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唯「エリちゃん特別編!」

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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:12:10.59 ID:c7dYnFAc0
九月

放課後!

梓「ほえ?」

唯「あずにゃん、ツインテよりもそっちのほうが似合うよ」

梓「髪、下ろしたほうがいいってことですか?」

唯「うん」
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:13:06.59 ID:c7dYnFAc0
梓「じゃ、じゃあ、ちょっとだけ下ろしてみよーかなー、なんて」

しゅるり、と髪を下ろす。

梓「ど、どうですか……?」

唯「うわー! 可愛いよ! やっぱあずにゃんは、そっちのが似合うよ!」

梓「あ、ありがとうございます」

****************************************


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:14:15.41 ID:c7dYnFAc0
律「澪って、ツインテールにしないのか?」

澪「へ?」

律「私、澪がツインテールになってるとこ、みてみたいな」

澪「いや、まあ……いいけど」

律「じゃあ、やってみてよ!」

澪は髪を二つくくる。
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:15:36.72 ID:c7dYnFAc0
澪「ど、どうだ…?」

澪(似合うって言ってくれるかな……)

律「おおー、そっちのほうがかなり可愛いな」

澪「そ、そうか。ありがと///」

律「なんか見違えたなー」

澪「それ以上言わないでくれ……恥ずかしい」

****************************************
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:16:11.53 ID:c7dYnFAc0
翌日!

梓「あれ、澪先輩髪型変えたんですか?」

澪「あ、ああ。ちょっとな」

梓「とっても似合ってますよ!」

澪「あ、ありがと。……梓も、似合ってるし、可愛いぞ」

梓「あ、やっぱ、そうですか?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:17:14.00 ID:c7dYnFAc0
澪「ああ」

梓「うれしいなー。認めてもらえて」

澪「私も、律に綺麗だって言われたときは、かなりうれしかったな」

梓「あ、私は唯先輩に言われました」

紬(似合ってるな、二人とも……)

紬(……私も髪型、変えてみようかな)

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:19:16.06 ID:c7dYnFAc0
琴吹家!

紬「インパクトある髪型にしたほうがいいわよね」

紬「けいおん部のみんなとかぶらない髪型にしなきゃね」

紬「ツインテやカチューシャなんてもってのほか!」

紬「唯一の髪型にしたいなぁ」

紬「私らしさを生かした髪型にしよう」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:19:56.92 ID:c7dYnFAc0
紬「私らしさを生かした髪型にしよう」

紬「ポニーテール……ありきたりすぎて駄目ね。じゃあ、なにが……」

紬「ボブカットは……なんか似合わないだろうし」

紬「いっそサイドテールに……いや、誰かがサイドテールだった気がするわ」

紬「何の髪型に……」

紬「そうだ、三つ編みにしましょう!」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:21:24.67 ID:c7dYnFAc0
翌日!

紬「わ、私も髪形変えてみたんだけど、どうかしら?」

一同「…………」

紬「え? 似合わない?」

唯「金髪に三つ編みは、ちょっと……」

紬「そ、そんな!」ガーン
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:22:00.82 ID:c7dYnFAc0
律「紬はもとの髪型が一番だと思うぞー」

澪「うん。あの髪型がベストだろうな」

梓「ですね」

唯「もとのやつに戻しなよ!」

紬(やっぱり私には、胸しかないの?)

紬(……はぁ)

****************************************
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:22:39.94 ID:c7dYnFAc0
帰り道!

紬(唯ちゃんと梓ちゃんは名百合だし)

紬(律ちゃんと澪ちゃんは仲が良いし)

紬(私だけ、仲間はずれ……)

紬(なんか、おやつを持ってくる便利な人、としか思われてないような気がする)

紬(……はあ)
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:24:39.75 ID:c7dYnFAc0
紬(いやになっちゃうな)

紬(どっかの同人誌では、黒人に犯されちゃうし)

紬(あるスレではビッチ呼ばわり……)

紬(私、人気ないのかな……)

紬(もう……)

?「あれ、琴吹さん……」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:29:13.67 ID:c7dYnFAc0
紬「え?」

?「ああ! やっぱり琴吹さんだ!」

紬「エリちゃん!」

エリ「どうしたの? なんだか元気ないね」

紬「ちょっとね」

エリ「あれ、琴吹さん、三つ編みなんだ!」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:30:11.42 ID:c7dYnFAc0
紬「え、ええ」

