。
目の前にムギ先輩の顔があります。
大きな眼に整った顔立ち。
晴れた日の空のような、澄んだ蒼の瞳。
その特徴的な眉でさえ、この人にとっては魅力を引き出すアクセントだ。
柔らかい曲線を描く、この人の優しさを体現したようなブロンドの髪が
挿し込む夕日を浴びてきらきらと輝いている。
雪みたい、と例えたくなるような白くて綺麗な肌。
それによって強調される、桜色をした柔らかそうなピンクの唇。
私は視界に入るその全てに心を奪われていて。
目を反らすことが出来ません。
…いや、なぜそんなことをする必要が有るのでしょうか?
こんなに美しいものから、目を反らす必要なんて、ありません。 -
- 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:22:26.30 ID:06MmlFCO0
-
「梓ちゃん」
私の名前。それを発しただけで。
その音が、私の耳に届いただけで。
心臓が、どくんどくんと跳ね上がる。
顔も体も、ビックリするくらい熱い。
でも、なんでだろう。それは全く不快じゃなくて。
むしろとっても心地いい。
「今の梓ちゃん、とっても可愛いわ」
「ムギ、せんぱい…?」
そっと。ガラス細工でも触るかのように。
私の頬に手を添えてくる先輩。
あったかくて、柔らかいその手が優しく頬を撫でて。
さらに私の動悸を早めます。
「食べちゃいたいくらい」 -
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:23:18.58 ID:06MmlFCO0
-
「いいわよね? …あずさ」
「あ…」
私の名前。「あずさ」って。呼んでくれた。
もうだめだ。
私の中、もうこの人でいっぱいだ。
他のこと、考えられない。
「……はい。いいですよ。ムギ先輩」
「だめよ。梓」
「二人の時は、紬、って。そう呼びなさい」
「はい。……つ、つむぎ」
「ふふ。よろしい」
近づいてくる顔。
心を満たすような、紬のいい匂い。
そして、そのまま。私たちの唇が……
……………………
………… -
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:24:05.90 ID:06MmlFCO0
-
「……さちゃん?」
「…ずさちゃん?」
梓「ほへ?」
紬「梓ちゃん?」
……
梓「!!? うわぁぁぁ!?」
紬「うひゃあ!?」
びっくりしました。いきなり先輩の顔が真正面にありました。
さらにびっくりしたのは、……その。
あんな妄想をしていた直後だったので。 -
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:24:59.38 ID:06MmlFCO0
-
梓「ああああ!?あの、すいません!大丈夫ですか!?」
紬「え? 私はなんともないんだけど」
紬「梓ちゃんの方こそ大丈夫?急にぼーっとしちゃって…」
梓「はい!なんでもないんです!大丈夫ですじょ!」
紬「じょ?」
噛んだ。恥ずかしい。帰りたい。
紬「…ふふふっ。あはははは!」
梓「……/// も、もう!そんなに笑わないでください!」
梓「私だって恥ずかしいんですから!」
紬「ははっ。…ふー。ごめんごめん」
紬「でも、大丈夫そうでよかったわ」 -
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:25:55.84 ID:06MmlFCO0
-
梓「すいません。ほんとに…」
紬「いいのいいの。ちょっと疲れちゃった?」
梓「あー、いえ。そういうわけでは。ほんとに大丈夫ですから」
あんな話をしたからでしょうか?
……まさか、自分がこんな妄想をしてしまう日が来るとは
夢にも思ってませんでしたよ。
そりゃ、ムギ先輩は綺麗ですし。
当然、その。嫌いなわけなくて。……す、好き、ですけど。
でもでも!それはそういう好きじゃなくてですね!
あくまで!人として!先輩としてですから!
紬「梓ちゃん?顔赤いよ?ほんとに…」
梓「あああ!はい!大丈夫ですよ!ほらほら!」
だめだ!もう考えるのはよそう。
ああ、先輩でこんなことを考えてしまうなんて…
お父さん、お母さん。梓はいけない子なんでしょうか…? -
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:27:05.31 ID:06MmlFCO0
-
――――
――――――――
紬「梓ちゃん、ティータイムは好き?」
いつだったか、ふと。そんなことを尋ねられました。
梓「どうしたんですか、急に」
紬「うん。ちょっと、ね。」
紬「梓ちゃんが入ってきたときのこと、思い出してて」
梓「ああ、あの時の…」
そう、この軽音部に入ったばかりの頃。
私はそのゆるい空気に何故か馴染めなくて。
『ティーセットは全部撤去すべきです!!』
『あ…』
『それだけはかんべんしてぇ!!』
『なんで先生が言うんですか!?』 -
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:27:56.38 ID:06MmlFCO0
-
今となっては、懐かしいと、そう言ってもいい記憶。
あれからそんなに季節はたってはいないけど。
何故だか、随分と昔のような、不思議な気分でした。
それはきっと。私が変わったから。
そう感じるんだと、思います。
梓「あの時はなんといいますか…すいませんでした。ほんとに」
紬「ううん。いいの。私たちこそ、あの時は悪いことしたかなぁって」
紬「真面目に音楽がしたい人が来て、ああだったらと思うと」
紬「やっぱり、そうなっちゃうかなって」
梓「まぁ、それはそうなんですけど…」
実際、私がそうでしたからね。
なにやってるんだろう。この人達って。 -
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:29:07.32 ID:06MmlFCO0
-
でも、今は違う。
梓「…質問の答えですけど」
あの頃の私が見たらびっくりしそうだね。
梓「大好きですよ。ティータイム」
それはとっても素敵な時間で。
梓「それがなかったらきっと」
私たちに、必要なもの。
私の大好きな、この軽音部に、必要なものだから。
梓「私たちは、私たちじゃないと思うので」 -
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:30:00.54 ID:06MmlFCO0
-
梓「…なんて。ちょっとカッコつけちゃいましたね」
梓「…って。にゃ…」
そう言うやいなや。ふわっとした感触に包まれます。
…ほんと、最近この人には抱きつかれてばかりです。
紬「梓ちゃんにそう言ってもらえるなんて」
紬「私、すごく嬉しいよ」
梓「私は、思ったままを言ってるだけですので」
紬「だから嬉しいの。ありがとう」
梓「お礼なんて言わないでください」
梓「それを言わなくちゃいけないのは、私の方です」 -
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:30:50.51 ID:06MmlFCO0
-
…ああ、きっとそうだ。
どうして、紅茶を淹れてあげたいって思ったのか。
分かった気がしました。
きっと、この人に。淹れてあげたかったから。
私たちを支えてくれてるこの人に。
暖かくて優しいこの人に。
素敵な時間を創ってくれてるこの人に。
誰よりもその時間を大切にしているこの人に。
私も何かしてあげたいって。
ありがとうございますって。伝えたかったからだ。
――――――――
―――― -
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:31:50.88 ID:06MmlFCO0
-
――――
「はい。それじゃあ今日はこれで。みなさん、さようなら」
ちょっとだけ早く終るHR。
僅かな時間だけど。それでも浮き足立つクラスメイトたち。
…そうだ。今なら私が一番乗りだ。
そろそろ、いい頃合かな。私もだいぶうまくなったと思う。
そう思うと居ても立ってもいられなくなって。
純「あーずさ!今日も軽音部に…」
先生が出ていくのとほぼ同時に教室を抜け出します。
純「行くんですね分かります」
憂「梓ちゃん何だか最近楽しそうだよね~」
純「まあ前から軽音部大好きっ子ではあったけどさ」 -
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:33:09.06 ID:06MmlFCO0
-
純「なんだろう。この声すらかけてもらえない疎外感」
憂「純ちゃん寂しい?」
純「よくわからん。梓が楽しそうなのはいいんだけどさー」
憂「わたしもー。最近の梓ちゃんなんか嬉しそう」
純「…恋でもしてるのか?」
純「それで私たちなんか眼中に無いってのか!そうなんだね!?」
憂「それはどうか分からないけど…」
憂「…純ちゃん寂しい?」
純「あーもう!寂しいよちくしょー!」
純「もっと私らにもかまえ!」
憂「まあまあ。今日はジャズ研ないんでしょ?一緒に帰ろ?」
純「私の味方は憂だけだ~!」 -
- 78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:34:27.78 ID:06MmlFCO0
-
…………
がちゃ
紬「あら、梓ちゃん一人?」
梓「こんにちは。ムギ先輩。今日は私が一番みたいですね」
紬「まぁ。いい香りね」
梓「すみません。勝手に使っちゃって」
紬「好きに使ってねって言ったでしょ?大丈夫よ」
梓「ありがとうございます。それなりに練習もできたので」
梓「今日は私が淹れてみようかな…って」
紬「まあまあ!楽しみね~!」
紬「梓ちゃんも上手に淹れられるようになったし」
紬「きっとみんなビックリするわよ」
梓「そうですかね。……喜んでもらえるでしょうか?」
紬「大丈夫よ。私が保証するわ」 -
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:35:32.86 ID:06MmlFCO0
-
そう言ってもらえるなら、大丈夫でしょうか。
何だか安心しました。
紬「でも、この紅茶…」
梓「はい。ムギ先輩の好きなやつですよ?」
紬「…最初に淹れるの、それで良かったの?」
梓「いいんですよ。なに言ってるんですか」
梓「もちろん、先輩方みんなに淹れてあげたいですけど」
でもやっぱり。あなただったと思うから。
喜んでもらいたいって、そう思ったから。
梓「ムギ先輩に淹れてあげたいって思ったのがきっかけだったんです」
梓「だから一番最初に、ムギ先輩に。好きな紅茶を淹れてあげようって」
梓「そう決めてましたので」 -
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:36:31.29 ID:06MmlFCO0
-
今までの時間を思い出しながら。
手順は間違えないよう、ゆっくりと。丁寧に。
それと、一番大事なこと。
淹れてあげる相手への思いを込めて。
……よし。できた。
この紅茶を一番美味しく淹れるには。
ううん。正確には、この人が一番喜んでくれるには、ですね。
梓「…お口にあうか分かりませんが」
紬「とんでもない。私が一番側で見てきたんだもの」
紬「梓ちゃんの腕前はちゃんと分かってるつもりよ」
紬「…いい香りね」
とても似合った上品な仕草で。香りを楽しんだ後。
そっと一口。口に運んで。
紬「…これ」 -
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:37:18.73 ID:06MmlFCO0
-
ふふ。やりました。
本日二度目ですね。驚いていただけたようです。
喜んでもいただけてたら、なおのこと嬉しいですけど。
梓「ストレートが一般的みたいですけど」
梓「風味を崩さない程度に、少しだけ砂糖を」
梓「それが、ムギ先輩のお気に入り。ですよね?」
紬「…大正解」
紬「おいしいわ。…本当に」
紬「今まで飲んだことのある紅茶の中で一番よ」
梓「大げさですよ。私なんてまだまだです」
紬「そんなことない」 -
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:38:09.26 ID:06MmlFCO0
-
その蒼い瞳でまっすぐ見つめられて。
その顔は本当に嬉しそうにはにかんでいて。
紬「本当に。美味しかったから。嬉しかったから」
紬「だから。ありがとう。梓ちゃん」
ムギ先輩の言ってたこと。分かった気がします。
それだけで、私も本当に嬉しくなる。
こころがほっとあったかくなる。
梓「喜んでいただけて、私もとっても嬉しいです!」
あなたにそんな気持ちになって欲しくて。頑張りましたから!
梓「ムギ先輩への、感謝の気持ちなんです」
梓「いつも素敵な時間をくれるムギ先輩に」
梓「私たちを支えてくれてるムギ先輩に」
梓「私からの、ありがとう。です!」
ちょっと驚いて、でもそれから。
満面の笑みを見せてくれます。それにつられて、私も。
とびっきりの笑顔をお返しするんです。 -
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:39:06.05 ID:06MmlFCO0
-
梓「それに、色々教えていただきましたし」
梓「ムギ先輩とたくさんお話できて。とっても楽しかったです」
紬「それは私も。梓ちゃんのこといっぱい知れた。嬉しかった」
梓「…でもずるいですよ。こんなに素敵なこと、一人占めしてたなんて」
紬「ふふ。ごめんなさい。でもこれからは、梓ちゃんも淹れてあげられるね」
梓「はい!でも、やっぱりまだまだですし」
あの時間がなくなるのが、なぜだかちょっと寂しくて。
もっと。仲良くなれたら。なんて。そんなことを思ったから。
梓「まだ、私の好きな紅茶、淹れ方教えてもらってませんし」
だからもうちょっとだけ、あの時間を。
梓「だから、もっと教えてください」
おいしい紅茶の、淹れ方を
紬「ええ。喜んで!」 -
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:39:48.42 ID:06MmlFCO0
-
ガチャ
唯「こんちゃ~」
律「遅れてごめんよー」
澪「まったくこいつらは……」
紬「あらみんな。いらっしゃ~い」
梓「みなさんお疲れ様です」
律「おや、またまた珍しい組み合わせ」
唯「最近仲がいいですな~おふたりさん」
律「ねー!怪しいですわよねー」
唯「ね~!これはもしや…」
梓「はいはい。馬鹿やってないで座ったらどうです」
唯・律「バッサリきたー!?」 -
- 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:40:32.40 ID:06MmlFCO0
-
澪「…あれ、それ。もしかして、梓が?」
紬「ええ!今日は梓ちゃんがみんなに紅茶、淹れてくれるって」
梓「はい。まだまだムギ先輩にはおよびませんが」
梓「皆さんに飲んでいただけたらな、と思いまして」
唯「おお~!あずにゃんすご~い!」
律「梓がねぇ!すごいじゃん!」
澪「わざわざ淹れてくれたのか。ありがとう」 -
- 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 12:41:20.06 ID:06MmlFCO0
-
澪「へぇ…。すごくいい香り」
唯「美味しそうな匂いだねぇ~」
紬「梓ちゃんは私なんかよりずっと上手なのよ~」
梓「もう!ムギ先輩!ハードル上げないでくださいよ」
唯「ご褒美になでなでしてあげよう」
梓「終わったらにしてください。すぐ用意しますので」
律「しっかしどうしたんだ?急に色気づいちゃってー」
梓「律先輩もたまには色気づいたらどうですか?」
律「なかのぉー!そんなこというのはこの口かー!!」 -
- 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:01:18.62 ID:06MmlFCO0
-
梓「いひゃいいひゃい!」
澪「こら律!邪魔しちゃ駄目だろ」
唯「そうだよりっちゃん!おとなしく待ってなさい」
律「唯にはなんか言われたくねーぞ!」
唯「へへ。あずにゃんの淹れてくれる紅茶楽しみ~」
律「でも梓が紅茶淹れられるとはなー」
梓「すごく失礼なこと言われてる気がします」
律「いやいや。本格的なのって難しいんじゃないかなーって思ってさ」
紬「ちょっと練習すれば誰でもできるから、りっちゃんもどう?」
律「いや、私はいかに美味しく飲めるかを突き詰めたい!」 -
- 96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:02:11.50 ID:06MmlFCO0
-
梓「そのためには淹れ方も知っといたほうがいいですよ」
律「いやいや、違うんだよ梓くん」
律「私は出されたものをいかに美味しそうに飲めるかを追求する!」
澪「またこいつは。何いってんだか」
唯「そうだよりっちゃん。つくる人のことを知るのは大事だよ!」
律「その割にはなにもする気がない唯には言われたかない」
唯「ムギちゃんやあずにゃんのお茶なら美味しいに決まってるから大丈夫!」
澪「こっちはこっちで…まったく」 -
- 98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:03:18.53 ID:06MmlFCO0
-
紬「ふふふ。みんな今日も仲良しね~」
梓「…まったく、もう」
なんて言いながらも、きっと私の顔は笑っていて。
さて。それじゃあ皆さんに、紅茶を入れてあげなくちゃ。
今日は、ムギ先輩の好きなこの紅茶。
次はどうしよう?
甘くて美味しいミルクティー?すっきりとしたあの紅茶?
お砂糖たっぷりの、あの紅茶にしようかな?
…あ、そうだ!今度憂と純にもご馳走しよう。
きっとふたりとも驚くよ!
それでみんなが笑顔になったら、きっと私も。とっても幸せ。
おしまい -
- 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:05:03.80 ID:CGMv4iCnO
-
乙
寒い日にほんわかできる温かい話でよかった!
- 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:05:14.62 ID:7eraXiel0
-
おつおつ
優しくて良い話だ
- 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:08:55.15 ID:06MmlFCO0
-
おしまいです。読んでくれた人ありがとう!
終わり付近でさる食らったりして、申し訳なかった。
突っ込んだ紅茶の淹れ方のお話を期待した人はごめんなさい。
自分には紅茶の知識が殆どありません。
それをきっかけに仲良くしてる二人を書きたかっただけです。
ムギの百合属性の加減は難しいですね。
そこら辺について自分の勝手な考えもちょっと入れてしまったので。
気分を害した人がいたらごめんね。
十六茶飲みながらまた別の話でも考えます。
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:11:43.42 ID:qhkfwdM+0
-
乙!