エリ「可愛い! とても似合ってるよ!」

紬「――へ」

エリ「可愛いというより綺麗かな、うん。とても、綺麗」

紬「本、当?」

エリ「嘘なんか言ってどうすんのさー」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:31:21.36 ID:c7dYnFAc0
紬「だ、だ」

エリ「え?」

紬「抱きしめてもよかですか!?」

エリ「口調が変わった!?」

紬「ほ、ほんとに、似合ってるのよね?」

エリ「うん。とても」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:33:06.94 ID:c7dYnFAc0
紬「……」ウル

エリ「え! 何で泣くの?」

紬「ああ、ごめんなさい」

エリ「大丈夫? はい、ティッシュ」

紬「あ、ありがとう」

エリは紬に一枚ティッシュを手渡す。

何となく、紬の頭を撫でたくなって。

エリはそっと、紬の頭を撫でた。
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:34:04.34 ID:c7dYnFAc0
紬「……え?」

エリ「あ、ごめん! 撫でたくなった! 無意識のうちに手が出てた!」

紬「ううん。いいのよ……それより、もうすこし、撫でてていいわよ」

エリ「……え?」

紬「撫でたいんでしょ?」

エリ「う、うん」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:35:45.26 ID:c7dYnFAc0
エリは再び、紬を撫でた。

何故か、紬の頬が緩んだ。

エリの手のひらの温かさを、感じていた。

紬「エリちゃん、撫でるのうまいわね」

エリ「ほめ言葉?」

紬「ええ!」

エリ「えへへ、ありがと」

エリは微笑んだ。
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:37:13.42 ID:c7dYnFAc0
****************************************

以来、紬とエリの仲は、良くなっていった。

エリ「琴吹さんって、下の名前はムギっていうの?」

紬「ううん。あれはあだ名。本名は紬、よ」

エリ「つむぎ、かぁ。何か幻想的な名前」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:38:15.10 ID:c7dYnFAc0
紬「えへ、そんなことないわ」

エリ「ううん。だって、私なんてエリだよ。何にも特徴がない」

紬「苗字がかっこいいじゃない」

エリ「え、そ、そう?」

紬「ええ」

エリ「そんなこと言われたの初めてだなー」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:39:12.10 ID:c7dYnFAc0
紬「あ、そうそう。電話番号教えてよ、携帯の」

エリ「あ、うん。いいよ」

エリ「ついでに、メルアドも。はい、これ」

紬「ありがと、エリちゃん」

紬の純度100%の笑顔に、エリは一瞬目を奪われた。

****************************************
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:40:06.68 ID:c7dYnFAc0
休日!

prrrr prrrr

エリ「紬ちゃん、ショッピングに行こうよ!」

紬『ショッピング?』

エリ「うん、とても楽しいよ!」

紬『……行く』
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:44:37.83 ID:c7dYnFAc0
街中!

紬「エリちゃん、どこに行くの?」

エリ「お洋服屋さん」

紬「あ、あの『しまくろ』って店?」

エリ「うん」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:45:22.17 ID:c7dYnFAc0
しまくろ店内。

紬「エリちゃんエリちゃん! この服素敵!」

エリ「わ、ホントだ。かわいぃー」

紬「買っちゃおうかしら」

エリ「えー、全部見て回ってからにしようよ」

紬「それもそうね」

エリ「じゃあ、私、ジーンズ欲しいんだ。向こうのジーンズ売り場行こうよ!」

紬「ええ」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:46:14.30 ID:c7dYnFAc0
買い物終了後!

エリ「たくさん買っちゃったね」

紬「ええ。お店の中に何時間もいちゃったしね」

エリ「なんか、お腹すいちゃった。どっかで何か食べてこうよ」

紬「じゃ、じゃあ、あのコロンボって喫茶店で軽食でもとっていかない?」

エリ「いいね。行こう!」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:46:50.61 ID:c7dYnFAc0
コロンボ店内

エリ「紬ちゃん、何食べるの?」

紬「私はチョコパフェで」

エリ「私はガトーショコラ!」

店員「かしこまりました」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:47:41.15 ID:c7dYnFAc0
数分後

店員「お待たせいたしました」

という決め科白と共に、ショコラとパフェが運ばれてくる。

紬「わあ、美味しそう! 食べましょ!」

エリ「うん!」

紬は一口ごとに、至福の笑みを浮かべながら、パフェを食べていく。
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:49:21.08 ID:c7dYnFAc0
エリ(美味しそう……)

エリ(食べてみたいな、チョコパフェ)

エリ「ね、パフェ、私にも一口頂戴?」

紬「いいわよ。はい、あーん」

紬はパフェをスプーンですくって、エリの口に近づける。

エリ「え?」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:50:00.19 ID:c7dYnFAc0
紬「あーんして? 食べさせてあげるから」

エリ「う、うん」

エリ「あーん」

紬「はい、投入~」

エリの口に、パフェを運ぶ。

ムグムグ エリ「すごく、美味しい…」 ムグムグ
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:50:49.85 ID:c7dYnFAc0
紬「でしょ?」

エリ「私も食べさせてあげる! このショコラ!」

紬「本当?」

エリ「うん! だから、あーんして」

紬「うん。はい、あーん」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:51:29.38 ID:c7dYnFAc0
エリはショコラケーキの一片を、紬の口の中にゆっくりと入れた。

エリ「どう?」

紬「甘くて……とろけそう」

紬は恍惚とした笑みを浮かべた。

エリはつい、ドキッとしてしまった。
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:52:21.68 ID:c7dYnFAc0
食事終了後!

紬「もう4時…、帰る?」

エリ「うん。そうしよっかー」

二人は並んで帰路に着く。

エリ「あ、そうだ!」

紬「ん? なあに?」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:53:40.35 ID:c7dYnFAc0
エリ「――ねえ、手、繋がない?」

紬「え?」

エリ「駄目?」

懇願するように、紬を見る。

紬「いいわよ。繋ぎましょうか」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:54:29.71 ID:c7dYnFAc0
エリ「やった!」

エリは紬の手を握る。

エリ「紬ちゃんの手、暖かいね。お母さんみたい」

エリ「やわらかくて、気持ちいい……」

紬「……うれしいわ」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:55:46.92 ID:c7dYnFAc0
エリ「こうやって、手を繋いでるとさ」

紬「うん」

エリ「カップルに見えるかな?」

紬「そう、見られたい?」

紬は、小悪魔的な笑みを浮かべた。
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:56:31.97 ID:c7dYnFAc0
エリ「……すこし」

その言葉を聴いた紬は、すこし頬を赤くして。

エリの手を、強く握り締めた。

紬「私もすこし、カップルに見られたいかな」

エリ「え?」

紬「ううん。何でもない」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:58:42.12 ID:c7dYnFAc0
ある日の放課後!

紬「エリちゃん! 一緒に帰りましょう!」

と、紬が唐突に提案してきた。

エリ「え、軽音部は?」

紬「今日は休みなのよ~」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 02:59:12.40 ID:c7dYnFAc0
本当は、ある。

だけどそれ以上に、エリと一緒にいたかった。

エリ「ふうん。じゃあ、一緒に帰ろうか」

紬「うん!」

自然と、エリが紬の手をつかんだ。
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:05:58.35 ID:c7dYnFAc0
帰り道!

紬「そう言えば、エリちゃんはどこの大学行くの?」

エリ「私? 早稲田かな。家からも近いし」

紬「へえ。頭いいのね」

エリ「へへ。紬ちゃんは?」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:07:02.45 ID:c7dYnFAc0
紬「私は――」

N女大、と言おうとした。

しかし、早稲田より偏差値の低いその学校の名を、言うことが出来なかった。言いたくなかった。

紬の小さなプライドが、N女大、と言うことを拒んだ。

紬「――私も、早稲田かな」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:07:59.70 ID:c7dYnFAc0
嘘をついた。

エリ「本当!? 私と一緒じゃん!」

嘘は、ばれていないようだった。

紬「え、ええ」

エリ「ね、大学でも、仲よくしようね!」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:08:38.98 ID:c7dYnFAc0
紬「え?」

エリ「だって、同じ大学志望でしょ」

紬「そ、そうね」

エリ「大学でも、それからも――ずっと、友達でいたいな」

紬「……大丈夫よ」

エリ「へ?」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:09:45.01 ID:c7dYnFAc0
紬「――私たちは、もう立派な『親友』だから」

言うのはすこし、気恥ずかしかった。

すこし暖かい秋の風が、二人の間を吹きぬけていった。

エリ「もしも」

紬「? 何?」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:10:33.80 ID:c7dYnFAc0
エリ「もしも、私が落ちても……親友かな?」

紬「もちろんよ」

エリ「……ありがと」

紬「ねえ、エリちゃん」

エリ「ん?」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:11:08.26 ID:c7dYnFAc0
紬「私が、エリちゃんのこと好きだって言ったら、どうする?」

エリ「――へ」

エリは驚いたような声を漏らした。

紬「え、あああ、何でもないわ。忘れて」

紬(心の声が口に出てたああああ!)