ムギと梓の会話が良い
みんなのキャラの解釈や百合についての考え方なんかも納得させられた
- 112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:23:43.86 ID:khGSPsd00
-
ただひたすらに乙 -
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| けいおん!!SS
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≫ EDIT
2011.02.10 Thu
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- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:45:55.51 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
某ファミレスにて
22:30
唯「…あっ」
澪「ん?…おぉ」
梓「すいませーん、遅くなりました」
「よっ…と。とりあえず唯先輩ピンポン押してもらえます?」
澪「フッ」
唯「ププッ」ポチッ ピンポーン
梓「…なんですか?二人して…あっアレですか、またなんかドッキリ系ですか?」
澪「いや、ちがくて…」
~ゴチュウモンオキマリデスカー
梓「ドリバとポテト」
~カシコマリマシター -
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:47:52.32 ID:E3wNi3de0
-
梓「…で、なんなんですか?」
澪「コレのこと、ピンポンって…と思って」
唯「プププ」
梓「あー…いや、でもこれピンポンでしょ」
澪「いやいや、ピンポンっていうのは音であってコレの名前ではないだろー」
梓「じゃあ澪先輩はなんて呼ぶんですか、これ」
澪「え…ん…と…ボタン?」
梓「ボタンんん~?ピンポンのほうがわかりやすくないですか?」
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:48:51.49 ID:E3wNi3de0
-
澪「ん~…スイッチは?」
梓「えぇ~、スイッチはおかしいでしょ~」
澪「だなぁ…唯、唯はどう思う?」
唯「ピンポン」
澪「…」
梓「…えっじゃあなんでさっき笑ったんですか?」
唯「あぁあれ?思い出し笑い」
梓「…」
唯「ピンポン」
梓「…」
澪「…」
唯「ピンポン」
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:50:01.52 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
ときたま天井から聞こえる「ミシッ」という音が気になって眠れないことがよくある。
梓 ● 中野梓。ギター。
携帯の充電ランプが気になって眠れないことがよくある。
唯 ● 平沢唯。ギター。
暴走族や重低音を響かせるDQN車が家の前を通っても気付かず朝を迎える。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:51:40.47 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
22:36
梓「今日のポテト、なんか味薄いなぁ…」モグモグ
澪「どれどれ」ヒョイパクッ
梓「あっちょっ…」
澪「…確かに薄いな」
梓「でしょ?澪先輩ちょっとお塩とってもらえます?」
澪「あぁ…ん、あれ」
梓「どうしました?」
澪「このテーブル、塩ないぞ。ブラックペッパーしかない」
梓「…おかしいですね。さっきまで確かにあったような…」
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:53:17.68 ID:E3wNi3de0
-
澪「まぁ、店員さんに持ってきてもらっ…あっ」
梓「え?…あっ」
唯「コノショクエンハ、テンネンノガンエンヲシヨウシテイマス。メイショウ、シオ、ゲンザイリョウ…」ブツブツ
梓「唯先輩が持ってたんですか。すいません、それ貸してもらえますか?」
唯「…」ブツブツ
梓「…ゆ、唯先輩?」
唯「ダメ」
梓「いや、あの…すぐ返しますから…」
唯「今コレ覚えてるから、ダメ」
梓「…あの…」
唯「オトイアワセ、オキャクサマセンター…」ブツブツ
澪「…他のテーブルから持ってこよう…」
梓「…はい」
唯「…」ブツブツ
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:54:36.09 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
どっちがおすぎでどっちがピーコかわからなくなる時がある。
梓 ● 中野梓。ギター。
どっちがしずるでどっちがフルーツポンチかとっさに言えない時がある。
唯 ● 平沢唯。ギター。
マナとカナの見分けがつく。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:59:03.52 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
22:47
梓「あっ」
澪「ん?」
梓「5番テーブルの右側の人、aikoに似てません?」
澪「5番テーブルの…あー、確かに。似てるな」
梓「ねっねっ。どう思います唯先輩、あの人似てるでしょ?」
唯「アイコ…」
梓「はい」
唯「…何組の子?」
梓「あ、いやいや、歌手です歌手。歌手のaiko」
唯「あぁーそっち…」 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:59:55.74 ID:T6r0TG5k0
-
てか律と紬は?
てかなんで22時にファミレス?
-
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:04:22.55 ID:E3wNi3de0
-
>>16
・特にかんがえてないです、もしかしたらあとで出るかも
・特に理由はないです、フリーターとかサボリ学生がファミレスでダベるノリとかんがえてもらえればいいかと
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:01:15.39 ID:E3wNi3de0
-
梓「…」
唯「aiko…」
梓「…」
唯「…アイス食べたくなってきたなぁ…」
梓「…ちょっ、えっ?」
唯「えっ?」
梓「いや、似てるとか似てないとか言ってくださいよ」
唯「あー…ごめんねあずにゃん、さっきちゃんと見てなかったんだ」
梓「じゃあ今見てくださいよ。あそこのテーブ…あれ…」
唯「…帰っちゃったね」
澪「…」
唯「どんまい、あずにゃん」
梓「…はぁ」
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:02:21.30 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
澪 ● 秋山澪。ベース。
固めが好きなので、インスタントラーメンはお湯を入れてから2分30秒で食し始める。
梓 ● 中野梓。ギター。
インスタントラーメンを食べる際はパッケージの写真と同じ盛り付けにすることに心血をそそぐ。
唯 ● 平沢唯。ギター。
インスタントラーメンはたまにお湯をかけずにそのままかじる。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:08:47.37 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
23:01
澪「まったく…ちゃんと準備しとけよな…」
梓「仕方ないですよ、我慢しますから」
唯「ん…どうしたの?」
梓「あ、唯先輩起きてたんですか」
澪「ドリバのコーラ、切れてるんだよ…残念だったな、梓」
唯「あー…でもそれってたまにあるよね、この店」
澪「そうなのか?」
梓「はい、3日前も朝2時くらいからなくなってました」
澪「そうか…」
「あーっもう!…アンケートに苦情書こうかな、コーラがいつも切れてるって…」
梓「いえいえっ大丈夫です、他の飲みますから…ありがとうございます、私のために」 -
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:12:57.11 ID:E3wNi3de0
-
澪「いやここは言うべきだろ、梓はお客様なんだぞ」
梓「でもコ-ラは人気ありますから…本当、大丈夫なんで」
澪「あー本当に苦情書いてやろうかな、うん書こう」
梓「…いやー…でも…」
澪「コーラ飲みたいんだろ梓、待ってろよ今書くから」
「本っ当に頭にくる…」
梓「…じゃあ書いてくださいよ!そこまで言うんなら!」
澪「…ん」
澪「…その前にトイレ行ってくるよ…」スタスタ…
梓「…」
唯「…帰ってきて書き始めたらペンのインクが出ないって言って『これじゃあ書けない、仕方ないな~』とか言う、に200円」
梓「…じゃ私は1時間くらい帰ってこない、に100円です」
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:17:04.65 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
昨晩、竹内力に道を尋ねられる夢を見た。
梓 ● 中野梓。ギター。
昨晩、ホリエモンがブランコをこいでいる夢を見た。
唯 ● 平沢唯。ギター。
ついさっき、楽しんごの相方になる夢を見ていたが本人はもうそのことを忘れている。
~~~~~~~~~~~~~~~
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:26:08.90 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
23:44
澪「ハァ~…」
梓「…」
澪「~…だよなぁ~」ブツブツ…チラッ
唯「…」
澪「…やっぱりなぁ…」ブツブツ
唯(やっぱり今夜もきたね、あずにゃん)ボソボソ
梓(はい…澪先輩の『なにがあったか気になるだろ?早くつっこんでくれよ』タイムが…)ヒソヒソ
澪「…あの時やっぱりなぁ~…」チラッ…ブツブツ
唯(あずにゃん早く聞いてあげてよ、チラチラこっち見てるよ)ヒソヒソ
梓(いや、でも…あのいかにもつっこみ待ちな態度がむかつくんですよ…)ヒソヒソ -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:28:15.88 ID:E3wNi3de0
-
澪「ハァ~…でもなぁ…」ブツブツ
梓(今夜は唯先輩が聞いてあげ…ちょっと唯先輩、突っ伏して寝たフリしないでください!)ヒソヒソ
唯「…」
梓「くっ…」
澪「…いやぁ…~だなぁ~」チラッブツブツ
梓「…」イライラ
澪「~すればよかったよなぁ…」ブツブツチラチラ
梓「…なにかあったんですか!?」
澪「…ん…いやぁ…」
梓「言ってくださいよ!」
澪「………別に…」
梓「………」イラッ
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:33:07.24 ID:+7OWBNOn0
-
その場にいたらイラつくだろうけど、何があったか気になるなw
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:33:36.93 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
几帳面なタイプだが、みかんの白いスジはとらずに食べる。
梓 ● 中野梓。ギター。
冷静なタイプだが、会話の途中で噛んでしまうとそこからグダグダになってしまう。
唯 ● 平沢唯。ギター。
楽天的なタイプだが、予備のトイレットペ-パーがないトイレでは用が足せない。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:39:51.48 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
23:56
澪「そういえばさ」
梓「はい」
澪「梓って、たばことか興味あるか?」
梓「…澪先輩まさか」
澪「違う違う違う!高校の時、そういう誰々がたばこ吸ってて不良、とかって話聞かなかったからさ」
梓「あぁ…私は興味ないですね、第一、体に悪いでしょうし」
澪「だよなぁー!」ホッ
梓「急に変なこと聞くから何かと思ったじゃないですか…ねっ唯先輩」
唯「…」プルプルプル…
梓「…ゆ、唯先輩?」 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:45:56.75 ID:E3wNi3de0
-
唯「…」プルプルプル…
梓「どうかしたんですか?」
唯「…」プルプルプル…
澪「唯…お前まさか…」
梓「…たばこ吸ってるんですか!?」
唯「…ん…」プルプル…ピタッ…
澪「!」
梓「!」
唯「…ゲフッ…炭酸飲んだあとってなんでゲップ出るんだろうね」
澪「…」
梓「……あの、たばこ…」
唯「あー、吸ってるよ」
澪「うっ…ウソだろ!?」
唯「うん、ウソ」
梓「…」
澪「…」
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:51:26.81 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
実は最近までホーチミンを「放置民」だと思っていた。
梓 ● 中野梓。ギター。
実は最近までナスダックを料理の名前だと思っていた。
唯 ● 平沢唯。ギター。
今でもトリカブトを虫の名前だと思っている。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:57:37.81 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
0:12
梓「じ、じ…ジミー・ペイ『ジ』」
澪「じ…ジェフベッ『ク』」
唯「く…クッキー!」
澪「いやいやちょっと待て。クッキーは『音楽に関係ある単語』じゃないだろ」
唯「え~、軽音部みんなで食べてたじゃん。軽音部は音楽を演奏する部活でしょ?」プクー
澪「それは無理があるだろ…梓もなんか言ってやれよ」
梓「いや、正直もうつっこみ疲れましたよ」
澪「梓ぁ…」
梓「だって唯先輩の番、結構毎回ひどいでしょ。『Tシャツ』とか『窓ガラス』とか。それを無理矢理音楽につなげるんですから」
唯「えへへ」
澪「褒めてないっつの。…飽きてきたなぁ、なんか」
梓「ていうか何でしりとりなんかしてたんですっけ?」
澪「えーっと…」 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:02:41.64 ID:E3wNi3de0
-
唯「…」
澪「…忘れた。…ドリバ汲みに行ってくるよ」
梓「あっじゃあ私も…」
澪「あーいいって、ついでに入れてくるよ。唯も入れるか?」
唯「澪ちゃん、いいの?メロンソーダで」
梓「スプライト、お願いします」
澪「わかった~…」スタスタ
唯「…行っちゃったね」
梓「?はい」
唯「しりとり、負けた人が全員分のドリバ汲み1回っていうルールだったのに」
梓「あ…あー…」
澪「おまたせー…唯、何ニヤニヤしてるんだ?」
唯「ううん。ありがとー」ニヤニヤ
澪「?…うーん、なんでしりとりなんかしてたんだろな…」
梓「…」ゴクゴク
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:07:34.63 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
朝から「劇的ビフォーアフター」のテーマが頭から離れずイライラ。
梓 ● 中野梓。ギター。
朝からロッキーのテーマが頭から離れずイライラ。
唯 ● 平沢唯。ギター。
朝から何かのBGMが頭から離れないが、そもそもそれが何のBGMか思い出せずイライラ。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:13:09.96 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
0:25
梓「…」ポチポチポチ
澪「…なぁ」
梓「…」ポチポチ
澪「…おいっ」
梓「あっすいません、何ですか?」
澪「いや…何?メール?携帯…」
梓「あぁ…Twitter始めたんですよ、最近」
澪「あー…アレおもしろいのか?」
梓「他人のつぶやき見てるとおもしろいですよ、意外と」
澪「ふーん…」
梓「澪先輩もやりましょうよTwitter」
澪「いや、私は…」
梓「?」 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:17:58.65 ID:E3wNi3de0
-
澪「…なんていうか、つぶやくより叫んでいたいんだよ」キリッ
梓「…はぁ。…唯先輩はどうですか?」
唯「えーめんどくさいよー」
梓「…そうですか」
澪「いや、いつでも誰かに自分を発信していたいってのはわかるんだよ?」
梓「…はぁ」
澪「でもさ、そういう形で誰かとつながっててもさ…」
梓「はい」ポチポチポチ
澪「その点私はそういう薄い付き合いっていうの?違うと思うから…」
梓「あー…」ポチポチポチ
― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
azu-nyan なんか先輩が調子のりだした
約1分前
azu-nyan 今日もファミレスでだべり中
約4分前
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:24:07.85 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
登場キャラ
澪 ● 秋山澪。ベース。
「名古屋コーチン」と口に出すのが恥ずかしい。
梓 ● 中野梓。ギター。
「マンドリル」と口に出すのが恥ずかしい。
唯 ● 平沢唯。ギター。
「万華鏡」だろうが「ちんすこう」だろうがドンとこい。
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:31:02.84 ID:E3wNi3de0
-
~~~~~~~~~~~~~~~
0:41
唯「…zzZ」
澪「いや、でも実際自分の父親がオジー・オズボーンだったらさ…」
梓「実際って言われても想像しにくいですよ、それ…」
唯「…ぅわっ!!」ガタァン!!
梓「!」ビクッ
唯「…ぁー…夢か…」
澪「どっどうしたんだ唯」ドキドキ
唯「あー…最悪だ…あずにゃんごめん、ちょっとドリバ汲んでくるから…」
梓「あっはい、今どけます」ヨッ
唯「ありがと…あー…」スタスタ
澪「…びっくりしたな」
梓「はい…どんな夢見てたんでしょうね」
澪「なー…あ、帰ってきた」 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:35:59.85 ID:E3wNi3de0
-
唯「…」スタスタ
梓「あ、唯先輩、さっきどんな夢見て…」
唯「…チッ…」ボリボリ
梓「えっ」
唯「あー今すごい…思い出し怒りがすごい…」ボリボリボリ
澪「な、なぁどんな夢だったんだよ」
唯「すっごいイヤな夢見た…」ガリガリガリ
梓「ちょっと唯先輩、頭かきすぎですよ…落ち着いてください」
唯「…チッ…私にばっかり福神漬け食べさせて…」ガリガリガリガリ
梓「…福神漬け…?」
唯「………もう一眠り…」
梓「…あ、はい。おやすみなさい」
唯「…zzZ」
澪「…」
梓「…」
~~~~~~~~~~~~~~~ -
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:40:22.15 ID:E3wNi3de0
-
50
今日はこのあたりで
読んでくれた方いたらありがとう
代行ありがとう ではでは
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:42:04.35 ID:vORh5HYO0
-
面白かったよ。乙!