エリ「OK、するかな」

紬「――へ」

今度は、紬が驚く番だった。

エリ「私も何でもないよ。忘れて」

紬「え、あ、うん」

エリ「あのさ、そういえば――」

そうして二人は談笑を再会する。

秋晴れの空が、見下ろしていた
                               終わり
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:35:17.39 ID:c7dYnFAc0
番外編  姫子とエリと

エリ「ねーねー、姫子ちゃん」

姫子「何?」

エリ「一緒にご飯食べない?」

姫子「……うん」

二人は机を並べる。


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:36:18.93 ID:c7dYnFAc0
エリ「そういえばさ、国語の教師の田中先生、不倫してるんだってー」

姫子「ふうん」

エリ「奥さんいるのにね」

姫子「うん」

エリ「そうそう、国語と言ったらさ……」

エリが話題を提供して、姫子が相槌をうつ。

いつもの光景だ。
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:37:03.38 ID:c7dYnFAc0
しかし、その日は違った。

紬「わ、私も一緒に食べていい?」

紬がきたのだ。

エリ「あ、紬ちゃん! いいよー」

紬「ありがと。姫子ちゃんも」

姫子「……うん」

紬「あ。エリちゃんOCの宿題やった?」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:38:01.43 ID:c7dYnFAc0
エリ「あ、うん。やってるよー」

紬「ごめん。見せてー。昨日やってないのよ」

エリ「いいよー」

姫子(早くどっかいけよ)

姫子(私とエリの時間を邪魔すんなよ)

紬「あら? どうしたの、姫子ちゃん。そんな怖い顔をして」

姫子「何でもない」キッ
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:38:34.40 ID:c7dYnFAc0
紬「そ、そう」

エリ「あ、ちょっと私購買行ってくるね」

紬「何買うの?」

エリ「焼きそばパン」

紬「え? そんなのあるの?」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:39:53.46 ID:c7dYnFAc0
エリ「知らないの? 」

紬「ええ。焼きそば自体、この前初めて食べたのよ~」

エリ「じゃあ、是非食べたほうがいいよ。一緒に来る?」

紬「行く」

姫子「私も」

****************************************
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:40:45.07 ID:c7dYnFAc0
エリ「今日は人が少ないねー」

姫子「うん。焼きそばパンも余ってる」

エリ「二つだけかー」

紬「へえ! あれが焼きそばパン! 斬新な形ね!」

エリ「でしょ! じゃあ、私。買って来るね」

****************************************
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:41:33.09 ID:c7dYnFAc0
エリ「今日は人が少ないねー」

姫子「うん。焼きそばパンも余ってる」

エリ「二つだけかー」

紬「へえ! あれが焼きそばパン! 斬新な形ね!」

エリ「でしょ! じゃあ、私。買って来るね」

****************************************
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:42:20.92 ID:c7dYnFAc0
教室

エリ「ここに二つの焼きそばパンがあります」

紬「うん」

エリ「私たちは三人です」

姫子「うん」

エリ「私は昨日、一昨日と、焼きそばパンを食べてません」

紬「そうだったの?」

エリ「うん、だから、一つ丸々食べたい」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:43:08.74 ID:c7dYnFAc0
姫子「……いいよ」

エリ「ほんとう? ありがとう!」

エリは片方の焼きそばパンを食べ始める。

エリの顔に浮かぶ笑顔は、純真そのもの。それを見れただけよしとするか――と、姫子は思った。

紬「じゃあ、姫子ちゃん。余ったほう、二人で分けて食べましょうか」

姫子「え?」

紬「だって、姫子ちゃん。とっても食べたそうにしてるわよ」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:44:17.96 ID:c7dYnFAc0
姫子「……食べる」

紬「でしょう。よかった」

紬は焼きそばパンを二分割すると、はい、と姫子に片方を渡してきた。

なんだ、紬って子。意外といいやつかもしれない、と心の中で呟きながら。

姫子はゆっくりと、焼きそばパンを食べた。

姫子「……美味しい」

自然に言葉が出てきた。

                               終わり
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 03:45:11.50 ID:OF+X+dxK0
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/09/06(月) 04:11:44.66 ID:/uNcuM5O0
終わってたか

おつ!!

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/06(月) 10:18:48.46 ID:3fVBRpj3O
紬かわええ










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