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:44:24.02 ID:cnKIn/nC0
-
おつ! -
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| けいおん!!SS
| 18:00
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2011.02.09 Wed
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- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 01:53:32.22 ID:4LvY5CuwP
-
梓「せーんぱいっ」ぎゅっ
澪「ひいっ?!って何だ、梓か…」
梓「そんなに驚かなくても…」
澪「ち、ちがうって!びっくりしただけだよ!」
梓「えへへ。一緒に帰ろっ?」
澪「あぁ」
まだ少し寒さが残る春。
私と梓は桜舞い散る帰り道を歩いていた。
今日は4月14日。
私と梓が付き合って、2ヶ月となる日。
きっかけは、バレンタインデーだった。 -
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 01:58:00.30 ID:4LvY5CuwP
-
――――――
――――
―――
――
…
梓「あのっ、私…。ずっと澪先輩のことが―――」
放課後、一人音楽室に呼ばれた私は梓に告白された。
耳まで真っ赤にしてチョコを差し出す梓の顔は、今も鮮明に覚えている。
私も、梓のことが好きだった。
とはいえ私には告白する度胸なんてあるはずもなく、
その想いを胸の内に秘めたままの日々を過ごしていた。
だからあの時の梓の告白は本当にうれしかったし、その反面ずっとうじうじしていた自分が惨めでもあった。
澪「………私も」
澪「私も、梓のことが…好き」
私も自分の想いを伝えた。
後出しというちょっとずるい形ではあったけど。
そして私たちは付き合うこととなった。 -
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:03:44.55 ID:4LvY5CuwP
-
何日かして軽音部のみんなにそのことを報告した。
隠すようなことでもなかったし、言ったところで何か変化が起こるような仲ではないからだ。
唯「えっ」
律「なん…だと…?」
紬「いま、何て?」
澪「だ、だからっ!私と梓は付き合ったんだって」
紬「もう一回いいかしら?」
澪「あの、その…。だから…///」
紬「えっ?!なに?!!もっと大きな声で!!!」
唯「ム、ムギちゃん…?」
紬「さぁ、さぁ!エビバディセイッ!!」
澪「うぅぅ…」
梓(澪先輩かわいい…) -
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:08:14.75 ID:4LvY5CuwP
-
紬「でもすごくいいと思うわ。お似合いよ2人とも」
律(さっきのはいったい…)
澪「そ、そうかな…えへへ」
唯「あずにゃんはみんなのものなんだぞー!澪ちゃんずるーい」ぶーぶー
梓「ちがいますよ、私は澪先輩のものですから♪」
澪「あ、あずさぁあぁぁああぁ////」
律「うわ、出た!いま惚気やしたぜ唯隊員!」
唯「バカップルってやつですねりっちゃん隊員!」
紬「………」
紬「………」つー
唯「ムギちゃん鼻血!」
リアクションはそれぞれだったけど、みんな純粋に祝福してくれた。 -
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:15:57.83 ID:4LvY5CuwP
-
それからというもの、交際は順調に進んでいった。
みんな(というより律)は恥ずかしがる私をおちょくるのが好きなようで、
ティータイムの時にはよく茶化されたものだった。
澪「私のケーキにいちごが乗ってない…。明らかに取られた跡があるんだが」
梓「私のには2個乗ってます…」
唯「わぁ!そりゃ大変だ!」
律「はーい!梓のいちごを1個澪にあげればいいと思いまーす!」
澪「お前ら…。謀ったな…!」
梓「まぁ、それもそうですね。はい、澪先輩」ひょい
澪「あ、あぁ…。ありがとう」
紬「梓ちゃん!何やってるの!!」
梓「えっ…?その、1個あげようかと…」
紬「あーんよ、あーん!」
梓「」
澪「」 -
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:20:10.84 ID:4LvY5CuwP
-
最初の頃はこんな感じで何度も顔を真っ赤にされていたものの、
ひと月もすると慣れてしまい当たり前のようになってきた。
澪「梓のタルト、おいしそうだな」
梓「一口食べます?はいっ」
澪「あーん」ぱくっ
澪「あ、おいしい…。私のチーズケーキも一口あげるよ」
梓「ありがとうございます」ぱくっ
梓「ん~♪おいしいです」
律「………」
律「つまんなぁぁぁい!!!」
澪「なにがだ!」
随分と律は退屈してしまったようだ。
とまぁ、こんな感じで順調に交際をしていた。 -
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:26:04.69 ID:4LvY5CuwP
-
…
――
―――
――――
――――――
梓「どうしたの?」
澪「いや、なんでもないよ」
ぼーっとしていたようだ。
梓に声をかけられ我に帰る。
梓「手、痛い?」
澪「ん?あぁ、平気だよ。ありがとう」
梓は私の手に貼られている絆創膏を見つめる。
この傷は唯と律が部室に連れ込んだ野良猫によるものだった。
澪「はぁ、新学期早々ついてないなぁ…」
梓「私もびっくりしたよ。最初はあんなにごろごろしてたのに、いきなり先輩に襲いかかるんだもん」
猫の気まぐれの犠牲(といっても引っかかれただけだが)となった私は、自分の手から流れ出る血を見て気を失ってしまったらしい。
自分の血を見て気絶してしまうだなんて、先が危ぶまれるといったものだ。 -
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:34:10.40 ID:4LvY5CuwP
-
澪「…3年生、か」
新学期早々、という言葉を口にしてふと思った。
私たちは3年生。今年で卒業。
合宿を行ったり、文化祭でライブしたり、私の高校生活は軽音部とともにあった。
まだ1年ある、とは思えなかった。それくらい、毎日が充実していたから。
もう1年しかないんだ、そう思うと急に寂しくなった。
梓「先輩たちは、今年で卒業しちゃうんだよね…」
梓「………」
梓は遠い目をしていた。
私たちが卒業してしまったら、軽音部は梓だけになってしまう。
ずっと5人でやってきたのに、そんなの寂しすぎる。
私と同じように、梓にも軽音部と共にあった3年間であったと感じてほしい。
だから―――。
澪「私たちが卒業しても寂しくないように、新入部員を集めないとな」 -
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:40:00.51 ID:4LvY5CuwP
-
梓「そうだね。もっと軽音部を盛り上げなきゃ!」
澪「そのためにも、まずは新歓ライブだ」
梓「うんっ!絶対成功させるんだから!」
梓「…でも」
澪「ん?」
梓「先輩が一年生に構ってるの見るのは、ちょっと妬けちゃうかも…」
澪「そんなことないって。私が人見知りなの知ってるだろ?」
梓「でもでもっ…先輩かわいいし、しかもかっこいいし…。誰かにとられちゃったらどうしよう…」ぎゅっ
つないでいる手がほんの少し強く握られる。
この期に及んでそんないらぬ心配をしている梓がたまらなく愛しかった。
澪「大丈夫。私は梓一筋だよ」
梓「…本当?」
澪「あぁ、本当だ」
梓「えへへ、そっか♪」 -
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:45:17.47 ID:4LvY5CuwP
-
こんなにも私のことを想ってくれる人がいる私は幸せ者だった。
寂しい思いをさせたくない、いつまでも笑っていてほしい。
だから、今年の新歓は絶対に成功させるんだ。
いつも以上に私は意気込んでいた。
澪「それじゃあ、また明日な」
梓「あ、待って先輩」
それから私と梓はぶらぶらと寄り道をしながら他愛のない話をしていた。
そしていつもの交差点で別れを告げようとすると、梓が私を呼びとめた。
澪「ん?」
梓はごそごそとバッグの中を漁り始めた。
バッグから手を取り出した梓は、何かを握っている。
梓「…記念日、おめでとうございます」
梓はそう言って私の首にその握られていた何かをつけてくれた。
見てみると、小さなハートの形をしたかわいらしいネックレスだった。
澪「…えっ?あ、梓?!」 -
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:50:57.61 ID:4LvY5CuwP
-
梓「えへへ、びっくりした?」
梓のサプライズにももちろんびっくりしたが、それ以上に申し訳ないという気持ちがあった。
私の方はこれといって特に何かを用意しているわけではなかったからだ。
もちろん2ヶ月の記念を祝わないというわけではない。
けど、一方的にもらうにはあまりにも申し訳ないようなプレゼントだった。
澪「そ、そんな!悪いよこんな高そうなもの…」
梓「いいの。私があげたかっただけだから」
澪「で、でも…」
梓「祝・最上級生って意味もこめてね♪」
澪「今度私もプレゼント用意するから、その時に交換しないか?」
梓「…そんなにやだ?」
澪「……!」 -
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 02:57:49.17 ID:4LvY5CuwP
-
これ以上は梓に失礼だと思った。
こんなの梓の好意をないがしろにしているだけじゃないか。
澪「…ありがとう、本当にうれしい。必ずお返しするから」
梓「いいよ、そんなの。先輩のその顔が見れただけで私は十分だよ♪」
梓「それじゃ、またね!」
梓はそう言って歩いていった。
澪「梓、ありがとう!」
私は大きな声で叫んだ。
梓は振り向いて手を振ってくれた。
その顔は、暗い夜道にも映えるぐらいの笑顔だった。 -
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:03:28.65 ID:4LvY5CuwP
-
澪「さてと!」
私も踵を返し家に向かった。
いくら春とは言えまだ少し夜は寒い。
早く帰ろう。帰って梓にもう一回お礼言わなきゃ。
私の足は自然と早くなっていった。
・・・・・・
澪「…ん?」
家まであと5分といったところだろうか。
一際暗い道に差しかかる。
いつもなら早足で駆けていくところを、私は立ち止まった。
何かちがう、そう思ったからだ。
この暗さの原因でもある雑木林の奥から光が漏れていた。
電灯とかそういった人工的な光ではない、もっと優しい光。
なんだろう。
よくわからないけど、不思議な光だった。
無意識のうちに、私はその光に吸い寄せられるように雑木林の奥に入っていった。 -
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:09:47.06 ID:4LvY5CuwP
-
近づくにつれ、その光源が見えてくる。
澪「………」
月だ。月の光が差し込んで、そこを照らしているのだ。
澪「わぁ…」
足を踏み入れた私は思わず息を漏らした。
それほどまでに幻想的な場所だったからだ。
周りに比べ雑木の少ないこの場所は特別光が差し込み、まるで切り取られた別の世界のように神秘的だった。
澪「今度、梓も連れてきてあげようかな」
2人だけの秘密の場所、なんてのもいいかもしれない。
そんなこと思いながら空を見上げた。
見上げる先には、大きな月。その儚げな光が夜を照らしていた。
でも、私が普段見ているそれとは少し違う印象をうけた。
なんて言えばいいのかわからないけど、不安になる光だった。
すると突然、地面が大きく揺れた。
澪「じ、地震?!」 -
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:13:38.13 ID:4LvY5CuwP
-
揺れの規模はかなり大きい。
立っているのもままならなかった。
澪「……うっ」
バランスを取ろうと足腰に力を入れようとした途端、頭痛が起こった。
ただの痛みじゃない、何かに締めつけられてるような痛みだった。
澪「な、なんだ…これっ…。き、気持ちわる…い…っ」
徐々に気分も悪くなってきた。
意識が遠のいていくのがわかる。
視界もぐるぐると回り、ぼやけていく。
澪「…うぁ―――」
そして、私の意識は深い暗闇に落ちていった。
――――――
――――
―――
――
… -
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:18:20.85 ID:4LvY5CuwP
-
澪「…ん」
目が覚める。
まるで長い眠りから覚めたような感覚だった。
辺りを見渡す。ここは私の部屋だ。
澪「あれ…」
記憶の糸をたどる。
昨日の帰り梓からプレゼントをもらったことまでは覚えてる。
が、そこから先がおぼろげだった。
その帰りに何でかわからないけど雑木林に入って、それから………。
澪「…夢か」
普通に考えて私が寄り道なんかするはずがない。
ましてや雑木林。あんな暗くて怖いところ一目散に通り過ぎるはずだ。
少し落ち着きを取り戻し、時計を見る。
時刻はもう8時を回っていた。
澪「………」
澪「うわああああ!!ち、遅刻だぁぁあぁ!!」
ベッドから飛び起きた私は急いで制服に着替えた。
玄関を飛び出す。陽の光が眩しい。
4月のわりには、少し暑い感じがした。 -
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:23:18.58 ID:4LvY5CuwP
-
【学校】
澪「はぁ…はぁ…」
教室に入る。
全速力で来たので息が上がっていた。
さわ子先生が教室から出ようとしているところだった。
どうやらホームルームは終わってしまったようだ。
さわ子「秋山さん、どうしたのその格好?」
澪「……?」
どうしたもこうしたも制服じゃないか。
何を言っているんですか、先生。
そう言おうとした矢先だった。
澪「え…」
教室を見渡す。
先生の言っていることの意味がすぐにわかった。
見渡す限り視界に映る薄手のシャツ、ベージュのニットベスト、少しだけ丈の短いスカート。
みんな、夏服だったのだ。 -
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:32:28.69 ID:4LvY5CuwP
-
澪「は?えっ…?」
私だけがブレザーを羽織っていた。
確かに今日は暑いけど、そんな薄着をするような時期じゃ…。
さわ子「まぁいいわ、あとで職員室に来てね。最近遅刻多いわよあなた」
思考の整理が追いつかないまま、先生が教室から出ていく。
私は先生の影で隠れていた黒板の文字を見て愕然とした。
9月9日
真っ白なチョークで、9月9日と書いてあった。 -
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:38:31.50 ID:4LvY5CuwP
-
澪「え……」
何かの冗談に決まってる。
そう思って携帯を取り出そうとポケットに手を入れたが、携帯はなかった。
急いで家を出たから忘れてきたのだろう。
みんなが物珍しい目で私を見る。
誰かに確認したかったが、出来なかった。
それほどまでに、みんなの目が冷たかったからだ。
澪「……!」
バンッ
私は教室を飛び出した。
向かったのは、2年生の教室。梓のクラスだ。 -
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:44:15.69 ID:4LvY5CuwP
-
【2年1組】
ガラッ
澪「梓!!」
梓のクラスもちょうどホームルームが終わった頃のようだ。
勢いよくドアを開けたせいか、クラス中の視線を浴びてしまった。
しかしそんなことは気にも止めず、梓のもとに向かう。
梓「…!」
梓はどことなく元気がなかった。
私の存在に気づいた途端、目線を下に落としうつむいた。
澪「なぁ梓。携帯、見せてくれないか?」
梓「………」
澪「聞いてくれよ梓。教室に入ったらみんな夏服でさ…」
澪「しかも黒板みたら9月9日だって書いてあるんだよ」
澪「まったくひどいイタズラだよ、おおかた律が主犯だろうな」
梓「………」
梓は何も言わなかった。
口を閉ざし、私に目を合わせようとはしなかった。 -
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:50:05.88 ID:4LvY5CuwP
-
梓「…何を言ってるんですか」
澪「梓…?」
急に不安に駆られた。
梓だけじゃない、他の人もみんな夏服だった。
黒板には、やはり9月9日と書かれていた。
澪「何を言ってるって…。今日は4月15日だろ?昨日私にプレゼントをくれたじゃないか!」
澪「あっ、わかったぞ。梓も私を騙そうとしているんだな?」
澪「まったく、律のやつめ。あとで―――」
バチン
澪「えっ…?」
頬に走る鋭い痛み。
梓「………」
少し経ってからようやく自分の身に何が起きたのか理解した。
私は、梓にビンタをされたのだ。
梓「…何がしたいんですか」
梓「………最低」 -
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 03:56:34.69 ID:4LvY5CuwP
-
梓はそれだけ言い教室を去ってしまった。
教室のあちこちでどよめきが起こる。
私が梓を追って教室を出ようとすると、後ろから腕をつかまれた。
純「澪先輩」
純「もう、やめてあげてください」
純「梓のやつ、先輩と別れてからずっとつらい思いしてるんですよ?」
純「先輩も軽音部を辞めて色々あったのはわかりますけど、だからって―――」
澪「…は?」
私が軽音部を辞めた?!
今日は9月9日で、私は軽音部を辞めてて、梓とも別れてて…。
まったくもって意味がわからなかった。
今日は4月15日で、梓とも仲良しで、今日から新歓ライブに向けて練習するはずだろ?
純「…澪先輩?」
自分の身に何が起きているのかさっぱり理解出来なかった。
頭の整理も気持ちの整理もつかないまま、ふらふらと梓の教室を後にした。 -
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 04:02:49.37 ID:4LvY5CuwP
-
澪「あっ…」
自分の教室に戻る途中、律と唯と目が合った。
この2人なら何か話しかけてくれるかも知れない。
もしかしたら、ドッキリだとかネタばらしだとかしてくれるのかと期待もした。
いや、そうであってほしかった。
律「いこーぜ、唯」
唯「う、うん…」
しかし2人とも視線を逸らし、私に話しかけようともしなかった。
ドッキリとか、イタズラとかそういう類のものではないと感じた。
澪「………」
自分の教室に戻った私はカバンを持ち、先生の呼び出しも無視して家に帰った。 -
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 04:14:20.01 ID:4LvY5CuwP
-
家に帰るなりすぐさま携帯を手にとった。
メール、着信、フォルダ、ありとあらゆるものをチェックした。
どれも身に覚えのないものばかりだった。
―――――――――――――――――――――
From 梓
Subject Re:
ねぇ、戻ってきてよ。みんな待ってるよ。
誰も怒ってなんかないし、気にしてないよ?
―――――――――――――――――――――
From 梓
Subject Re:
意地張らないでよ…。また一緒に練習しよう?
先輩のベースがないと、寂しいよ。
―――――――――――――――――――――
From 梓
Subject Re:
どうして…?
もう私のこと嫌い?
軽音部、好きじゃない?
―――――――――――――――――――――
From 梓
Subject Re:
なんで…。なんでそんなこと言うの…?
私、先輩が何考えてるのかわかんないよ…。
―――――――――――――――――――――
澪「………」
もう、目も当てられなかった。 -
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 04:28:10.50 ID:4LvY5CuwP
-
ベースにもずっと触っていなかったようだ。
ケースから取り出すとの埃かぶっていた上に、弦も錆びていた。
澪「ウソだ…。こんなの、ウソに決まってる」
そうだ。これはきっと悪い夢だ。また目が覚めたら元に戻ってるさ。
疲れてるんだ。そうに違いない。そう思いながら眠りについた。
・・・・・・
翌朝。
ぼんやりと目が覚める。
夢であってほしい。
その期待を裏切るかのように携帯の液晶には「9月10日」と表示されていた。
「遅刻するわよ」
澪「うん…」
ママにけしかけられ、しぶしぶ夏服に着替える。
顔を洗いに向かうと鏡に頬が少し腫れている自分が映っていた。
今年は残暑が続くのだとか。朝ごはんを食べながら見ていた天気予報でそう言っていた。
まぎれもなく、これは現実だった。 -
- 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 13:33:23.63 ID:4LvY5CuwP
-
澪「あっ…」
紬「……!」
教室に向かう途中、ムギに会った。
ムギにも律たちと同様に目を逸らされてしまった。
気まずさに耐えられなかった。逃げ出したかった。
澪「………」
しかし諦めるわけにはいかなかった。
何か、何かを得なければ。この5ヶ月の間に何があったのか。
私は勇気を振りしぼってムギに話しかけた。
澪「あ、あのさ…ムギ」
紬「…なに?」
やはり気まずそうな様子だ。
澪「いや、その…どうしてるのかなって」
澪「軽音部のこと」 -
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 13:41:32.16 ID:4LvY5CuwP
-
紬「………」
ムギは数秒黙ったあと、口を開いた。
紬「りっちゃん悩んでるよ、文化祭どうするか。今は唯ちゃんと私と3人しかいないから」
紬「ジャズ研から合同で出ないかって話もきたんだけど、唯ちゃんがそれはやだって…」
紬「りっちゃんもあぁやって元気に振る舞ってはいるけど、内心すごくつらいと思う」
澪「…そっか」
どうやら梓も軽音部を辞めたらしい。
もしかしたら、梓が辞めたことも私と何か関係があったりして。
そう思った私は、無茶を承知でムギに尋ねた。
澪「あの…さ、私。なんで軽音部やめたのかな…?」 -
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 13:45:21.91 ID:4LvY5CuwP
-
紬「何言ってるの…?」
紬「澪ちゃんが自分で辞めるって言ったんじゃない」
澪「私?!私が辞めるって言ったのか?」
紬「…澪ちゃん。ふざけるのもいい加減にして」
紬「みんながどれだけつらい思いをしたと思ってるの…!」
ムギの言葉に静かな怒りを感じた。
初めて見るムギの表情に戸惑いを隠し切れなかった。
紬「私たちがいくら聞いても教えてくれなかったじゃない。それを今さら…」
澪「バカなことを言ってるのはわかってる。でも、知りたいんだ」
紬「澪ちゃん、大丈夫…?」
澪「…頼む」
紬「………」
はぁと一息ついたムギは、口を開いた。
紬「新歓ライブ」 -
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 13:51:00.14 ID:4LvY5CuwP
-
澪「?」
紬「新歓ライブの演奏中にね、ベースの弦が切れちゃったの」
紬「よくある事故だし、しょうがないことだと思う」
紬「それで動揺しちゃってぐだぐだなライブになっちゃったのはあれだけど…」
紬「でも梓ちゃんは大丈夫だって、5人のままでいいって言ってくれたじゃない」
紬「それなのに澪ちゃんは私のせいだ私のせいだって自分を責めて…」
紬「それで、澪ちゃんは勝手に軽音部を辞めて。梓ちゃんも辞めちゃって」
紬「何度も声をかけに行ったのに、澪ちゃんは―――」
澪「…ごめん。もういいや、ありがと」
これ以上聞きたくなかった。
私はムギの話を遮り、昇降口に戻った。
学校になんかいられるわけがなかった。 -
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 13:57:27.02 ID:4LvY5CuwP
-
梓「…!」
昇降口で梓に出会った。
ちょうど学校に来たところのようだ。隣には憂ちゃんもいた。
梓「………」
澪「………」
お互い立ち止まって目が合うも言葉はなかった。
梓は無言で私の横を通り過ぎようとした。
澪「…梓」
梓の腕を掴んだ。
梓「………」ぶんっ
しかし呆気なく振り払われた。
梓は何も言わず行ってしまった。
周りの目が痛い。私はそのまま昇降口に向かい学校を出た。 -
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:09.88 ID:4LvY5CuwP
-
【放課後】
ガチャ
和「入るわよ」
唯「あ、和ちゃん!」
律「おぉー、和。どうした?」
和「文化祭のことについて話に来たんだけど、いいかしら?」
紬「お茶淹れるね」
和「ありがとう」
和「それで、軽音部はどうするの?そろそろ参加申請書の締め切りだけど」
唯「………」
紬「………」
律「……あー…、うん。今年は無理かも」 -
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:08:22.92 ID:4LvY5CuwP
-
和「最後の文化祭なのよ、いいの?」
律「よくないけど…、現状が現状だしな」
和「…そう。一応ぎりぎりまで待つから、じっくり考えて」
律「なんか悪いな。気遣ってもらって」
和「いいのよ。それじゃ行くわね。ごちそうさま」
バタン
律「…ふぅ」
律「どうする?やっぱジャズ研と合同で出る?」
唯「やだ…。私は、放課後ティータイムで出たい」
律「んなこと言ったってなー…」
紬「………」
紬「…あのね。今日、澪ちゃんとお話ししたの」 -
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:13:53.30 ID:4LvY5CuwP
-
律「澪と?あいつ今日学校来てなくね?」
紬「ううん、朝は来てたの。私と話したあとそのまま帰っちゃったんだと思う」
律「それで、なんだって?」
紬「私が何で軽音部を辞めたのかって」
律「はぁ?なんだそりゃ」
紬「私にも何を考えてるのかさっぱり…」
律「…まぁ、あいつにも色々あるんだろ。私たちがあれだけ言っても聞かなかったんだし」
律「前から受験だなんだうるさかったしな」
律「もう私たちがどうこう出来るもんじゃないんだよ、あいつは」
唯「うっ…ぐすっ」
律「あーあー、またか唯。ほら泣くなって」
唯「だって…。みんなで文化祭出たいよ…。最後なんだよ…?」
律「ったく、泣きたいのはこっちだっつーの」 -
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:20:58.52 ID:4LvY5CuwP
-
【学校】
さらに翌日。
学校に来るなり、クラスメイトに怒られた。
ここ数日の早退と欠席で、クラスの出し物(どうやらロミオとジュリエットの寸劇らしい)の練習に参加していなかったからだ。
私はロミオ役らしい。何でよりにもよって主役なんだ…。
対するジュリエットは、いちごだった。
まぁ、ジュリエットのイメージとしては一番合ってるかも知れない。
いちご「澪、どうしたの?全然セリフ言えてないみたいだけど…」
澪「えっ…。あ、うん…」
そんなことを言われても困る。
“私”がこの台本に目を通すのは初めてなんだから。
それに加えて、劇の主役ときた。
ただでさえ目立つことが嫌なのに主役なんておいそれと務まるわけがなかった。
いちご「もう本番まで時間ないんだよ?」
澪「ご、ごめん…」
結局その日の練習はひどい有様だった。
終わったあと演出や脚本やの人に叱られた。
自分から立候補しておいて何事だ、真面目にやってくれ、って。
はは…。こっちの私は随分と積極的じゃないか。 -
- 79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:25:32.51 ID:4LvY5CuwP
-
劇の練習が終わって帰ろうとすると、クラスメイトから知らないCDを返された。
どうやら私が貸していたものらしい。もはや気味が悪かった。
家に帰った私はひたすら泣きじゃくっていた。
澪「もう嫌だよ…。帰りたい…。元の場所に、戻りたいよ…」
こんなの、私の未来じゃない。
なんだよ、なんなんだよ…。
何でこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
ピンポーン
苦悩に打ちひしがれていると、インターホンが鳴った。
プッ
澪「…はい」
いちご『若王子ですけど…』
意外なことにインターホンを鳴らしたのはジュリエット役のいちごだった。 -
- 81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:31:09.43 ID:4LvY5CuwP
-
ガチャ
澪「どうしたんだ?」
いちご「どうしたって。前から約束してたじゃない」
澪「えっ?」
いちご「今日は澪の家で練習するって」
どうやら劇の練習をうちですることになっていたらしい。
そんなことするくらい私といちごは仲が良くなっていたのか。
澪「あ、あぁ…そうだった。上がってよ」
いちご「おじゃまします」
断る理由もないので、いちごを家に上げた。
律以外の人を家にあげるのなんて久しぶりな気がした。 -
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:37:17.38 ID:4LvY5CuwP
-
【澪の部屋】
いちご「…やっぱり変」
しばらく2人で劇の練習をしていると、いちごが口を開いた。
いちご「もっとセリフだって覚えてたはずだし、演技もちゃんと出来てたのに」
いちご「澪、どうかしたの?」
いちごがそう思うのは当然だ。
なんたってここにいる私は5ヶ月前から飛んできたんだから。
どうかしたのかなんて私が聞きたいぐらいだった。
澪「いや、なんでもないよ」
いちご「ならいいけど…。何かあるんならちゃんと言って」
素っ気ない印象が強かったが、もしかしたらそれは誤解だったのかも知れない。
いちごの何気ない心遣いが、今の私にはとてもうれしかった。
澪「…ありがとう」
いちご「…!ほ、ほら。練習するよ」
照れくさそうな仕草を見せたあと、ふたたび練習に戻った。
思えば、こっちに来てからまともに誰かと会話をするのは初めてだった。 -
- 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:42:15.76 ID:4LvY5CuwP
-
いちご「私、そろそろ帰る」
澪「あ、あぁ」
そう言うといちごはすっと立ち上がり身なりを整えた。
その仕草に育ちの良さというか、どことなく気品を感じた。
澪「いちご」
いちご「なに?」
澪「ありがとう」
私はいちごにお礼を言った。
いちごといたおかげで、ほんの少しだけ気が楽になったから。
いちご「何、いきなり。変な澪」
いちご「ちゃんと覚えてよ。時間あんまりないんだからね」
いちご「それじゃ」
澪「うん」
いちごはあまり多くをしゃべらず、私の家を出て行った。 -
- 84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:49:56.77 ID:4LvY5CuwP
-
【学校】
キーンコーンカーンコーン
澪「…はぁ」
放課後のチャイムが鳴った。
私がこっちに来て一週間が経とうとしていた。
劇の練習もあるし、学校を休むわけには行かない。
学校が次第に文化祭ムードで賑わっている中、私は一人沈んでいた。
授業中はほとんど机に突っ伏して寝ていた。
5ヶ月も先に来てるのだ、授業についていけるわけもなかった。
怠惰な授業を受け、放課後には劇の練習。そんな毎日の繰り返しだった。
澪「また明日」
何人かのクラスメイトに上辺の別れを告げ、教室を出た。
澪「………」
もう、このままでいいのかも知れない。そう思い始めた。
妥協というよりは、諦めの方に近かった。
戻る方法もわからない、そもそもどうしてどうやってここに来たかもわからない。
もしかしたら、一生このまま戻れずに過ごすのかも知れない。
そう考えているうちに、元に戻ることよりもこっちでどう生きていくかに意識が傾きかけていた。 -
- 85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:56:09.99 ID:4LvY5CuwP
-
いちご「みお」
澪「ん?」
いちご「一緒に帰ろう」
澪「あぁ」
あれからいちごといる時間が増えた。
互いの家で練習したり、お昼を共にしたりと。
文化祭の劇がなかったら、ここまで仲良くなることもなかっただろう。
結局いちごには事情を話さなかった。
梓とも軽音部とも無関係のいちごを巻き込むわけにはいかなかったからだ。
いちごは元気のない私をいつも気にかけてくれた。
いつしかそれは私の支えにもなっていたし、その優しさに甘えたくもなった。
このままいちごと一緒にいるのも、悪くないのかも知れない…。
そう思うようになっていった。 -
- 86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:01:36.42 ID:4LvY5CuwP
-
いちごと階段を下りようとすると、上の階から音が聞こえた。
ギターだった。
唯だろうか。ギター以外の音はしなかった。
ムギと律はまだ教室にいたから、おそらく一人で弾いているのだろう。
―――みーおせーんぱい!―――
―――手、つなごっ?―――
聞き覚えのあるフレーズとともに、梓の顔が浮かぶ。
私の横を幸せそうに歩く梓。
くしゃっとした顔で笑う梓。
―――………最低―――
そして、冷たい目をした梓。
澪「………」
……いったい何をやっているんだ私は。 -
- 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:06:32.42 ID:4LvY5CuwP
-
その場に立ち止まった私は、
諦めていいわけがない。受け入れていいわけがない。
いちご「どうかしたの?」
澪「ごめん、いちご。用を思い出したから先に帰ってくれないか?」
いちご「?いいけど…」
唯のギターで目が覚めた。
戻らなきゃ、元の世界に。
軽音部じゃない私なんて、私じゃない。
梓の隣にいない私なんて、私じゃない。
澪「このままじゃ、ダメだ…!」
そうつぶやいた私は、あるところに向かった。 -
- 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:44:20.18 ID:4LvY5CuwP
-
【生徒会室】
向かった場所は生徒会室。
コンコン
私は生徒会室の扉を叩いた。
「はい」
ガチャ
澪「…失礼します」
和「あら、澪じゃない。どうしたのこんなところに」
憂「あ。澪さん、こんにちは」
生徒会室には和だけでなく憂ちゃんもいた。
クラスでの出し物に関する書類を提出しに来ていたようだ。
文化祭が近いからか、机には書類やらがたくさん積まれていた。
和「今ね、憂とちょうど澪の話をしていたところだったのよ」 -
- 95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:49:40.23 ID:4LvY5CuwP
-
澪「私の話?」
和「最近の澪、ちょっと様子が変というか…ぼーっとしてる時が多いような感じがしてたから」
憂「この前も昇降口で腕を掴んだりしてたじゃないですか」
憂「別れてから梓ちゃんのことをずっと避けてたのに、急に梓ちゃんのところに来るようになったから…」
憂「それで、どうかしたのかなって2人で話していたところだったんです」
澪「………」
なるほど。
梓とは別れてから一切関わりを持っていなかったようだ。
それが急に関わりを持とうものなら、誰だって変に感じるだろう。
和も最近の私に違和感を覚えていたらしい。
澪「…梓は、最近どんな感じなのかな?」 -
- 96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:53:15.62 ID:4LvY5CuwP
-
憂「梓ちゃん、ですか?」
澪「うん…」
とりあえず、今の梓のことが気になった。
憂「相変わらず…ですね。ぼーっとしてて、上の空って感じで」
憂「ここ最近は澪さんとのこともあってか特に元気がなくって」
憂「澪先輩が何考えてるかわかんない、って泣いてました」
澪「…そっか」
想像していた通りだった。
私が梓にどんなことをしたのかは、怖くて聞けなかった。
でも少なくとも梓の心に大きな傷を負わせてしまったのは確かなようだ。
憂「あの…。何か、あったんですか?」 -
- 97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:58:16.03 ID:4LvY5CuwP
-
澪「………」
和「…澪?」
ほんの少し、打ち明けるのが怖くなった。
軽音部を去り、梓とも別れ、どうしようもない日々を送っているこの世界の私に対しても、2人は変わらぬ態度で接してくれている。
事情を話したら、もしかしたらそれすら失ってしまうのかも知れないという不安にかられたからだ。
憂「言えないようなら、無理に言わなくても大丈夫ですよ?」
憂ちゃんは気を遣ってそう言ってくれた。
…ちがう。一番怖いのは、この未来を受け入れてしまうことだ。
失うものなんてもう何もないじゃないか。
私は揺らいでいた決心を固め直し、そして…。
澪「実は…」
2人に事情を説明した。 -
- 98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:06:37.61 ID:4LvY5CuwP
-
和「5ヶ月前から来た?」
澪「うん…」
和「疑うわけではないけど、いくらなんでもそれは…」
憂「記憶喪失とか、そういうのではないんですか?」
2人の反応はもっともだった。
いきなり5ヶ月前からやってきただなんて話、誰が信じるだろうか。
当然といえば当然のその反応に挫けそうになる。しかし私は話を続けた。
澪「…これを見てくれ」
私は手に貼られている絆創膏を剥がす。
澪「4月14日に、猫に引っかかれて出来た傷だ」
澪「5ヶ月も経ってるなら、とっくに治ってるはず」
澪「それに、この髪も」
そう言って私は携帯を開いて2人に見せた。
8月終わりの頃に撮った写真(もちろん覚えはない)を見ると、私の髪は今に比べだいぶ短くなっていた。
和「…確かに、言われてみれば澪の髪が急に伸びた感じはしたけど」
澪「こんなの、5ヶ月前の私がそのまま来なきゃありえないことなんだ」
澪「今2人の前にいる私は、私じゃないんだ」 -
- 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:10:41.94 ID:4LvY5CuwP
-
自分でも何を言っているんだろうと思う。
私は私じゃないなんて。
憂「…ですけど」
憂「仮にここにいる澪さんが5ヶ月前から来た澪さんだとして、“今”の澪さんはどこに…」
澪「そんなの、こっちが聞きたいぐらいだよ…」
確かに言われてみれば不明した点はいくつかある。
なぜ目が覚めたら雑木林ではなくベッドにいたのか。
“今”の私はどこにいるのか。
だけど、そんなこといちいち考えてはいられなかった。
澪「私、このままなんて嫌だ」
澪「梓もいない、軽音部も辞めてる。こんな未来、私は認めない…」
澪「元の場所に…帰りたいっ…」
藁をもすがる思いだった。
顔は涙でぐしゃぐしゃ、情けない姿を見せてしまっていた。 -
- 102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:14:48.97 ID:4LvY5CuwP
-
澪「……っく、えぐ…」
憂「澪さん」
泣きじゃくっている私に、憂ちゃんは声をかけた。
スッ
憂「涙、拭いてください」
そういって憂ちゃんはハンカチを渡してくれた。
澪「…?」
和「事情はわかったわ。戻れるのかはわからないけど、出来る限りやってみましょ」
澪「……!」
憂「私も手伝います」
澪「……ありがとう。本当に、ありがとう…」
やっと味方が出来た。
戻るんだ、元の場所に。 -
- 124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:41:28.13 ID:4LvY5CuwP
-
それからは3人で生徒会室に集まって話し合うことになった。
和「それで、どんな状況でこっちに来たの?」
澪「家の帰り道にさ、雑木林があるんだ」
澪「その雑木林から不思議な光が出てて…。よくわからないんだけど、それに惹かれるように足を踏み入れたんだ」
澪「そこからはあまり覚えてない、目が覚めたらベッドにいて…」
和「何か変わったことはなかった?」
澪「…特に何も」
憂「うーん…。タイムスリップみたいな感じですかね」
和「まさかそんなことが現実に起こるとはね…」
三人寄れば文殊の知恵、などとはよく言ったものだ。
こんな現実離れした現象、そう簡単に原因がわかるわけもない。
あぁでもないこうでもないと試行錯誤する日々が続いた。 -
- 125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:46:27.48 ID:4LvY5CuwP
-
何日かして和が興味深い話を持ち出した。
和「ねぇ、澪。時震って知ってる?」
澪「時震?『地震』じゃなくて?」
和「少し4月14日について調べてみたんだけど…」
和「その日の夜、ちょうど澪が意識を失ったあたりの時間帯に大きな地震が起きてるの」
憂「それと澪さんにどんな関連性があるんですか?」
和「これよ」
そう言うと和は雑誌を出した。
見出しには『神かくし?超常現象?』と書かれていた。
記事によると、その地震の発生後例の雑木林から動物が一匹もいなくなっていたらしい。
もともと近隣の住民はその雑木林に住む野良猫やらネズミやらに手を焼いていたのだが、
その地震以降ぱったりと被害がなくなったようだ。
原因は不明。時震?神かくし?などと言ったオカルト的な内容で話が締められていた。
澪「これは…?」
和「ちょっと前の雑誌の記事よ、図書館にバックナンバーがあったから持ってきたの」 -
- 126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:52:54.23 ID:4LvY5CuwP
-
和「読んでみるとわかるけど、その地震以降雑木林から動物が消失したらしいの」
和「こんな紛い物の記事、信用に値するかはわからないけど…」
和「もしかしたら澪はその時震に巻き込まれたのかも知れない」
耳を疑うような話だった。
これが本当なのだとしたら、私はタイムトラベルをしたことになる。
それこそSFの世界での話、にわかに信じられることではなかった。
しかし現に自分の身にそれが起きてるわけで、今はオカルトだろうと何だろうとそれにすがる他なかった。
澪「じゃ、じゃあ…その時震?が来たら元に戻れるってことなのか?」
和「もしかしたらね。けどそんなに言うほど簡単なことじゃないわ」
澪「?」
和「地震は言ってしまえば災害。正確な予知なんて出来ないもの」
和の言うとおりだった。
地震が起こったとして、それが時震である確証はない。
それに、もし時震だったとして元の時間に戻れるとも限らないのだ。 -
- 127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:00:47.46 ID:fKec/+yAP
-
憂ちゃんとは、何度も雑木林に足を運んだ。
懸命に手がかりを掴もうとしたが、何も得られなかった。
学校では着々と文化祭に向けて準備が進められている。
無責任なことも言っていられない。劇の練習も必死にした。
クラスメイトとも徐々に打ち解けられるようになっていった。
というか元々こっちの“私”は割と広い交友関係を持っているようで、
お昼なんかも色々な人と食べるようになっていた。
軽音部のみんなとは相変わらず気まずいままだったが。
いちご「ほら、澪。やるよ」
澪「うん」
劇の練習もいよいよ本格的なものとなっていた。
文化祭は、着実に迫っていた。 -
- 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:06:12.79 ID:fKec/+yAP
-
澪「ありがとう、憂ちゃん。また明日」
憂「はい、おやすみなさい」
夜も更けてきた頃、憂ちゃんと別れ帰路についた。
今日も日課のように雑木林に足を踏み入れる。
私なりにも色々と調べてはいるが、ちっとも解決の糸口にはつながらなかった。
果たして本当に帰れるのだろうか…そんな不安が日々押し寄せてくる。
憂ちゃんには梓の話もよく聞いた。
別れたばかりの頃は学校を休みがちだったとか。
唯も、めっきり元気がないらしい。
よくも私はそんな中で平然と過ごせていたものだ。
澪「……梓」
梓は、今なにをしているのだろう。
そんなことばかり考えていた。 -
- 129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:13:02.59 ID:fKec/+yAP
-
【澪の家】
ガチャ
澪「ただいま…」
パソコンに電源をつける。
これもこっちに来てからは日課となっていた。
何か手がかりを、そう思っての行為だ。
カチ、カチ、カチ…
無機質なクリック音だけが部屋に響く。
カチッ
澪「ん?」
思わず手を止めた。
視線の先に映るのは何気ないニュースのページ。
『今年2度目の月食、観測か』 -
- 132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:21:37.32 ID:fKec/+yAP
-
興味本位でページを開く。
目を引いたのは、赤銅色をした月の画像。
澪「これって…確か」
この画には、見覚えがあった。
そう、あの時の夜見たものと同じ。
おぼろげだった記憶が紐解かれる。
澪「そうだ…。私、この月の光に誘われて…」
あの時私は雑木林から漏れる不思議な光に誘われるかのように足を踏み入れたんだ。
そして、この赤銅色の月を見た途端に揺れに襲われて…。
記事を読み進める。
前回の月食は4月14日の夜。(画像の月もその日のものだった)
月食の観測後、特定の地域で大きな揺れを確認。
月の潮汐力によって地震が引き起こされる可能性もあるのでは?
などと小難しいことも書いてあった
そして、私の中で一つの仮説が生まれた。
もし、この月をあの場所で見ることが出来たのなら…。
保証はない。あくまで仮説に過ぎないのだから。
でも、信じるしかなかった。
私は慌てて2人に電話をかけた。
もしかしたら、帰れるかも知れない―――! -
- 135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:32:44.25 ID:fKec/+yAP
-
澪「………」
もう夜も遅いというのに私は電気もつけず部屋で物思いに耽っていた。
2人に電話をすると、それぞれよろこびの声が返ってきた。
やっと帰れる可能性が見つかった。こんな狂った未来ともおさらばだ。(まだわからないけど)
だけど、私の心は晴れなかった。もやもやとした何かが引っかかっていた。
帰りたくないということではない。
そう思う原因は例の月食の観測日にあった。
次の月食が観測出来るのは9月27日の夜。
文化祭の日だった。
こんな間違った未来で何をしたって無駄だと言うことはわかってる。
わかってる、けど…。
私は軽音部を、取り戻したかった。
文化祭のステージで、みんなと演奏がしたかった。
このまま文化祭が終わるまでだらだら待っているだけなんて、嫌だった。
澪「……よし」
私は固く決心した。
迷っていても仕方がない。
やれるだけ、やってやる。 -
- 136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:38:24.35 ID:fKec/+yAP
-
【音楽室】
バンッ
翌日の放課後、私は音楽室の扉を開けた。
迷いはもうなかった。
どれくらい振りだろう、この部屋に足を踏み入れたのは。
そこには唯、律、ムギが座っていた。
律「澪…?」
唯「え…」
紬「澪ちゃん?!」
3人は目を丸くして驚いている。
私は間髪を入れずに深く頭を下げた。
澪「お願いしますっ!!!」
澪「私を、もう一度、放課後ティータイムに入れてくださいっ…!」 -
- 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:43:03.33 ID:fKec/+yAP
-
全身全霊を込めて懇願した。
私には、これしかないんだ。ここしかないんだ。
もう一度、みんなで演奏したい。
このまま何もせずにいるだなんて、嫌だ。
澪「………」
しばらくの沈黙が続いたあと、律が口を開いた。
律「…あのな」
律「まずみんなに謝んなさい。そんで、ちゃんと話をしなさい」
律「それから、私たちはお前が放課後ティータイムを抜けただなんて思ってないからな」
澪「…はい」
3人からしたら、なぜ急に手のひらを返したかのように音楽室に戻ってきたのか不思議でしょうがないはずだ。
だけど律も唯もムギも耳を傾けてくれている。あとは、私次第…。
私は、自分の身に何が起こったのかを一切の偽りなく話した。 -
- 139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:51:58.19 ID:fKec/+yAP
-
律「………」
唯「………」
紬「………」
3人ともきょとんとしていた。
それもそうだろう。いきなり5ヶ月前からやってきたなんて話、誰が信じるだろうか。
追い返されても仕方がない。笑われても、怒られてもしょうがない、そう思っていた。
もっとも、こっちも引き下がるつもりもないのだが。
律「…ムギ!お茶!」
紬「はいはい♪」
澪「?」
沈黙を破ったのは、律だった。
その一言で、ムギはお茶の準備を始めた。
律「何してんだよ、早く座れって」
澪「え…?」 -
- 140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:56:41.25 ID:fKec/+yAP
-
何かの冗談なのか?
何事も無かったかのような反応で、逆に不安になった。
律「ったく、遅いんだよ言うのが!このアホ澪」
紬「あの時そんなことを聞いたのは、そういうことだったのね」
澪「…ごめんなさい。本当に」
律「だぁぁもう!しんみりすんなって!」
澪「だ、だってぇ…」
泣きそうになった。
久々に触れた温もり。いつもの音楽室。
何で私は、こんなあったかい場所を手放したのだろうか。
唯「…澪ちゃんっ!!」
突然唯が抱きついてきた。
唯は私の胸の中で泣いていた。
唯「わだじ、寂しかったんだよ…?澪ちゃんもいないじ、あずにゃんもいなぐなっぢゃって…えぐっ」
唯「せっかぐ…みんなでここまでやっできだのに…うぐっ、うわあああああん」
澪「…ごめんな」
聞くと私と梓がいなくなってから毎日のように涙を流していたようだった。
私にとっても、唯にとっても、ここは大切な居場所なのだ。 -
- 143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:05:48.28 ID:fKec/+yAP
-
しばらくすると、ムギがお茶を淹れてくれた。
仮にも一度軽音部を去ったというのに、私のティーカップは未だに置いてあったようだ。
唯「4人でお茶するの、久しぶりだね」
紬「1年生の時を思い出すわ」
澪「…あぁ」
ぽっかりと空いた隣の席を見つめる。
でも、4人じゃダメなんだ。
放課後ティータイムは、5人揃ってこそなんだ。
律「文化祭に出るのはいいとして、梓はどうするんだ?」
律「お前は知らないかもしれないけど、梓は―――」
澪「…わかってる。梓は、私が必ず連れ戻す」
澪「絶対5人で文化祭に出よう」 -
- 145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:10:37.87 ID:fKec/+yAP
-
そして4人で生徒会室に向かった。
和に文化祭に参加する旨を伝えるためだ。
和「あら、みんなしてめずらしいわね。どうしたの?」
律「実はさ…。文化祭、やっぱ出ようってことになって」
和「………」
和「…なるほどね」
和と目が合った。
私がいる理由を察したのか、小さくニコッと笑った。
和「大丈夫よ、軽音部の分の時間はとってあるわ」
律「マジ?!よかったぁ~」
唯「ありがとう和ちゃん!」
紬「こっ、これ!つまらないものですが、いただいてくださいっ!」
和「別にいいのよ、頑張ってね」 -
- 146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:15:59.04 ID:fKec/+yAP
-
生徒会室を後にし、久しぶりに4人で帰った。
別れ際に律が「明日から練習だかんな!」って言ったのには驚いた。
もしかしたら、一番文化祭に出たかったのは律だったのかも知れない。
家に帰った私は、和に電話をかけた。
お礼が言いたかったのと、聞きたかったことがあったからだ。
prrrr prrrr
ガチャ
和『もしもし』
澪「和か?」
和『どうしたの?』
澪「あの、その…。さっきはありがとう」
和『あぁ、いいのよ。澪がそれを選んだんでしょ?』
和『澪は軽音部にいるときが一番楽しそうよ』
本当にすべてお見通しだった。
澪「それでさ、その…聞きたいことがあるんだけど」
和『なに?』
澪「その、軽音部の時間って本当にとってあったのか…?」 -
- 147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:21:45.43 ID:fKec/+yAP
-
和『………』
数秒の間が空いて、和は言葉を発した。
和『実を言うとね、当日のタイムテーブルに軽音部は入ってないのよ。もう期限は過ぎてるからね』
澪「えっ、それじゃあ…」
和『まぁ2、30分ぐらいはどうにでも出来るから平気よ』
澪「…!」
澪「ありがとう。頑張るから」
和『応援してるわ』
ピッ
こっちに来てからというもの、本当にお世話になりっぱなしだった。
まったくもって頭が上がらなかった。
なんとなく、唯が頼りたくなるのもわかる気がした。 -
- 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:25:51.74 ID:fKec/+yAP
-
brrrr brrrr
和との電話が終わったのを狙ったかのように、電話がかかってきた。
ピッ
澪「もしもし」
憂『澪さん!文化祭に出るって本当ですか?!』
憂ちゃんだった。
興奮しているのか、らしからぬ大きな声を上げていた。
澪「唯から聞いたのか?」
憂『はいっ!お姉ちゃんがうれしそうに言ってました』
澪「うん、このまま待ってるなんて嫌だから」
憂『よかった、よかったぁ…』
なぜだか憂ちゃんが泣きそうになっていた。
久しぶりの元気な唯を見て安心しているのだろう。 -
- 150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:31:31.67 ID:fKec/+yAP
-
澪「梓も、何とかして連れ戻すよ」
憂『私も協力します』
澪「いや、これは私が一人でやらなきゃ意味がないんだ」
澪「だから大丈夫」
憂『そうですか…。私、応援してます。頑張ってくださいね!』
澪「うん、ありがとう」
ピッ
澪「…ふぅ」
どっと疲れた。
けど、一歩は踏み出せた。
これからだ。
今日はこっちに来てから初めて寝付きがよかった気がした。 -
- 151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:36:03.93 ID:fKec/+yAP
-
週末。
私は一人楽器屋に向かった。
ホコリまみれだったベースのメンテナンスをするためだ。
ついでに弦も変えてしまおうと、メンテナンスをしている間店内をぷらぷらしていた。
澪「あっ、このバンド。新譜出したのか!」
5ヶ月も経っていれば随分と変化があるものだ。
弦を見るつもりが新譜コーナーに居座ってしまっていた。
澪「…はっ!」
我に帰り弦のコーナーに向かおうと立ち上がると、
後ろを通ろうとしていた人にぶつかってしまった。
どんっ
「あっ」
澪「す、すいません。大丈夫ですか―――って梓?!」
梓「えっ…澪先輩?」 -
- 152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:41:14.20 ID:fKec/+yAP
-
梓だった。
私服だったから、一瞬気がつかなかった。
梓「…どうしたんですか、こんなところで」
澪「ベースのメンテナンスに来たんだ。梓は?」
梓「私は、CDを探しに…」
澪「そっか」
梓「………」
澪「………」
会話が続かなかった。
重苦しい空気が流れる。
梓「それじゃあ、私。あっちに用があるんで」
澪「…待ってくれ」
私は梓を呼び止めた。
今しかないと思った。すべてを知りたかった。
たまたま会った偶然、私はこの偶然に賭けた。
澪「私…さ。梓に何をしたのかな?」 -
- 153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:46:52.18 ID:fKec/+yAP
-
梓「…は?」
澪「いや、だからその…どうして梓と別れたのかなって」
梓「なんですか…それ…」
梓は震えていた。
梓「ふざけないでください!あれだけのことをして…」
梓「あんなに説得したのに!みんなも大丈夫だって言ってたのに!!」
梓「結局私なんて、先輩からしたらどうでもいいんでしょ?!軽音部も、その程度のものだったんでしょ?!!」
澪「…それって、いつ?夏の前?」
梓「先輩…さっきから何を言ってるんですか…?」
声を荒らげていた。
ずっと溜めていたものが爆発した、そんな感じだった。
こんな梓は初めてだった。
しかし私はあくまで冷静に、話を続けた。
澪「私がさ」
梓「?」
澪「5ヶ月前から来たって言ったら、信じる?」 -
- 155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:51:47.69 ID:fKec/+yAP
-
梓「5ヶ月前…?」
私は事の顛末を話した。
話している間、梓はうんともすんとも言わなかった。ただ黙って私の話を聞いていた。
一通り話し終えると、梓は口を開いた。
梓「…じゃあ」
梓「じゃあ、今私の目の前にいる先輩は、あの時の先輩なんですか」
澪「うん」
梓「私の大好きだった、あの澪先輩ってことなんですか?」
澪「…うん」
梓「………」
しばしの沈黙が流れる。
梓は複雑そうな顔をしていた。
納得がいかないのだろう。けど別にそれでよかった。
澪「…まぁ、そう簡単に信じてもらえるわけ―――」
梓「信じますよ」
澪「えっ?」 -
- 157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:07:13.59 ID:fKec/+yAP
-
しかし、梓の反応は意外なものだった。
梓「私、わかっちゃうんですよね。先輩がウソついてるかどうか」
梓「その目は、ウソをついてる目じゃないから」
たぶん梓が納得いかなかったのは、私が5ヶ月前から来たとかいうことではない。
こんな突拍子も無い話なのに、それがウソじゃないとわかってしまう自分に納得がいかないのだ。
澪「梓。私たちと文化祭に出よう」
澪「唯たちとも仲直りしたんだ。あとは、梓が戻ってきてくれれば全員揃うんだ」
澪「もう一回、放課後ティータイムで演奏しよう」
悔いを残したくない、ただそれだけ。
今さらこんなことしたって無駄だってこともわかってる。
でもこの未来と決別する前に、もう一度みんなで演奏がしたかった。
放課後ティータイムを取り戻したかった。
梓「………」
梓「…嫌です」 -
- 158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:12:05.80 ID:fKec/+yAP
-
澪「えっ…?」
梓は、私の誘いを断った。
梓「…今の先輩には関係のないことでしょうけど」
梓「私は、先輩が憎いです」
梓「もしここで軽音部に戻ったら、私…ただの間抜けじゃないですか」
梓「あんなにひどいことされて、たくさん泣いて…、想いも届かなくて」
梓「なのにそれを全部無かったことにするなんて、そんなの…悔しくて私には出来ません」
梓「だから、嫌です」
澪「梓…」
「秋山さーん。メンテナンス終わりましたよー!」
梓「…失礼します」
澪「………」 -
- 159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:16:06.56 ID:fKec/+yAP
-
【梓の家】
梓「ただいまー」
部屋に入り、そのまま私はベッドに横たわった。
今日、楽器屋で澪先輩に会った。
でもその澪先輩は、5ヶ月前から来た澪先輩で、これまでのことなんか全然知らなくて…。
―――これ、返すよ。今の私には持てない―――
―――もう私は、梓の隣にいる資格なんてないから―――
―――さよなら、梓―――
嫌な記憶が甦る。
どれだけ泣いたかわからない。
どれだけ眠れぬ日が続いたかわからない。
だけど今日会った先輩は、あの時のままの先輩で。
幸せだった日々がどんどん頭の中を駆け巡っていた。
誘いを断ったとき、心からそう思ったのかと聞かれればウソになる。
本当は澪先輩と。いや、5人でまたやりたかったのかも知れない。
でも、心のどこかでそれを許せない自分がいた。
梓「先輩の…ばか」
よくわからないもやもやを抱えながら、私は買ったCDを聞いていた。
梓「…ハズレだな、これ」 -
- 160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:20:53.97 ID:fKec/+yAP
-
【澪の家】
澪「はぁ…」
梓はイヤと言った。
よくよく考えて見れば、そんな都合よく行くわけもない。
もう一回誘ったところで同じだろう。
唯たちが誘ったところできっと結果は同じだ。
じゃあ、今の私には何が出来る…?
澪「…そうだ」
しばらくベッドに寝そべり考えていると、あることをひらめいた。
私はベッドから起き上がり、椅子に座った。
手にしたのはペンと紙ペラ一枚。
その日は、朝まで机に向かっていた。 -
- 163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:25:26.23 ID:fKec/+yAP
-
【音楽室】
澪「ふぁ…」
放課後。劇の練習を終え、眠い目をこすりながら音楽室に向かった。
律「おそいぞロミオー」
澪「うるさいっ」
ムギのお茶を飲み一息ついた後、週末あったことを話した。
唯「…そっか」
律「まぁ、そう都合よくいくわけもないか」
紬「どうするの?澪ちゃん」
澪「たぶん、何度言ったって同じだと思う」
澪「だからせめて、梓に最高の演奏を聞かせてやりたい」
澪「梓を連れ戻すのは、その後でもいいと思うんだ」
文化祭が終わったら私はこの世界とさよならだ。
それなのに、その後でもいいだなんて自分勝手なことを言った。
わかってる。キレイごとだってことも、身勝手だってことも。
それでも、この3人は大きく頷いてくれた。
唯も、律も、ムギも、誰一人不満を漏らさなかった。 -
- 164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:31:29.49 ID:fKec/+yAP
-
澪「…私さ、歌詞を書いてきたんだ」
律がげっ、という顔をした。
澪「そ、そんな顔しなくてもいいだろ!」
律「だ、誰かー!毛布を、鳥肌に備えて毛布の準備をー!」
澪「ぬぬ…」
小馬鹿にされた感じが悔しかった。
せっかく徹夜して書いたというのに。
唯とムギは我関せずといった様子だ。
この世界でもこれに関しては薄情なのか!
澪「いいから見なさい!」
律「はいはい…」
しぶしぶ律は紙ペラを受け取る。
唯とムギも、覗き込むように目を通した。 -
- 165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:34:39.45 ID:fKec/+yAP
-
律「………」
しばらくして律が口を開く
律「…これ本当にお前が書いたの?」
澪「そ、そうだけど…」
律「ふわふわ時間の歌詞を書いた人とは思えないんだけど」
唯「澪ちゃんっぽくな~い」
澪「ど、どういう意味だよっ!」
紬「いいじゃない、素敵よこの歌詞」
律「最初からこんな感じの歌詞を書けていたら…」
そんなに今までの私の歌詞はひどかったのか…。
少し落胆しながらも、その歌詞で曲を作り、練習を始めた。
みんなでこうして演奏するのは久しぶりだったし、何より楽しかった。 -
- 167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:42:14.70 ID:fKec/+yAP
-
【文化祭】
律「似合ってるぞー」
澪「う、うるさい//」
さわ子先生が衣装を見にまとい、寸劇の発表に向かった。
劇は大成功に終わった。死に物狂いで練習した結果だ。
いちご「おつかれ、澪。よかったよ」
澪「ありがとう。いちごもすごくよかった」
律「お、なんだなんだ?本当にロミオとジュリエットみたいな関係になっちゃったのかー?」
紬「あらあら」
いちご「ば、バカ言わないで…!」
本当に感謝しているよ、ありがとう。 -
- 168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:46:00.04 ID:fKec/+yAP
-
そしてやってきた軽音部のステージ。
律「いよいよだな」
唯「ひ、人がいっぱいだよ…!」
紬「大丈夫よ、笑顔笑顔♪」
澪「よしっ、いこう!」
梓、見てくれているかな?
「次は軽音部による演奏です」
ステージにライトが照らされる。
私たち4人は顔を合わせ、うんと頷いた。
律「ワン、ツー、ワンツー」
そして律のカウントと共に演奏が始まった。 -
- 170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:51:10.82 ID:fKec/+yAP
-
【教室】
憂「梓ちゃん、見に行かないの?」
梓「………」
憂「梓ちゃん?」
梓「ごめん、私いいや。憂一人で行ってきなよ。唯先輩出るんでしょ?」
もう演奏が始まる時間だった。
私は憂の誘いに素直に乗れなかった。
憂「…ダメだよ。行こう?」
梓「でも…」
憂「見ないと、きっと後悔するよ」
梓「……!」
憂「ほら、いこっ?」ぐいっ
梓「ちょ、ちょっと引っ張らないでよっ」
私の腕をつかみ憂は走り出した。
気のせいかな?さっきの憂の言葉に、何か大きなものを感じた。
- 172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:00:51.68 ID:fKec/+yAP
-
体育館に近づくにつれて、音が聞こえてくる。
私も、軽音部にいたら今頃あのステージで演奏していたのかな…。
梓「………!」ぶんぶん
私は首を横に振った。
ちがう!ちがう!未練なんかないはずだ。
澪先輩のことなんて大嫌いだ。
軽音部だって、もう私には関係のないことだ。
ガラララ
梓「………」
憂「わぁ…!」
体育館に入るとものすごい熱気が身体を包んだ。
ステージは大いに盛り上がっているようだった。
先輩たちのクラスメイトはもちろん、他の学年やお客さんも、ノっていた。
憂「梓ちゃん!早く早く!」
梓「あっ、憂…」
憂はそのまステージに向かっていった。
おいで。と手招きしてくれたが、私は行かなかった。
私は体育館の隅で一人、演奏を聞いていた。 -
- 173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:03:31.15 ID:fKec/+yAP
-
梓「………」
ひどい演奏。
ドラムは相変わらず走ってるし、唯先輩は歌詞間違えてるし…。
澪先輩もムギ先輩も、どことなく動きが固い。
ていうか、演奏なんて久しぶりじゃないの?ちゃんと練習した?
先輩たちのことだから、またお茶ばっかり飲んでたんじゃないの?
澪「―――♪」
でも…。
あの顔は、紛れもなくあの時の澪先輩。
かっこよくて、やさしくて、大好きなだった先輩の顔だ。
唯先輩も、律先輩も、ムギ先輩も、みんな楽しそうに演奏していた。
私も、一緒にあんな顔していたのかな…?
梓「…ていうか」
梓「何、思いだしてるんだ。私…」
後悔なんてしてないはずなのに。
澪先輩も、軽音部も、だいっきらいなはずなのに。
でも、なんでだろう…。涙が止まらなかった。 -
- 174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:08:43.57 ID:fKec/+yAP
-
唯「次が最後の曲でーす」
「えぇーっ!!!」
唯「おぉっ、みんなありがとーっ!」
唯「それじゃあ最後の曲を前に作詞者の澪ちゃんから一言どうぞ!」
澪「え、えぇっ?!…私?!」
澪「………」
唯からの突然のパスに戸惑った。
律やムギだけじゃない、体育館の全員の視線が私に向けられている。
恥ずかしさで顔から火が出そうだ。
澪「えっと、その…」
澪「た、大切な人のために、書きました」
澪「き…きき、聞いてくださいっ!」
自分でも何を言ってるのかわからなかった。
早くこの視線を回避したくて私は律に合図を出した。
かなり私は焦っていたのだろうか。
律はやれやれと言った顔をしながら、カウントを出した。 -
- 175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:12:51.90 ID:fKec/+yAP
-
――――――
――――
―――
――
…
澪「………」
放課後、私たち4人は音楽室で放心状態だった。
律「…楽しかったな」
唯「うん…」
紬「…あっという間だったね」
ステージは大成功だった。
終わったあとの拍手とみんなの歓声が、今でも耳に残っている。
唯「あずにゃん、戻ってきてくれるかなぁ」
律「大丈夫っしょ、私らかなり頑張ったぜ?」
紬「またケーキの数増やさないとね」
澪「…みんな」
澪「みんな…。ごめんなさい…」
涙が出た。理由はわからない。止まらなかった。 -
- 177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:17:05.76 ID:fKec/+yAP
-
律「なーに泣いてんだよ」
紬「そうよ澪ちゃん、最高の演奏だったじゃない」
唯「うん!楽しかったよ♪」
澪「……ありがとう」
3人に励まされながら、私はずっと泣いていた。
軽音部でよかった。心からそう思った。
・・・・・・
唯「またねー!」
紬「ばいばい♪」
夕方、私たち4人はいつもの場所で別れた。
打ち上げは梓が戻ってきてからにしよう、そう決まった。
みんなには申し訳ないけど、それには参加出来そうにはないかな。
たぶん、この世界での唯とムギとはこれでさよならだ。
ありがとう。心の中でそう言って別れた。 -
- 178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:20:52.37 ID:fKec/+yAP
-
唯とムギと別れ、律と2人きりで歩いていた。
律「なぁ、澪」
澪「ん?」
律「お前、もう元の世界に帰んのか?」
澪「えっ?!な、なんで…?」
律「んー?なんとなく」
3人にはいつ私が元の(になるかわからないが)世界に帰るかを伝えなかった。
余計な気を遣われるのは嫌だし、情で軽音部に再び受け入れてほしくなかったからだ。
澪「…うん。今日の夜」
律「やっぱな」
こんな世界でも、律は変わっていなかった。
妙に勘がよくて、隠し事が通用しない。
どこにいても、お前は相変わらずなんだな。 -
- 180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:23:29.64 ID:fKec/+yAP
-
律「んまっ、元気でやってくれ」
律「あ、そうだ!」
澪「?」
律「もし帰れなかったとしても、とりあえず私たちには声をかけなさいよ」
律「私たちはどこの世界でもお前の味方だから」
澪「…うん」
律「そんじゃな。無事に帰れるといいな。そん時はまたよろしく!」
澪「…あぁ!」
そう言って律はそそくさと帰っていった。
最後の最後まで、私を支えてくれた。 -
- 181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:28:46.44 ID:fKec/+yAP
-
brrrr brrrr
澪「…ん?」
律とも別れ一人帰り道を歩いていると、携帯が鳴った。
一通のメール。
差出人は、梓だった。
―――――――――――――――――――――
From 梓
Subject こんばんは
先輩。お時間ありますか?
少し…お話がしたいです。
―――――――――――――――――――――
まさか梓から連絡が来るとは思ってなかった。
何だろう。私は期待と不安を抱えつつ返信した。
―――――――――――――――――――――
To 梓
Subject Re:
大丈夫だよ。
いつもの交差点でいいかな?
――――――――――――――――――――― -
- 182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:33:17.19 ID:fKec/+yAP
-
澪「………」
ここに来るのも久しぶりだ。
梓にだけ通じる「いつもの場所」。
日はもう落ちている。月食の見える時間まで、あと少し。
5分ほど経った頃だろうか。
向こうから見覚えのある影が近づいてきた。
澪「梓…」
梓「…こんばんは」
梓だった。
家から来たのだろうか、私服だった。
澪「演奏、見てくれたかな?」
梓「…はい」
どこにいたのかはわからなかったけど、見ていてくれたらしい。
それがわかっただけで十分だった。 -
- 183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:38:37.35 ID:fKec/+yAP
-
梓「先輩」
澪「?」
梓は手から何かを取り出した。
見覚えのあるものだった。
そう、梓が4月14日にくれたネックレスだった。
どんなに部屋の中を探しても見つからないと思っていたら、梓が持っていたのか。
梓「これ、先輩が捨てたんです。私の目の前で」
梓「それだけじゃない。散々ひどいことされたし、傷つくこともたくさん言われた」
梓「もう絶対許さないって思った、一生恨んでやるって思った」
梓「でも、これ…。なぜか捨てられなくて。バカみたいにずっと持ってて」
梓「だけど先輩は、そんなの関係ないんですよね」
梓「何もなかったかのように、何も知らなかったかのように、自分は正しい世界に帰るんですね」
梓の言う通りだった。
私の身勝手で、この間違った世界にさよならを告げるのだから。 -
- 186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:00:26.44 ID:fKec/+yAP
-
澪「…関係なくなんか、ないよ」
澪「梓のことはずっと好きだし。今も大切に想ってる」
澪「だから―――」
バチィ…ン
覚えのある痛みが走る。
頬を叩かれたのは、これで2回目だった。
梓は、泣いていた。
梓「ずるいですよ、先輩」
梓「不器用なくせに…。メルヘンな甘い歌詞しか書けないくせに…」
梓「あの曲…、さよならの曲でしょ?」
そう。私が書いた詞は、さよならの詞だった。
間違った未来に、さよなら。
何もかも失っていた私に、さよなら。
隣にいない梓に、さよなら。
そう意味を込めて書いた詞だった。 -
- 187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:03:53.04 ID:fKec/+yAP
-
梓「ずるいよ…。自分だけいい格好して、いなくなろうとしてさ」
梓「人の気も知らないで。…バカ……最低」
澪「…ごめん」
梓「もう先輩の顔なんて見たくない。そのネックレス持ってとっとといなくなってください」
梓「戻った世界で私のこと泣かせたら、許しませんから…」
梓はそう言うと私に背を向け歩きだした。
5ヶ月前のあの時と同じように。
いや、あの時とはちがう。
だって今の君は泣いているから。
私は大声で叫んだ。
澪「――梓!」
澪「聞いてくれて、ありがとう!」
梓「……ふざけんな、バカ…」
梓は振り返りもせずそれだけを言い放ち、夜の街に溶けていった。 -
- 189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:09:23.60 ID:fKec/+yAP
-
・・・・・・
雑木林の前には私と憂ちゃん、そして和の3人がいた。
私は冬服のブレザーを羽織り、こっちに来たときの格好をしていた。
澪「…戻れるかなぁ」
憂「きっと大丈夫ですよ」
和「まぁ、ダメだったらまた私たちのところに来ればいいわ」
澪「…それもそうだな」
気持ちは穏やかだった。
頬が少し痛むけど、心は晴れやかだった。
和「あ、そうだ」
和「もし戻れたら、律に言っておいてほしいことがあるんだけど」
澪「?」
和「体育館の使用申請書。さっさと出せって」
和「新歓の時ギリギリだったんだから…」
澪「…ふふ、わかった。伝えておくよ」
和は最後の最後まで気を配ってくれた。
戻ったら、またお礼を言わなきゃな。何のことだって思うだろうけど。 -
- 190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:12:24.54 ID:fKec/+yAP
-
憂「あ、澪さんそれ…」
澪「あぁ、これか。さっき梓に返されたんだ」
憂「似合ってますよ♪」
澪「ありがとう」
きっと私の見えないところで梓を支えていてくれていたのだろう。
憂ちゃんは何も言わなかったけど、私は知っているよ。
澪「あの…さ」
澪「梓のこと、また泣かしちゃったんだ」
澪「だから、その…励ましてくれるかな?」
憂「はい、もちろんです!」
憂「梓ちゃん。軽音部の演奏聞いて泣いてたんですよ」
澪「…そっか」
うれしかった。ただ純粋に。
想いが伝わったのかはわからないけど、きっと届いたはずだ。 -
- 192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:15:56.70 ID:fKec/+yAP
-
澪「それじゃあ」
和「うん、またね」
憂「気をつけて」
澪「本当にありがとう」
2人に別れとお礼を告げ、私は雑木林に入っていった。
一箇所だけ光が特に集まる場所。
その場所に足を踏み入れる。
澪「………」
空を見上げた。
きれいな月だ。あの時見たのと同じ。
地面が揺れる。頭が絞めつけられる。
あっ、この感覚は…。
―――――梓…。
――――――
――――
―――
――
… -
- 194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:19:09.00 ID:fKec/+yAP
-
――……輩。
――――…先輩!
―――――――……澪先輩!
澪「へっ?」
梓「んもぉーっ、話聞いてなかったでしょ!?」
澪「…?」
梓「新歓ライブ!絶対成功させようねって!」
澪「え、あ…」
梓「あっ、もう交差点だね」
梓「ねぇ。私先輩に渡したいものがあるんだ」 -
- 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:22:52.51 ID:fKec/+yAP
-
夢…?
でもこの場面、覚えがある。
…そうだ。このあと、梓はカバンからプレゼントを出して―――。
梓「はいっ。2ヶ月おめでとう」
梓「2ヶ月って中途半端なんだけどさ、進級祝いも兼ねてってことで」
梓「かわいいでしょ?先輩に似合うかなと思ってサプライズで、って…えっ?」
梓「嘘…?ごめん、先輩同じの持ってたんだ…」
自分の首に手をかける。
梓が持っているものと同じネックレスが、私の首にかかっていた。
そっか…。これは、夢じゃないんだな。
元の世界に、戻ってこれたんだな。
落ち込んだ顔をした梓の顔が目に映る。
そうだ。これは、私の知ってる梓だ。
私の恋人。私の大好きな、梓だった。
澪「―――梓っ!!!」ぎゅっ -
- 197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:26:06.70 ID:fKec/+yAP
-
私は梓を思い切り抱きしめた。
人の目なんか気にならなかった。
やっと会えた。ずっとこうしたかった。
梓「えっ、ちょっ…。み、澪先輩///」
澪「梓、あずさぁっ…」
私は何度も梓の名前を呼んだ。
離したくなかった。
このあたたかさを、いつまでも感じていたかった。
梓「…澪先輩?」
澪「………」
梓「………」 -
- 199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:29:23.70 ID:fKec/+yAP
-
いきなりの出来事に体を強張らせていた梓だったが、
しばらくすると緊張も解けたようで、そっと私を抱き返した。
梓「私、先輩のこと好きだよ?」
澪「…うんっ」
梓「ずっとずっと、大切だよ?」
澪「うんっ、うんっ」
梓「どこにも行かないでね。ずっと一緒だからね」
澪「あぁ、約束する。ずっと一緒だ」
梓「ねぇ、先輩」
梓「……キスして」 -
- 201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:32:19.62 ID:fKec/+yAP
-
――――――
――――
―――
――
…
それからのことを少し話そうと思う。
律をけしかけ体育館の使用申請書を出させたあと、5人で新歓に向けてめいっぱい練習した。
その結果が実ったのか、新歓ライブは大成功に終わった。大きなトラブルもなかった。
…結局部員は来なかったけど。
でも周りが言うには、他の人が入れないぐらい5人の仲が良さそうだから入りづらかったんじゃないかって。
だから別に後悔とかはなかった。梓も、5人のままがいいって言ってくれた。
それからは、毎日があっという間だった。
修学旅行も行った。合宿もやった。野外フェスにも行った。
空白だった5ヶ月を凄い早さで過ごしていた。
軽音部のみんなと。そして、梓と。
片時も離れることはなかった。
そして、今日は9月27日。
文化祭だ。 -
- 205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:58:14.27 ID:fKec/+yAP
-
律「いよいよだな」
唯「ひ、人がいっぱいだよ…!」
紬「大丈夫よ、笑顔笑顔♪」
聞いた覚えのある言葉。
梓「頑張りましょう!」
そこに加わるもう一つの声。
澪「よしっ、行こう」
「次は軽音部による演奏です」
ステージにライトが照らされる。
“5人”は顔を合わせ、うんと頷く。
あの時経験した未来。
何もかもが違った未来。
その未来は今、軽音部と。
そして、梓と共にあった。
おわり -
- 207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 05:00:22.64 ID:1smFgtpdO
-
イイハナシダナー
ハッピーエンドで何より
>>1乙!
- 210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 05:07:45.94 ID:bjqxSd8yO
-
乙カレー。
素晴らしい作品をありがとう。
- 219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 07:19:46.11 ID:d8SmDokm0
-
今読み終わった
良かった乙 -
-
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| けいおん!!SS
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2011.02.09 Wed
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:02:15.30 ID:lWSxjEBn0
-
グロイ
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:04.69 ID:pijnIKpi0
-
空から降ってくる
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:22.64 ID:6GtTHokw0
-
研究所から脱走する
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:33.44 ID:ymyjkK7L0
-
見た事ないはずなのに誰かが見てる
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:38.56 ID:bLoubtX70
-
確認されてる
- 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:41.16 ID:uZSjJgXP0
-
捕獲されているものは全部ミイラ状態
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:43.40 ID:8mWhAoEvO
-
アメリカが捕獲する
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:49.55 ID:eQu45JQLP
-
足がいっぱい
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:51.81 ID:w8qZMBdz0
-
流暢に日本語を話す
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:03:55.94 ID:aFsAjnmNO
-
取り合えず何か食う
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:04:05.41 ID:MeEB781Ai
-
ゲソゲソうるさい
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:04:16.85 ID:7j8jSI9oO
-
口が意味分からんところにある
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:04:38.64 ID:oJMwWwoX0
-
大阪では何体か倒している
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:04:44.84 ID:YNVMU/xRO
-
村人によって頻繁に目撃される
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:05:29.46 ID:pijnIKpi0
-
目がタレ目
- 25 :欲望の弁証法 ◆UWlz.qtia2 :2011/02/08(火) 14:05:42.49 ID:yPFiS4laO
-
なんかわからんけど牙とか生えてる
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:06:23.43 ID:dF9bYju40
-
「我々をあざ笑うかのようにゆっくりとカメラの前から姿を消した…」
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:06:35.81 ID:/WBQ8ldfO
-
日本から調査隊がかけつけるが見つからない
- 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:07:03.81 ID:GovRRhBO0
-
皮を被っていることが多い
- 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:07:55.46 ID:+wsWDRoUO
-
なぜか精密機械が使えなくなる
- 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:09:22.81 ID:U/USE4l6O
-
藤岡弘との遭遇率が異常
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:20:49.78 ID:otGJ/g26O
-
藤岡隊長に一度は捕獲されるも朝になると消えてる
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:10:19.04 ID:GovRRhBO0
-
地球の大気に触れると死亡
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:10:48.39 ID:XW1w6/t30
-
高速で画面を横切る
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:11:42.11 ID:ik0xQ7Hl0
-
チュカパブラ
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:11:43.17 ID:8sBObfLq0
-
第一発見者が佐川のおっさん
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:11:56.37 ID:T2Cmsf5vO
-
倒すと点数が貰える
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:12:08.91 ID:lWSxjEBn0
-
常に目上の立場として扱われる
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:12:55.69 ID:YmyU65sXO
-
人間を殺すゲームをしている
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:14:24.82 ID:irvbIfrsO
-
未確認なのに名前を付けている
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:14:54.74 ID:pijnIKpi0
-
大量破壊兵器所持、または自身が大量破壊兵器
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:15:46.95 ID:0jJdncTb0
-
実は王子
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:15:58.10 ID:7rLM056t0
-
地球にやって来る
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:23:55.79 ID:lWSxjEBn0
-
ミステリーサークルでからかわれちゃう
- 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:25:56.65 ID:sRMoErFrO
-
ようするに…
おまいらの事だな
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:27:12.10 ID:oV1BpZiA0
-
あんがい普通
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:27:40.79 ID:KUv9leWZO
-
ネーミングが安直
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:28:36.03 ID:43Vywrby0
-
怪しい生物の死骸が発見されても
匂いが凄いとかで埋めてしまう
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:29:02.72 ID:LCdGK2ocO
-
夜、ビンにすあまを入れて置いておくと翌朝捕まってる
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:29:53.37 ID:3idcLwh90
-
コードネームもしくは識別番号を持つ
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:29:55.28 ID:43Vywrby0
-
イリオモテヤマネコが未確認生命体だった事はあまり知られていない
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:30:29.91 ID:354yG9LLO
-
意外としっとりしている
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:32:33.47 ID:ppuH+Sqy0
-
お分かりいただけない
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:33:45.42 ID:7j8jSI9oO
-
「コフー……コフー……」
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:33:53.43 ID:qysI8a1j0
-
軍事機密隠蔽の為の道具
- 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:34:39.47 ID:RL/YcyMG0
-
謎の言語を使う
-
- 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:36:23.45 ID:v7FRuy+OO
-
江戸時代とかにもUFO見た人いると思うんだが当時の人はあれ何て呼んだんだろう
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:41:08.55 ID:ppuH+Sqy0
-
>>70
瓦版とかでつたわってたらしいね
ぐぐればでてくるはず
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:36:31.82 ID:pijnIKpi0
-
知能、感情制御、戦闘力のいずれかが欠如している
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:38:30.19 ID:OB9G4AeLO
-
パソコンや携帯を短期間で使いこなす
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:39:19.30 ID:B1OsdchU0
-
なぜか毒がある設定にされている
- 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:42:31.44 ID:QhK3GGIY0
-
死にそうになったら爆発しちゃう
- 87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:58:58.77 ID:w3Dp82hX0
-
次回作で設定がちょっと使われるが、
なかった事にされる。
- 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:16:06.04 ID:AZ6z/QiBO
-
近隣にその生物に詳しいじいさんが住んでる
- 97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:19:39.56 ID:RGB/M1l50
-
外人の目撃者「びっくりして銃を撃っちゃたよwww」
- 98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:20:05.19 ID:LLaaW1vv0
-
ビデオの手ブレが激しい
- 99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:22:17.99 ID:sirB3hyQ0
-
人類に危害を加えるのはデフォ
- 100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:24:25.27 ID:SbGvzMraO
-
地元民の落書きが重要証言
- 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 15:31:21.75 ID:oKZOJydN0
-
初期:マスコミが食らいつく
中期:持て囃す
終期:何事もなかったかのようにゴマちゃんのニュースを報道
- 110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:11:46.48 ID:4fbK+fVR0
-
水の中に大量の砂糖を入れて
それを飲む
- 111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:11:47.06 ID:MHRWwv1q0
-
家畜襲う
- 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:28:21.32 ID:pR6RzYnuO
-
体表面が粘液で覆われている
- 118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:39:32.48 ID:i75kVdW/0
-
触ると臭い
- 119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:39:46.66 ID:B/kXu+460
-
グギグギうるさい
- 121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 16:44:19.78 ID:tSCd7FmR0
-
現地では割と有名
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 14:06:51.63 ID:7/PcJYSf0
-
特番が組まれてもうやむやで終わる
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| ありがち
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2011.02.08 Tue
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- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:03:58.58 ID:NPKGv4510
-
語れ
- 3 :VIPの帝王 ◆koxjyhajbE :2011/02/07(月) 13:05:17.86 ID:08fyj4Xl0
-
年賀状お歳暮中元等の虚礼全般
- 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:05:33.11 ID:kGI5K57jO
-
学校とかで、ちゃんとした英語の発音を笑う
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:06:59.52 ID:9Qj3c3ca0
-
みんなで頑張った運動会(うんどうかい!)
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:07:17.21 ID:9/WWBA4S0
-
群れる
皆で一緒じゃないと落ち着かない
流行に流される
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:07:43.96 ID:D+aRlM/bO
-
うんこ踏んだ奴はいじめろ
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:07:53.04 ID:cBmLzgkjP
-
同調圧力、酒全般
- 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:08:49.85 ID:ri0UHqxm0
-
労働環境
住環境
景観
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:09:03.46 ID:l/+9WqRN0
-
真面目な人を笑う
そのくせダメ人間も笑う
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:11:14.30 ID:6l92Ugsp0
-
○○行、を御中に書き直すのは嫌だな。
最近のは必ずしもそうとは限らないが
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:11:20.41 ID:cBmLzgkjP
-
なぜ辞めないのか。
本当に腹が立つ。一人抗えば奇人変人扱い
そんなに皆といっしょがいいのか?
もう、明らかにいらないだろっていう習慣やクソみたいな美徳あるだろう?
なぜ、なくならないのか
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:12:06.27 ID:4qFCmSvWO
-
問題の先送り。
「もう一度よく考えて話し合い、結論を出しましょう」となっても、当初の案以上に素晴らしい解決策が出た試しがない。
「では改めて熟慮して……」と言う奴が、本当に熟慮しているのを見たことが無い。
巧遅は拙速にしかず、決断の遅さは害悪だよ。
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:12:19.71 ID:7/C/as5B0
-
ジョッキで注文すりゃいいのにわざわざ瓶ビールで頼まれるから、他人のグラスの空き具合伺って注ぎに行かなきゃならん事
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:14:41.03 ID:cBmLzgkjP
-
本音と建前は全力で死ぬべき
あと先輩後輩やら日本の上下関係は奇妙だ
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:16:40.14 ID:FKFxYQ2pP
-
出る杭は打たれる
才能に嫉妬する人が多い
- 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:17:42.83 ID:cBmLzgkjP
-
くだらないステータス
何人女を抱きました
酒豪です
大企業に勤めてます
いい車乗ってます
なんか脱線した
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:17:57.01 ID:bVknuR6IO
-
なんで他の奴より早くあがったからって陰口たたかれるんだよ
シフトでそうなってるんだから仕方ないだろ
いても邪魔だからいなくてもいいじゃんってなんだてめえ 俺が完全にいなくなるの確認してから言えやカス聞こえてんだよ
これだから飲食は……
- 24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:18:28.64 ID:sofuMvXU0
-
小学校でうんこした奴は卒業するまでその業を背負わなきゃならないのはなんなんだ
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:20:43.63 ID:cBmLzgkjP
-
西洋文化にかぶれ過ぎ
結婚指輪にバージンロード(笑)
あと無理に横文字使ってんじゃねぇよ気持ち悪いわ
洋服は機能的で良いと思うけど
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:24:24.36 ID:6NiqfGEP0
-
・わけのわからない悪平等
・間違った英語の発音をさっさと訂正しない事 例:ビタミン カレンダー エネルギー 等
・外国人に日本語で挨拶させて大はしゃぎ
・お年寄りはか弱いから優しくしましょう的な考え ←超上から目線。何様?先輩に席を譲ったりするのは当たり前
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:24:46.90 ID:rmFkdFFfO
-
空気を読む
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:26:03.18 ID:tw4pKsLrO
-
清く真面目な人が馬鹿にされ悪人がちやほやされること
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:29:40.14 ID:6NiqfGEP0
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結論を先に言わない事
経過や説明を先にダラダラ喋る
逆に、結論を先に言うと一瞬で頭に血が上る奴が多くて困る
- 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:34:52.19 ID:E/hKuZBA0
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>>34
結論の後に過程とか話した方が聞き手も迷子にならなくていいのにな
こういうのは老害に多い
世界各国から人が集まる学会で過程から話し始めるバカ教授が多くて困る
同じ日本人として恥ずかしいわ
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:29:43.73 ID:xDHmu7nGO
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小学生における、ドッヂボールの強さで決定される階級差
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:31:39.94 ID:5qalyWuz0
-
嫌なら出てけばいい 苦痛に耐えながら居座り続ける - なんかの修行か?
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:31:58.69 ID:4FGMj5KO0
-
ギャル、JPOP(大爆笑)
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:40:04.24 ID:nS8p49RIO
-
有給のとりにくさは異常
- 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:41:34.07 ID:YsijYqSq0
-
誰かが言ったうまいことを色んな人が繰り返すアレ
「芸人は笑わせるもので笑われたらだめだわ」とか
「レディーファーストを受けたいならまずレディになるべき」とか
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:42:48.20 ID:qpDrP9bV0
-
空気を読んでみんなと同じようにしないと病人扱いされるところ
アスペとかそういう言葉も人の個性に病気のレッテル貼りしてるようで嫌い
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:46:26.36 ID:9nhnTQLJ0
-
スピリチュアル蔓延りすぎ
何の宗教にも属してないのに御先祖様とか占いとか信じてる奴多すぎ
- 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:51:05.44 ID:x54cOS+40
-
人の短所を使って笑いを取る芸人
言葉で笑いを取れよ
- 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:55:50.74 ID:qpDrP9bV0
-
不細工や人の短所をいじって笑いを取る風潮
ドリフとかのコントは威張り役をいじって笑いを取ってたと思うんだが最近のはただの弱い者いじめじゃん
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:52:38.96 ID:gYdY3mndO
-
クリスマスは恋人と過ごすものという風潮
あとバレンタインデーにホワイトデー
- 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:56:48.52 ID:cBmLzgkjP
-
クリスマスかあ大嫌いだあのクソみたいなイベント
宗教に寛容とゆうなら理解が浅く冒涜に近い
セックスデーに改名しろ
- 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 13:55:29.50 ID:2wfaQgg2O
-
美談1つ持ってれば許されるみたいなところ
- 92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:11:56.91 ID:M8Bn9eG2O
-
我慢して本心隠して周りに合わせるのが良いなんて絶対に思わない
- 95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:13:25.75 ID:cBmLzgkjP
-
腐った政府を粛清するヒーローもいなければ強力なリーダーもおらず、三島由紀夫みたいな右翼も全力で無視する国民たち…
滅亡を望んでるのか
- 103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:23:45.15 ID:EwmP4O1+0
-
部屋借りる時の礼金
これほどアホな悪習はないだろ
- 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:39:58.92 ID:cBmLzgkjP
-
>>103
あれは終戦直後取りっぱぐれがないようにやりだしたのがはじまりだろ。
今でも業者が続けてるなんて馬鹿げてるよな
だいたい今の税金徴収システムだって戦時中政府が効率よく軍資金を
集めるために始めたものが未だに続いているんだろう。何にどれだけ
払っているか国民のどれだけが把握しているのか。アメリカじゃ
個人でそれぞれの税金の用途を理解した上でわざわざ払いに行くそうだ。
こんなんじゃ、おえらいサンに無駄遣いされて当然だわな
- 105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:47:18.78 ID:H+Vnd7C20
-
政治家が先生
- 106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 14:49:26.06 ID:Q12oA6a1O
-
職場の飲み会
仕事で時間がきても帰れない
- 108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:09:38.30 ID:m1t6lUe80
-
休まず働くのが当たり前
有給ぐらい自由に取らせろよくそが
- 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:12:30.80 ID:GU7YqPsf0
-
年賀状 -
- 113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:39:28.82 ID:yEnXidKhi
-
持病とか怪我の具合とかを上司に説明すると
「そんなの大したことねえよ!俺なんかなあ~」
お前と俺は違う人間だから
あんたの物差しで測ってんじゃねーよ、って感じ
- 114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:42:19.79 ID:cBmLzgkjP
-
>>113
あり過ぎてワロタ
なんなんだろうなアレ…
- 116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:51:34.15 ID:+U8rFYC50
-
なんの意味もないマナーが存在して
誰も損をしてないのに「マナー違反」という理由で怒りだす奴がいること
たとえば咳をするときに手でおさえないのは唾が飛んだりして不快になるからマナー違反ってのは納得いくけど
箸を茶碗の上におくとか超どうでもいいのにキレる奴がいる
- 123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:06:10.49 ID:yEnXidKhi
-
>>116
いるいるいる
お札を裏側に出すと「お前死ね」って意味だとか言ってキレ出したりするやつがいた
- 120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 15:56:50.72 ID:NPz+Vp8TO
-
スレタイと微妙に違うけど喪中の意味がよく分からん
憎んじゃないけど理解できない
- 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:15:53.98 ID:WQhq9ClYO
-
逆チョコ(苦笑)
- 134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:19:19.42 ID:4zEiREFfO
-
血液型占いとか
- 135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:20:04.56 ID:sS+SFwUs0
-
やたらと権威に弱い風潮はどうにかならんもんか
あと流行り廃りが異様に激しいのも
良いものを醸成して行くんじゃなくて、流行りモノとして一気に群がって消費するさまはイナゴそのもの
- 136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:21:40.31 ID:NAaCTRNDO
-
運動部に入らないやつ→ゴミ扱い
誰でも運動得意なわけねーだろカス
- 145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:32:55.95 ID:Yj1R19AsO
-
ハゲやチビや目つきや歯並びなんかの身体的特徴の異常なまでの蔑視
人と一つでも違うとこがあれば笑っていいとかアホか
- 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:36:06.27 ID:RklUTDP2O
-
連帯責任
助けられることもあるけどやっぱ嫌い
- 150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:37:53.48 ID:jYeHKhmiO
-
「被害者にも責任がある」みたいな因果応報論
加害者が悪いに決まってる
- 152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:39:09.47 ID:tyAqtWEwP
-
ミーハー多すぎ
音楽とか好きなの聞かないと面白くないだろ
流行ってるから試してみたらはまったとかならいいけど流行りを追うのを信条にしてるやつが多い
自分の好みとか意見ないの?って思う
- 160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:46:38.61 ID:asdnMJUF0
-
>>152
日本人は呪術的なんだよね
多数派の感性に自分を合わせれば自分の質が高まると感じる人間がとても多い
現象より感情を優先するシャーマニズム民族だよ
- 153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:39:48.56 ID:PsqfZQ1ZO
-
新しい物は何でもダメで古い物は何でも素晴らしいという風潮
- 154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:43:35.20 ID:mHcAYe+6O
-
過剰なまでに子どもを守ろうとすること
- 155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:43:40.40 ID:yZdgio6gO
-
とりあえず不満も言わず黙って耐えることが美徳とされるのだけは気に入らない
自分変えるだけじゃ限界あんだよ 言わなきゃ変わらんだろうが
- 164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:48:07.22 ID:jdhvrKFK0
-
日本は平和な国だし色々充実してるけどそれ故にそこに住む人間の心はジメジメと陰湿
人間は大切にされて育つと横暴になる
それが国単位で起きているのが日本
だと思う
- 165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:48:10.86 ID:eUyC35+Q0
-
赤信号みんなで渡れば怖くない
実際みんなこういう考えだから困る
- 166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:48:56.47 ID:76YaD12VO
-
空気を読むって文化はガチで外人には理解できないらしいな
人に迷惑かけなきゃ何しようと自由だろ?ってつっこまれる
- 168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:52:21.56 ID:Mn76tc3oO
-
町内会
町ぐるみで個人宅を監視盗聴吹聴迫害する悪しき組織
町会費を分取り遊び金に使い赤い羽募金を強制し祭事には参加させない
- 172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:55:14.54 ID:to/FPB5W0
-
アニメとかを観ても良いことを誉めるより
悪いことを探して叩く
- 176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 16:59:07.99 ID:Dl992FPMO
-
異様に同調することを求められ、
そうして群れた挙げ句に集団で他人に迷惑・面倒をかける。
なんかズレてるよ。
- 178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:05:46.57 ID:vbLpS6wUO
-
自称ドSの男、自称ドMの女
かっこいいと思ってんのかよかわいいと思ってんのかよ
- 182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:13:28.88 ID:cBmLzgkjP
-
そういえば去年、同僚の先輩が忘年会行きたくなくて渋ってたら
他の先輩に怒られてたな…他の飲み会はまぁ目を瞑る、しかし
忘年会来ないとかいい加減空気読めボケカスとか言われ胸ぐら掴まれてた…
飲みニケーションクズ過ぎワロスなあ
- 186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:16:38.85 ID:pjox3+eYO
-
テレビによる印象操作
最近の不良ドラマ、映画、番組で年齢問わず洗脳されてる
石原慎太郎も問題の着眼点がおかしいし
- 191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:21:38.71 ID:4I5MYTupO
-
恋愛歌詞至上主義
- 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:25:40.46 ID:cBmLzgkjP
-
毎週のようにリリースされる愛だの恋だの歌ったくそくだらねぇ恋愛ソングに
うんざりですよ
- 193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:22:50.48 ID:SZs1uLG/O
-
スポーツできる奴が最強みたいにいわれるところ
- 194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:24:34.29 ID:OqUVvH9WO
-
サビ残
有給取らないのが美徳みたいな風習もなんなんだろうね
- 198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:27:09.75 ID:7HMVUS6xP
-
よそはよそ、うちはうち
↓
○○君は○○大学に行ったというのにあんたのきたら
- 200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:28:18.04 ID:cBmLzgkjP
-
仕事で精神病んでニート→ゴミ扱い
仕事で過労死→賞賛
訳がわからないな
- 207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:32:42.33 ID:RqmwvzJtO
-
規格、型にはまらないモノを叩く
へどがでる
- 211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:34:02.36 ID:5MyPOA3O0
-
サービス残業当たり前!
休日出勤当たり前!!
ボーナスカット当たり前!!!
有給休暇?? はぁ!? 死ねよ!!(笑)
・・・が日本の美徳w
- 215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:35:53.01 ID:myI2ez040
-
上の都合のいいように動くってのはあるな。
反論を口に出せない空気があるから。
現状を読めてないやつが権限持ち過ぎ。
なんだかんだで権力集中してるよな
- 219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:36:43.44 ID:ikWh85TGO
-
十人十色でもその内七色くらいは他の色に染まるよな
- 220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:37:39.31 ID:y4pxJHdrO
-
特定のスポーツ選手だけをアイドル扱いするところ
浅田真央とか石川遼とかハンカチ王子とか
- 224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:39:00.05 ID:OqUVvH9WO
-
>>220
スターシステムだっけ?
マスコミにやたらプッシュされる選手は皆嫌いになるわ
- 226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:40:29.85 ID:J4baH/Qh0
-
「何も他人に迷惑かけてない」ちょっと異質な人間をバカにすること。
完璧な人間なんていないのに
あと上でも多数出てるがすぐ群れること。
歩くくらいひとりでやれよ
- 230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:43:06.32 ID:5nqxZqRF0
-
リテラシー皆無なところ
マスゴミの流す情報何でもかんでも真に受けやがってアホか
- 233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:45:38.67 ID:cacV/cuWi
-
シンプルに今のテレビ番組に興味がないだけなのに
ネットが云々厨二云々と変なレッテルを張りたがるやつ
食事時に浮気だ不倫だアイツは馬鹿だ衝撃の事故映像だ見てゲラゲラ笑うほど下品じゃないぞ俺
- 237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:49:13.52 ID:cBmLzgkjP
-
夢を語ると馬鹿にされるよね
みんなで足の引っ張りあい
つまらない世間体を守るために
心擦り減らしてる
- 238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:49:41.27 ID:Nx/WNU96O
-
新卒
- 248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:53:13.27 ID:eUyC35+Q0
-
裁判員制度みたいな糞制度が出来る時点でもう色々おかしい
- 251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:54:58.54 ID:zdvHE2MKO
-
すぐに古い習慣や自分の経験を持ち出してくるのは自分の歩んできた歴史を正当化するため
他人の為に言っている訳ではなく、自分がやってきた事は正しかったのだ、と他ならぬ自分に証明している
- 271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:07:08.08 ID:ikWh85TGO
-
大人はみんなニュースを見ろ新聞を読めって子供に言うけど、幼い頃から暗いニュースを見続けた子供がどんな風に育つか考えてるのかね
- 280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:16:29.39 ID:sS+SFwUs0
-
バレンタインで社内での贈り物一切禁止にする会社増えてるけど
いっそ禁止までしないと義理やしがらみで贈り続けなきゃいけない風潮ってことだよな
- 282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:17:15.95 ID:hOsR2zIw0
- ゆとりがないこと
-
285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:19:30.75 ID:76YaD12VO -
現実はしたい事やって成功した奴が一番の勝ち組なんだがな
鳥山明なんか「早起きがつらい」って理由で会社辞めてニート生活のあと漫画家になって成功したからな
しかもニート時代の収入源親だし
- 294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:24:51.75 ID:sS+SFwUs0
-
お歳暮お中元という謎システムは、廃止されたら百貨店が死んじゃうのかな
- 295 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:34:50.88 ID:JTaLuzOb0
-
他人の発言に対しての最初の一言が先ず批判から入る事
相手の功績を認めようとしない所
- 299 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:40:10.89 ID:ujAp+4PWO
-
>>295
2chに多いな。人気あれば、成功すればとりあえず罵倒。
- 296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:35:01.57 ID:IS7TqWcd0
-
画一化して隣の奴の真似してればそりゃー楽だよな
糞くらえ
- 307 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 18:49:30.39 ID:7qXuKa6L0
-
有名人が死んだり、事件起こすと
ヤフオクでその人の関連グッズが大量放出されて高値で落札されていく現象
- 314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 19:24:51.25 ID:LdPCtiNIO
-
子供が事件起こすとすぐパソコン、ゲーム、携帯に原因があるという
育て親の問題に決まってんだろ
- 334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 20:54:46.24 ID:z7Edr92V0
-
就活は茶番
- 335 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 20:55:00.37 ID:cBmLzgkjP
-
マスコミがうんこすぎる
したり顔でなに言ってるの?
あとニュースをバラエティみたいにしてんじゃねぇ。
- 345 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 21:33:30.38 ID:8+qSiZ0mO
-
集団行動グループ行動
- 346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 21:33:54.58 ID:4FGMj5KO0
-
>>345
トイレ一緒いこ~
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
- 354 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 22:30:39.23 ID:zXlHH4N+0
-
日本だけじゃないけど揚げ足とりかな.
はっきりしていないちょっとの言動に意味を自分で加えて
それに噂とか派閥とかがつくと本当にうざったい
そんなこと言ってても社会に適応しないといけないけどw
とりあえず行動を必要最小限プラス無心にせんとな.
- 355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 22:32:15.92 ID:KPC+3cHi0
-
勉強とか仕事を頑張った奴が馬鹿にされること
中で足引っ張り合ってどうすんだ
- 358 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 23:41:18.82 ID:SErtD0yG0
-
年上に敬語を使う習慣
年上=偉いって絶対あり得ない
- 216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/07(月) 17:35:59.70 ID:bdDl0D4z0
-
お前らいろいろ堪ってんだな・・・
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